刑事訴訟法 第284条
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五十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、五万円)以下の罰金又は科料に当たる事件については、被告人は、公判期日に出頭することを要しない。ただし、被告人は、代理人を出頭させることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第284条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第284条の条文原文は「五十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、五万円)以下の罰金又は科料に当たる事件については、…」で始まります。
- 刑事訴訟法第284条は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第284条の前の条は刑事訴訟法第283条です。
- 刑事訴訟法第284条の次の条は刑事訴訟法第285条です。
- 刑事訴訟法第284条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第284条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第284条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/284
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法284条は、50万円以下の罰金または科料に当たる事件では被告人の公判出頭を不要とし、代理人の出頭も認める。本人出頭を原則とする286条の例外である。
Q · 罰金の事件で正式裁判を請求したら、必ず自分が法廷に出ないといけないの?
軽微な罰金・科料事件なら出頭不要、代理人も立てられます
刑事訴訟法284条により、50万円(刑法等以外の罪は当分の間5万円)以下の罰金または科料に当たる事件では、被告人本人は公判期日に出頭する必要がありません。さらに代理人(実務では弁護士)を出頭させることもできます。本来、刑事被告人の出頭は開廷要件です(286条)が、金銭刑で済む軽微な事件に限ってその義務が外されています。ただし出頭してはいけないわけではなく、本人が直接主張したければ出頭できます。
解説
罰金30万円の略式命令が届いた。納得できず正式裁判を請求した。ところが平日の法廷に出るには仕事を休まねばならず、被告人席に座る屈辱も重い。ここで多くの人が知らない逃げ道がある。刑事訴訟法284条は、50万円(刑法等以外の罪は当分の間5万円)以下の罰金または科料に当たる事件では、被告人本人は公判期日に出頭しなくてよいと定める。それどころか、代理人(実務では通常、弁護士)を出頭させることもできる。つまり軽微な罰金事件なら、あなたは一度も法廷に姿を見せずに裁判を終えられる可能性がある。本来、刑事被告人は出頭が義務で、出てこなければ開廷すらできない(286条)。その大原則に空いた例外の穴が、この条文だ。金銭刑で済む軽い事件にまで本人の身柄を縛るのは過剰だ、という割り切りが背後にある。
法的な位置づけ
刑事訴訟法284条は、軽微な財産刑事件における被告人の出頭義務の例外を定める規定である。50万円(刑法等以外の罪は当分の間5万円)以下の罰金または科料に当たる事件について、被告人の公判期日への出頭を不要とし、代理人による出頭を許容する。本人出頭を開廷要件とする286条に対する特則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.略式命令の罪名と金額を確認 届いた略式命令書で罪名・適用法条・罰金または科料の金額、そして告知日を確認する。この事件が罰金・科料に当たるかどうかで、本人出頭が不要となる284条が使えるかが決まる
- 2.14日以内に正式裁判を請求 金額や認定に納得できなければ、告知を受けた日から14日以内に管轄裁判所へ正式裁判請求書を提出する(刑訴465条)。期限を過ぎると命令が確定し、もう争えない
- 3.罰金・科料事件か確認し代理人を選任 対象事件が50万円(刑法等以外の罪は当分の間5万円)以下の罰金・科料に当たるなら、284条により本人出頭は不要。弁護士を代理人に選任し、出廷と防御を委ねるか検討する
- 4.前科リスクと費用を比較して方針決定 争点の有無と勝算、弁護士費用、出頭しない場合の手続負担を並べて検討する。争点が薄く費用が回収額を超えるなら払って終える選択も合理的。前科の重さと費用を天秤にかける
よくある質問 AI による整理
Q1罰金の裁判に行かないとどうなる?
50万円以下の罰金・科料に当たる事件なら、刑事訴訟法284条で被告人は公判期日に出頭しなくても審理が進みます。代理人を立てることもできます。
Q2略式命令とは何ですか?
公判を開かず書面審理で罰金・科料を科す簡易な手続です(刑訴461条)。納得できなければ告知から14日以内に正式裁判を請求できます。
Q3正式裁判の請求はいつまでにする?
略式命令の告知を受けた日から14日以内です(刑訴465条)。この期間を過ぎると命令が確定し、前科として残り争えなくなります。
Q4罰金事件で弁護士に代理を頼めますか?
頼めます。刑事訴訟法284条ただし書で代理人の出頭が認められ、実務では弁護士を選任します。本人は一度も出廷せずに争える場合があります。
Q5出頭しないと不利になりませんか?
出頭義務がないだけで、防御をしないと不利な認定のまま終わる恐れはあります。代理人を立てて争点を主張すれば本条の利点が活きます。
Q6科料の事件でも出頭は不要ですか?
不要です。刑事訴訟法284条は罰金だけでなく科料に当たる事件も対象とし、被告人の公判出頭を要しないと定めています。
Q7被告人本人が出頭したい場合は出られますか?
出られます。284条は出頭義務を外しただけで、出頭する権利を奪っていません。直接主張したい被告人は出頭できます。
Q8罰金を払うと前科はつきますか?
つきます。罰金・科料も刑罰なので、略式命令の金額を払うことは有罪の確定を受け入れることであり、前科として記録に残ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1罰金をさっさと払えば前科はつかないんですよね?
つきます。罰金も科料も刑罰なので、略式命令の金額を払うことは有罪の確定を受け入れることであり、前科として記録に残ります。納得できないなら14日以内に正式裁判を請求でき、その事件が罰金・科料に当たるなら本人は出頭しなくてよい(284条)。実務のポイント:検察官は略式手続への同意を求めてくるが、争えば本人出頭なしで戦えることまでは積極的に説明しない。同意書にサインする前に、争う選択肢が消えることを意識する
Q2代理人って、家族とかでもいいんですか?
本条の代理人は、実務上は弁護士を選任するのが通常です。法廷での訴訟行為を任せる以上、専門家でなければ実質的な防御になりません。家族が傍聴するのとは別物です。実務のポイント:軽微な罰金事件で本人出頭が不要だからといって、何もせず放置すると不利な認定のまま終わりかねない。出頭しないことと防御しないことは違う。代理人を立てて争点を主張してこそ、本条の利点が活きる(最新の運用は管轄裁判所にご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 正式裁判を請求したら必ず本人が法廷に出なければならないと思い込まれている。だが罰金・科料に当たる事件では本人出頭は不要で、代理人を立てれば足りる。「出るのが面倒だから争わない」という判断そのものが、誤った前提に立っている
- 略式命令の金額を払えば終わり、と知ってはいる。だがそれが「有罪の確定」であり前科として残ることまでは意識していない人が多い。本条を使って正式裁判で争う道があったと後で気付いても、14日を過ぎていれば手遅れだ。深刻度を見誤っている
- 「出頭しなくていい」を「出頭してはいけない」と取り違える人がいる。本人が出て直接主張したいなら出頭できる。本条は義務を外しただけで、権利を奪ってはいない。問いの立て方が逆になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 284条:軽微な罰金・科料事件は被告人の出頭不要、代理人出頭可 | 286条:被告人の出頭が開廷要件(原則) 285条:一定事件で出頭義務を免除する別類型 |
| 適用前提 | 50万円(刑法等以外は当分の間5万円)以下の罰金・科料に当たる事件 | 原則としてすべての公判 拘留・科料等の事件で被告人の許可申請等 |
| 代理人 | 被告人は代理人を出頭させることができる | 原則、本人の出頭が必要 事件類型により異なる |
| 位置づけ | 286条の例外(軽微事件の負担軽減) | 出頭主義の大原則 本人出頭義務のもう一つの緩和 |
他国ではどう定めているか 4 か国
最重本刑が拘役または専科罰金の事件では、被告は審判中に代理人を出頭させることができる点で日本284条と発想が共通する
多額でない罰金・科料に当たる事件等で被告人の不出席を認める。軽微事件の負担軽減という方向性は日本と類似する
ドイツは軽微事件で被告人を出頭義務から解放する制度を持ち、刑罰命令(Strafbefehl, § 407 ff.)では弁護人による代理が広く認められる
軽罪(misdemeanor)で被告人の書面による放棄がある場合や法人被告の場合、被告人の出頭は必要とされない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 不注意な過失で罰金の略式命令が届いた。納得いかないが、あなたは地方在住で管轄裁判所まで片道3時間。本人が毎回出向くと交通費と休業損害だけで罰金額を上回る。代理人を立てれば、一度も出頭せずに争える。出頭負担を理由に泣き寝入りする必要はない
- もし略式命令の金額に納得できないまま14日が過ぎたら、どうなる? 命令はそのまま確定し、有罪が固まって前科として残り、もう争えない。期限内に正式裁判を請求すれば、本条のおかげで出頭の負担は最小限で済む。動くなら14日以内、それを過ぎた瞬間に選択肢は消える
- 軽犯罪法違反で科料。本人はどうしても法廷に出たくない。弁護士を代理人に立て、本人は一度も出廷せずに手続が進む
取るべき行動
被害を受けた側:あなたが被害者で、加害者が罰金で済み法廷にも現れないことに納得がいかない場合、本条は加害者側の手続上の権利なので止められない。だが別軌道がある。1. 刑事手続では被害者参加制度や意見陳述の利用を検討2. 損害の回復は刑事と切り離し、民法709条・710条で別途請求3. 加害者の処分結果(罰金額・確定日)は記録として残るので、民事での立証材料になる
訴えられた側:1. 略式命令の罪名と金額を確認、納得できなければ告知日から14日以内に正式裁判を請求2. 罰金・科料に当たる事件なら本条で本人出頭は不要、弁護士を代理人に立てるか検討3. 払えば前科が確定する点を理解した上で、争点の有無と勝算を弁護士に確認4. 争点が薄く費用が回収額を超えるなら、払って終える方が合理的なケースもある。前科の重さと費用を並べて判断する
時効(請求できる期限):正式裁判の請求は、略式命令の告知を受けた日から14日以内(刑事訴訟法465条)。この期間を過ぎると略式命令が確定し、有罪が固まって前科として残り、もはや争えない。起算点は命令が告知された日であり、受け取った日から数える
学説
通説:刑事手続は本人出頭主義(286条)を原則とするが、刑が金銭刑にとどまる軽微事件にまで一律に出頭を強制するのは過剰であり、284条は適正手続の核を大きく損なわない範囲で被告人の負担を軽減し裁判へのアクセスを確保する例外規定と理解される。出頭義務の免除であって出頭権の剥奪ではない。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(法律第131号)の制定により、軽微な罰金・科料事件における被告人の出頭義務の例外として規定された
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