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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

刑事訴訟法 第316条の13

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  1. 検察官は、事件が公判前整理手続に付されたときは、その証明予定事実(公判期日において証拠により証明しようとする事実をいう。以下同じ。)を記載した書面を、裁判所に提出し、及び被告人又は弁護人に送付しなければならない。この場合においては、当該書面には、証拠とすることができず、又は証拠としてその取調べを請求する意思のない資料に基づいて、裁判所に事件について偏見又は予断を生じさせるおそれのある事項を記載することができない。
  2. 2.検察官は、前項の証明予定事実を証明するために用いる証拠の取調べを請求しなければならない。
  3. 3.前項の規定により証拠の取調べを請求するについては、第二百九十九条第一項の規定は適用しない。
  4. 4.裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で、第一項の書面の提出及び送付並びに第二項の請求の期限を定めるものとする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第316条の13は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第316条の13の条文原文は「検察官は、事件が公判前整理手続に付されたときは、その証明予定事実(公判期日において証拠により証明しようとする事実をいう。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第316条の13は第二目 争点及び証拠の整理に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第316条の13の前の条は刑事訴訟法第316条の12です。
  7. 刑事訴訟法第316条の13の次の条は刑事訴訟法第316条の14です。
  8. 刑事訴訟法第316条の13には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の13
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の13(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/316_13

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法316条の13は、公判前整理手続で検察官が証明予定事実と用いる証拠を記載した書面を事前に開示する義務を定める。証拠にできない資料での予断喚起は禁止される。

Q · ドラマみたいに、裁判の途中で隠してた決定的証拠を突然出すって本当にできないの?

重大事件では原則できない。検察は開廷前に証拠を全部開示する

裁判員裁判のように公判前整理手続に付された事件では、刑事訴訟法316条の13により、検察官は開廷前に証明予定事実と立証に用いる証拠を書面で開示しなければなりません。被告側も手続終結後は新たな証拠調べ請求が原則制限されます(316条の32の失権効)。つまり勝負は法廷ではなく、傍聴できない事前手続の中でほぼ決まります。さらに証拠にできない資料での印象操作も同条1項後段で禁止されています。

解説

刑事ドラマの法廷シーンには嘘がある。重大事件、つまり裁判員裁判の対象となる事件では、検察官は開廷前に「証明予定事実記載書面」という書類で、自分が何を、どの証拠で立証するつもりかを裁判所と被告人側に全部開示しなければならない。これが刑訴316条の13だ。不意打ちの証拠も、土壇場の爆弾発言もない。さらにこの書面には縛りがある。証拠にできない資料や、取り調べ請求する気のない資料を使って、裁判所に偏見や予断(事件についての先入観)を植え付けることは禁止されている。検察は手札を見せると同時に、裁判官や裁判員への印象操作もできない。あなたが被告人なら、この一通が届いた瞬間が勝負の起点だ。相手の作戦図が手に入り、ここから証拠開示を要求していく連鎖が始まる。読まずに弁護人任せにするか、自分も作戦図として読み込むかで、半年後の判決が変わる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法316条の13は証明予定事実記載書面の提出・送付を定める規定であり、公判前整理手続に付された事件において、検察官が公判で証拠により証明しようとする事実と、その立証に用いる証拠を事前に開示する義務を課す。起訴状一本主義(256条)の予断排除の趣旨を準備手続に及ぼす条項として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.証明予定事実記載書面を弁護人と一行ずつ精読する 書面が届いたら、検察の作戦図として弁護人と精読し、立証しようとする事実と請求証拠の対応関係を把握する。事実と違う点、補足すべき事情は本人が一番知っているため、必ず本人も読み込む
  2. 2.偏見・予断を生む不当記載の是正を求める 証拠にできない資料や取り調べ請求しない資料で裁判所に予断を生じさせる記載があれば、316条の13第1項後段違反として弁護人を通じ是正を申し入れる。最初に刷り込まれた印象は後から消しにくい
  3. 3.証拠開示を段階的に請求する 検察請求証拠の開示(316条の14)を受けたうえで、一定類型の証拠開示(316条の15)、予定主張を明示してから主張関連証拠開示(316条の20)を順に請求し、検察が表に出していない証拠まで引き出す
  4. 4.手続終結前に主張と証拠を出し切る 裁判所が定めた期限内に、被告側の主張と証拠調べ請求をすべて提出する。手続終結後はやむを得ない事由がない限り追加請求ができなくなる(316条の32の失権効)ため、温存は厳禁

よくある質問 AI による整理

Q1公判前整理手続とは何ですか?

公判の前に裁判所・検察官・弁護人が争点と証拠を整理する手続です。裁判員裁判の対象事件などで行われ、ここで争点と証拠がほぼ固まります。本番の法廷はその確認の場に近くなります。

Q2証明予定事実記載書面とは何ですか?

検察官が公判で証拠により証明しようとする事実を記載した書面です。316条の13により裁判所への提出と被告人・弁護人への送付が義務づけられ、検察の立証計画の全体図にあたります。

Q3証拠開示請求はどんな流れですか?

検察請求証拠の開示(316条の14)→ 一定類型の証拠開示(316条の15)→ 被告側主張に関連する証拠開示(316条の20)と段階的に請求します。証明予定事実書面が起点になります。

Q4失権効とは何ですか?

公判前整理手続の終結後は、やむを得ない事由がない限り新たな証拠調べ請求ができなくなる効果です(316条の32)。手続中に出さなかった証拠は本番で使えなくなります。

Q5裁判員裁判の対象事件は何ですか?

死刑または無期の懲役・禁錮にあたる罪、故意の犯罪行為で被害者を死亡させた罪などの重大事件です。これらは公判前整理手続が必須となり、本条が適用されます。

Q6証明予定事実の提出に期限はありますか?

法定の固定期限はなく、裁判所が検察官・被告人側の意見を聴いて期限を定めます(316条の13第4項)。決定的に重要なのは手続終結時で、それまでに札を出し切る必要があります。

Q7類型証拠開示と主張関連証拠開示の請求はいつできますか?

類型証拠開示(316条の15)は検察請求証拠の開示後、主張関連証拠開示(316条の20)は被告側が予定主張を明示した後に請求できます。順序を踏むのが原則です。

Q8証明予定事実記載書面はいつ届きますか?

事件が公判前整理手続に付され、裁判所が定めた期限内に検察官から提出・送付されます。これが届いた瞬間が、被告側にとって証拠開示請求を始める起点になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1テレビドラマみたいに、裁判の途中で隠してた決定的証拠を出すって本当にできないんですか?

裁判員裁判のような公判前整理手続に付された事件では、原則できません。検察官は316条の13で証明予定事実と用いる証拠を事前に開示する義務があり、被告側も手続終結後は新たな証拠調べ請求が原則制限されます(316条の32)。実務のポイント:だからこそ勝負は法廷ではなく公判前整理手続で決まります。弁護人がこの段階でどれだけ証拠開示を引き出し争点を絞れるか。判決が出る前、傍聴席から見えないところで試合の大半は終わっている

Q2検察の書面に、明らかにこちらを悪く見せようとする余計なことが書いてあったら?

316条の13第1項後段は、証拠にできない資料や取り調べ請求しない資料を使って裁判所に偏見・予断を生じさせる記載を禁じています。起訴状一本主義(256条6項)と同じ予断排除の発想です。実務のポイント:弁護人はこの違反を指摘して記載の是正を求められます。裁判官や裁判員に最初に刷り込まれた印象は後から消しにくい。書面が届いたら、立証と関係ない印象操作が混じっていないかを真っ先に確認する

Q3この書面って、被告本人も見られるんですか?

見られます。316条の13第1項は「被告人又は弁護人に送付しなければならない」と定めており、弁護人を通じて本人も内容を把握できます。実務のポイント:弁護人任せにして読まない被告人が多いですが、事件の事実関係を一番知っているのは本人です。検察の証明予定事実を本人が読み込むと、ここは事実と違う、この証拠にはこういう事情がある、と弁護人に伝えられ、反論の質が跳ね上がる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「刑事裁判の勝負は法廷での弁論で決まる」と思って身構える人が多いが、問いの立て方がずれている。裁判員裁判では争点も証拠も公判前整理手続でほぼ固まり、法廷は確認の場に近い。本当に戦うべきは、傍聴できないこの事前手続の中だ
  • 公判前整理手続で証拠が開示されること自体は知っていても、その「重さ」を知らない人が多い。この手続で出さなかった主張や証拠は、やむを得ない事由がない限り本番では出せなくなる(316条の32)。開示の話は同時に「失権」の話でもある。出し忘れは、永遠に出せないと同義だ
  • 「検察は証拠を隠して不意打ちしてくる」と思われがちだが、公判前整理手続では逆だ。先に手札を開くのは検察の側で、しかも証拠にしない資料での印象操作まで禁じられている。被告側はその開示を起点に、さらに踏み込んだ証拠開示を要求できる
比較の観点この条文ほかの条文
義務を負う主体316条の13:検察官(証明予定事実と請求証拠の開示)316条の17:被告人・弁護人(予定主張の明示)
316条の32:両当事者(終結後の追加請求制限)
手続上のタイミング公判前整理手続の出発点検察開示を受けた後の応答段階
手続終結時(失権の基準点)
違反・懈怠の効果不当記載は是正対象、開示義務違反は手続上の問題主張不明示は争点整理の不利益
未請求の証拠は原則として本番で使えない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
国民法官法第43条以下・刑事訴訟法第273条

台湾も国民参与刑事審判の導入に伴い証拠開示制度を整備。準備程序で争点と証拠を整理する点で日本の公判前整理手続と機能が近い

韓国
형사소송법 제266조의3·제266조의5

韓国も公判準備手続と証拠開示を法定。検察官の証拠開示義務を中心に据える点で日本と類似する

ドイツ
StPO § 200

ドイツは起訴状(Anklageschrift)に証拠方法を記載し、弁護側は記録閲覧権(§147 Akteneinsicht)で証拠にアクセスする構造で、開示の建て付けが異なる

アメリカ
Federal Rules of Criminal Procedure Rule 16・Brady v. Maryland (1963)

米国はディスカバリー制度と Brady ルールにより、検察に有利・不利を問わず一定の証拠開示義務を課す。当事者主義の証拠開示という発想は共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし家族が裁判員裁判の対象事件で起訴されたら、何が起きる? まず検察官から証明予定事実記載書面が届く。これが検察の作戦の全体図だ。ここに書かれた「立証しようとする事実」と「請求する証拠」を弁護人と読み込めるかどうかで、防御の質が最初の段階で決まる
  • 検察官の書面に、証拠にもしない資料を使った印象操作が紛れ込んでいた。これは316条の13第1項後段違反だ。弁護人はその記載の是正を求められる。
  • 裁判所が証明予定事実の提出期限と、被告側の主張明示期限を定めた。残りは数週間。この公判前整理手続の中で出さなかった主張や証拠は、本番の法廷では原則もう出せない(316条の32の失権効)。期限内にすべての札を出し切らないと、戦う前にカードを失う

取るべき行動

被害を受けた側:1. 重大事件の被害者や遺族なら、被害者参加制度(刑訴316条の33以下)で公判に関与できる。まず担当検察官に連絡し、手続の進行状況を確認する2. 検察官が提出する証明予定事実は、あなたの被害をどう立証するかの設計図。打ち合わせで立証に必要な事情を漏れなく伝える3. 公判前整理手続自体に被害者は直接参加できないが、検察官を通じて意見を反映させる4. 不安があれば被害者支援に強い弁護士に委託し、検察官との橋渡しを依頼する

訴えられた側:1. 起訴後に公判前整理手続に付されたら、まず弁護人と証明予定事実記載書面を一行ずつ精読し、検察の立証構造を把握する2. 偏見や予断を生む不当な記載があれば是正を求める3. 自分の主張と必要な証拠を、裁判所が定めた期限内にすべて出す。温存は厳禁(316条の32の失権効) 4. 検察請求証拠の開示(316条の14)、類型証拠開示(316条の15)、主張関連証拠開示(316条の20)を段階的に請求し、相手の手札を最大限引き出す

時効(請求できる期限):この手続自体に法定の固定期限はなく、裁判所が検察官と被告人側の意見を聴いて期限を定める(316条の13第4項)。決定的に重要な起算点は公判前整理手続の終結時で、ここで出さなかった証拠調べ請求は、やむを得ない事由がない限り以後できなくなる(316条の32の失権効)。事件はすでに起訴済みのため公訴時効は問題にならない

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)公布、平成17年(2005年)11月1日施行 裁判員制度導入に向けた刑事訴訟法改正で公判前整理手続が新設され、その一環として本条が新設された。検察官に証明予定事実記載書面の提出・送付と証拠調べ請求を義務づけ、争点整理と証拠開示の出発点を定めた

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年)公布・平成17年(2005年)施行 新設:裁判員制度導入に向けた刑事訴訟法改正で公判前整理手続が新設され、その一環として本条が新設された。検察官に証明予定事実記載書面の提出・送付と証拠調べ請求を義務づけ、争点整理と証拠開示の出発点を定めた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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