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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第316条の17

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  1. 被告人又は弁護人は、第三百十六条の十三第一項の書面の送付を受け、かつ、第三百十六条の十四第一項並びに第三百十六条の十五第一項及び第二項の規定による開示をすべき証拠の開示を受けた場合において、その証明予定事実その他の公判期日においてすることを予定している事実上及び法律上の主張があるときは、裁判所及び検察官に対し、これを明らかにしなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第一項後段の規定を準用する。
  2. 2.被告人又は弁護人は、前項の証明予定事実があるときは、これを証明するために用いる証拠の取調べを請求しなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第三項の規定を準用する。
  3. 3.裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で、第一項の主張を明らかにすべき期限及び前項の請求の期限を定めることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第316条の17は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第316条の17の条文原文は「被告人又は弁護人は、第三百十六条の十三第一項の書面の送付を受け、かつ、第三百十六条の十四第一項並びに第三百十六条の十五第一項及び第二項の規定による開示をすべき証…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第316条の17は第二目 争点及び証拠の整理に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第316条の17の前の条は刑事訴訟法第316条の16です。
  7. 刑事訴訟法第316条の17の次の条は刑事訴訟法第316条の18です。
  8. 刑事訴訟法第316条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の17
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/316_17
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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法316条の17は、公判前整理手続で被告人側が公判で予定する主張を裁判所と検察官に明示し、その証拠調べを請求すべき義務を定める。黙秘権は残るが、未明示の主張は後に316条の32で制限される。

Q · 黙秘していれば公判前整理手続で何も言わなくていいの?

黙秘権は残るが、予定する主張は事前に明示しないと後で制限される

刑事訴訟法316条の17により、公判前整理手続では、被告人又は弁護人は公判で予定する事実上・法律上の主張を裁判所と検察官に明らかにし、その証拠の取調べを請求しなければなりません。供述を強要されない黙秘権(311条)は維持されますが、ここで明示しなかった主張や証拠は、整理手続終了後に316条の32で「やむを得ない事由」がなければ却下されえます。何を、いつ明かすかが弁護戦略の核心になります。

解説

黙っていれば安全だ、検察に手の内を見せる必要はない、そう思っているなら、この前提はここで崩れる。重大事件で裁判員裁判の対象になると、あなたの事件は自動的に公判前整理手続に乗る。まず検察官が証明予定事実と証拠を先に開示する。その後、316条の17があなた側、つまり被告人と弁護人に番を回す。公判で主張するつもりの事実上・法律上の言い分があるなら、裁判所と検察官に明らかにせよ、と。アリバイがあるなら今出せ、正当防衛で行くなら今言え、ということだ。ここで黙ったまま整理手続を終えると、後の公判で突然新証拠を出そうとしても316条の32の壁に阻まれ、やむを得ない事由がなければ却下される。黙秘権そのものは残る。だが「主張をいつテーブルに出すか」を手続が縛る。何を、いつ明かすか、その設計こそ弁護人の腕の見せ所になる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法316条の17は、公判前整理手続における被告人側の予定主張明示義務を定める規定である。被告人又は弁護人は、検察官の証明予定事実と開示証拠を受けた後、公判で予定する事実上・法律上の主張を裁判所及び検察官に明らかにし、これを証明する証拠の取調べを請求しなければならない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.起訴後すぐ弁護人と弁護方針を確定する 事実そのものを争うのか、認めて情状で勝負するのかを早期に決める。この方針が316条の17で明示する予定主張の中身を決める起点になる
  2. 2.検察官の証明予定事実と開示証拠を精査する 316条の13の証明予定事実と、316条の14・15で開示された検察官請求証拠・類型証拠を読み込み、検察側の立証構造の強弱を把握してから自側の出し方を選ぶ
  3. 3.予定主張を期限内に明示し証拠調べを請求する アリバイ・正当防衛・責任能力など積極的主張があるなら、裁判所が定めた期限内に予定主張として明示し、その証明に用いる証拠の取調べを請求する。期限徒過は316条の32の後出し制限を招く
  4. 4.主張関連証拠の開示請求を組み合わせる 316条の17で主張を絞って明示した上で、316条の20の主張関連証拠の開示請求を行う。主張を先に出すことで検察手持ち証拠の開示を引き出せる。順番を逆にすると見られる証拠が減る

よくある質問 AI による整理

Q1公判前整理手続とは何ですか?

公判前に争点と証拠を整理し、集中審理を可能にする手続です。検察官の証明予定事実明示、証拠開示、被告側の予定主張明示が段階的に行われ、裁判員裁判では必ず付されます。

Q2予定主張の明示はいつまでにすればいいですか?

316条の17に固有の法定期間はありませんが、裁判所が同条3項により明示期限と証拠調べ請求期限を定められます。期限を過ぎると316条の32で後出しが制限されるため、弁護人を通じ早期に確認すべきです。

Q3予定主張を出さないとどうなりますか?

黙秘自体は可能ですが、公判で出す予定の主張を整理手続で明示せず証拠請求もしないと、316条の32により公判での新たな証拠調べ請求が「やむを得ない事由」なしには却下されえます。

Q4裁判員裁判では必ず公判前整理手続になりますか?

なります。裁判員法により対象事件は公判前整理手続に必要的に付されます。重大事件ほど予定主張の明示義務から逃れられない構造です。

Q5アリバイ主張は公判前整理手続で出す必要がありますか?

公判でアリバイを主張する予定なら、予定主張として明示し証拠調べを請求すべきです。公判でいきなり出すと316条の32で却下されるリスクがあります。

Q6316条の17と316条の13の違いは何ですか?

316条の13は検察官が証明予定事実を先に明示する規定、316条の17はその後に被告人側が予定主張を明示する規定で、両者は対をなします。検察が先、被告側が後の順番です。

Q7予定主張は後から変更できますか?

316条の17の2により追加・変更は可能ですが、明示した主張の筋から大きく外れる立証は公判で苦しくなります。最初の構え方が後の可動域を決めます。

Q8公判前整理手続に弁護人は必須ですか?

公判前整理手続に付された事件では弁護人が必要的とされ(必要的弁護)、弁護人がいなければ手続を進められません。国選弁護人が付される場合もあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1黙秘権があるのに、なんで主張を先に出さないといけないんですか?

黙秘権(刑訴法311条)は供述を強要されない権利で、これは維持できます。316条の17が求めるのは「公判で主張するつもりがあるなら、その主張を事前に明らかにせよ」という手続上の予告であり、自白の強要とは別物と整理されています。ただし実務上、黙秘権との緊張関係は解釈が分かれています。実務のポイント:弁護実務では、争点を伏せる全面黙秘戦略と、早期に予定主張を出して証拠開示を引き出す戦略を、事件の証拠構造で使い分けます。検察の手持ちが弱い事件ほど、こちらが先に動かず黙る価値が出る

Q2公判前整理手続で出し忘れた証拠は、本番の裁判で本当に使えないんですか?

原則として制限されます。316条の32で、公判前整理手続が終わった後は「やむを得ない事由」がなければ新たな証拠調べ請求ができません。整理手続中に予定主張を出さず証拠請求もしなかった場合、後出しは却下されるリスクが高い。実務のポイント:裁判所の「やむを得ない事由」の認定は厳しく、「弁護方針を後で変えた」程度では通りません。だからこそ最初の予定主張をどう構えるかが決定的で、経験の浅い弁護人ほどここで可動域を狭めてしまう。弁護人を選ぶとき、公判前整理手続の経験を必ず確認すべき理由がこれです

間違えやすい点 AI による整理

  • 「黙秘権があるんだから何も明かさなくていい」という問いの立て方が、そもそも危うい。黙秘権は供述を強要されない権利であって、公判で主張を出すなら事前に予告せよという手続上の負担とは別の次元の話だ。黙秘し続けた末に、後から出す証拠が316条の32で却下される、その不利益は黙秘権では救われない
  • 検察が証拠を全部開示してくれる、と思っているなら違う。316条の14・15で開示されるのは検察官請求証拠や類型証拠など一定範囲。あなた側が316条の17で主張を明示して初めて、316条の20の「主張関連証拠」の開示請求が開ける。先に手を出さなければ、見たい証拠も見えてこない
  • 予定主張の開示が義務だとは知っていても、その「精度」が後を縛ることまでは見えていない。一度開示した主張の筋から大きく外れる立証は、公判で苦しくなる。最初の一枚にどう書くかが、その後の可動域全体を決める
比較の観点この条文ほかの条文
誰が何を明示するか316条の17:被告人側が予定する事実上・法律上の主張を明示316条の13:検察官が証明予定事実を先に明示
316条の32:整理手続終了後の新証拠調べ請求を制限
順番・タイミング検察官の明示と証拠開示を受けた後(後攻)公判前整理手続の冒頭(先攻)
公判前整理手続が終わった後の公判段階
懈怠した場合の効果明示しなかった主張は316条の32で後出しが制限される検察官請求証拠の特定、被告側の証拠開示請求の前提となる
「やむを得ない事由」なしに証拠調べ請求が却下されうる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第273条

台湾も準備程序で争点と証拠を事前整理するが、被告側の予定主張明示を義務として独立に課す構造は日本ほど明確ではない

韓国
대한민국 형사소송법 제266조의5 이하

韓国の公判準備手続も日本の公判前整理手続を参考にした制度設計で、争点・証拠の事前整理を行う点で類似する

ドイツ
StPO § 202a

ドイツは職権主義のため被告側に予定主張の事前開示義務を課さず、Zwischenverfahren で手続状況を協議する点が緩やかな対応物にとどまる

アメリカ
Federal Rules of Criminal Procedure Rule 12.1, Rule 16

米国はアリバイの抗弁につき事前通知(Notice of Alibi)を要求し、相互ディスカバリーの枠組みを持つ点で機能的に近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが傷害事件で起訴され、事件当日は別の場所にいたと確信している。このアリバイ、公判でいきなり出せばいい、と思っていないか。公判前整理手続で予定主張として明示しなければ、316条の32で「なぜ今まで黙っていた」と却下されうる。アリバイは早く、しかし出し方を誤れば検察に潰す時間を与える
  • もし弁護人から早い段階で「正当防衛で行きますか、それとも事実そのものを争いますか」と問われたら、それは何を意味するか。316条の17で何を予定主張として開示するか、その戦略決定そのものだ。方針が固まらないまま開示すると、後で軌道修正が効かなくなる
  • 裁判所が予定主張の明示期限を来週に設定した。あと数日で、争う筋を決めて書面化し、証拠調べ請求まで済ませなければならない。期限切れは、そのまま主張という選択肢の消滅を意味する

取るべき行動

被害を受けた側:1. 事件が公判前整理手続に付されると争点整理に数か月かかり公判開始が遅れるが、これは正常な流れで停滞ではない2. 被害者参加制度(刑訴法316条の33以下)を使い、弁護士を通じて被告側がどんな主張を予定しているか把握する3. 被告がアリバイや正当防衛を予定主張として出してきたら、検察官と連携して反証材料の有無を早期に確認4. 損害賠償は刑事と別軌道(民法709条)、刑事の主張整理を待たず民事の準備も並行して進める

訴えられた側:1. 起訴後すぐ弁護人と方針を確定:事実を争うのか、認めて情状で勝負するのか。これが予定主張の中身を決める2. 検察の証明予定事実と開示証拠を精査してから、316条の17で何を出すかを選ぶ。黙秘権は維持できるが、公判で出す主張は事前明示が原則3. アリバイ・正当防衛・責任能力など積極的主張があるなら、316条の32で後出しを封じられないよう、期限内に予定主張として明示し証拠調べを請求4. 何を伏せ何を出すかは戦略、公判前整理手続の経験ある刑事弁護人と一手ずつ詰める

時効(請求できる期限):316条の17に固有の法定期間はないが、裁判所が同条3項に基づき予定主張の明示期限と証拠調べ請求の期限を定めることができる。この期限を徒過すると、316条の32により公判での新たな証拠調べ請求が「やむを得ない事由」なしには却下されうる。期限は事件ごとに裁判所が設定するため、弁護人を通じ早期に確認すること

学説

通説:316条の17の予定主張明示義務は、供述そのものの強要ではなく『公判で主張する予定があるなら予告せよ』という手続上の負担にとどまり、黙秘権(憲法38条・刑訴法311条)と正面から矛盾しないと整理される。もっともこの均衡点が黙秘権を実質的に弱めていないかは実務・学説で評価が分かれる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年) 刑事訴訟法等の一部改正(裁判員制度関連)により公判前整理手続が創設され、その一環として316条の17が新設された。検察官の証明予定事実明示(316条の13)に対応する被告側の予定主張明示・証拠調べ請求の枠組みを定めた。施行は平成17年(2005年)11月

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:裁判員制度関連の刑事訴訟法等一部改正により公判前整理手続が創設され、その一環として316条の17が新設された。検察官の証明予定事実明示(316条の13)に対応する被告側の予定主張明示・証拠調べ請求の枠組みを定めた。施行は平成17年(2005年)11月。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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