受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

刑事訴訟法 第316条の15

クイックジャンプ
  1. 検察官は、前条第一項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、次の各号に掲げる証拠の類型のいずれかに該当し、かつ、特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、同項第一号に定める方法による開示をしなければならない。この場合において、検察官は、必要と認めるときは、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
  2. 一証拠物
  3. 二第三百二十一条第二項に規定する裁判所又は裁判官の検証の結果を記載した書面
  4. 三第三百二十一条第三項に規定する書面又はこれに準ずる書面
  5. 四第三百二十一条第四項に規定する書面又はこれに準ずる書面
  6. 五次に掲げる者の供述録取書等
  7. 一検察官が証人として尋問を請求した者
  8. 二検察官が取調べを請求した供述録取書等の供述者であつて、当該供述録取書等が第三百二十六条の同意がされない場合には、検察官が証人として尋問を請求することを予定しているもの
  9. 六前号に掲げるもののほか、被告人以外の者の供述録取書等であつて、検察官が特定の検察官請求証拠により直接証明しようとする事実の有無に関する供述を内容とするもの
  10. 七被告人の供述録取書等
  11. 八取調べ状況の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面であつて、身体の拘束を受けている者の取調べに関し、その年月日、時間、場所その他の取調べの状況を記録したもの(被告人又はその共犯として身体を拘束され若しくは公訴を提起された者であつて第五号イ若しくはロに掲げるものに係るものに限る。)
  12. 九検察官請求証拠である証拠物の押収手続等記録書面(押収手続又は電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。以下この号において同じ。)により電磁的記録を提供させる手続の記録に関する準則に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が職務上作成することを義務付けられている書面であつて、証拠物の押収又は電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供に関し、その押収者、押収の年月日、押収場所その他の押収の状況又はその命令をした者、電磁的記録の提供の年月日その他の電磁的記録提供命令による電磁的記録の提供の状況を記録したものをいう。次項及び第三項第二号イにおいて同じ。)
  13. 2.前項の規定による開示をすべき証拠物の押収手続等記録書面(前条第一項又は前項の規定による開示をしたものを除く。)について、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、当該証拠物により特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときも、同項と同様とする。
  14. 3.被告人又は弁護人は、前二項の開示の請求をするときは、次の各号に掲げる開示の請求の区分に応じ、当該各号に定める事項を明らかにしなければならない。
  15. 一第一項の開示の請求次に掲げる事項
  16. 一第一項各号に掲げる証拠の類型及び開示の請求に係る証拠を識別するに足りる事項
  17. 二事案の内容、特定の検察官請求証拠に対応する証明予定事実、開示の請求に係る証拠と当該検察官請求証拠との関係その他の事情に照らし、当該開示の請求に係る証拠が当該検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であることその他の被告人の防御の準備のために当該開示が必要である理由
  18. 二前項の開示の請求次に掲げる事項
  19. 一開示の請求に係る押収手続等記録書面を識別するに足りる事項
  20. 二第一項の規定による開示をすべき証拠物と特定の検察官請求証拠との関係その他の事情に照らし、当該証拠物により当該検察官請求証拠の証明力を判断するために当該開示が必要である理由

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第316条の15は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第316条の15の条文原文は「検察官は、前条第一項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、次の各号に掲げる証拠の類型のいずれかに該当し、かつ、特定の検察官請求証拠の証明力を判断するため…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第316条の15は第二目 争点及び証拠の整理に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第316条の15の前の条は刑事訴訟法第316条の14です。
  7. 刑事訴訟法第316条の15の次の条は刑事訴訟法第316条の16です。
  8. 刑事訴訟法第316条の15には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の15
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の15(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/316_15
裁判例 2件に引用されています

関連度の高い2件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法316条の15は、検察官の手持ち証拠のうち九つの類型に該当し請求証拠の証明力判断に重要なものを、相当と認めるときに開示すべき義務を定める規定である。

Q · 検察官が法廷に出していない証拠を、被告人側から見せろと言えるんですか?

九つの類型に当てはめて請求すれば、開示させられます

刑事訴訟法316条の15により、公判前整理手続に付された事件では、検察官請求証拠以外の手持ち証拠のうち、証拠物、検証調書、鑑定書、供述録取書、取調べ状況記録書面など九つの類型に該当し、特定の検察官請求証拠の証明力判断に重要と認められるものについて、被告人または弁護人が開示を請求できます。検察官は開示の必要性の程度と弊害の内容・程度を比較し、相当と認めるときは速やかに開示しなければなりません。拒否された場合は316条の26で裁判所に裁定を求められます。

解説

法廷に並ぶ証拠は、検察官が「これで有罪にできる」と選び抜いたものだけである。手元に残した残りの山は、放っておけば裁判官の目にも触れない。刑事訴訟法316条の15は、その山に手を伸ばすための九つの引き出しを用意した。証拠物、裁判所の検証調書、実況見分調書などの書面、鑑定書、証人予定者の供述録取書、被告人以外の者の供述録取書、被告人の供述録取書、取調べ状況を記録した書面、そして押収手続の記録書面。この類型に当てはまり、かつ検察官が請求した特定の証拠の証明力を判断するために重要と認められるなら、検察官は速やかに開示しなければならない。ただし条文には「相当と認めるとき」という一語が挟まる。必要性と弊害を天秤にかけて一次判断するのは検察官自身だ。断られて終わりではない。316条の26で裁判所に裁定を求め、開示命令を出させる道が続いている。あなたが被告人なら、弁護人がこの請求を出したかどうかが、法廷に現れる証拠の総量そのものを決めている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法316条の15は、公判前整理手続における類型証拠開示を定める規定である。検察官請求証拠以外の手持ち証拠のうち、法定の九類型に該当し、かつ特定の検察官請求証拠の証明力判断に重要と認められるものを対象とし、開示の必要性の程度と開示により生じるおそれのある弊害の内容及び程度を比較して相当と認めるときに、検察官が開示義務を負う仕組みである。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.証拠の一覧表の交付を請求する 弁護人を通じ、316条の14第2項に基づき検察官へ証拠の一覧表の交付を請求する。類型証拠開示請求の設計図になるため、必ず先に取る。一覧表なしで請求すると対象の特定が甘くなり空振りする
  2. 2.争点ごとに崩したい請求証拠を書き出す 一覧表と本人の記憶を突き合わせ、争点ごとに「検察官のどの請求証拠を崩したいか」を列挙する。類型は請求証拠にぶつけるための道具であり、争点の特定が先
  3. 3.類型・対象・重要性の三点を書いた請求書を出す 請求書には、該当する号(九類型のどれか)、対象となる検察官請求証拠、なぜその証明力判断に重要かの三点をセットで記載する。抽象的な包括請求は門前払いになる
  4. 4.拒否されたら裁定請求へ進む 検察官が開示しない場合、316条の26により裁判所へ証拠開示命令の裁定を請求する。裁判所は必要に応じ検察官へ証拠の提示を命じ(316条の27)、中身を確認して判断する
  5. 5.主張明示後に第二弾を撃つ 類型で届かなかった証拠は、316条の17の主張明示後、316条の20の主張関連証拠開示請求で狙う。ただし主張を出した時点で防御の骨格は検察官に見えるため、順序の設計が結果を左右する

よくある質問 AI による整理

Q1類型証拠開示とは何ですか?

公判前整理手続で、検察官が取調べ請求していない手持ち証拠を、法定の九つの類型に限って被告人側に開示させる制度です。刑事訴訟法316条の15が根拠で、全面開示制度ではありません。

Q2類型証拠開示請求はいつまでにできますか?

条文に法定期限はありませんが、実質的な締切は公判前整理手続の終結です。終結後はやむを得ない事由がない限り新たな証拠調べ請求ができなくなります(316条の32)。

Q3証拠の一覧表は誰が請求できますか?

被告人または弁護人が検察官に交付を請求できます(316条の14第2項、平成28年改正で新設)。一覧表を先に取ってから類型と対象を特定するのが実務の順序です。

Q4取調べ状況記録書面は必ず存在しますか?

身体拘束中の取調べについては、犯罪捜査規範などの準則で作成が義務付けられています。存在を立証せずに8号で狙い撃ちできる、数少ない類型です。

Q5類型証拠開示と主張関連証拠開示の違いは何ですか?

類型証拠開示(316条の15)は主張明示前に九類型を対象に撃つ第一段階、主張関連証拠開示(316条の20)は主張明示後にその主張との関連性で撃つ第二段階です。

Q6検察官が開示の時期や条件を指定できるのはなぜですか?

証人威迫やプライバシー侵害など弊害を抑えるためです。316条の15第1項後段が、必要と認めるときの時期・方法の指定と条件付与を明文で認めています。

Q7押収手続等記録書面とは何ですか?

証拠物の押収や電磁的記録提供命令による提供について、押収者・年月日・場所などを記録した書面です。証拠の取得過程そのものを検証するための類型です。

Q8公判前整理手続に付されない事件でも類型証拠開示できますか?

できません。316条の15は公判前整理手続(および期日間整理手続)の中の制度です。付されていない事件では、訴訟指揮による個別の開示を求めることになります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1弁護士に全部任せているんですが、証拠って普通は全部見せてもらえるものなんですか?

検察官が取調べを請求した証拠は必ず開示されます(316条の14第1項)が、それ以外は弁護人が請求しない限り出てきません。類型証拠開示(316条の15)と主張関連証拠開示(316条の20)の二段構えを使ったかどうかで、見られる範囲が変わります。実務のポイント:平成28年改正で証拠の一覧表の交付請求(316条の14第2項)ができるようになりました。まず一覧表を取り、そこから類型と対象を特定するのが実務の順序で、これを飛ばした請求は特定が甘く空振りしやすい

Q2検察官に「開示しない」と言われたら、それで終わりですか?

終わりません。裁判所に開示命令を求める裁定請求ができます(316条の26)。裁判所は必要に応じて検察官に証拠の提示を命じ(316条の27)、中身を確認したうえで判断します。実務のポイント:裁定請求を申し立てると、裁判所の判断が出る前に検察官が任意で開示に応じる例が実務では珍しくありません。裁定請求というカードを持っていること自体が交渉力になる、というのが弁護人が自分から説明しない部分です

Q3開示された証拠のコピー、家族に見せたりネットに上げたりしたらまずいですか?

刑事訴訟法281条の4で目的外使用が禁止され、281条の5に罰則があります(1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:弁護人が「コピーは渡せない、事務所で見てください」と言うのは意地悪ではなく、この規定があるからです。被害者側が民事で使いたい場合は、開示証拠ではなく公判記録の閲覧・謄写という別経路を通す必要がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「検察は持っている証拠を全部出すわけではない」ことは、何となく知っている人が多い。深刻なのはその先である。請求されず、開示請求もされなかった証拠は、裁判所すらその存在を知らないまま審理が終わる。裁判官が見落とすのではなく、そもそも視界に入らない。弁護人が請求しなかった一枚は、世界のどこにも現れなかったのと同じ扱いになる
  • 「どうすれば検察の全証拠を開示させられるか」という問いの立て方自体が誤っている。316条の15は全面開示制度ではなく、九つの類型に区切られた限定開示制度である。しかも「特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要」という条件が付く。正しい問いは、自分の争点にとって、どの類型のどの証拠が、検察官のどの請求証拠を崩すのか、である。問いを立て替えた瞬間に請求書の書き方が変わる
  • あなたから見れば「検察が都合の悪い証拠を隠している」だが、条文から見れば検察官は、開示の必要性と開示による弊害を比較して「相当と認めるとき」に開示する立て付けで動いている。この落差を埋めるのは怒りでも抗議でもなく、316条の26の裁定請求という手続である。感情で押しても動かない相手が、手続を起動された瞬間に態度を変えることがある
比較の観点この条文ほかの条文
開示の対象316条の15:九類型に該当する手持ち証拠316条の14:検察官が取調べを請求した証拠
316条の20:被告人側の主張に関連する証拠
請求の要否被告人・弁護人の請求が必要(類型と対象の特定も必要)請求不要、検察官が当然に開示(一覧表交付のみ請求制)
主張明示後に請求が必要
検察官の裁量必要性の程度と弊害の内容・程度を比較し相当と認めるとき裁量なし、請求証拠は全件開示
関連性の程度と弊害を比較し相当と認めるとき
拒否された場合316条の26の裁定請求で裁判所に開示命令を求めるそもそも不開示の余地が乏しい
316条の26の裁定請求(本条と同じ経路)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第33条

台湾は公判前整理手続型の類型開示ではなく、弁護人(および一定範囲で被告人自身)の訴訟記録・証拠物の閲覧謄写権として構成する。類型で切り出す発想がない点が日本との構造的相違

韓国
대한민국 형사소송법 제266조의3

韓国は検事が保管する書類等について弁護人等の閲覧・謄写請求権を定め、拒否されれば裁判所に許可を申請する構造。裁判所へ持ち込む二段構えは日本の316条の26と類似する

ドイツ
StPO § 147

ドイツは弁護人に一件記録全体の閲覧権を原則として認め、捜査目的の危殆化がある場合に制限する。原則開放・例外制限であり、日本の原則限定・類型開放とは向きが逆

アメリカ
Brady v. Maryland, 373 U.S. 83 (1963) / Fed. R. Crim. P. 16

米国は被告人に有利な重要証拠の開示を憲法上の適正手続の要請として検察官に義務付け、請求がなくても開示義務が生じうる。請求主導の日本と起動条件が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 痴漢を否認したまま起訴された。検察官が請求してきたのは被害者の供述調書と警察官の報告書だけで、駅構内の防犯カメラ映像も、あなたを取り押さえた駅員の供述調書も証拠の中にない。検察に不利な内容だから請求していない可能性がある。1号の証拠物、6号の被告人以外の者の供述録取書として、類型を名指しして開示を求める。ここで請求しなければ、その映像は存在しなかったことになって判決が書かれる
  • もし、深夜まで続いた取調べの末に自白調書へ署名してしまい、後から「あれは押し切られただけだ」と言い出したら、何で証明する。8号の取調べ状況記録書面である。取調べの年月日、開始と終了の時刻、場所が記録されており、何時間、何日連続で、深夜何時まで机の前に座らされたかが数字で出てくる。任意性を争う土俵は、この一枚の書面の上に立つ
  • 家族が逮捕され、選任した弁護人に「検察の証拠は全部見たんですか」と尋ねた。返ってきたのは「検察官が請求したものは全部見ています」。それは全部ではない
  • 公判前整理手続の終結予定期日まであと二週間と告げられた。ここを過ぎると、やむを得ない事由がない限り新たな証拠調べ請求はできなくなる(316条の32)。類型証拠開示請求も、拒否された場合の裁定請求も、この手続の中でしか撃てない。二週間で何を請求し、何を諦めるかを決める作業が、判決の中身を決めている
  • 交通死亡事故で在宅起訴された立場。検察官請求証拠に実況見分調書が入っているが、その前提となった現場の写真原本や、別の角度から見ていた目撃者の供述調書は請求されていない。3号と6号で当たりに行く。同じ現場でも、選ばれなかった目撃者が別の速度、別の信号の色を語っていることがある

取るべき行動

被害を受けた側:被害者や遺族の立場では、開示は自分の供述調書が被告人側に渡ることを意味する。1. 担当検察官に、証人等の氏名や住所を被告人本人に知らせない措置を求められるか確認する(刑事訴訟法299条の4、316条の23。適用範囲は事件ごとに検察官へ確認)2. 民事の損害賠償に使う資料は、被告人側の開示証拠ではなく、公判記録の閲覧・謄写という別ルートを使う(犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律3条)3. 被害者参加制度の利用可否も同時に検察官へ相談する

訴えられた側:1. まず316条の14第2項の証拠の一覧表の交付を弁護人に請求してもらう2. 一覧表と自分の記憶を突き合わせ、争点ごとに「どの請求証拠を崩したいか」を書き出す3. 請求書には、該当する号(類型)、対象となる検察官請求証拠、なぜその証明力判断に重要かの三点をセットで書く。抽象的な包括請求は門前払いになる4. 拒否されたら316条の26の裁定請求へ進む5. 類型で届かない証拠は、主張明示後の主張関連証拠開示(316条の20)で第二弾を撃つ

時効(請求できる期限):本条の請求自体に法定の期間制限はない。実質的な締切は公判前整理手続の終結であり、終結後はやむを得ない事由がない限り新たな証拠調べ請求ができなくなる(316条の32)。起算点は事件が公判前整理手続に付された日、締切は裁判所が告げる終結予定期日。開示拒否に対する裁定請求(316条の26)も、この手続の内側で完了させる必要がある

学説

通説:316条の15は全面開示制度ではなく、九類型該当性、特定の請求証拠の証明力判断への重要性、必要性と弊害の比較による相当性という三重の絞りをかけた限定開示制度であり、絞りの最終判断は316条の26の裁定請求により中立の裁判所へ移されると理解されている。

実務上の運用理解:請求の特定が抽象的だと類型該当性および重要性の疎明が不十分と扱われやすいため、証拠一覧表を先に取得し、号数・対象請求証拠・重要性の三点をセットで示すことが求められるとされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年) 裁判員制度導入に伴う公判前整理手続の創設に合わせて新設。それまで判例と個別の訴訟指揮に委ねられていた証拠開示を、類型を列挙する形で条文化した
  • 平成28年(2016年) 証拠の一覧表交付制度(316条の14第2項)の新設と連動し、類型に証拠物の押収手続記録書面を追加、取調べ状況記録書面の対象範囲を拡大した
  • 刑事手続のデジタル化に伴う改正(施行時期・法律番号は要確認) 電磁的記録提供命令(102条の2)に関する記録書面が押収手続等記録書面に取り込まれ、電子データの取得過程も開示対象に含まれる構造になった

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:裁判員制度導入に伴う公判前整理手続の創設に合わせて新設。それまで判例と個別の訴訟指揮に委ねられていた証拠開示を、類型を列挙する形で条文化した
  2. 2.平成28年(2016年) 改正:証拠の一覧表交付制度(316条の14第2項)の新設と連動し、類型に証拠物の押収手続等記録書面を追加、取調べ状況記録書面の対象範囲を拡大した
  3. 3.刑事手続のデジタル化に伴う改正(施行時期・法律番号は要確認) 改正:電磁的記録提供命令(102条の2)に関する記録書面が押収手続等記録書面に取り込まれ、電子データの取得過程も開示対象に含まれる構造になった

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第二目 争点及び証拠の整理

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›