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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第316条の18

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  1. 被告人又は弁護人は、前条第二項の規定により取調べを請求した証拠については、速やかに、検察官に対し、次の各号に掲げる証拠の区分に応じ、当該各号に定める方法による開示をしなければならない。
  2. 一証拠書類又は証拠物当該証拠書類又は証拠物を閲覧し、かつ、謄写する機会を与えること。
  3. 二証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人その氏名及び住居を知る機会を与え、かつ、その者の供述録取書等のうち、その者が公判期日において供述すると思料する内容が明らかになるもの(当該供述録取書等が存在しないとき、又はこれを閲覧させることが相当でないと認めるときにあつては、その者が公判期日において供述すると思料する内容の要旨を記載した書面)を閲覧し、かつ、謄写する機会を与えること。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第316条の18は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第316条の18の条文原文は「被告人又は弁護人は、前条第二項の規定により取調べを請求した証拠については、速やかに、検察官に対し、次の各号に掲げる証拠の区分に応じ、当該各号に定める方法による開…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第316条の18は第二目 争点及び証拠の整理に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第316条の18の前の条は刑事訴訟法第316条の17です。
  7. 刑事訴訟法第316条の18の次の条は刑事訴訟法第316条の19です。
  8. 刑事訴訟法第316条の18には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の18
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の18(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/316_18

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法316条の18は、公判前整理手続で被告側が請求した証拠を速やかに検察官へ開示する義務を定める。証人は氏名と供述予定内容まで開示しなければならない。

Q · 有利な証人を呼ぶとき、検察官に内緒で法廷に出せるの?

出せない。氏名と供述予定を事前に開示する義務がある

刑事訴訟法316条の18により、公判前整理手続で被告側が証拠調べを請求した証拠は、速やかに検察官へ開示しなければなりません。証拠書類・証拠物は閲覧・謄写の機会を与え、証人・鑑定人は氏名・住居に加え、公判で供述する予定の内容(供述録取書または要旨書面)まで明らかにします。法廷での不意打ちは構造的に封じられ、開示を渋れば手続終了後の証拠調べ請求が制限される(316条の32)リスクも負います。

解説

刑事裁判で被告人になったとき、多くの人は「黙っていれば検察官が全部立証する、こちらは手札を隠して法廷で勝負すればいい」と考える。だが重大事件が回される公判前整理手続では、その発想は通用しない。刑事訴訟法316条の18は、被告人側が前条で証拠調べを請求した証拠について、速やかに検察官へ開示する義務を課す。証拠書類や証拠物は閲覧・謄写の機会を与え、証人やアリバイ証人については氏名・住居に加え、その者が公判で何を話す予定かまで事前に明らかにしなければならない。つまり、あなたが切り札にしようとした証人を、検察官は公判前に知り、裏を取りに動ける。法廷でのサプライズという戦法は、この手続の中では構造的に封じられている。残るのは、どのカードを、どの順で見せ合うかという情報戦だ。

法的な位置づけ

刑事訴訟法316条の18は、公判前整理手続における被告人側の証拠開示義務を定める規定である。被告人または弁護人が取調べを請求した証拠について、証拠書類・証拠物は閲覧謄写の機会を、証人・鑑定人等はその氏名・住居および公判での供述予定内容を、速やかに検察官へ開示すべき旨を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.証拠調べ請求の前に全体戦略を固める 弁護人と早期に「どの証拠・証人を法廷で使うか」を確定する。公判前整理手続は後出しが原則制限されるため、温存と請求のどちらにするかをこの段階で決める
  2. 2.請求する証人の反対尋問耐性を検証 証人を請求すれば氏名・住居と供述予定が検察官に開示され、裏を取られることを前提に、その証人が検察の反対尋問に耐えるかを事前に検証する
  3. 3.区分に応じた開示方法を準備 証拠書類・証拠物は閲覧謄写の機会を、証人・鑑定人・通訳人・翻訳人は氏名住居と供述予定内容(供述録取書、なければ要旨書面)を準備する。要旨書面は曖昧だと不意打ち防止の趣旨から不利益を被るおそれがある
  4. 4.手続終了前に迷う証拠も念のため請求 316条の32の後出し制限を回避するため、採否に迷う証拠は公判前整理手続の終了前に念のため請求しておく。ただし手札を全部見せる代償と天秤にかける

よくある質問 AI による整理

Q1公判前整理手続とは何ですか?

公判前に争点と証拠を整理し、審理を充実・迅速化する手続です。裁判員裁判では必須となり、ここで被告側にも証拠開示義務(316条の18)が課されます。

Q2証拠開示は被告側にも義務があるのですか?

あります。検察官から弁護側への開示だけでなく、被告側が証拠調べを請求した証拠については、316条の18により検察官へ開示する逆方向の義務が生じます。

Q3316条の18の開示はいつまでにすればいいですか?

条文は「速やかに」と定めるのみで日数の期限はありません。起算点は前条(316条の17第2項)の証拠調べ請求時で、実質的な締切は手続の終了です。

Q4裁判員裁判では証拠開示は必須ですか?

必須です。裁判員裁判の対象事件は公判前整理手続が必ず行われるため、被告側の証拠開示ルール(316条の18)も例外なく適用されます。

Q5供述録取書がない証人はどう開示しますか?

供述録取書がない、または閲覧が相当でない場合は、その者が公判期日で供述する予定の内容の要旨を記載した書面を作成し、閲覧・謄写させます。

Q6証拠開示を怠るとどうなりますか?

開示を渋ると、公判前整理手続の終了後は原則として証拠調べ請求が制限され(316条の32)、切り札の証拠を法廷に出せなくなるおそれがあります。

Q7弁護人は証人を開示するかどう判断しますか?

検察官の証明予定事実(316条の13)を分析し、反証されにくい証人だけを請求します。開示で検察に裏を取られる損得を天秤にかけて決めます。

Q8鑑定人を呼ぶときも開示が必要ですか?

必要です。鑑定人も316条の18の対象で、氏名・住居と鑑定で述べる予定の内容を事前に検察官へ開示しなければならず、秘密の専門家証人は使えません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1アリバイの証人を、法廷でいきなり出して検察を驚かせることはできないんですか?

できない。316条の18により、証人として証拠調べを請求するなら、その氏名・住居と公判で供述する予定の内容を、事前に検察官へ開示しなければならない。供述録取書があればそれを、なければ要旨を記した書面を閲覧・謄写させる。実務のポイント:だからこそ弁護人は「この証人を出すと、検察に弱点を調べ尽くされて逆効果にならないか」を冷静に計算する。あえて出さない方が強い、という判断も実務では珍しくない

Q2黙秘権があるのに、なぜ被告人側が証拠を開示しないといけないんですか?

黙秘権は維持される。何も請求せず黙っているなら開示義務も生じない。だが積極的に証拠調べを請求した瞬間、その証拠については316条の18の開示義務が発動する。沈黙の自由と、証拠を使う自由は両立しない。実務のポイント:この「請求するなら開示」という引き換えが弁護戦略の最大の分岐点。検索しても黙秘権がある止まりで、この引き換え構造まで説明する記事は少ない

Q3公判前整理手続が終わった後で、新しい証人を見つけたら出せますか?

原則として制限される(316条の32)。手続終了後の証拠調べ請求は、やむを得ない事由で手続中に請求できなかった場合などに限られ、後から見つけたという理由だけでは通りにくい。実務のポイント:実務ではこの制限を恐れて、弁護人が手続中に念のため広めに証拠調べ請求をしておくことがある。だがそれは同時に手札を全部見せることでもあり、開示と温存のジレンマが常につきまとう

間違えやすい点 AI による整理

  • 「被告人には黙秘権があるから証拠は一切出さなくていい」と思われているが、立てた問いが既にずれている。黙って何も請求しないなら開示義務は生じないが、積極的に証拠調べを請求した瞬間、その証拠については316条の18の開示義務が発動する。問うべきは「出すか隠すか」ではなく「請求して開示するか、温存して使わないか」だ
  • 証拠開示は検察官から弁護側への一方通行だと知っている人は多いが、その逆方向、被告側から検察官への開示義務があり、しかもこれを怠れば後で証拠調べ請求自体が制限される(316条の32)という深刻さまでは知られていない。開示を渋ることが、最終的に切り札を法廷から締め出す結果になりうる
  • 「法廷でサプライズ証人を出せば有利」という発想自体が、公判前整理手続では成り立たない。手続終了後の証拠調べ請求は原則として制限されるため、事前に出し切るか、永遠に使えないかの二択になる
比較の観点この条文ほかの条文
開示の主体と方向316条の18:被告側 → 検察官(被告側が請求した証拠)316条の14:検察官 → 被告側(取調べ請求証拠)
316条の13:検察官の証明予定事実明示・証拠調べ請求
発動の前提被告側が316条の17第2項で証拠調べを請求したこと検察官が取調べを請求したこと
公判前整理手続の開始(316条の2)
懈怠・後出しの帰結手続終了後の証拠調べ請求が原則制限(316条の32)同様に手続終了後の請求が制限
争点整理の前提が崩れる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第273条

台湾は準備程序で争点・証拠を整理するが、被告側の包括的な事前開示義務は日本ほど明文化されていない

韓国
대한민국 형사소송법 제266조의11

韓国も公判準備手続で被告人側の証拠開示を定めるが、検察官開示への対応として位置づけられる点で日本と類似

ドイツ
StPO § 222

ドイツは職権主義を基調としつつ、被告人が呼び出す証人・鑑定人の事前申告を義務づける点で部分的に対応する

アメリカ
Fed. R. Crim. P. 16(b)・Rule 12.1

米国は相互ディスカバリーを採り、特にアリバイ主張は Rule 12.1で事前通知が義務づけられる。日本の被告側開示はこの英米型発想を取り込んだもの

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが傷害事件で起訴され、事件当日は別の場所にいたと証言してくれる友人がいる。法廷でその友人を登場させて検察を驚かせたい。だが316条の18により、証人として請求するなら氏名・住居と「何を話す予定か」を事前に検察官へ開示しなければならない。検察官はその友人に公判前に接触し、供述の弱点を突く準備をしてくる
  • もし公判前整理手続の終盤で、有利な証拠を今すぐ請求すべきか迷っていたら? ここで請求と開示を済ませないと、手続終了後は原則として証拠調べ請求ができなくなる(316条の32)。残された時間は手続終了まで、判断を先延ばしにした瞬間、その証拠は法廷に出せなくなりうる
  • 裁判員裁判の対象事件では公判前整理手続が必須となる。弁護人は、依頼人に有利な証人を出すか、出せば検察に手札を読まれるかを天秤にかける。開示する証人が一人増えるたび、検察側の反証準備も一段進んでいく
  • 鑑定人を立てたい。だがその氏名も、鑑定で何を述べる予定かも、事前に検察官へ筒抜けになる。秘密の専門家証人という発想は、ここには存在しない

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが被害者として刑事手続に参加している場合、被告側が公判前整理手続でどの証拠・証人を開示したかは、検察官を通じて争点の見取り図になる。被告側が出してきた証人の氏名・供述予定は検察官が把握しているので、相手がどんな反論を準備しているかを確認できる。被害者参加制度(刑事訴訟法316条の33以下)を使えば、争点整理の結果を踏まえた質問や意見の準備ができる

訴えられた側:1. 弁護人と早期に「どの証拠・証人を法廷で使うか」の全体戦略を固める。公判前整理手続では後出しが効かない2. 証人を請求するなら、開示によって検察が裏を取りに来ることを前提に、その証人が反対尋問に耐えるかを事前に検証3. 開示するか温存するかは、316条の32の請求制限リスクと天秤にかける。迷う証拠は念のため請求も選択肢4. 供述録取書がない証人は、供述予定の要旨書面の作り込みが勝負、内容が曖昧だと不意打ち防止の趣旨に照らして不利益を被るおそれがある

時効(請求できる期限):条文は「速やかに」と定めるのみで特定の日数の期限はない。起算点は前条(316条の17第2項)に基づく証拠調べ請求の時。ただし実質的な締切は公判前整理手続の終了であり、終了後は原則として証拠調べ請求自体が制限される(刑事訴訟法316条の32)

学説

通説:316条の18の被告側開示義務は当事者主義を後退させるものではなく、争点・証拠の事前整理を通じて公判の充実迅速化を図る制度的要請に基づく。何も請求しない自由(沈黙)は留保され、黙秘権の核心は侵されないと解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年) 公判前整理手続の創設に伴い新設された条文。被告人・弁護人が証拠調べを請求した証拠について、検察官への開示義務を定めた。裁判員制度導入を見据えた争点・証拠の事前整理の一環。新設後の改正の有無は人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:公判前整理手続の創設に伴い新設。裁判員制度の導入を見据え、被告人・弁護人が証拠調べを請求した証拠について検察官への開示義務を定めた。新設後の改正の有無は人的検証を要する

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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