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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第38条の4

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裁判所又は裁判官の判断を誤らせる目的で、その資力について虚偽の記載のある資力申告書を提出した者は、十万円以下の過料に処する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第38条の4は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第38条の4の条文原文は「裁判所又は裁判官の判断を誤らせる目的で、その資力について虚偽の記載のある資力申告書を提出した者は、十万円以下の過料に処する。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第38条の4は第四章 弁護及び補佐に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第38条の4の前の条は刑事訴訟法第38条の3です。
  7. 刑事訴訟法第38条の4の次の条は刑事訴訟法第39条です。
  8. 刑事訴訟法第38条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第38条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第38条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/38_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法38条の4は、判断を誤らせる目的で資力申告書に虚偽記載をした者を10万円以下の過料に処すると定める。過料は刑罰ではなく前科は付かない。

Q · 国選弁護をもらいたくて資力申告書に預金を少なく書いたら、どうなるの?

目的があれば10万円以下の過料。前科は付かない

刑事訴訟法38条の4により、裁判所又は裁判官の判断を誤らせる目的で資力申告書に虚偽の記載をした者は、10万円以下の過料に処せられます。過料は刑罰ではなく秩序罰のため前科は付きませんが、有罪となれば国選弁護人の費用を含む訴訟費用の負担を命じられることもあります(刑訴181条)。さらに虚偽申告という事実は、本案の裁判で被告人の供述の信用性評価に影響しうる点に注意が必要です。

解説

国選弁護人を付けてほしい、そう請求するとき、あなたは「資力申告書」という書類に自分の現金と預金の額を書かされる(刑訴36条の2、37条の3)。資力が基準額の50万円以上なら、先に弁護士会へ私選弁護人を探す手続きを踏まないと国選はもらえない(36条の3)。ここで多くの人が魔が差す。預金が60万円あるのに「10万円」と書けば、基準を下回って国選がもらえるのではないか。その一瞬の判断を狙い撃つのが38条の4だ。裁判所の判断を誤らせる目的で虚偽の資力申告書を出した者は、10万円以下の過料に処せられる。要点は二つ。第一に「過料」は刑罰ではなく、前科は付かない。第二に「目的」が要件だから、うっかりの書き間違いは原則これに当たらない。だが故意の過少申告は、本案の裁判であなたの供述全体の信用を静かに削る副作用を持つ。

法的な位置づけ

刑事訴訟法38条の4は、国選弁護人の選任を請求する際に提出する資力申告書について、裁判所又は裁判官の判断を誤らせる目的で虚偽の記載をした者を10万円以下の過料に処する規定である。過料は刑罰ではなく秩序罰であり、故意の過少申告等を抑止して資力選別の実効性を担保する機能を持つ。

よくある質問 AI による整理

Q1資力申告書とは何ですか?

国選弁護人の選任を請求する際に、現金・預金などの資力を記載して裁判所に提出する書類です。刑訴36条の2が提出を義務づけ、基準額50万円が国選可否の分かれ目になります。

Q2国選弁護人の資力基準はいくらですか?

現金・預貯金の合計が基準額50万円未満なら国選を請求できます。50万円以上の場合は、先に弁護士会へ私選弁護人の紹介を求める手続き(刑訴36条の3)が前置されます。

Q3過料と科料はどう違いますか?

過料は刑罰ではない秩序罰で前科は付きません。科料は1,000円以上1万円未満の刑罰で前科が付きます。読み方が同じため混同されますが、法的性質はまったく異なります。

Q4資力申告書の嘘は誰が確認しますか?

検察官は預金照会や取引履歴の取り寄せで資産を確認できます。本案の捜査過程で財産状況が判明する事件も多く、申告した数字は捜査記録と照合されます。

Q5国選弁護人をもらえないのはどんな場合ですか?

資力が基準額50万円以上で、かつ弁護士会への私選紹介手続きを踏んでいない場合です。資力が基準未満でも虚偽申告が発覚すれば過料の対象になります。

Q6被疑者国選でも資力申告書は必要ですか?

必要です。刑訴37条の3により被疑者国選にも資力申告書の規定が準用され、勾留された被疑者が国選を請求する場面でも提出を求められます。

Q7過料の決定に不服があるときはどうすればいいですか?

過料は非訟事件手続で決まり、裁判所の過料決定には即時抗告ができます。記憶違いや計算ミスを示す取引履歴など、目的がなかった経緯資料を準備して争います。

Q8国選 もらえない 預金 いくらまで?

現金・預貯金が50万円未満であれば国選を請求できます。50万円以上は私選紹介前置が必要です。基準ぎりぎりでも下回らせようと虚偽記載すると過料リスクを負います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1過料って前科になっちゃうんですか?

なりません。過料は秩序罰で、罰金や科料のような刑罰ではないので、前科にはならず犯歴にも載りません。実務のポイント:ただし「前科がつかないから無傷」ではない。虚偽申告という事実は当の刑事事件の記録に残り、量刑や保釈で被告人の誠実さを見る材料になりうる。痛むのは過料の額ではなく、嘘をついたという評価のほうだ

Q2うっかり預金額を間違えただけでも過料ですか?

原則かかりません。38条の4は「裁判所又は裁判官の判断を誤らせる目的」を要件とする故意型の規定で、単なる記憶違いや計算ミスでは該当しません。実務のポイント:ただし実額との乖離が不自然に大きいと、目的があったと推認されやすい。後で「悪意はなかった」と示せるよう、申告の根拠にした残高の記録を残しておくと立場が強い

Q3国選をもらった後に資力があるとバレたら、弁護士代を払わされますか?

過料とは別問題として、裁判で有罪になれば、国選弁護人の費用を含む訴訟費用の負担を命じられることがあります(刑訴181条)。実務のポイント:国選は完全無料の保証ではない。有罪なら後から費用負担を命じられうるし、無罪や資力なしなら免除される運用。「タダだから書き得」という前提が、そもそも崩れている

間違えやすい点 AI による整理

  • 「預金を少なく書けば国選がもらえて得」という発想そのものが罠だ。問題は得か損かではなく、虚偽記載が過料の対象であると同時に、もらえた国選の費用を後で訴訟費用として負担させられる道(刑訴181条)も残っているという点。安く済ませたつもりが二重に取られる
  • 「過料がつくと前科になる」と恐れる人がいるが、過料は秩序罰であって刑罰ではなく、前科にはならない。怖がる方向が間違っている。本当に警戒すべきは、虚偽申告という行為が本案の裁判で被告人の信用性評価に跳ね返ることだ
  • 「資力申告書なんて誰も裏を取らない」と高をくくる人は、その軽視の深刻度を分かっていない。検察官は預金照会や取引履歴で資産を確認でき、本案の捜査の過程で財産状況が明らかになる事件も多い。書いた数字は孤立した申告ではなく、捜査記録と照合される
比較の観点この条文ほかの条文
発生する不利益の性質38条の4:10万円以下の過料(秩序罰、前科なし)181条:訴訟費用の負担(国選費用の回収、刑罰ではない)
36条の3:国選を受けられず私選紹介の前置を要求される
発動の要件判断を誤らせる目的 + 資力申告書の虚偽記載有罪判決の確定
資力が基準額50万円以上であること
回避・防御の手段正直な申告/目的不存在の立証(即時抗告)無罪・資力なしによる免除
基準ぎりぎりでも正直に書き私選紹介を経る

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
法律扶助法(資力審査・不実申報の規律)

台湾は法律扶助制度で資力審査を行い、不実申報には扶助の取消・費用返還等の措置がある。日本のような独立した過料規定の形ではない点が異なる。

ドイツ
ZPO § 124(訴訟救助の取消)

ドイツの刑事弁護(Pflichtverteidigung)は資力要件によらないため直接の対応はなく、最も近いのは民事の訴訟救助(PKH)における虚偽申告の取消規定である。

アメリカ
18 U.S.C. § 1001(連邦への虚偽陳述)

米国では公選弁護人の選任に際し財産宣誓供述書へ虚偽記載をすると、虚偽陳述罪として刑事責任を問われうる。過料ではなく刑罰である点が日本と大きく異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 覚醒剤所持で起訴され、弁護士を雇う余裕がない。口座に58万円あるが、基準額50万円を下回らせたくて資力申告書に30万円と書いた。この過少申告が裁判所の判断を誤らせる目的と認定されれば、38条の4の過料が待っている。立証構造を理解しているかどうかで、出方が変わる
  • もし、申告書に書き忘れた定期預金が後から出てきたら、どうなる。「忘れていた」だけなら判断を誤らせる目的がなく、過料は原則として科されない。問題は故意か否かの一点に絞られる
  • 勾留5日目、国選請求のため資力申告書を急いで書く。記憶頼りで書いた預金額が実際と数十万円ずれていた。あと数日で起訴か釈放かが決まる中、この一枚が後で蒸し返されうる
  • 友人が「国選をもらうために預金を少なめに書いた」とあなたに打ち明けてきた。あなたはそれが過料の対象になりうると知っている。前科にはならないが、本案でのその人の信用に響くことも見えている

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが今まさに国選弁護を請求しようとしているなら、1. 現金と預金は通帳やアプリで実額を確認し、記憶で書かない2. 基準額50万円前後の微妙なラインなら、無理に下回らせず正直に書いた上で、超えていれば先に弁護士会の私選紹介手続きを踏む(36条の3) 3. 書き間違えそうな項目はメモを残し、後から訂正できる状態にしておく。正直な申告は過料リスクをゼロにする最も安いコストだ

訴えられた側:資力申告書の虚偽記載で過料を問われそうなら、1. 争点は「判断を誤らせる目的」があったか。記憶違い、名義の混同、計算ミスなら、その経緯を示す資料(取引履歴、家族名義の説明等)を準備する2. 過料は非訟事件手続で決まり、裁判所の過料決定には即時抗告ができる3. 本案の弁護人にこの問題も併せて相談し、本案の供述の信用性に波及させない説明を組む

時効(請求できる期限):過料に特定の消滅時効を定める規定は条文上なく、過料は非訟事件手続法に基づき裁判所が決定する。資力申告書の虚偽が問題化するのは通常その刑事事件の係属中であり、事件の進行に合わせて判断される。一般の消滅時効とは性質が異なる(最新の運用をご確認ください)

学説

通説:38条の4の過料は刑罰ではなく秩序罰であり、前科を生じない。『判断を誤らせる目的』という故意要件を満たす悪質な濫用のみが対象であり、過失による記載誤りは原則として該当しないと解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)新設、平成18年(2006年)施行 被疑者国選弁護制度の導入と資力申告書制度の創設に伴い新設。資力を偽って国選弁護を得ようとする濫用を抑止するため、虚偽の資力申告書提出への過料を規定した

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:被疑者国選弁護制度の導入と資力申告書制度の創設に伴い新設(平成18年(2006年)施行)。資力を偽って国選弁護を得る濫用を抑止するため、虚偽の資力申告書提出への過料を規定した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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