刑事訴訟法 第65条
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- 召喚状は、これを送達する。
- 2.被告人から期日に出頭する旨を記載した書面を差し出し、又は出頭した被告人に対し口頭で次回の出頭を命じたときは、召喚状を送達した場合と同一の効力を有する。口頭で出頭を命じた場合には、その旨を調書に記載しなければならない。
- 3.裁判所に近接する刑事施設にいる被告人に対しては、刑事施設職員(刑事施設の長又はその指名する刑事施設の職員をいう。以下同じ。)に通知してこれを召喚することができる。この場合には、被告人が刑事施設職員から通知を受けた時に召喚状の送達があつたものとみなす。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第65条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第65条の条文原文は「召喚状は、これを送達する。」で始まります。
- 刑事訴訟法第65条は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第65条の前の条は刑事訴訟法第64条です。
- 刑事訴訟法第65条の次の条は刑事訴訟法第66条です。
- 刑事訴訟法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法65条は、被告人の召喚は召喚状の送達によると定める。ただし法廷での口頭による出頭命令や、出頭する旨の書面提出も、召喚状の送達と同一の効力を持つ。
Q · 召喚状が届いていなくても、裁判所に行かないとダメなことってあるの?
あります。法廷で口頭で命じられた時点で送達と同じ効力です
刑事訴訟法65条によれば、被告人の召喚は原則として召喚状の送達によって行われます。しかし2項により、被告人が出頭する旨を記載した書面を差し出したとき、又は出頭した被告人に法廷で口頭で次回の出頭を命じたときは、召喚状を送達したのと同一の効力が生じます。口頭で命じた場合はその旨が調書に記載されます。つまり「召喚状が届いていない」という理由で出頭義務を免れることはできず、正当な理由なく欠席すれば勾引(58条)や保釈取消(96条)の対象になります。
解説
裁判所から一枚の紙が届く。「召喚状」。出頭すべき日時と場所、罪名が書いてある。多くの人はこれを「ただの案内」と受け取るが、刑訴法65条はこの紙に法的な歯を与えている。本当に効くのは2項だ。あなたが法廷で「次回も来てください」と口頭で命じられて返事をした、あるいは出頭する旨の書面を一度差し出した。その瞬間、もう召喚状が届いていなくても「送達された」のと同じ扱いになる。つまり「紙を受け取っていないから知らなかった」という言い訳が封じられる。出頭しなければ、正当な理由がない限り勾引(裁判所が強制的に身柄を連れて行く令状、58条)の対象になり、保釈中なら保釈が取り消され保証金も没取されうる(96条)。一枚の紙の背後に、あなたの身体の自由を切り替えるスイッチが隠れている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法65条は、被告人に対する召喚の方式を定める規定である。召喚は召喚状の送達を原則とするが、被告人が出頭する旨の書面を提出したとき、又は出頭した被告人に口頭で次回出頭を命じたときは、召喚状の送達と同一の効力を有する。裁判所に近接する刑事施設の被収容者については、刑事施設職員への通知による召喚が認められる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.召喚状の記載事項を確認し原本を保管 召喚状が届いたら、出頭日時・場所・罪名を真っ先に確認し、原本を紛失しないよう保管する。封筒の隅に放置せず、その場で出頭日をカレンダーに記入する
- 2.法廷での口頭出頭命令は日時を復唱し調書記載を確認 公判で裁判官に口頭で次回出頭を命じられたら、その場で日時を正確に復唱しメモする。口頭命令はその旨が調書に記載され、召喚状の送達と同一の効力を持つ(65条2項)
- 3.出頭できない事情は当日前に期日変更を申し立てる 外せない事情が出たら、当日まで放置せず弁護人を通じて期日変更を申し立てる。事前の申立ては記録に残り、勾引や保釈取消を回避できる
- 4.欠席が避けられない場合は正当な理由を疎明する書面を提出 病気なら診断書、災害なら証明、別件拘束なら通知の記録を確保し、正当な理由を疎明する書面を裁判所へ提出する。無断欠席は勾引(58条)・保釈取消(96条)に直結する
よくある質問 AI による整理
Q1召喚状とは何ですか?
召喚状は、裁判所が被告人や証人に対し特定の日時・場所への出頭を命じる文書です。刑事訴訟法65条が送達方法を定め、出頭日時・場所・罪名などが記載されます。
Q2召喚状と勾引状の違いは?
召喚状は出頭を命じて任意の出頭を促す文書、勾引状(58条)は応じない場合に強制的に身柄を連行する令状です。正当な理由なく召喚に応じないと勾引の対象になります。
Q3召喚状を受け取ったらどうすればいいですか?
記載の出頭日時・場所・罪名を確認し、原本を保管します。出頭できない事情があれば、当日を待たず弁護人を通じて期日変更を申し立てることが重要です。
Q4召喚状の送達方法は?
原則は召喚状を送達して行いますが、出頭の書面提出や法廷での口頭命令でも送達と同一の効力が生じます(65条2項)。送達自体は民事訴訟法令を準用します(54条)。
Q5証人の召喚にも同じルールが適用されますか?
はい。65条は153条により証人の召喚に準用されます。証人が正当な理由なく出頭しないと、過料や勾引の対象になります。
Q6召喚状の出頭日は変更できますか?
正当な理由があれば期日変更を申し立てられます。病気・災害・別件拘束などを疎明し、出頭日が来る前に弁護人を通じて裁判所へ申し立てます。
Q7刑事施設に収容されている場合の召喚はどうなりますか?
裁判所に近接する刑事施設の被収容者には、刑事施設職員への通知で召喚できます。被収容者が職員から通知を受けた時に召喚状の送達があったとみなされます(65条3項)。
Q8召喚状が届かなくても出頭義務が生じることはありますか?
あります。出頭する旨の書面を提出した場合や、法廷で口頭で出頭を命じられた場合は、召喚状の送達を待たず出頭義務が確定します(65条2項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1召喚状って、無視したらどうなるんですか?
正当な理由なく無視すると、裁判所はあなたを勾引(強制的に身柄を裁判所へ連行する令状、刑訴法58条)でき、保釈中なら保釈が取り消され保証金も没取されます(96条)。実務のポイント:実は「一回の無断欠席」が即、勾引や保釈取消に直結することを弁護士は知っていても、本人にはその実感がない。出られないと分かった時点で当日を待たず弁護人に連絡し、期日変更を申し立てれば、ほとんどの不利益は避けられる
Q2法廷で「次回も来てね」と言われただけで、紙が来てなくても行かないとダメですか?
はい。出頭した法廷で口頭で次回出頭を命じられ、その旨が調書に記載されれば、召喚状を送達したのと同じ効力が生じます(65条2項)。あなたが出頭する旨の書面を差し出した場合も同じです。実務のポイント:「召喚状が届いていない」という抗弁は、口頭命令や出頭書面があると通用しない。逆に言えば、命じられた日時を正確に記録しておくことが自分を守る。その場で日時を復唱し、調書記載を確認するくらいでちょうどいい
間違えやすい点 AI による整理
- 「召喚状が届かなければ出頭義務はない」という前提そのものが誤っている。法廷での口頭命令や、あなたが差し出した出頭の書面によって、紙の有無に関係なく義務は発生する(65条2項)。問うべきは「紙が来たか」ではなく「自分は出頭を約束したか、命じられたか」だ
- 召喚を無視するとまずいことは何となく分かっている。だがその深刻度を見誤っている。一回の無断欠席で勾引状が出て、保釈は取り消され、数十万から数百万円の保釈保証金が没取されうる(96条)。「一回くらい」の感覚と現実の落差が大きい
- 「仕事が忙しい」は欠席の正当な理由になると思われがちだが、裁判所は原則として認めない。正当な理由とは病気、災害、別件での身柄拘束など、出頭が物理的・社会的に不可能な事情を指す。多忙は事前の期日変更申立てで処理すべきもので、当日の無断欠席を正当化しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 65条:召喚状の送達による出頭命令 | 58条:勾引状による強制的な身柄連行 96条:保釈の取消・保証金没取 |
| 発動の契機 | 公判等への出頭を求める通常手続 | 正当な理由なく召喚に応じないこと 召喚不応・逃亡・証拠隠滅のおそれ |
| 身体の自由への影響 | 出頭義務の発生(任意の出頭を促す) | 強制的に身柄を裁判所へ連行 再収容され保証金を失う |
他国ではどう定めているか 4 か国
被告人の傳喚は傳票によることを原則とし、被告人が在場し口頭で次回期日を告知された場合は傳票送達と同一の効力を認める点で日本と類似する。
韓国も被告人の召喚は召喚状の送達を原則とし、出頭中の被告人への口頭告知に送達同一の効力を認める構造を持つ。
ドイツは被告人の召喚(Ladung)に出頭しない場合の引致(Vorführung)・勾留(Haftbefehl)を警告として付記する仕組みを採り、不出頭に対する強制は日本の勾引に相当する。
米国は起訴状に基づく召喚状(summons)と逮捕状(warrant)を区別し、召喚状に応じない場合は逮捕状の発付に切り替わる。送達擬制の発想は薄い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 公判で裁判官に「次回は来月○日、出頭してください」と言われ、あなたは「はい」と答えた。家に帰っても召喚状は届かない。だが65条2項により、その口頭命令は召喚状の送達と同じ効力を持つ。「紙が来ていないから行かなくていい」は通用しない。うっかり忘れれば、それは無断欠席になる
- もし出頭日まであと3日、どうしても外せない事情が入ったら? 黙って欠席するのが最悪手だ。正当な理由を疎明して期日変更を申し立てるか、出頭できない事情を弁護人経由で裁判所へ伝える。無断欠席は勾引と保釈取消への直行便になる
- 勾留中で裁判所に近接する拘置所にいるあなた。召喚状は手渡されず、施設職員からの通知だけで「送達された」とみなされる(3項)。紙が来ないからと油断はできない
- 保釈中のあなたが召喚を無視して一度だけ欠席した。たった一回でも、検察官は保釈取消を請求できる(96条)。再び身柄を拘束されれば、判決まで自由は戻ってこない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 召喚状が届いたら出頭日時・場所・罪名を確認し、原本を保管する2. 法廷で口頭で次回出頭を命じられたら、その日時を正確にメモし調書記載を確認する。これで送達があったとみなされる(2項) 3. 出頭できない事情があれば、当日まで放置せず弁護人を通じて期日変更を申し立てる4. 証人として召喚された場合も同じ拘束力が及ぶ(153条準用)、無断欠席は過料・勾引の対象になる
訴えられた側:1. 召喚に応じられない事情があるなら、即座に弁護人へ連絡し、裁判所に正当な理由を疎明する書面を出す2. 病気なら診断書、災害なら証明、別件拘束なら通知の記録を確保する3. すでに勾引状が出ているなら、出頭または出頭意思の明示で勾引の必要性を消す4. 保釈中なら保釈取消・保証金没取(96条)を防ぐため、欠席の正当性の立証を最優先にする
時効(請求できる期限):召喚状記載の出頭日時が事実上の期限となる。出頭できない事情は、その日時の到来前に裁判所へ申し立てる必要がある。法廷での口頭命令や出頭書面の提出があれば、召喚状の送達を待たずに出頭義務が確定する(65条2項)。本条自体に消滅時効はない
学説
通説:65条2項・3項のみなし送達は、手続の迅速・確実な進行のために召喚の効力発生を簡易化する一方、口頭命令を調書に記載させ、施設職員の通知という確実な経路を要求することで、被告人の出頭日時に関する認識保障との均衡を図ったものと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)公布、平成18年(2006年)施行 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の制定に伴い、3項の「監獄」「監獄の長」を「刑事施設」「刑事施設の長」へと改めた。施設職員への通知による召喚という仕組み自体は維持された
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、被告人に対する召喚の方式(召喚状の送達、出頭書面・口頭命令によるみなし送達)を規定した。
- 2.平成17年(2005年) 改正:刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の制定に伴い、3項の「監獄」「監獄の長」を「刑事施設」「刑事施設の長」へと改めた。施設職員への通知による召喚の仕組み自体は維持された。
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