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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第96条

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  1. 裁判所は、次の各号のいずれかに該当する場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。
  2. 一被告人が、召喚を受け正当な理由がなく出頭しないとき。
  3. 二被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
  4. 三被告人が罪証を隠滅し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
  5. 四被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え若しくは加えようとし、又はこれらの者を畏怖させる行為をしたとき。
  6. 五被告人が、正当な理由がなく前条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
  7. 六被告人が住居の制限その他裁判所の定めた条件に違反したとき。
  8. 2.前項の規定により保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で、保証金の全部又は一部を没取することができる。
  9. 3.保釈を取り消された者が、第九十八条の二の規定による命令を受け正当な理由がなく出頭しないとき、又は逃亡したときも、前項と同様とする。
  10. 4.拘禁刑以上の刑に処する判決(拘禁刑の全部の執行猶予の言渡しをしないものに限る。以下同じ。)の宣告を受けた後、保釈又は勾留の執行停止をされている被告人が逃亡したときは、裁判所は、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消さなければならない。
  11. 5.前項の規定により保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で、保証金の全部又は一部を没取しなければならない。
  12. 6.保釈を取り消された者が、第九十八条の二の規定による命令を受け正当な理由がなく出頭しない場合又は逃亡した場合において、その者が拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者であるときは、裁判所は、決定で、保証金の全部又は一部を没取しなければならない。ただし、第四項の規定により保釈を取り消された者が逃亡したときは、この限りでない。
  13. 7.保釈された者が、拘禁刑以上の刑に処する判決又は拘留に処する判決の宣告を受けた後、第三百四十三条の二(第四百四条(第四百十四条において準用する場合を含む。第九十八条の十七第一項第二号及び第四号において同じ。)において準用する場合を含む。)の規定による命令を受け正当な理由がなく出頭しないとき又は逃亡したとき(保釈されている場合及び保釈を取り消された後、逃亡した場合を除く。)は検察官の請求により又は職権で、刑の執行のため呼出しを受け正当な理由がなく出頭しないときは検察官の請求により、決定で、保証金の全部又は一部を没取しなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第96条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第96条の条文原文は「裁判所は、次の各号のいずれかに該当する場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第96条は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第96条の前の条は刑事訴訟法第95条の4です。
  7. 刑事訴訟法第96条の次の条は刑事訴訟法第97条です。
  8. 刑事訴訟法第96条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第96条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第96条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/96
裁判例 18件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法96条は、不出頭・逃亡・罪証隠滅・証人威迫・条件違反等があれば保釈を取り消し、保証金を没取できると定める。実刑判決後の逃亡では取消し・没取が義務となる。

Q · 保釈金を払って家に帰れたら、もう取り消されたりしませんよね?

条件を一つ破れば取消し+没取になりうる

刑事訴訟法96条1項は、召喚への不出頭、逃亡、罪証隠滅、証人威迫、報告義務違反、住居制限等の条件違反のいずれかがあれば、裁判所が検察官の請求または職権で保釈を取り消せると定めます。取り消すと2項により保証金の全部または一部を没取できます。さらに2023年改正で、実刑判決を受けた後に逃亡した被告人については、取消し(4項)も没取(5項)も裁判所の義務に格上げされました。保釈は「出られた」がゴールではなく、判決確定まで条件を守り続ける期間の入口です。

解説

保釈保証金を払って家に帰れたとき、多くの人は「これで一安心」と思う。だが刑事訴訟法96条を読むと、その安心がいかに脆いかが分かる。この条文は、保釈を一度認めた裁判所が、それを取り消し、しかも納めた保証金を没取(国が取り上げて返さないこと)できる六つの引き金を並べている。呼出しに正当な理由なく出頭しない、逃げる、証拠を隠す、被害者や証人を脅す、報告義務を怠る、住居制限など裁判所の定めた条件を破る。どれか一つでも踏めば、自由も金も同時に失う。さらに2023年の改正で、実刑判決を受けた後に逃げた被告人については、取消しも没取も裁判所の「義務」になった。かつては裁判官の裁量だったものが、逃げたら問答無用、という設計に変わったのだ。保釈は「出られた」がゴールではない。条件という綱の上を、判決確定まで歩き続ける期間の始まりである。

法的な位置づけ

刑事訴訟法96条が定める保釈の取消しとは、いったん認められた保釈または勾留の執行停止を、被告人の不出頭・逃亡・罪証隠滅・証人威迫・報告義務違反・条件違反等の事由に基づき裁判所が将来に向かって失効させる手続をいう。取消しに伴い、納付済みの保証金は全部または一部が没取されうる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.保釈中の条件を文書で正確に把握する 保釈決定書と弁護人から、住居・出頭・連絡先・被害者や証人への不接触などの条件を文書で確認する。曖昧な点は必ず弁護人に質問し、「何をすると取消しになるか」を具体的に言語化しておく
  2. 2.住居・行動の変化は必ず事前許可を取る 引っ越し・旅行・転職など住居や行動範囲に変化が生じるときは、実行前に弁護人を通じて裁判所の許可を得る。事後報告では96条1項6号の条件違反が成立しうるため、業者の手配より先に手続を済ませる
  3. 3.召喚状・報告義務に即応する 召喚状は絶対に放置せず、出頭できない正当な理由があるときは事前に届け出る。前条の報告義務がある場合は期限内に正確に報告し、虚偽報告(1項5号)を避ける
  4. 4.条件違反に気づいたら自分から是正・報告する 違反に気づいたら隠さず、検察官が取消請求を出す前に弁護人経由で裁判所に報告し是正する。1項は裁量規定のため、自首的に動いたか隠していて発覚したかで没取の判断が大きく変わる
  5. 5.取消請求が出たら意見を述べて再収容を最小化する 取消請求が出された場合、被告人側に意見を述べる機会で事情を疎明する。軽微な違反や正当な事情を弁護人が立証できれば、取消しや没取の範囲が抑えられる可能性がある

よくある質問 AI による整理

Q1保釈の取消しとは何ですか?

いったん認められた保釈を、被告人の不出頭・逃亡・罪証隠滅・証人威迫・条件違反等を理由に裁判所が失効させる手続です。刑事訴訟法96条が根拠で、取消しに伴い保証金が没取されることがあります。

Q2保釈の取消事由はいくつありますか?

96条1項に6つあります。召喚への不出頭、逃亡(の疑い)、罪証隠滅(の疑い)、被害者・証人等への威迫、報告義務違反、住居制限その他裁判所の条件違反です。

Q3保釈中に引っ越したら取り消されますか?

裁判所の許可なく住居を変えると96条1項6号の条件違反に該当し、取消し・没取の対象になりえます。転居・転職・旅行は必ず事前に裁判所の許可を取る必要があります。

Q4保釈中に証人へ連絡したらどうなりますか?

被害者・証人やその親族に害を加えたり畏怖させる行為は96条1項4号の威迫に該当します。「余計なことは言うな」と一通送るだけでも取消し+没取の現実的なリスクがあります。

Q5保証金は必ず没取されますか?

1項違反による取消しでは2項により全部または一部を没取「できる」裁量です。ただし実刑判決後に逃亡した場合の5項は没取が義務で、裁判所に裁量の余地はありません。

Q6保釈を取り消されたらどうなりますか?

98条により再び収容されます。さらに再保釈はほぼ認められにくくなり、「条件を守らない被告人」という心証が量刑の情状にも影響しうるため、自由と金の両方を失います。

Q7保釈の取消しは誰が請求できますか?

検察官の請求によるほか、裁判所の職権でも決定できます。実刑判決後の逃亡(4項)では、検察官の請求または職権で取り消さなければならず、義務的取消しとなります。

Q82023年の改正で何が変わりましたか?

ゴーン事件を契機に、実刑判決を受けた後に逃亡した被告人について保釈・執行停止の取消し(4項)と保証金没取(5項)が義務化され、出頭命令(98条の2)と連動して逃亡を制度的に封じました。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保釈保証金って、裁判が終わったら必ず返ってきますよね?

原則は返ってきます。判決が確定し、刑の執行など必要な手続が終われば保証金は還付されます。だが96条の取消・没取事由に一つでも触れると、全部または一部が没取され戻りません。実務のポイント:保証金は本人ではなく親や知人が立て替えるケースが多く、本人が条件を破って没取されると、損をするのは立て替えた家族です。身元引受や保証金の出し手になる前に、本人が条件を守り切れる人物かを冷静に見極める、これは弁護士が依頼者の家族に必ず確認することです

Q2保釈の条件をうっかり破ったら、説明すれば許してもらえますか?

うっかりでも取消事由は客観的に成立します。ただし96条1項は「取り消すことができる」という裁量規定なので、軽微な違反で正当な事情があれば取り消されないこともあります(実刑後逃亡の4項は義務的取消なので別格)。実務のポイント:取消請求が出れば被告人側に意見を述べる機会があり、ここで弁護人が事情を疎明できるかが勝負。違反に気づいた時点で自分から裁判所に報告し是正する方が、検察官に先に見つかって請求されるより圧倒的に有利です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保釈保証金は単なる預け金で、最後は必ず返ってくる」と思われているが、96条は条件違反・逃亡・証拠隠滅などがあれば没取できると定める。返ってくることが前提なのではなく、条件を守り切った人にだけ返る、成功報酬のような性質を持つ
  • 保釈が取り消されると留置場や拘置所に戻る、ここまでは多くの人が知っている。だがその深刻さを見落としている。取消しは再保釈をほぼ絶望的にし、「この被告人は条件を守らない」という心証を裁判所に刻む。それは最終的な量刑の情状にまで影を落とす。失うのは自由と金だけではない
  • 「逃げなければ大丈夫」と問いを立てがちだが、その問いそのものがズレている。96条1項の取消事由は逃亡だけでなく、報告義務違反、住居制限違反、証人への接触まで含む。逃げる気のない人でも、日常のうっかりで綱から落ちる設計になっている
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割96条:保釈の取消し・保証金没取(出口の制裁)89条:権利保釈(必要的保釈の原則)
90条:裁量保釈(職権による許可)
作用する場面保釈後に条件違反・逃亡等が生じたとき保釈請求時、原則として許可される段階
権利保釈が使えない場合の職権判断
裁判所の判断1項は裁量、4・5項(実刑後逃亡)は義務除外事由がなければ許可義務
諸般の事情を考慮した裁量
保証金との関係違反すれば全部または一部を没取93条で金額決定(没取の前提となる原資)
93条で金額決定(没取の前提となる原資)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第118条・第116条の2

台湾も保証金(具保)と遵守条件違反による沒入を定める。逃亡や条件違反時に保証金を没収する点で日本と機能的に同種。

韓国
대한민국 형사소송법 제102조・제103조

韓国は保釈条件の変更・取消し(102条)と保証金の没取(103条)を分けて規定。条件違反による取消し・没取の枠組みは日本と類似。

ドイツ
StPO § 116a Abs. 2・§ 124

ドイツは Haftverschonung(拘禁猶予)における保証(Sicherheit)の失効(Verfall)を § 124で定める。逃亡等で保証が国庫に帰属する点が対応。

アメリカ
18 U.S.C. § 3148(Bail Reform Act)

米国連邦法は release condition 違反に対する revocation と sanction を定め、保釈条件違反者の再収容・制裁を規律する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 保釈中のあなたが、仕事の都合で引っ越したいと裁判所に届けず住所を変えた。それだけで96条1項6号の「条件違反」になりうる。気づいたときには検察官が取消請求を出していて、あと数日で再び収容されるかもしれない。住居の変更は必ず事前に裁判所の許可を取る、この一手の有無が分水嶺になる
  • もし保釈中に、事件の証人になりそうな知人へ「余計なことは言うなよ」と LINE を一通送ったら、どうなる? 96条1項4号の威迫行為に該当し、保釈取消し+保証金没取が現実になる。たった一通のメッセージが、数百万円と自由を同時に奪う
  • 呼出状が届いた。仕事を理由に放置した。それだけで1項1号、取消事由が成立する。
  • 実刑判決が出た後、控訴中に国外へ逃げようとした被告人。2023年改正後の96条4項で、裁判所は取消しを「しなければならない」。さらに5項で保証金は没取が義務となり、逃げ得は制度的に封じられた

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが被害者・証人で、保釈された被告人から接触や脅しを受けた場合、それ自体が96条1項4号の取消事由になる。1. 接触の証拠(LINE、録音、メール、目撃者)を即保全2. 担当検察官または被害者支援の窓口に通報し、保釈取消請求を促す3. 身の危険があれば警察へ別途相談、接近禁止などの保護措置も検討4. 取消しが認められれば被告人は再収容される。泣き寝入りせず、接触の記録を一つ残らず残すことが鍵

訴えられた側:1. 保釈中の条件(住居、出頭、連絡先、被害者への不接触)を文書で正確に把握、曖昧なら弁護人に確認2. 引っ越し・旅行・転職など住居や行動に変化が出るときは必ず事前に裁判所の許可を取る3. 呼出状は絶対に放置しない、出頭できない正当な理由があるなら事前に届け出る4. 条件違反に気づいたら隠さず弁護人経由で報告・是正、検察官に先回りされる前に動く5. 取消請求が出たら意見を述べる機会で事情を疎明し、再収容を最小化する

時効(請求できる期限):保釈取消し・保証金没取に明確な時効はないが、取消事由が生じた後、検察官の請求または裁判所の職権でいつでも決定されうる。実刑判決後に逃亡した場合の取消し・没取(96条4項・5項)は義務的で、裁判所に裁量の余地はない。条件違反を起こしたら、その瞬間から取消しの時計が動き始める

学説

通説:96条1項による取消しは将来効を持つ裁量処分であり、取消しの可否・保証金没取の範囲は違反の態様・程度、被告人の主観的事情等を総合考慮して判断される。これに対し4項・5項の実刑判決後逃亡は義務的取消し・義務的没取であり、裁判所に裁量の余地はないと解される。

改正沿革 AI による整理

  • 令和5年(2023年)改正 逃亡防止のための大改正。実刑判決を受けた後に逃亡した被告人について保釈・勾留執行停止の取消しと保証金没取を義務化する規定(4項以下)を整備し、出頭命令(98条の2)や報告命令と連動させた。背景にゴーン事件
  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 「懲役・禁錮」を「拘禁刑」に統合する刑法改正に伴い、本条の文言が「拘禁刑以上の刑」へ改められた

改正の年表

  1. 1.令和5年(2023年) 改正:逃亡防止のための大改正。実刑判決を受けた後に逃亡した被告人について保釈・勾留執行停止の取消しと保証金没取を義務化する規定(4項以下)を整備し、出頭命令(98条の2)と連動させた。背景にゴーン事件。
  2. 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:懲役・禁錮を拘禁刑に統合する刑法改正に伴い、本条の文言が『拘禁刑以上の刑』へ改められた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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