道路運送車両法 第107条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一詐偽その他不正の手段により、第三十一条ただし書、第三十四条第一項(第七十三条第二項において準用する場合を含む。)、第三十六条の二第一項(第七十三条第二項において準用する場合を含む。)、第六十条第一項、第六十二条第二項(第六十三条第三項(第七十一条第七項において準用する場合を含む。)及び第六十七条第四項(第七十一条第八項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)、第七十条、第七十一条第二項若しくは第四項又は第七十一条の二第一項の規定による許可その他の処分を受けた者
- 二第二十九条第一項、第三十一条、第九十四条の五第四項(第九十四条の五の二第三項において準用する場合を含む。)又は第九十四条の五第五項の規定に違反した者
- 三第九十四条の二第二項において準用する第七十八条第二項の規定による業務の範囲の限定に違反した者
- 四第九十四条の五第一項の規定による自動車検査員の証明がないのに保安基準適合証又は保安基準適合標章を交付した者
- 五第九十四条の五の二第一項の規定による自動車検査員の証明がないのに限定保安基準適合証を交付した者
- 六第九十四条の八第一項の規定による保安基準適合証、保安基準適合標章及び限定保安基準適合証の交付の停止の処分に違反した者
- 七第九十六条の十三(第九十六条の十九において準用する場合を含む。)の規定による情報処理業務又は情報提供業務の停止の命令に違反した登録情報処理機関又は登録情報提供機関の役員又は職員
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第107条は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第107条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 道路運送車両法第107条は第八章に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第107条の前の条は道路運送車両法第106条の5です。
- 道路運送車両法第107条の次の条は道路運送車両法第108条です。
- 道路運送車両法第107条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第107条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第107条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/107
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法107条は、検査員の証明がない保安基準適合証の交付や、偽りの申請による臨時運行許可等の取得を処罰し、一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金又は併科とする。
Q · 検査員の証明なしで車検の適合証を出したら、どんな罪になるの?
一年以下の拘禁刑か五十万円以下の罰金、併科もある
道路運送車両法107条4号により、指定工場が自動車検査員の証明(94条の5第1項)がないのに保安基準適合証や保安基準適合標章を交付すると、一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金に処され、両方が併科されることもあります。車が実際に保安基準に適合していたかどうかは犯罪の成否を左右しません。刑事罰とは別に、適合証の交付停止や指定取消しといった行政処分が同時に問題になります。
解説
車検の世界では、国の検査場に車を一度も持ち込まずに車検が通る道が、正規のルートとして用意されている。指定工場(国から民間車検場として指定を受けた整備工場)に所属する自動車検査員が「保安基準に適合している」と証明すれば、工場が保安基準適合証を交付する。それを根拠に車検証が出るため、検査場での現車確認が省略される。国が民間にここまで任せる以上、その仕組みを悪用した者への罰がなければならない。それが本条である。検査員の証明がないのに適合証や適合標章を出す行為は、それだけで一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金になり、両方が同時に科されることもある。対象は整備工場に限らない。うその申請で仮ナンバー(臨時運行の許可)、回送運行の許可、車検証の交付などを受けた者も、同じ刑の範囲に入る。見落としてはならないのは、処罰の対象が「危険な車を走らせたこと」ではなく「制度をだましたこと」そのものである点だ。車が実際には安全でも、手続を偽った時点で犯罪になりうる。客の側にも無関係ではない。格安の「書類だけ車検」が発覚すれば、あなたの車も再検査を求められることがある。
法的な位置づけ
道路運送車両法107条は、自動車の検査・登録制度の信頼を保護するための罰則規定である。偽りその他不正の手段による許可等の取得、自動車検査員の証明を欠く保安基準適合証等の交付、業務範囲の限定や交付停止処分への違反などを列挙し、一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金又はその併科を法定刑とする。
よくある質問 AI による整理
Q1不正車検とは何ですか?
指定工場が自動車検査員の証明なしに保安基準適合証を交付するなど、車検手続を偽る行為の総称です。道路運送車両法107条などで刑事罰の対象になります。
Q2不正車検の罰則はどれくらい重い?
道路運送車両法107条により、一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金、又はその併科です。これとは別に指定取消し等の行政処分も科されえます。
Q3保安基準適合証とは何ですか?
指定工場の自動車検査員が保安基準への適合を証明した場合に工場が交付する書面です。これにより検査場への現車持込みが省略されます(94条の5)。
Q4不正車検の工場で車検を受けた車はどうなる?
運輸支局から再検査の案内が届き、改めて検査を受けるよう求められることがあります。利用者自身が処罰されるわけではありませんが、再検査の手間と費用が生じます。
Q5仮ナンバーを嘘の理由で申請したら違法?
偽りその他不正の手段で臨時運行の許可を受けると、道路運送車両法107条1号の対象になりえます。申請時の運行目的が虚偽かどうかが焦点です。
Q6指定工場の適合証交付停止中に交付したら?
94条の8第1項による交付停止処分に違反して適合証等を交付すると、107条6号により一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金の対象です。
Q7不正車検は会社も罰せられる?
道路運送車両法には両罰規定があり、従業員の違反について法人にも罰金が科されうる構造です。適用範囲は最新の条文で確認してください。
Q8不正車検を内部告発するにはどこへ?
管轄の地方運輸局・運輸支局の相談窓口や、社内・行政の公益通報窓口が考えられます。日時・内容の記録を残してから相談すると伝わりやすくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検査員はちゃんと車を見てたのに、証明の手続だけ抜けてた。それでもアウトなんですか?
本条四号は「自動車検査員の証明がないのに」適合証を交付する行為を罰する。実際に点検していても、証明を欠いたまま交付すれば形式上は構成要件に近づく。ただし刑罰には原則として故意が必要で(刑法38条1項)、単純な事務ミスと判断されれば、実務上は行政処分で処理されることも多い。実務のポイント:監査で真っ先に突き合わせられるのは、検査員の出勤記録と適合証の交付日時である。検査員の休日に出た証明は、それだけで浮かび上がる
Q2仮ナンバーを借りてそのままドライブに行ったら、この条文で捕まりますか?
本条一号が狙うのは、許可を得る時点のうそである。許可を受けた後の使い方の問題は、臨時運行の許可に関する別の規定(34条以下)で扱われる。ただし最初から遊びに使うつもりで「車検のため」と申請していたなら、不正な手段による許可取得として一号の対象になりうる。実務のポイント:臨時運行許可証には運行の目的、経路、有効期間が書かれる(35条)。検問で許可証と実際の走行を照らし合わせれば、申請時の説明との食い違いはすぐに分かる
間違えやすい点 AI による整理
- 罰則は事故を起こしてから問題になる、と考えている人が多い。実際は逆で、本条は結果を待たない。検査員の証明なしに適合証を出した、偽りの申請で許可を得た、その行為の時点で処罰対象になりうる。車が実際に安全だったかどうかは、犯罪の成否を左右しない
- 工場の経営者から見れば「検査員が不在の日に、腕の確かな整備士が代わりに見た」だけの話かもしれない。だが法律から見れば、それは「自動車検査員の証明がない適合証の交付」そのものである。現場の感覚と条文の落差が、ある日まとめて工場を潰す
- 罰金五十万円なら払って終わり、と見積もるのは甘い。本当に重いのは同時に動く行政処分である。保安基準適合証の交付停止や指定の取消しを受ければ、工場は民間車検という収益の柱を失う。社名が報道されれば顧客も離れる。刑事罰は、その連鎖の入口にすぎない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 107条:違反行為への刑事罰(拘禁刑・罰金) | 94条の5:検査員証明に基づく適合証交付の仕組み 94条の8:適合証等の交付停止という行政処分 |
| 誰が判断するか | 検察・裁判所(刑事手続) | 指定工場の自動車検査員 国土交通大臣(地方運輸局) |
| 違反時の結果 | 一年以下の拘禁刑若しくは五十万円以下の罰金、又は併科 | 証明を欠く交付は107条4号の処罰対象へ 停止処分に違反すれば107条6号の処罰対象へ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も汽車検験を民間の代検廠に委託できる。虚偽申請で公的記録に不実を記載させた場合は刑法214条の使公務員登載不実罪が問題となる
中国は機動車安全技術検験機構が虚偽の検験結果を出した場合に罰金と資格取消しを定め、民間検査機関への制裁を明文化している
ドイツは TÜV・DEKRA 等の承認検査機関が主検査(HU)を担う。委託型である点で日本の指定工場制度と構造が近い
フランスは認可を受けた民間の contrôle technique センターが定期検査を行い、行政が認可の停止・取消しで監督する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中古車販売店の整備部門で働くあなたに、店長が言う。「検査員は今日休みだけど、ラインは通したから適合証を出しといて」。断れば気まずい。だが交付した瞬間、あなた自身が本条四号の行為者になりうる
- もし「車検を受けに行くため」と申請して仮ナンバーを借り、最初から週末の遠出に使うつもりだったら、どうなる? 運行目的を偽って臨時運行の許可を受けたことになり、一号の対象に入りうる。「ちょっと借りるだけ」という感覚は、許可の窓口では通用しない
- 自動車販売業の実態がない会社が、事業をしているように装って回送運行の許可を取っていた。許可そのものが、うその上に立っている
- 国土交通省の監査まであと三日。指定工場の工場長であるあなたは、検査員の証明がないまま交付された適合証が過去に数十件あったことに気付く。今夜のうちに記録を書き換えたくなるだろう。だが書き換えは隠蔽になり、処分をかえって重くする方向に働く
- 格安車検に車を預けたら、半日で戻ってきた。三か月後、その工場が不正車検で指定取消しになったとニュースで知る。数日後、あなたのもとにも再検査の案内が届く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不正車検の疑いがある工場を利用していたなら、整備記録簿、車検証、領収書の写しを保管する2. 地方運輸局や運輸支局の相談窓口に情報を提供する3. 再検査の案内が届いたら応じ、かかった費用は工場側への損害賠償請求(債務不履行、民法415条)を検討する4. 従業員として不正を指示された場合は、指示の日時と内容を記録し、社内または行政の公益通報窓口の利用を検討する
訴えられた側:1. 運輸局の調査や捜査が始まったら、個人の判断で記録を修正したり廃棄したりしない2. 早い段階で弁護士に相談し、自主報告の範囲とタイミングを決める3. 「検査は実際に行った」「証明手続だけが漏れた」といった事情は、故意の有無や情状として整理しておく4. 法人の場合は両罰規定で会社にも罰金が及びうる(適用範囲は最新の条文をご確認ください)。個人と会社で利害が対立しないか、弁護方針を確認する
時効(請求できる期限):公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年(法定刑の長期が5年未満の拘禁刑にあたるため、刑事訴訟法250条2項6号)。一方、指定の取消しなどの行政処分には刑事のような時効期間がなく、過去の記録が監査で掘り起こされることがある
学説
通説:本条は行政刑罰規定であり、保護法益は個々の車両の安全ではなく、検査・登録制度と民間委託された証明の信頼性である。そのため実害や具体的危険の発生を要件とせず、所定の行為があれば成立しうるが、刑法38条1項により原則として故意を要する。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和7年(2025年) 改正:刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴う関係法律の整理により、本条の法定刑の表記が「懲役」から「拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)
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