道路運送車両法 第36条の2(回送運行の許可)
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- 自動車の回送を業とする者で地方運輸局長の許可を受けたものが、その業務として回送する自動車(以下「回送自動車」という。)で、次に掲げる要件を満たすものを、当該許可の有効期間内に、当該回送運行許可証に記載された目的に従つて運行の用に供するときは、第四条、第十九条、第五十八条第一項及び第六十六条第一項の規定は、当該自動車について適用しない。
- 一回送運行許可番号標を国土交通省令で定める位置に、かつ、被覆しないことその他当該回送運行許可番号標に記載された番号の識別に支障が生じないものとして国土交通省令で定める方法により表示していること。
- 二回送運行許可証を備え付けていること。
- 2.前項の許可の有効期間は、五年を超えてはならない。
- 3.第一項の許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
- 4.前項の条件は、第一項の許可を受けた者が行う自動車の回送が適切に行われるために必要とする最小限度のものに限り、かつ、当該許可を受けた者に不当な義務を課することとならないものでなければならない。
- 5.地方運輸局長は、第一項の許可を受けた者に対し、その申請に基づき、必要と認められる数の回送運行許可証を交付するとともに、これに対応する数の回送運行許可番号標を貸与するものとする。
- 6.回送運行許可証には、交付年月日及び第一項の許可の有効期間の満了の日、回送の目的並びに当該回送運行許可証に係る回送運行許可番号標の番号を記載しなければならない。
- 7.第一項の許可を受けた者は、当該許可の有効期間が満了したとき又は次項の規定により許可を取り消されたときは現に交付を受けている回送運行許可証及び現に貸与を受けている回送運行許可番号標(以下この条において「交付を受けている回送運行許可証等」という。)の全部を、同項の規定による命令を受けたときはその命令に応じ交付を受けている回送運行許可証等の全部又は一部を、その日から五日以内(同項の規定により許可を取り消されたとき又は同項の規定による命令を受けたときにあつては、その通知を受けてから五日以内)に、それぞれ地方運輸局長に返納しなければならない。
- 8.地方運輸局長は、次に掲げる場合においては、第一項の許可を受けた者に対し交付を受けている回送運行許可証等の全部若しくは一部の返納を命じ、又は同項の許可を取り消すことができる。
- 一回送運行許可証又は回送運行許可番号標が回送自動車以外の自動車のために利用されたとき。
- 二回送運行許可証に記載された回送の目的に従わないで回送自動車を運行の用に供したとき。
- 三第三項の規定により許可に付した条件に違反したとき。
- 9.地方運輸局長は、前項の規定による命令を受けた者に対しては、六月以内の期間を定めて、回送運行許可証の交付及び回送運行許可番号標の貸与を行わないことができる。
- 10.地方運輸局長は、第八項の規定により許可を取り消された者に対しては、その取消しの日から二年を経過する日までの間は、新たな第一項の許可を行わないものとする。
この条文の基本情報
回送運行の許可とは何ですか?
定義回送運行の許可とは、道路運送車両法第36条の2に定められた規定で、「自動車の回送を業とする者で地方運輸局長の許可を受けたものが、その業務として回送する自動車(以下「回送自動車」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第36条の2(回送運行の許可)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第36条の2の条文原文は「自動車の回送を業とする者で地方運輸局長の許可を受けたものが、その業務として回送する自動車(以下「回送自動車」という。」で始まります。
- 道路運送車両法第36条の2は第二章 自動車の登録等に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第36条の2の前の条は道路運送車両法第36条です。
- 道路運送車両法第36条の2の次の条は道路運送車両法第36条の3です。
- 道路運送車両法第36条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第36条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第36条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/36_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法36条の2は、許可を受けた回送業者が回送ナンバーを表示し許可証を備えれば、未登録車や車検切れ車を回送できると定める。目的外の運行は許可取消の対象となる。
Q · 回送ナンバーを付ければ、車検切れの車でも公道を走れるの?
許可業者が回送目的で運行する場合に限り走れる
道路運送車両法36条の2により、地方運輸局長の許可を受けた回送業者が、回送運行許可番号標を所定の位置に覆わず表示し、回送運行許可証を備え付けて、許可証に記載された目的に従って運行する場合に限り、登録(4条)・番号標表示(19条)・車検証(58条1項)・車検証備付け(66条1項)の規定が外れます。私用や目的外の運行は返納命令・許可取消の対象です。自賠責の締結義務は外れません。
解説
ナンバーのない新車、車検の切れた下取り車、抹消登録済みの中古車。本来こうした車は公道を一メートルも走れない(登録のない運行の禁止は4条、車検証のない運行の禁止は58条)。それでも毎日、多くの車が港からディーラーへ、オークション会場から整備工場へ自走している。それを可能にしているのが本条の回送運行許可である。地方運輸局長の許可を受けた回送業者やディーラーは、貸与された回送運行許可番号標(いわゆる赤枠の回送ナンバー)を所定の位置に付け、回送運行許可証を車内に備えれば、4条・19条・58条1項・66条1項の適用を外せる。ただし外れるのは、許可証に書かれた回送の目的に従った運行に限られる。社員が週末のドライブに使う、許可証に記載のない用途に流用する、といった使い方は返納命令や許可取消(役所が一度与えた許可を取り上げる決定)の対象になり、取消なら2年間は新たな許可が下りない。番号標をカバーで覆えば、そもそも適用除外の要件を満たさない。車を買う側・預ける側のあなたが確認すべきは営業担当者の説明ではなく、その車に付いた板と許可証である。
法的な位置づけ
回送運行許可とは、自動車の回送を業とする者が地方運輸局長の許可を受け、貸与された回送運行許可番号標の表示と回送運行許可証の備付けを要件として、許可証記載の目的に従う回送自動車の運行に限り、登録・番号標表示・自動車検査証に関する規定の適用を除外される制度をいう。
よくある質問 AI による整理
Q1回送ナンバーとは何ですか?
地方運輸局長の許可を受けた回送業者に貸与される回送運行許可番号標のことです。未登録車や車検切れ車を回送目的に限って公道で走らせるために使います。
Q2回送運行許可の有効期間は何年ですか?
道路運送車両法36条の2第2項により、有効期間は5年を超えてはならないとされています。満了すれば許可証と番号標を返納する必要があります。
Q3回送ナンバーの返納期限はいつまで?
有効期間満了時は満了日から5日以内、許可取消や返納命令の場合は通知を受けてから5日以内に地方運輸局長へ返納します(7項)。
Q4回送運行許可を取り消されるとどうなる?
許可証と番号標をすべて返納しなければならず、取消の日から2年を経過するまでは新たな回送運行許可を受けられません(10項)。
Q5回送ナンバーにカバーを付けてもいい?
できません。1項1号は番号標を被覆しないことを表示要件としており、覆った時点で適用除外の要件を満たさなくなります。
Q6回送運行許可にはどんな条件が付けられる?
回送を適切に行うための必要最小限度の条件に限られ、許可を受けた者に不当な義務を課すものであってはなりません(3項・4項)。
Q7回送ナンバーは何枚もらえる?
申請に基づき、地方運輸局長が必要と認める数の許可証が交付され、それに対応する数の番号標が貸与されます(5項)。
Q8回送ナンバーの又貸しは違法?
許可証や番号標を回送自動車以外の自動車のために利用すると、返納命令や許可取消の事由になります(8項1号)。他社への貸与もこれに当たりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1車検切れの車を買ったんですけど、自分で回送ナンバーって取れます?
取れない。回送運行許可(本条1項)は自動車の回送を業とする者のための制度である。個人が自走で動かすなら、市区町村等で臨時運行許可(34条、いわゆる仮ナンバー)を受けるのが通常のルートで、自賠責への加入が前提になる。実務のポイント:仮ナンバーの有効期間は原則5日以内で、目的と経路も申請内容に縛られる(35条)。寄り道中に事故を起こすと目的外運行を問われかねないので、申請した経路を印刷して車内に置いておく
Q2ディーラーの人が回送ナンバーの車で通勤してるのを見たんですが、アウトですか?
許可証に記載された回送の目的に従わない運行なら、8項2号の返納命令・許可取消事由に当たりうる。さらに適用除外の外で未登録車や車検切れ車を走らせれば、4条・58条違反の問題にもなる。実務のポイント:番号標ごとの持出記録を付けている業者と付けていない業者では、目的外運行を疑われたときの反証力がまるで違う。記録がなければ、潔白でも説明できずに不利な立場に置かれる
Q3回送中に事故が起きたら、結局だれが賠償するんですか?
対人賠償は、まず番号標に対応する自賠責(自動車損害賠償保障法5条)から支払われ、超える部分は運行供用者(その車の運行を支配し利益を得ている者)の責任(同法3条)として回送業者が負うのが基本の構図である。実務のポイント:自賠責は対人のみで上限もある(死亡3,000万円、最新の改正状況をご確認ください)。預けた車自体の損害や対物賠償は、業者が受託車両を補償する任意保険に入っているかどうかで回収のしやすさが決まる。引渡しの前に補償範囲を聞いておく
間違えやすい点 AI による整理
- 業者から見れば回送ナンバーは自社の備品だが、法律上は地方運輸局長から「貸与」されたものにすぎない(5項)。所有物ではないので、返納を命じられれば通知から5日以内に返す義務があり、他社に又貸しする余地もない。この認識の差が、何気ない貸し借りを取消事由に変える
- 「仮ナンバーと回送ナンバー、どちらを取るべきか」と問う個人がいるが、問いの前提が誤っている。回送運行許可は自動車の回送を業とする者のための制度であり、一般の買主が自分の車を動かすなら、臨時運行許可(34条、市区町村等で申請するいわゆる仮ナンバー)が通常のルートになる
- 適用が外れるのは道路運送車両法の4条・19条・58条1項・66条1項だけである。自賠責保険の締結義務(自動車損害賠償保障法5条)まで外れるわけではない。回送ナンバーを付けていても、自賠責のない状態で走らせれば、無保険運行として別途処罰の対象になる。この点を軽く見ている現場は少なくない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 利用できる者 | 36条の2:自動車の回送を業とする者で地方運輸局長の許可を受けたもの | 34条:臨時運行の許可を受けた者(個人も利用可、いわゆる仮ナンバー) |
| 有効期間 | 許可の有効期間は最長5年(2項) | 臨時運行許可は短期の個別許可(35条で期間・目的・経路が限定) |
| 違反時の不利益 | 返納命令、最長6か月の貸与停止、許可取消後2年間の再許可禁止(8項〜10項) | 目的・経路外の運行は許可の範囲外として4条・58条違反の問題 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では自動車製造業者・輸入業者等が試験・移動用の試車牌照を申請できる。業者限定・用途限定という点で日本の回送運行許可に近い
韓国は臨時運行許可の枠組みで未登録車の移動を認める。日本のように業者専用の長期許可を別建てにする構造とは異なる
ドイツでは自動車業者に赤色ナンバー(rote Kennzeichen)が交付され、試運転・移送に繰り返し使える。業者向け長期許可という点で日本と類似
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 個人売買で買った車検切れの軽自動車を、知り合いの車屋に回送ナンバーで自宅まで運んでもらった。その途中で追突事故が起きたら、補償はどうなるのか? 車自体の自賠責が切れていれば、まず確認すべきはその番号標に対応する自賠責が有効かどうかである。業者が許可証を備えていなかった、目的外の運行だったという事実は、業者の許可そのものにも跳ね返る
- あなたは中古車販売店の店長だ。営業社員が回送ナンバーを付けた在庫車で昼食に出かけ、検問で止められた。本人は数分のつもりでも、回送の目的に従わない運行として8項2号の返納命令・取消事由に当たりうる。取消になれば、店全体が2年間、回送ナンバーなしで在庫を動かすことになる
- 許可の有効期間が昨日で満了した。手元の番号標12枚と許可証は、満了日から5日以内に返納しなければならない。次の許可が出ていないなら、明日以降その板で未登録車を走らせた瞬間に無登録運行の問題になりうる
- 陸送ドライバーとして独立したばかりのあなたに、元請けのディーラーが「うちの回送ナンバー、空いてるから使っていいよ」と板を渡してきた。それをあなた自身の別の顧客の車に付ければ、8項1号の「回送自動車以外の自動車のための利用」にそのまま当たる。貸した側の許可が危うくなるだけでなく、あなたが走らせた車は適用除外の外にある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 車検切れ・未登録車の回送を頼むなら、業者名義の回送運行許可証、番号標、対応する自賠責証明書の写しを事前に確認する2. 回送中の事故なら、運転者、業者名、番号標の番号、許可証の備付けの有無をその場で記録し、業者の自賠責と任意保険の双方に照会する3. 業者が目的外に車を走らせた疑いがあれば、管轄の運輸支局に情報提供する
訴えられた側:1. 目的外運行を指摘されたら、番号標ごとの持出記録(日時・車両・目的・運転者)をすぐに整理する2. 許可取消は不利益処分(役所があなたに不利益を課す決定)にあたるため、行政手続法上の聴聞・弁明の機会の有無を確認し、書面で事実関係を反論する3. 付された条件が4項の必要最小限度を超えていれば具体的に主張する4. 処分が出たら、審査請求と取消訴訟の期限をその日のうちに確認する
時効(請求できる期限):許可の有効期間は最長5年(2項)。満了時は満了日から、取消・返納命令の場合は通知を受けてから5日以内に返納(7項)。返納命令を受けると最長6か月、許可証の交付と番号標の貸与を受けられないことがある(9項)。取消なら取消日から2年間は新たな許可なし(10項)。処分に不服があれば、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)
- 道路運送車両法 第4条登録なき運行の禁止を適用除外
- 道路運送車両法 第19条自動車登録番号標の表示義務を適用除外
- 道路運送車両法 第58条車検証なき運行の禁止を適用除外
- 道路運送車両法 第66条自動車検査証の備付け義務を適用除外
- 道路運送車両法 第34条臨時運行許可、業者以外の別ルート
- 自動車損害賠償保障法 第5条回送運行にも自賠責締結を強制
- 行政手続法 第13条許可取消時の聴聞手続(適用関係要確認)
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