道路運送車両法 第63条(臨時検査)
クイックジャンプ
- 国土交通大臣は、一定の範囲の自動車又は検査対象外軽自動車について、事故が著しく生じている等によりその構造、装置又は性能が保安基準に適合していないおそれがあると認めるときは、期間を定めて、これらの自動車又は検査対象外軽自動車について次項の規定による臨時検査を受けるべき旨を公示することができる。
- 2.前項の公示に係る自動車(登録自動車並びに車両番号の指定を受けた検査対象軽自動車及び二輪の小型自動車に限る。以下この条において同じ。)又は検査対象外軽自動車の使用者は、当該公示に係る同項の期間内に、当該自動車又は検査対象外軽自動車を提示して、国土交通大臣の行なう臨時検査を受けなければならない。ただし、同項の公示に係る自動車で当該公示に係る同項の期間の末日の前に有効期間が満了した自動車検査証の交付を受けているものについて臨時検査を受けるべき時期は、当該有効期間の満了後これを使用しようとする時とすることができる。
- 3.第五十九条第三項、前条第一項後段及び同条第二項の規定は、臨時検査について準用する。
- 4.第一項の公示に係る自動車で当該公示に係る同項の期間内に臨時検査を受けなかつたものに係る自動車検査証でその期間の末日に有効であるものは、その期間の経過後は、その効力を失う。この場合において、当該自動車の使用者は、すみやかに、当該自動車検査証を国土交通大臣に返納しなければならない。
- 5.国土交通大臣は、臨時検査の結果、当該検査対象外軽自動車が保安基準に適合すると認めるときは、その使用者に臨時検査合格標章を交付するものとする。
- 6.第一項の公示に係る検査対象外軽自動車は、当該公示に係る同項の期間に引き続く国土交通省令で定める期間内は、国土交通省令で定めるところにより臨時検査合格標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。
- 7.第二項及び第四項の規定は、第一項の公示に係る自動車で当該公示のあつた日以後当該公示に係る同項の期間の末日までに新規検査又は構造等変更検査を受けたもの及びこれに係る自動車検査証については、適用しない。
この条文の基本情報
臨時検査とは何ですか?
定義臨時検査とは、道路運送車両法第63条に定められた規定で、「国土交通大臣は、一定の範囲の自動車又は検査対象外軽自動車について、事故が著しく生じている等によりその構造、装置又は性能が保安基準に適合していないおそれがあると認…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第63条(臨時検査)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第63条の条文原文は「国土交通大臣は、一定の範囲の自動車又は検査対象外軽自動車について、事故が著しく生じている等によりその構造、装置又は性能が保安基準に適合していないおそれがあると認…」で始まります。
- 道路運送車両法第63条は第五章 道路運送車両の検査等に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第63条の前の条は道路運送車両法第62条です。
- 道路運送車両法第63条の次の条は道路運送車両法第63条の2です。
- 道路運送車両法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第63条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/63
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法63条は、保安基準不適合のおそれがある車種について、国土交通大臣が臨時検査を公示できると定める。期間内に受検しないと車検証は失効する。
Q · 国が臨時検査を公示した車種に乗っていたら、車検が残っていても検査を受けないといけないの?
受けないと、期間経過後に車検証が失効する
道路運送車両法63条により、国土交通大臣が臨時検査を公示した車種の使用者は、公示で定められた期間内に車を提示して臨時検査を受けなければなりません(2項)。受検しなかった場合、期間の末日に有効だった自動車検査証は期間経過後に効力を失い、使用者はすみやかに返納する義務を負います(4項)。ただし期間の末日前に車検が満了する車は満了後の使用開始時に受検でき、期間中に新規検査または構造等変更検査を受けた車は対象外です(7項)。
解説
車検のステッカーがフロントガラスに貼ってあれば、次の車検まで安心して乗れる。多くの人はそう信じている。ところが道路運送車両法63条には、その前提を国が途中で止められる仕組みが書かれている。特定の車種で事故が目立ち、構造や装置が保安基準(国が定めた車の安全の最低ライン)を満たしていないおそれがあるとき、国土交通大臣は期間を決めて「この範囲の車は臨時検査を受けよ」と公示できる。公示の対象になった車の使用者は、その期間内に車を持ち込んで検査を受けなければならない。放置すると、期間の末日に有効だった自動車検査証(いわゆる車検証)は、期間が過ぎた時点で効力を失う。ここで押さえるべき点は、義務を負うのが「所有者」ではなく車検証に載っている「使用者」だということ。ローン中の車やリース車でも、公示に気付く責任はハンドルを握るあなたの側にある。発動例はきわめて少ない制度だが、発動されれば、通知を見落とした人の車検証は期限前でも自動的に失効する
法的な位置づけ
道路運送車両法63条は臨時検査を定める規定であり、国土交通大臣が、事故の多発等により保安基準に適合しないおそれがある一定範囲の自動車または検査対象外軽自動車について、期間を定めて受検を公示できる旨を規定する。公示期間内に受検しなかった自動車の自動車検査証は、期間経過後に効力を失う。
手順
- 1.自分の車が公示対象か確認する 国土交通省の報道発表や官報で臨時検査の公示内容を確認し、手元の自動車検査証に記載された型式・車台番号と照合して対象範囲に入るかを確かめる
- 2.公示期間の前半に受検を予約する 公示期間の末日を確認し、期間の前半のうちに運輸支局等または整備工場へ受検の予約を入れる。期間末は対象車の使用者が集中するため、早めに枠を確保する
- 3.車を提示して臨時検査を受ける 期間内に車を提示して国土交通大臣の行う臨時検査を受ける。検査対象外軽自動車が合格した場合は臨時検査合格標章の交付を受け、省令で定める期間は表示して運行する
- 4.受検できなかった場合は返納し運行を止める 期間内に受検できず車検証が失効した場合は、すみやかに国土交通大臣(運輸支局等)へ車検証を返納し、改めて検査を受けるまで公道で運行しない
よくある質問 AI による整理
Q1臨時検査とは何ですか?
事故の多発などで保安基準に適合しないおそれがある車種について、国土交通大臣が公示し、使用者に期間内の受検を義務づける検査です(道路運送車両法63条)。
Q2臨時検査を受けないとどうなる?
公示期間の末日に有効だった車検証が、期間経過後に効力を失います。使用者は車検証をすみやかに国土交通大臣へ返納しなければなりません(63条4項)。
Q3臨時検査 いつまでに受ける?
公示で国土交通大臣が定めた期間内です。期間の末日前に車検が満了する車は、満了後に再び使用しようとする時に受検することができます(63条2項ただし書)。
Q4臨時検査の対象になる車は?
公示された一定範囲の登録自動車、車両番号の指定を受けた検査対象軽自動車、二輪の小型自動車、そして検査対象外軽自動車です(63条1項・2項)。
Q5車検のないバイクも臨時検査を受ける?
受けます。検査対象外軽自動車も本条の対象で、合格すると臨時検査合格標章が交付され、省令で定める期間は表示しなければ運行できません(63条5項・6項)。
Q6車検証が失効した車を運転したら違法?
失効後の運行は、有効な車検証なしの運行を禁じる58条に抵触しうるため、刑事罰や行政処分の対象になりえます。改めて検査を受けてから使用を再開してください。
Q7臨時検査を受ける義務は所有者と使用者のどちら?
条文が義務を課すのは車検証に記載された使用者です。ローンの所有権留保車やリース車でも、使用者欄の人に受検と返納の責任があります(63条2項・4項)。
Q8新規検査を受けた車も臨時検査が必要?
公示日から期間の末日までに新規検査または構造等変更検査を受けた車には、受検義務と失効の規定が適用されません(63条7項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1臨時検査の通知ってハガキで届くんですか?
本条が定めるのは国土交通大臣による「公示」であり、使用者一人ひとりへの個別通知は条文上の要件になっていない。公示が出た時点で期間内の受検義務が発生する(63条1項・2項)。実務のポイント:リコールならメーカーからダイレクトメールが届くことが多いため、同じ感覚で待っていると見落とす。対象車種の型式を控えておき、国土交通省の報道発表を自分から確認する姿勢が要る
Q2リコールの修理を受けていれば、臨時検査は受けなくていいですか?
別の制度であり、自動的には代わらない。リコールはメーカーが届け出る改善措置(63条の3)、臨時検査は使用者が国の検査を受ける義務(63条2項)である。ただし公示期間中に新規検査または構造等変更検査を受けた車は、7項で受検義務と失効の規定の適用が外れる。実務のポイント:どの検査で臨時検査が代替されるかは条文で限定されているので、整備工場に「臨時検査扱いになるか」を明確に確かめる
間違えやすい点 AI による整理
- 「リコールと同じで、無視しても車検までは乗れる」と思われがちだが、仕組みがまったく違う。リコールはメーカーが改善措置を届け出る制度(63条の3)で、未修理でも直ちに車検証が失効するわけではない。臨時検査は使用者自身に受検義務があり、期間内に受けなければ車検証そのものが効力を失う
- 義務を負うのは車の持ち主だと考えるのは、問いの立て方がずれている。本条が名指しするのは「使用者」である。ローンで所有権留保されている車やリース車でも、車検証の使用者欄にあなたの名前があれば、受検と返納の責任はあなたに向く
- 公示期間中に新規検査や構造等変更検査を通した車は、7項により2項・4項の適用が外れる。臨時検査を避けるために別の検査を受け直す必要があるのかと心配する人もいるが、同じ期間内に正規の検査を通していれば二重に受ける必要はない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性格 | 63条:国土交通大臣の公示に基づく臨時検査 | 62条:有効期間満了に伴う継続検査 63条の3:メーカーによる改善措置(リコール)の届出 |
| 義務を負う者 | 公示対象車の使用者 | 車検証の有効期間後も使用しようとする使用者 自動車製作者等 |
| 発動のきっかけ | 事故多発等で保安基準不適合のおそれ | 車検証の有効期間満了 製作者等が不適合を把握し改善措置を講じるとき |
| 放置した場合の効果 | 期間経過後に車検証が失効し、返納義務 | 有効期間満了で使用不可 未修理でも直ちに車検証は失効しない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも新規・定期検験とは別に臨時検験の類型を設け、公路監理機関の通知等に基づき受検させる仕組みがある。日本のような公示による車検証の自動失効規定とは構造が異なる
韓国も自動車検査の類型として臨時検査を置き、安全性確保のため所有者に受検を求める
ドイツでは車両が規定に適合しない場合、行政庁が個別に運行の制限・禁止を命じる方式が中心である
米国連邦法は欠陥車のリコール通知・是正を中心とし、車両検査制度は州ごとに定められる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが乗っている車種について臨時検査の公示が出たのに、官報もニュースも見ていなかったらどうなる? 公示期間が過ぎた瞬間、車検証は失効する。ステッカーの有効期限は残っていても、その車で公道を走れば無車検運行と同じ扱いになりうる
- 公示期間の末日まであと5日。仕事が立て込んで整備工場の予約が取れない。期間内に受検できなければ車検証の効力はなくなり、使用者は車検証をすみやかに国土交通大臣へ返納しなければならない
- あなたは中古車販売店の担当者。仕入れた車が公示対象の車種だったが、臨時検査を受けないまま公示期間が過ぎていた。店頭の車の車検証が効力を失っていることに気付かず、「車検残あり」として売ってしまった。買い手とのトラブルは、あなたの店が引き受けることになる
- 友人の250cc バイクが公示の対象になった。車検のないバイクだから関係ないと友人は笑う。しかし本条は検査対象外軽自動車も対象に含めており、合格すると臨時検査合格標章が交付され、一定期間は表示しなければ走れない
- 公示期間の途中で車検の満了日が来る車は、満了後にその車を再び使おうとする時に臨時検査を受ければよい。放置していた車を翌年に動かす場面で、この一文が効いてくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の車種が公示の対象かを国土交通省の発表や官報で確認し、車検証の車台番号と型式を照合する2. 公示期間を手帳に書き、前半のうちに受検の予約を入れる3. 対象車種の欠陥が疑われる事故に遭った場合は、事故車両と整備記録を保全し、メーカーや販売店への損害賠償(製造物責任法3条、民法709条)を検討する4. 購入直後の車が失効していた場合は、販売店に契約不適合責任を書面で主張する
訴えられた側:1. 期間内に受検できなかった場合は、失効した車検証をすみやかに国土交通大臣(運輸支局等)へ返納する2. 失効後は公道を走らせず、改めて検査を受けてから使用を再開する3. 期間中に車検が満了する車は、2項ただし書により満了後の使用開始時に受検できる可能性があるので、運輸支局に扱いを確認する4. 失効車での運行は無車検運行(58条違反)として刑事罰や違反点数の対象になりうるため(最新の改正状況をご確認ください)、運転は絶対に避ける
時効(請求できる期限):受検期限は公示ごとに国土交通大臣が定める期間。期間の末日に有効な車検証は、期間経過後に効力を失い、使用者はすみやかに返納しなければならない。期間の末日前に車検が満了する車は、満了後に使用しようとする時が受検時期となりうる(2項ただし書)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める