道路運送車両法 第82条(相続、合併及び分割)
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- 自動車特定整備事業者について相続、合併又は分割(自動車特定整備事業を承継させるものに限る。)があつたときは、相続人(相続人が二人以上ある場合において、被相続人の死亡後三十日以内にその協議により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により自動車特定整備事業を承継した法人は、自動車特定整備事業者のこの法律の規定による地位を承継する。
- 2.前項の規定により自動車特定整備事業者の地位を承継した者は、その事由の生じた日から三十日以内にその旨を地方運輸局長に届け出なければならない。
この条文の基本情報
相続、合併及び分割とは何ですか?
定義相続、合併及び分割とは、道路運送車両法第82条に定められた規定で、「自動車特定整備事業者について相続、合併又は分割(自動車特定整備事業を承継させるものに限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第82条(相続、合併及び分割)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第82条の条文原文は「自動車特定整備事業者について相続、合併又は分割(自動車特定整備事業を承継させるものに限る。」で始まります。
- 道路運送車両法第82条は第六章に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第82条の前の条は道路運送車両法第81条です。
- 道路運送車両法第82条の次の条は道路運送車両法第83条です。
- 道路運送車両法第82条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第82条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第82条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/82
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法82条は、相続・合併・分割により自動車特定整備事業者の地位が承継されると定め、承継者に30日以内の地方運輸局長への届出を義務付ける。
Q · 整備工場の認証って、親から継いだり会社を買ったりしたら引き継げるの?
相続・合併・分割なら承継できるが、事業譲渡は対象外
道路運送車両法82条1項により、相続、合併、自動車特定整備事業を承継させる分割があった場合、相続人や合併後の法人などが認証事業者の地位を承継します。相続人が複数なら、死亡後30日以内の協議で承継者を一人選ぶことができます。事業譲渡は同条の承継事由に挙げられていません。承継者は事由発生日から30日以内に地方運輸局長へ届け出る必要があります(同条2項)。
解説
整備工場の看板に掲げられた「認証工場」の四文字は、地方運輸局長から受けた認証(道路運送車両法78条)の証である。第82条によれば、この認証が人から人へ自動的に引き継がれる道は三つしかない。相続、合併、そして特定整備事業を承継させる会社分割である。事業譲渡は含まれていない。つまり、同じ工場・同じ設備・同じ整備士でも、契約の形を一つ誤ると、買い手は認証をゼロから取り直すことになる。相続の場合も落とし穴がある。相続人が複数いるなら、被相続人の死亡後30日以内に協議で承継者を一人選べば、その人が承継する。選ばなかった場合は、条文上は相続人全員が承継する形となり、意思決定の主体がぼやける。さらに承継した者は、事由が生じた日から30日以内に地方運輸局長(実務の窓口は運輸支局)へ届け出なければならない。葬儀、四十九日、銀行手続きが重なる時期に、この30日は驚くほど短い。先に知っていた家族だけが、工場を止めずに次の代へ渡せる。
法的な位置づけ
道路運送車両法82条は、自動車特定整備事業者の地位承継を定める規定であり、相続、合併又は特定整備事業を承継させる分割という包括承継があった場合に、承継者が同法上の事業者の地位を当然に承継する旨、及び承継者が事由発生日から30日以内に地方運輸局長へ届け出る義務を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.承継事由と起算日を特定する 相続なら死亡日、合併・分割なら効力発生日を確認し、そこから30日の期限をカレンダーに書き込む。相続の場合は相続人選定の30日と届出の30日を並べて管理する
- 2.相続人が複数なら承継者を一人選定する 被相続人の死亡後30日以内に相続人全員で協議し、整備事業を承継する者を一人に決め、協議書として書面化する
- 3.運輸支局に添付書類を事前確認する 管轄の運輸支局に連絡し、承継届出の書式と添付書類を確認する。不備による再提出を防ぐことで期限内の提出を確実にする
- 4.地方運輸局長へ承継届出を提出する 事由発生日から30日以内に、承継の事実を証する書類を添えて地方運輸局長(窓口は運輸支局)へ届け出る
- 5.承継後の認証基準適合を点検する 整備主任者の配置、作業場・設備が認証基準を満たし続けているかを点検し、欠けていれば補充・是正する
よくある質問 AI による整理
Q1認証工場の承継届出とは何ですか?
相続・合併・分割で整備事業者の地位を承継した者が、事由発生日から30日以内に地方運輸局長へ行う届出です(道路運送車両法82条2項)。
Q2認証工場の承継届出はいつまでですか?
相続・合併・分割の事由が生じた日から30日以内です。実務上の提出先は管轄の運輸支局となります。
Q3整備工場の事業譲渡で認証は引き継げますか?
82条の承継事由は相続・合併・分割であり、事業譲渡は含まれていません。譲受人は新規の認証取得を前提に計画するのが安全です。
Q4相続人が複数いる場合、誰が整備事業を承継しますか?
死亡後30日以内に協議で一人を選べばその者が承継します。選定しなければ条文上は相続人全員が承継する形になります。
Q5承継届出を出し忘れたらどうなりますか?
届出義務違反となり、罰則や監督上の措置の端緒になりえます。気付いた時点で速やかに運輸支局へ相談し届け出ることが重要です。
Q6会社分割なら必ず認証を承継できますか?
承継されるのは自動車特定整備事業を承継させる分割に限られます。整備事業を移さない分割では地位は移りません。
Q7承継後に認証が取り消されることはありますか?
地位が移っても認証基準を満たし続ける必要があります。設備や整備主任者などが欠ければ、取消し等の処分対象になりえます。
Q8認証工場の承継届出に必要な書類は?
承継の事実を証する書類(戸籍謄本、協議書、登記事項証明書など)が一般的です。具体的な書式は管轄の運輸支局で事前確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親の工場を継ぐんですけど、認証って取り直しになるんですか?
相続であれば取り直しは不要で、第82条1項により認証事業者の地位を承継する。ただし相続人が複数なら死亡後30日以内に協議で一人を選び、事由発生から30日以内に届け出る必要がある(同条2項)。実務のポイント:届出の前に運輸支局へ電話し、添付書類(戸籍や協議書など)を確認しておくと一度で受理されやすい。
Q2整備会社を買うなら、事業譲渡と合併、どっちがいいんでしょう?
認証の継続だけで見れば、合併や特定整備事業を承継させる分割は第82条で地位が承継されるが、事業譲渡は同条に含まれていない。税務や負債の引継ぎとの比較衡量が必要である。実務のポイント:売り手側の仲介会社は税務メリットから事業譲渡を勧めがちである。認証の空白期間が収益に与える影響を、買い手側で先に試算しておく。
間違えやすい点 AI による整理
- 「工場ごと買えば認証も一緒についてくる」と考えがちだが、事業譲渡は第82条の承継事由に含まれていない。設備も人もそのままなのに、書類上は新しい事業者として認証を申請し直す必要が生じうる。M&A の手法選びが、そのまま営業停止リスクに直結する
- 届出の30日は知っていても、相続人選定の30日の重さは知られていない。死亡後30日以内に協議で一人を選ばなければ、条文上は相続人全員が承継する形になり、誰が整備事業者として責任を負うのかが曖昧なまま日々の車検整備が続く。兄弟間の対立が後から持ち込まれる火種にもなる
- 「承継できるかどうか」を問う前に、承継した後に認証基準を満たし続けられるかを問うべきである。地位は自動的に移っても、設備や整備主任者などの基準を満たさなくなれば、認証の取消しなど行政処分(役所が事業者に直接下す不利益な決定)の対象になりうる。承継は終わりではなく、監督の始まりである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 82条:既存の認証事業者の地位の承継 | 78条:自動車特定整備事業の認証(新規取得) 80条:認証の基準 |
| 行政との関係 | 相続・合併・分割で当然承継、事後30日以内の届出 | 地方運輸局長の認証を受ける必要 基準を満たさなければ認証されない |
| 事業譲渡の場合 | 承継事由に含まれない | 譲受人は新規認証の取得が前提となりうる 新規申請時に改めて基準適合が審査される |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では汽車修理業は公路法系の規律を受け、相続による権利義務の包括承継は民法1148条が一般則となる。業の登録の承継手続は所管機関に要確認
ドイツでは自動車整備は手工業(Kfz-Techniker-Handwerk)とされ、事業者死亡時の事業継続を手工業法が規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が急逝し、地元で40年続いた認証工場を継ぐことになった。兄は会社員、あなたは工場で働く次男。葬儀の翌週、兄と協議書を交わし、承継者をあなた一人に決めた。死亡から30日以内に選んでいるので、その選定が条文上の効力を持つ。あとは運輸支局への届出を済ませれば、工場は一日も止まらない
- 隣町の整備会社を買収する話がまとまりかけている。売り手の社長は「事業譲渡で全部渡すから」と言う。だがそれで認証は付いてくるのか? 条文が承継事由に挙げているのは合併と分割であり、事業譲渡ではない。スキームを吸収分割に切り替えるか、新規の認証申請を前提にスケジュールを組むか、契約書にサインする前に決めなければならない
- 合併の登記は済んだ。届出を忘れていた。気付いたのは合併日から25日目、残り5日である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事業者が死亡したら、死亡日を起点に30日のカレンダーを作る2. 相続人全員で協議し、承継者を一人に決めて書面(協議書)に残す3. 合併・分割の場合は効力発生日を確認し、そこから30日以内に運輸支局へ承継届出を提出する4. 承継後も整備主任者の配置や設備が認証基準を満たしているかを点検し、欠けていれば補充する。書式や添付書類は管轄の運輸支局に事前確認する
訴えられた側:1. 届出を失念していた場合は、気付いた時点で速やかに運輸支局へ相談し届出を行う。放置は罰則や監督処分の端緒になりうる(最新の改正状況をご確認ください) 2. 事業譲渡で取得したのに承継を前提に営業していた場合は、直ちに新規認証の要否を確認する3. 基準不適合を指摘されたら、是正計画を書面で示し、取消し回避に向けて対応を記録に残す
時効(請求できる期限):相続人の選定は被相続人の死亡後30日以内(第82条1項)。承継の届出は相続・合併・分割の事由が生じた日から30日以内(同条2項)
学説
一般的理解:本条は相続・合併・分割という包括承継に限り許認可上の地位の承継を認める。個別の資産移転にとどまる事業譲渡は対象外であり、譲受人は原則として新たな認証を要すると解されている
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年)4月1日施行 分解整備事業が自動運転関連の電子制御装置整備を含む特定整備事業へ改められたことに伴い、本条の「自動車分解整備事業」等の文言が「自動車特定整備事業」等へ改正された(改正回数全体は要確認)
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:道路運送車両法(昭和26年法律第185号)制定
- 2.令和元年(2019年) 改正:分解整備事業が電子制御装置整備を含む特定整備事業に改められたことに伴い、本条の文言が「自動車特定整備事業」等に改正された(令和2年4月1日施行)
- 道路運送車両法 第77条自動車特定整備事業の定義
- 道路運送車両法 第78条認証制度、承継される地位の根拠
- 道路運送車両法 第80条認証基準、承継後も維持が必要
- 道路運送車両法 第93条認証の取消し等(現行効力を要確認)
- 民法 第896条相続の一般的効力に対する特則
- 会社法 第750条吸収合併の効力、包括承継の一般則
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