要点道路交通法 108 条の 28 は、交通事故調査分析センターが法令や監督命令に違反したとき、国家公安委員会がその指定を取り消せると定める。取消しはその旨が公示される。
Q · 交通事故のデータを分析している法人が違反したら、国はどうやって止められるんですか?
法令や監督命令に違反すれば、国家公安委員会が指定を取り消せます
道路交通法 108 条の 28 第 1 項により、国家公安委員会は、交通事故調査分析センターがこの章の規定に違反したとき、又は第 108 条の 17 第 2 項、第 108 条の 19、第 108 条の 27 の規定による命令に違反したときは、その指定を取り消すことができます。指定を取り消したときは、その旨を公示しなければなりません(同条 2 項)。指定取消は法人にとって最も重い不利益処分であるため、実務上は先に監督命令による是正が試みられ、取消しに際しては行政手続法 13 条 1 項 1 号により聴聞を経るのが原則です。
全国で起きた交通事故のデータは、警察の手を離れたあと、国家公安委員会が指定する一つの民間法人(交通事故調査分析センター)に集約され、分析される。事故統計、危険な交差点の割り出し、安全対策の根拠、その多くがこの法人の分析から生まれる。膨大な個人の事故情報を扱うからこそ、この法人には守秘義務や国家公安委員会の監督命令が課されている。第108条の28は、その最後の歯止めだ。分析センターが法令や監督命令(第108条の17第2項、第108条の19、前条)に違反したとき、国家公安委員会は指定そのものを取り消せる(1項)。取り消せば官報などで公示される(2項)。あなたにとって遠い話に見えて、実はあなたの事故情報を握る法人の暴走を止めるスイッチであり、あなたが目にする事故統計の中立性を担保する仕組みでもある。
道路交通法 108 条の 28 は、指定を受けた交通事故調査分析センターに対する監督処分の最終手段を定める規定である。国家公安委員会は、センターがこの章の規定又は監督上の命令に違反した場合にその指定を取り消すことができ、取り消したときはその旨を公示しなければならない。指定取消は不利益処分に当たり、行政手続法上の聴聞を経ることが原則となる。
国家公安委員会の指定を受け、全国の交通事故データの調査分析を担う法人です。指定を受けることで守秘義務や監督命令に服し、違反すれば道路交通法 108 条の 28 で指定を取り消されます。
センターがこの章の規定に違反したとき、又は 108 条の 17 第 2 項、108 条の 19、108 条の 27 による命令に違反したときです。国家公安委員会の裁量処分で、違反があれば必ず取り消されるわけではありません。
108 条の 28 第 2 項により公示が義務づけられ、実務上は官報や国家公安委員会・警察庁の公表を通じて確認します。公示は取消しの事実を広く周知し、次の指定を検討する前提にもなります。
必要です。許認可等を取り消す不利益処分に当たるため、行政手続法 13 条 1 項 1 号により原則として聴聞を経ます。センター側は期日までに意見と証拠を提出できます。
行政不服審査法による審査請求、又は行政事件訴訟法 3 条の取消訴訟で争います。業務への影響が重大なら執行停止の申立てを併用します。出訴期間は処分を知った日から 6 か月です。
監督命令は是正を求める段階的な処分で、法人の地位自体は残ります。指定取消は地位そのものを失わせる最終手段で、まず命令、従わなければ取消しという段階構造になっています。
監督権限を持つ国家公安委員会に申し出ます。個別の損害賠償請求より先に監督権限を動かすほうが、監督命令や指定取消の端緒となり法人には重く響きます。
条文単独の出題は多くありませんが、指定法人に対する監督処分の具体例として、不利益処分・聴聞・撤回の法理という行政手続法の論点を確認する素材として有用です。
収集は警察ですが、詳細な分析は国家公安委員会が指定した交通事故調査分析センターという民間法人が担います。だからこの法人には守秘義務と監督命令が課され、違反すれば108条の28で指定を取り消せる。業界裏話ヒント:この「指定法人」方式は、国が直接やると硬直するがゆえの設計。取消という最終手段があるからこそ、民間の柔軟さと公的な信頼性を両立できている
その業務を担えなくなり、取消は官報などで公示されます(2項)。ただし取消は聴聞を経る不利益処分なので、審査請求や取消訴訟で争えます。業界裏話ヒント:実務上、法人の死刑級である指定取消がいきなり出ることは稀。まず監督命令(108条の17第2項など)で是正を促し、それでも従わないと取消へ進む段階構造になっている。命令の段階が本当の勝負どころだ
統計・分析目的での利用は法令上の枠組みなので、個別に拒否するのは基本的に難しいです。ただし守秘義務違反や目的外利用があれば話は別で、国家公安委員会への申出や個人情報保護法の請求が使えます。業界裏話ヒント:一般の人は「拒否」に目が向くが、効くのは「監督権限を動かす」ルート。国に違反を申し出るほうが、法人には重く響く
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|---|---|---|
| 処分の性質 | 108 条の 28:指定そのものを失わせる最終処分 | — |
| 発動要件 | この章の規定違反、又は 108 条の 17 第 2 項・108 条の 19・前条の命令違反 | — |
| 手続の重さ | 不利益処分として聴聞が原則(行政手続法 13 条 1 項 1 号) | — |
| 公示の要否 | 取り消したときは公示が義務(2 項) | — |
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