道路交通法 第111条(道路の交通に関する調査)
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- 公安委員会は、この法律の規定により行なう道路における交通の規制の適正を図るため、道路における交通量、車両等の通行の経路その他道路の交通に関し必要な事項の調査をその管理に属する都道府県警察の警察官に行なわせることができる。
- 2.前項の規定による道路の交通に関する調査をするため特に必要があると認めるときは、当該警察官は、道路を通行する車両等の運転者に対し、当該調査をするため必要な限度において、一時当該車両等を停止することを求め、及び当該車両等の通行の経路について質問することができる。
- 3.公安委員会は、第一項の規定による調査を行なつた場合において、必要があると認めるときは、その道路の管理者又は関係行政庁に対し、意見を付してその調査の結果を通知するものとする。
この条文の基本情報
道路の交通に関する調査とは何ですか?
定義道路の交通に関する調査とは、道路交通法第111条に定められた規定で、「公安委員会は、この法律の規定により行なう道路における交通の規制の適正を図るため、道路における交通量、車両等の通行の経路その他道路の交通に関し必要な事項の調査をそ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第111条(道路の交通に関する調査)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第111条の条文原文は「公安委員会は、この法律の規定により行なう道路における交通の規制の適正を図るため、道路における交通量、車両等の通行の経路その他道路の交通に関し必要な事項の調査をそ…」で始まります。
- 道路交通法第111条は第七章 雑則に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第111条の前の条は道路交通法第110条の2です。
- 道路交通法第111条の次の条は道路交通法第112条です。
- 道路交通法第111条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第111条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第111条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/111
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法111条は、公安委員会が交通規制の適正化のために行う交通調査を定め、警察官は必要な限度で車両を一時停止させ通行経路を質問できるが、不協力への罰則はない。
Q · 夜道で警察に止められて「どこから来てどこへ行くのか」と聞かれたら、答えないといけないの?
交通調査なら回答は任意で、断っても道交法に罰則はない
道路交通法111条2項の交通調査であれば、通行の経路に関する質問に答えるかどうかは任意で、応じないこと自体を処罰する規定は同法にありません。停止の求めも「調査をするため必要な限度において、一時」に限られ、合理的な理由のない長時間の足止めは権限の逸脱となり得ます。ただし目の前の停止が危険防止の措置(同法67条)、整備不良車両の検査(同法63条)、警察官職務執行法2条の職務質問である場合は義務の重さが変わるため、まず何の権限による停止かを確認することが出発点になります。
解説
深夜の幹線道路で、赤い誘導灯を振る警察官に路肩へ寄せられ、『どちらから来て、どちらへ向かっていますか』と聞かれる。多くの運転者は心臓が跳ね、何か違反したのかと身構える。だが道路交通法111条2項が定めているのは、犯罪捜査でも一斉検問でもない。公安委員会が交通規制を適正にするため、通行経路を調べる『交通調査』だ。ここで握っておくべき核心が一つある。条文の文言は『停止することを求め』『質問することができる』であって『命じる』ではない。しかも道交法の罰則は、この調査への不協力を処罰していない(他の停止義務条文と決定的に異なる)。つまり法的性質は任意の協力要請に近い。ただし実務では、目の前の停止が111条の調査なのか、危険防止のための強制停止なのか、警職法の職務質問なのかを瞬時に見分けるのは難しく、拒否がかえって疑いを招く場面もあると指摘されている。何の権限で止めているのかを問う一言が、あなたの立場を変える。
法的な位置づけ
道路交通法111条は、公安委員会が行う道路交通調査の権限を定める規定である。1項は交通量・通行経路その他必要な事項の調査を都道府県警察の警察官に行わせる権限、2項は調査に必要な限度における車両等の一時停止の求めと通行経路の質問、3項は調査結果に意見を付して道路管理者又は関係行政庁へ通知する手続を規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.走り去らず、まず停止の根拠を尋ねる 赤色灯や誘導灯で路肩に寄せられたら、無言で発進せず一旦停止する。そのうえで「これは道路交通法111条の交通調査ですか、それとも別の措置ですか」と静かに根拠を尋ねる。相手が根拠を答えた時点で、任意の調査か強制の措置かが切り分けられる
- 2.交通調査と確定したら、答えるかどうかを自分で選ぶ 111条の調査だと確認できれば、通行の経路に関する質問に答えるのは任意である。数十秒で終わる内容なら協力してよく、急いでいるなら「協力しかねます」と穏やかに伝えてよい。不協力を処罰する規定は道交法に置かれていない
- 3.経路以外を細かく聞かれたら押し返す 積荷の中身、同乗者の身元、立ち寄り先の詳細など、2項が明示する「通行の経路」を超える質問が続く場合は、調査に必要な限度を超える疑いがある。「経路以外はお答えしません」と述べて範囲を限定する
- 4.足止めが長引いたら、その場で記録を残す 「一時」の停止を超えて拘束が続くなら、警察官の氏名・所属・停止時刻・解放時刻をメモする。ドライブレコーダーの映像も保全し、帰宅後すぐ経緯を文章化しておく。これが権限逸脱を主張する際の唯一の裏づけになる
- 5.納得できなければ、その場で争わず公的窓口へ 路上で感情的に争わず、記録を持ち帰る。都道府県公安委員会への苦情申出制度を利用し、損害が生じている場合は国家賠償請求(損害及び加害者を知った時から3年)も視野に弁護士へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法111条とは?
公安委員会が交通規制の適正を図るため、都道府県警察の警察官に交通量や通行経路などの調査を行わせる権限を定めた規定です。2項では調査のための一時停止と経路質問を認めています。
Q2交通量調査で警察に車を止められるのはなぜ?
道交法111条2項が、調査に必要な限度で車両等の一時停止を求め、通行の経路を質問する権限を警察官に与えているためです。違反を疑われているとは限りません。
Q3交通調査の停止に応じないと違反になりますか?
111条の調査への不協力を処罰する規定は道交法に置かれていません。ただし危険防止の措置(67条)や整備不良車両の検査(63条)は性質が異なるため、まず根拠の確認が必要です。
Q4交通調査で聞かれるのは目的地だけですか?
2項が認めるのは「当該車両等の通行の経路」についての質問です。積荷の中身や同乗者の素性など経路以外に及ぶ質問は、調査に必要な限度を超える疑いがあります。
Q5交通調査で止められる時間はどのくらい?
条文は「一時」停止を求められるとするのみで具体的な時間を定めていません。必要な限度を超える長時間の足止めは権限逸脱となり得るため、時刻を記録しておくと有効です。
Q6交通調査の結果はどこに使われますか?
公安委員会が集約し、必要があると認めるときは道路管理者や関係行政庁に意見を付けて通知します(111条3項)。信号や規制の見直しの基礎資料になります。
Q7交通調査と検問は同じものですか?
別物です。111条の調査は交通規制の適正化のためのデータ収集であり、犯罪捜査を目的とする検問とは根拠も目的も異なります。外見が似ているため根拠を尋ねて切り分けます。
Q8交通調査で警察官の氏名や所属を聞いてもいい?
聞いて構いません。足止めが不合理に長い場合や質問が経路以外に及ぶ場合、氏名・所属・時刻の記録が公安委員会への苦情申出や国家賠償請求の材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察に『どこから来た?』って聞かれたら、正直に言わないと捕まりますか?
道交法111条の交通調査であれば、経路の質問に答えるのは任意で、断っても同法に罰則はありません。ただし相手が飲酒や無免許を疑って止めた場合は話が別です。実務のポイント:現場で『何の調査ですか』と一言確認するだけで、警察官は根拠を口にせざるを得ず、任意か強制かが切り分けられる。多くの人はこれを聞かず、任意の場面でも義務だと思い込んで従っている
Q2交通調査で止められて、目的地まで全部答えました。この情報ってどこに行くんですか?
111条1項の調査結果は公安委員会が集約し、必要があれば道路管理者や関係行政庁へ意見を付けて通知します(同条3項)。信号や規制の見直しの基礎データになります。実務のポイント:あなたの経路情報は交通量統計の一粒として使う建前ですが、『調査に必要な限度』を超えて個人を特定的に記録する運用は2項の趣旨を逸脱する。細かく個人情報を聞かれたら、それは調査の範囲外だと押し返してよい
Q3調査だって言われても、実は職務質問だったってことはないんですか?
あり得ます。外見上、111条の調査停止、危険防止のための停止、警職法2条の職務質問は見分けがつきにくく、どの権限かで応じる義務が変わります。実務のポイント:弁護士がまず確認するのは『どの法的根拠か』。根拠が曖昧なまま任意同行や長時間の足止めに応じると、後で『任意だった』と整理され不利になる。根拠と時刻をメモする習慣が、後日の唯一の武器になる
間違えやすい点 AI による整理
- 『警察に止められたら全部答えなければならない』という前提自体が、性質の違う場面を一括りにしている。111条の交通調査、危険防止の強制停止、警職法2条の職務質問では、答える義務も拒否できる範囲も別物だ。『どれなのか』を確定しないまま身構えるから、任意の場面でも必要以上に萎縮する
- 『交通量調査なんて道端で車を数えているだけ』と軽く見ている人が多いが、111条2項は実際に車を停止させ、運転者に経路を質問する権限まで含む。あなたの通行ルートという移動の記録が行政の手に渡る場面があると知れば、『必要な限度』という縛りの重さが初めて見えてくる
- 『協力しないと不利になる』と思われがちだが、111条の調査への不協力は道交法の罰則対象ではない。ただし実務上、目前の停止が本当に111条調査なのかは外見で判別しにくく、拒否できる範囲は状況により解釈が分かれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 停止の目的 | 111条:交通規制の適正化のためのデータ収集(交通量・通行経路の調査) | 67条:交通の危険を防止するための措置(酒気帯び等の疑いへの対応) 63条:整備不良車両の発見と車両装置の検査 |
| 応じる義務の重さ | 111条:不協力を処罰する規定は道交法になく、任意の協力要請に近い | 67条:危険防止のための措置であり、応じる必要性は格段に高い 63条:車両・検査証の提示や検査に応じることが前提とされる類型 |
| 質問・確認できる範囲 | 111条:条文が明示するのは「当該車両等の通行の経路」に限られる | 67条:危険防止に必要な範囲での運転者の状態確認等 63条:車両の装置および自動車検査証等の確認 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には交通調査目的の停止権限を正面から定めた条文がなく、警察職權行使法8条の攔停・詢問権限と道路交通管理處罰條例7条の交通稽查で機能的に近い場面が処理される。交通量調査自体は交通主管機関が別途実施する構造
ドイツでは交通統制のために警察官が車両を停止させる権限が道路交通法規上に置かれる。交通量調査(Verkehrszählung)は主として道路管理・研究機関の統計事業として行われ、日本のように公安委員会の調査権限として構成する形とは組立てが異なる
米国では路上での一律停止は第4修正の押収に当たり、目的・態様の合理性で合憲性が判断される。運転者自身の違反ではなく情報提供を求める検問について、合憲とされた事例がある点で本条の発想に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 夜、赤色灯を持った警察官に手招きされて路肩へ寄せた。『違反した覚えはないのに、なぜ?』と焦る。実は全国で定期的に行われる交通量・経路調査で、あなたの車がたまたま選ばれただけかもしれない。まず『これは何の調査ですか』と尋ねれば、相手は根拠を答える。任意か強制かは、その一言で切り分けられる
- 運送会社のドライバーとして高速の降り口で経路を聞かれた。答えれば数十秒、業務に支障はない。だが積荷や立ち寄り先まで根掘り葉掘り聞かれたら、それは『調査に必要な限度』を超えている疑いがある
- あなたが『急いでいるので』と協力を断ったとする。111条の交通調査に応じないこと自体は違反ではない。ただし、その場が実は飲酒や無免許を疑う危険防止の停止だった場合、話はまったく別だ。何の権限かを確かめないまま無言で走り去ると、公務執行妨害を疑われる余地が残る
- あと5分で商談に遅れる、そんなときに調査停止を求められた。条文の縛りは『必要な限度において一時』。合理的な理由なく長時間足止めされたら違法の可能性があり、警察官の氏名と所属を控えておけば、後日の苦情申立てや国家賠償の材料になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 走り去らず一旦停止し、まず『これは道交法111条の交通調査ですか』と根拠を確認する。2. 調査と分かれば、経路の質問に答えるのは任意。急ぎなら『協力しかねます』と穏やかに伝えてよい。3. 積荷・同乗者・立ち寄り先など経路以外を細かく聞かれたら『調査に必要な限度』を超える疑いがあり、応じる義務はない。4. 足止めが不合理に長ければ、警察官の氏名・所属・時刻を控える
訴えられた側:協力を断ること自体は違反ではないが、目前の停止が実は飲酒・無免許を疑う危険防止措置や職務質問だと、拒否の意味が変わる。1. まず何の権限かを確認し記録に残す。2. 調査だと確定すれば堂々と断ってよい。3. 別の措置なら、感情的に走り去らず、否認するにも冷静に。無言で発進すると公務執行妨害を疑われる余地を残す。4. 対応に納得できなければ、その場で争わず公安委員会への苦情や弁護士相談へ回す
時効(請求できる期限):この権限行使に特定の時効はない。停止は『一時』かつ『調査に必要な限度』に限られ(2項)、それを超えた足止め・質問は権限逸脱となる。違法な停止で損害を受けた場合の国家賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年(国家賠償法4条、民法724条)。近年の改正状況をご確認ください
学説
任意処分説(一般的理解):111条2項の停止の求めと質問は、文言が「求め」「できる」であり不協力への罰則も置かれていないことから、強制力を伴わない任意の協力要請と理解される。もっとも現場では他の停止根拠との識別が困難であり、拒否できる範囲の具体的線引きについては議論がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法(昭和35年法律第105号)制定。従前の道路交通取締法に代わる法体系として、公安委員会による交通規制とその基礎となる交通調査の権限が整理された
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