道路交通法 第115条
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みだりに信号機を操作し、若しくは公安委員会が設置した道路標識若しくは道路標示を移転し、又は信号機若しくは公安委員会が設置した道路標識若しくは道路標示を損壊して道路における交通の危険を生じさせた者は、五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第115条は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第115条の条文原文は「みだりに信号機を操作し、若しくは公安委員会が設置した道路標識若しくは道路標示を移転し、又は信号機若しくは公安委員会が設置した道路標識若しくは道路標示を損壊して道…」で始まります。
- 道路交通法第115条は第八章 罰則に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第115条の前の条は道路交通法第114条の7です。
- 道路交通法第115条の次の条は道路交通法第116条です。
- 道路交通法第115条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第115条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第115条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/115
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法115条は、信号機のみだりな操作や公安委員会設置の道路標識・道路標示の移転・損壊により交通の危険を生じさせた者を、五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
Q · 道路の標識や信号をいじったら、どんな罪になりますか?
交通の危険が生じれば五年以下の拘禁刑の対象です
道路交通法115条は、みだりに信号機を操作し、公安委員会が設置した道路標識・道路標示を移転し、又はこれらを損壊して、道路における交通の危険を生じさせた者を五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処します。ポイントは「現実に交通の危険が生じたこと」が要件である点で、危険が生じなければ本条は成立せず、損壊があれば刑法261条の器物損壊罪(三年以下・親告罪)にとどまります。逆に危険が生じれば親告罪ではなくなり、示談による幕引きが効きにくくなります。
解説
深夜、酔った勢いで「止まれ」の標識をぐるりと横に向けた。あるいは押しボタン式信号をいじって流れを乱した。本人はいたずらのつもりでも、道路交通法115条はこれを最高で五年以下の拘禁刑で裁く。ここで押さえるべきは、この条文が単なる「モノを壊した罪」ではない点だ。信号を不正に操作し、標識・標示を移転し、または損壊した「結果」として、現実に道路の交通の危険が生じたことを要件にしている。だから標識を蹴って凹ませただけなら刑法の器物損壊罪(三年以下)どまりだが、その標識が交差点の一時停止で、向きが変わったことで出会い頭の危険が生まれれば、一気に115条の世界へ入る。しかも器物損壊と違い被害者の告訴は要らない。あなたの一つの悪ふざけが、道路を使う不特定多数への加害へ化ける瞬間、法律の見る景色が丸ごと変わる。
法的な位置づけ
道路交通法第115条は、交通安全施設に対する侵害を処罰する規定である。みだりに信号機を操作する行為、公安委員会が設置した道路標識又は道路標示を移転する行為、及びこれらを損壊する行為によって、道路における交通の危険が現実に生じたことを構成要件とし、法定刑は五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金である。刑法上の器物損壊罪と異なり、親告罪ではない。
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法115条とは何ですか?
信号機のみだりな操作、公安委員会設置の道路標識・道路標示の移転や損壊により、道路における交通の危険を生じさせた者を五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する規定です。
Q2信号機を勝手に操作すると何罪ですか?
みだりな操作で交通の危険が生じれば道路交通法115条の罪になります。危険が生じず機器を壊しただけなら刑法261条の器物損壊罪の範囲にとどまります。
Q3器物損壊罪との違いは何ですか?
器物損壊罪は三年以下で親告罪、道交法115条は五年以下で非親告罪です。分岐点は道路における交通の危険が現実に生じたか否かの一点にあります。
Q4カラーコーンを動かすのも罪になりますか?
本条の客体は信号機と公安委員会設置の道路標識・道路標示です。工事用コーン自体は該当しませんが、規制標示を隠して交通の危険が生じれば本条が問題になり得ます。
Q5道路標識を壊したら弁償はいくらですか?
刑事責任とは別に、民法709条により設置者へ原状回復費用を賠償します。標識の種類・支柱・工事費で金額は大きく変わるため、管理者の見積りで確定します。
Q6未成年が標識を壊したらどうなりますか?
刑事処分ではなく少年法の手続に乗り、家庭裁判所へ送致されます。保護者は民法714条・709条により損害賠償責任を負う場合があります。
Q7道路交通法115条は親告罪ですか?
親告罪ではありません。被害者の告訴がなくても検察官は起訴できます。設置者が公安委員会や自治体であるため、示談による幕引きも効きにくい類型です。
Q8交通の危険が生じたとはどういう状態ですか?
事故の発生までは不要で、通行する車両や歩行者に具体的な危険状態が作り出されたと評価できれば足りるとされます。判断は交通量や現場状況により事案ごとに分かれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1止まれの標識を酔った勢いで動かしただけで、本当に五年も刑務所ですか?
五年は上限であって、初犯で実害がなければ罰金や執行猶予も十分あり得ます。ただし怖いのは、標識の『移転』そのものが115条の構成要件で、しかも器物損壊(刑法261条)と違い被害者の告訴が要らない点。役所(道路管理者・公安委員会)が被害者側なので、示談で穏便に、が効きにくい。実務のポイント:弁護士がまず狙うのは『交通の危険は生じていない』という主張で、これが通れば115条は不成立、軽い器物損壊へ落とせる。危険が生じたことの立証責任は検察側にある
Q2たまたま誰も通らなくて事故ゼロなら、罪にならないんじゃ?
115条は『交通の危険を生じさせた』ことを要件とするので、現実に危険が生じなければ本条では処罰できません。ただし『危険』は事故の発生までは要求されず、危険な状態を作ったと評価できれば足りるとされます。実務上、どこからが『危険』かは事案ごとに解釈が分かれています。実務のポイント:たとえ115条を免れても、損壊があれば器物損壊罪(親告罪・三年以下)が残る。事故ゼロ=無罪ではなく、罪名が変わるだけのことが多い
Q3自分の家の前の見えにくい標識、勝手にずらしたらまずいですか?
公安委員会が設置した道路標識なら、みだりな『移転』として115条の対象になり得ます。邪魔でも自分で動かさず、公安委員会や警察に相談して正規の移設を求めるのが正解です。実務のポイント:標識には公安委員会が設置したものと道路管理者(国・自治体)が設置したものがあり、115条が主に想定するのは前者。どちらが設置したかで適用の枠組みが変わるので、管理者を確認せず自己判断で動かすのが一番危ない
間違えやすい点 AI による整理
- 「標識をいじっただけなら器物損壊でせいぜい罰金」と思われがちだが、交通の危険が生じれば器物損壊の枠を超え、五年以下の拘禁刑という重い罪になる。上限の高さが桁違いに変わる
- 「壊すつもりはなかった、ちょっと動かしただけ」という弁解は、そもそも問いの立て方が違っている。115条は損壊だけでなく『移転』も『みだりな操作』も並べて対象にする。動かした、向きを変えた、それ自体がもう構成要件だ
- 信号や標識へのいたずらが危険だとは皆うすうす分かっている。だが、その危険が『不特定多数への加害』として扱われ、器物損壊のような親告罪ではなく、被害者の告訴なしに検察が起訴できる犯罪だという深刻さまでは、ほとんど知られていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保護法益 | 道交法115条:道路交通の安全(不特定多数の身体・生命) | 刑法261条:個人の財産(所有権) 刑法124条:公衆の交通の安全(往来の自由) |
| 成立要件 | 信号機の操作・標識標示の移転・損壊 + 道路における交通の危険の発生 | 他人の物の損壊・傷害(危険発生は不要) 陸路等の損壊・閉塞による往来妨害 |
| 法定刑 | 五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金 | 三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金若しくは科料 二年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金 |
| 告訴の要否 | 不要(非親告罪)。示談による幕引きが効きにくい | 必要(親告罪)。告訴取下げで不起訴の余地 不要(非親告罪) |
他国ではどう定めているか 4 か国
陸路等を損壊・壅塞して往来の危険を生じさせる行為を処罰し、危険発生を要件とする点で日本の道交法115条と発想が近い。台湾では道路交通管理処罰条例による行政罰も併存する
韓国は交通妨害を刑法典の一般規定で処理し、日本のように道路交通法側に独立の罰則を置く構成とは異なる
交通施設の毀損・除去や類似の危険な干渉により、身体・生命又は重要な財産的価値を危険にさらした場合を処罰。具体的危険の発生を要件とする点で本条と共通する
米国は交通制御装置への損壊・移動・無許可設置を州の車両法で個別に禁じるのが一般的で、危険発生を要件とせず行為自体を禁ずる立法例が多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 成人式の夜、仲間と盛り上がって一時停止の標識をひねり、別方向へ向けた。翌朝そこで出会い頭の事故。あなたは「ちょっとしたイタズラ」のつもりだったが、標識の移転と交通の危険が結びついた瞬間、器物損壊ではなく115条の被疑者になる
- もし、SNS でバズった『信号機ハック』動画を真似て押しボタン式信号を連打・操作したら? みだりに信号機を操作した結果、車両と歩行者の流れに危険が生じれば、それだけで構成要件を満たす。再生数のために撮った数十秒が前科になりうる
- 工事のガードマンが自己判断でカラーコーンを動かし、規制標示を隠した。良かれと思った行為でも、交通の危険が生じれば処罰対象。悪意は要件ではない
- 当て逃げされた腹いせに、相手を足止めしようと信号を操作した。あと数時間で警察が防犯カメラを解析する。その映像にあなたが標識を動かす姿が映っていれば、逃げた側とあなた、両方が被疑者の列に並ぶ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 標識・信号の異常で事故やヒヤリに遭ったら、まずその場の状態を写真・動画で記録し110番。原状が復旧される前の証拠が決定的2. ドラレコがあれば該当区間の映像を保存、交差点の防犯カメラの有無も確認3. 標識の移転・損壊が原因の事故なら、行為者への損害賠償は民法709条で別途請求できる4. 加害者不明でも道路管理者・公安委員会へ通報し危険を除去、二次被害を防ぐ
訴えられた側:1. 任意同行や逮捕を求められたら、まず弁護人を呼び、器物損壊(親告罪・三年以下)に収まる事案か115条(五年以下)に及ぶかを一緒に見極める2. 争点は『現実の交通の危険が生じたか』。事故や具体的危険が発生していないなら、その事実を客観証拠で示す3. 損壊があれば道路管理者への弁償・原状回復を早期に4. 動機が悪ふざけでも故意犯として成立しうる。反省・弁償・再発防止の姿勢を初期から積み上げる
時効(請求できる期限):公訴時効は、犯罪行為が終わった時(信号の操作・標識の移転・損壊により交通の危険が生じた時)から五年(刑事訴訟法250条2項)。逮捕後の身柄拘束は最大23日以内に検察官が起訴・不起訴を判断する。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
条文文言に即した通説的理解:本条は「損壊」だけでなく「みだりな操作」「移転」を並列して行為態様とし、さらに「道路における交通の危険を生じさせた」ことを結果要件とする。したがって行為があっても危険が生じなければ本条は成立せず、器物損壊罪等の一般規定に戻ると解される。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 「懲役」を「拘禁刑」に統合する刑法等改正に伴い、法定刑が『五年以下の懲役』から『五年以下の拘禁刑』へ改められた。全改正履歴は要検証
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通取締法に代わる道路交通法の制定に伴い、信号機・道路標識・道路標示への侵害により交通の危険を生じさせる行為を独立に処罰する罰則として設けられた
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:懲役と禁錮を拘禁刑へ統合する刑法等改正の整備に伴い、法定刑の表記が「五年以下の懲役」から「五年以下の拘禁刑」へ改められた。全改正履歴は要検証
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