みだりに信号機を操作し、若しくは公安委員会が設置した道路標識若しくは道路標示を移転し、又は信号機若しくは公安委員会が設置した道路標識若しくは道路標示を損壊して道路における交通の危険を生じさせた者は、五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
要点道路交通法 115 条は、信号機のみだりな操作や公安委員会設置の道路標識・道路標示の移転・損壊により交通の危険を生じさせた者を、五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
Q · 道路の標識や信号をいじったら、どんな罪になりますか?
交通の危険が生じれば五年以下の拘禁刑の対象です
道路交通法 115 条は、みだりに信号機を操作し、公安委員会が設置した道路標識・道路標示を移転し、又はこれらを損壊して、道路における交通の危険を生じさせた者を五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処します。ポイントは「現実に交通の危険が生じたこと」が要件である点で、危険が生じなければ本条は成立せず、損壊があれば刑法 261 条の器物損壊罪(三年以下・親告罪)にとどまります。逆に危険が生じれば親告罪ではなくなり、示談による幕引きが効きにくくなります。
深夜、酔った勢いで「止まれ」の標識をぐるりと横に向けた。あるいは押しボタン式信号をいじって流れを乱した。本人はいたずらのつもりでも、道路交通法 115 条はこれを最高で五年以下の拘禁刑で裁く。ここで押さえるべきは、この条文が単なる「モノを壊した罪」ではない点だ。信号を不正に操作し、標識・標示を移転し、または損壊した「結果」として、現実に道路の交通の危険が生じたことを要件にしている。だから標識を蹴って凹ませただけなら刑法の器物損壊罪(三年以下)どまりだが、その標識が交差点の一時停止で、向きが変わったことで出会い頭の危険が生まれれば、一気に 115 条の世界へ入る。しかも器物損壊と違い被害者の告訴は要らない。あなたの一つの悪ふざけが、道路を使う不特定多数への加害へ化ける瞬間、法律の見る景色が丸ごと変わる。
道路交通法第 115 条は、交通安全施設に対する侵害を処罰する規定である。みだりに信号機を操作する行為、公安委員会が設置した道路標識又は道路標示を移転する行為、及びこれらを損壊する行為によって、道路における交通の危険が現実に生じたことを構成要件とし、法定刑は五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金である。刑法上の器物損壊罪と異なり、親告罪ではない。
信号機のみだりな操作、公安委員会設置の道路標識・道路標示の移転や損壊により、道路における交通の危険を生じさせた者を五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する規定です。
みだりな操作で交通の危険が生じれば道路交通法 115 条の罪になります。危険が生じず機器を壊しただけなら刑法 261 条の器物損壊罪の範囲にとどまります。
器物損壊罪は三年以下で親告罪、道交法 115 条は五年以下で非親告罪です。分岐点は道路における交通の危険が現実に生じたか否かの一点にあります。
本条の客体は信号機と公安委員会設置の道路標識・道路標示です。工事用コーン自体は該当しませんが、規制標示を隠して交通の危険が生じれば本条が問題になり得ます。
刑事責任とは別に、民法 709 条により設置者へ原状回復費用を賠償します。標識の種類・支柱・工事費で金額は大きく変わるため、管理者の見積りで確定します。
刑事処分ではなく少年法の手続に乗り、家庭裁判所へ送致されます。保護者は民法 714 条・709 条により損害賠償責任を負う場合があります。
親告罪ではありません。被害者の告訴がなくても検察官は起訴できます。設置者が公安委員会や自治体であるため、示談による幕引きも効きにくい類型です。
事故の発生までは不要で、通行する車両や歩行者に具体的な危険状態が作り出されたと評価できれば足りるとされます。判断は交通量や現場状況により事案ごとに分かれます。
五年は上限であって、初犯で実害がなければ罰金や執行猶予も十分あり得ます。ただし怖いのは、標識の『移転』そのものが 115 条の構成要件で、しかも器物損壊(刑法 261 条)と違い被害者の告訴が要らない点。役所(道路管理者・公安委員会)が被害者側なので、示談で穏便に、が効きにくい。業界裏話ヒント:弁護士がまず狙うのは『交通の危険は生じていない』という主張で、これが通れば 115 条は不成立、軽い器物損壊へ落とせる。危険が生じたことの立証責任は検察側にある
115 条は『交通の危険を生じさせた』ことを要件とするので、現実に危険が生じなければ本条では処罰できません。ただし『危険』は事故の発生までは要求されず、危険な状態を作ったと評価できれば足りるとされます。実務上、どこからが『危険』かは事案ごとに解釈が分かれています。業界裏話ヒント:たとえ 115 条を免れても、損壊があれば器物損壊罪(親告罪・三年以下)が残る。事故ゼロ=無罪ではなく、罪名が変わるだけのことが多い
公安委員会が設置した道路標識なら、みだりな『移転』として 115 条の対象になり得ます。邪魔でも自分で動かさず、公安委員会や警察に相談して正規の移設を求めるのが正解です。業界裏話ヒント:標識には公安委員会が設置したものと道路管理者(国・自治体)が設置したものがあり、115 条が主に想定するのは前者。どちらが設置したかで適用の枠組みが変わるので、管理者を確認せず自己判断で動かすのが一番危ない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護法益 | 道交法 115 条:道路交通の安全(不特定多数の身体・生命) | — |
| 成立要件 | 信号機の操作・標識標示の移転・損壊 + 道路における交通の危険の発生 | — |
| 法定刑 | 五年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金 | — |
| 告訴の要否 | 不要(非親告罪)。示談による幕引きが効きにくい | — |
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