道路交通法 第26条の2(進路の変更の禁止)
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- 車両は、みだりにその進路を変更してはならない。
- 2.車両は、進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、進路を変更してはならない。
- 3.車両は、車両通行帯を通行している場合において、その車両通行帯が当該車両通行帯を通行している車両の進路の変更の禁止を表示する道路標示によつて区画されているときは、次に掲げる場合を除き、その道路標示をこえて進路を変更してはならない。
- 一第四十条の規定により道路の左側若しくは右側に寄るとき、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のためその通行している車両通行帯を通行することができないとき。
- 二第四十条の規定に従うため、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のため、通行することができなかつた車両通行帯を通行の区分に関する規定に従つて通行しようとするとき。
この条文の基本情報
進路の変更の禁止とは何ですか?
定義進路の変更の禁止とは、道路交通法第26条の2に定められた規定で、「車両は、みだりにその進路を変更してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第26条の2(進路の変更の禁止)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第26条の2の条文原文は「車両は、みだりにその進路を変更してはならない。」で始まります。
- 道路交通法第26条の2は第四節 追越し等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第26条の2の前の条は道路交通法第26条です。
- 道路交通法第26条の2の次の条は道路交通法第27条です。
- 道路交通法第26条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第26条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第26条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/26_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法26条の2は、みだりな進路変更を禁じ、後続車の速度や方向を急に変更させるおそれがあるときの進路変更も禁止する。黄色線で区画された車両通行帯を越える変更も原則違反となる。
Q · 車線変更でぶつかったとき、どっちの過失が重くなるの?
原則として進路を変更した側が重い過失を負う
道路交通法26条の2第2項は、後方から来る車両等の速度または方向を急に変更させるおそれがあるときは進路を変更してはならないと定めています。そのため車線変更事故では、既に流れている後続直進車よりも、流れを乱した進路変更車が原則として重い過失を負います。実務では進路変更車7:後続直進車3を基本割合とし、合図の有無、黄色線(進路変更禁止の道路標示)区間か否か、後続車の著しい速度超過などの修正要素で上下させます。線の色とウインカーの記録が、金額を直接動かします。
解説
車線変更でぶつかったとき、警察も保険会社も「どっちが悪い」を最終的にあなたの言い分では決めない。決めるのはこの条文と、路面に引かれた線の色だ。道路交通法26条の2は三段構えになっている。第一に、みだりに進路を変えてはならない。第二に、後ろから来る車の速度や方向を「急に変えさせるおそれ」があるときは進路を変えてはならない。第三に、進路変更禁止を示す道路標示(黄色い線で区画された部分)を越えて進路を変えてはならない。この第二項こそ、車線変更事故の過失割合を決める土台であり、判例タイムズの別冊が示す「進路変更車70:後続直進車30」という基本割合はここから導かれる。あなたが「相手が突っ込んできた」と感じても、法律は「後ろから来る車の流れを乱した側」を重く見る。感覚の主張ではなく、線の色とタイミングの立証、そこがあなたの財布を守る戦場になる。
法的な位置づけ
道路交通法26条の2は進路変更の禁止を定める規定であり、①みだりな進路変更、②後方から進行してくる車両等の速度または方向を急に変更させるおそれがある進路変更、③進路変更禁止を表示する道路標示によって区画された車両通行帯を越える進路変更、の三類型を禁止する。民事上は民法709条の過失を基礎づけ、車線変更事故における基本過失割合の出発点として機能する。
手順
- 1.現場で車線区画の色を撮影する 接触地点の車線を区画する線が白の破線か、白の実線か、黄色の実線かを撮影する。黄色実線であれば26条の2第3項違反となり、またいだ側への大幅な過失加算につながる。時間が経つと立証が困難になるため、その場で押さえる
- 2.ドラレコの該当区間をバックアップする 相手のウインカー点灯の有無、進路変更の唐突さ、両車の相対速度が分かる前後30秒を切り出して別媒体に保存する。上書き記録により消失する前に、SD カードごと取り外すのが確実
- 3.基本割合と修正要素を自分のケースに当てはめる 実務で用いられる基本過失割合の類型表から、自分の事故形態に最も近い図を特定し、該当する修正要素を書き出す。保険会社の提示額と自分の試算との差額を数値で把握してから交渉に入る
- 4.納得できなければ弁護士費用特約を使う 提示された割合に争いが残る場合、自動車保険に付帯する弁護士費用特約の有無を確認し、交通事故を扱う弁護士に相談する。示談書に署名すると清算条項により以後の請求ができなくなるため、署名前に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1進路変更禁止とは何ですか?
道路交通法26条の2が定める禁止で、みだりな車線変更、後続車の流れを急変させるおそれのある変更、黄色線区間をまたぐ変更の三つを禁じています。
Q2車線変更の事故 過失割合はいくつですか?
実務の基本割合は進路変更車7:後続直進車3です。合図の有無、黄色線区間か、後続車の速度超過などの修正要素で上下し、最終的な支払額が変わります。
Q3黄色い線をまたいで車線変更したら違反ですか?
違反です。26条の2第3項は進路変更禁止を表示する道路標示を越える進路変更を禁じています。追い越す意思がなくても、またげば違反となります。
Q4道路交通法26条の2違反の罰則はどうなりますか?
通行区分違反として反則行為に該当し、違反点数と反則金の対象になります。点数・金額は改正で変動するため、最新の政令および警察庁の公表内容をご確認ください。
Q5過失割合の修正要素とは何ですか?
基本割合を上下させる個別事情のことです。合図の有無、進路変更の唐突さ、黄色線区間、後続車の著しい速度超過、居眠りや脇見などが典型例です。
Q6ゼブラゾーンを走行中に車線変更されたら過失はどうなりますか?
導流帯(ゼブラゾーン)は進入禁止ではありませんが、実務ではそこを走行していた側に過失を加算する扱いがされることがあります。個別事情で結論が分かれます。
Q7ドライブレコーダーがない場合はどうすればいいですか?
現場の車線区画の色、両車の停止位置、損傷部位を写真で残し、後続車や同乗者の連絡先を確保します。警察の実況見分調書の記載内容も後の交渉材料になります。
Q8進路変更禁止の区間はどこで判断できますか?
車両通行帯を区画する線が黄色の実線であれば進路変更禁止の道路標示です。白い破線は変更可、白い実線は変更を控えるべき区間という区別で覚えると実務的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ウインカー出したのに、なんで私にも過失がつくんですか?
26条の2第2項が、後続車の流れを急に変えさせるおそれがある進路変更そのものを禁じているからです。合図の有無は過失割合を上下させる修正要素であって、進路変更車が原則として重い過失を負う土台は変わりません。実務のポイント:保険会社は別冊判例タイムズの基本割合表を基準に交渉します。この本の存在と自分のケースの基本値を知っているだけで、担当者の言い値をそのまま飲む立場から抜け出せる
Q2車線の白線と黄色い線で、そんなに変わるものですか?
変わります。黄色い実線で区画された部分は26条の2第3項の「進路変更禁止の道路標示」で、これをまたいだ進路変更は違反となり、事故時の過失が大きく加算されます。実務のポイント:事故現場の車線が白か黄色かは、後から証明しにくい。だからこそ現場で線の色を写真に撮った側が交渉で有利に立つ。警察の実況見分調書にも記載されるが、自分の一枚を持っておくと動かせない証拠になる
Q3ドラレコがあれば過失ゼロにできますか?
映像が決定的でも、進路変更事故で完全にゼロになるのは限られた場面です。ただし相手のウインカー不点灯、著しい速度超過などが映っていれば、基本割合から相手側へ大きく修正できます。実務のポイント:保険会社に映像を渡すとき、全編を漫然と出すより「ここで相手のウインカーが出ていない」と一点を指し示すほうが効く。担当者も膨大な映像を精査する時間はなく、争点を絞ってくれる相手には割合を動かしやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「ウインカーを出して車線変更したのだから、ぶつかっても相手が悪い」と思っている人が多い。だが26条の2第2項は「後ろから来る車の流れを急に変えさせるおそれ」がある時点で進路変更そのものを禁じている。合図を出したかどうかは修正要素の一つにすぎず、進路変更車が原則として重い過失を負うという土台は動かない
- この条文を「知ってはいるが、たいした問題ではない」と軽く見ている人ほど危ない。車線変更事故の基本割合7:3は、慰謝料・修理費・休業損害のすべてに掛かる係数だ。総損害が300万円なら、過失が3割動くだけで90万円が動く。条文一つの深刻さを、金額に換算して初めて実感する人が多い
- 「黄色い線は追い越し禁止だけの話」と思い込んでいる人がいるが、これは前提の取り違えだ。車線を区画する黄色い線(進路変更禁止の道路標示)は、追い越しの有無に関係なく、その線をまたぐ進路変更そのものを禁じている。追い越すつもりがなくても、車線を移るためにまたげば違反になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する行為 | 26条の2:進路(車線)を変更する行為そのものの禁止 | 53条:進路変更時の合図(方向指示器)の義務 26条:前車との車間距離の保持義務 |
| 違反が問題になる場面 | 後続直進車との接触、黄色線区間での車線移動 | 合図なし・合図が遅い進路変更 追突事故、急ブレーキ時の停止距離不足 |
| 過失割合への効き方 | 基本割合そのものを決める土台(進路変更車が原則重い) | 修正要素として基本割合を上下させる 追突類型では原則として後続車に重い過失 |
| 証明の中心 | 車線区画の色、両車の位置関係、進路変更の唐突さ | ウインカー点灯の有無とタイミング 車間距離、速度、路面状況 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も車線変更車に後方直行車への注意義務を課し、行政罰(罰鍰)と民事過失の双方で変換車道側を不利に扱う。日本と同様、実務では車線区画線の種類が争点になる
韓国も、進路変更しようとする方向から来る他車の正常な通行に支障を与えるおそれがあるときは進路変更を禁じており、条文構造が日本の第2項とほぼ同型
ドイツは車線変更について「他の交通参加者への危殆化が排除される場合にのみ許される」と規定し、日本より厳格な文言。事故時は車線変更車に対する第一次的な帰責が強く働く
米国は各州法のモデルとして、車線内走行の原則と、安全が確認できるまで車線を移動してはならない旨を定める。過失割合は州ごとの比較過失制度により処理される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 高速の合流や車線変更で、あなたが右車線へ寄った瞬間、後ろから来た車と接触。あなたは「相手がスピードを出しすぎていた」と言うが、26条の2第2項の下では、後続直進車の流れを乱した進路変更車が原則として重い過失を負う。基本割合は進路変更車7:後続車3。ここから修正要素で上下する
- もし、片側二車線の道路で車線の境界が黄色い実線だったら、どうなる? その区間はこの条文の第3項が禁止する「進路変更禁止の道路標示」だ。黄色線をまたいで車線変更した側は、事故になれば過失が一気に加算される。同じ接触でも、線が白か黄色かで数十万円動く
- あなたが後続の直進側だったとする。前の車が急に寄ってきてぶつかった。相手は「お前もよそ見していた」と言い張る。だが第2項の構造上、進路変更した側に立証の重荷がかかる。あなたのドラレコが「相手のウインカーが出ていなかった」ことを映していれば、過失割合はさらに相手に傾く
- あおり運転で摘発された事案の入口が、実はこの条文であることは多い。みだりな進路変更を繰り返して相手を威圧すれば、妨害運転罪(道路交通法117条の2の2)に発展する。「ちょっと幅寄せしただけ」が、免許取消し+懲役の射程に入る
- 示談交渉のリミットまであと数日。保険会社が提示してきた過失割合に納得できない。ここで「基本割合はいくつで、うちのケースにどの修正要素が当たるか」を言えるかどうかで、最終的な支払額が変わる。時間切れで相手提示を飲むのが一番損をする
取るべき行動
被害を受けた側:1. 後続直進側で被害を受けたら、まず現場の車線区画(白線か黄色い進路変更禁止線か)と両車の位置を写真・動画で確保2. ドラレコは相手のウインカー点灯の有無、進路変更の唐突さが分かる区間を保存、上書きされる前にバックアップ3. 保険会社提示の過失割合を鵜呑みにせず、別冊判例タイムズの基本割合と修正要素で自分のケースを照合4. 割合に争いが残るなら、加入保険の弁護士費用特約を使い、交通事故に強い弁護士へ
訴えられた側:1. 進路変更側とされたら、後続車の異常な速度超過や不自然な追い上げがなかったかドラレコで検証、それが修正要素になる2. 自分のウインカーを早めに出していた記録があれば確保、進路変更の合図は割合を軽くする方向に働く3. 相手が黄色線区間で無理に並走していた等の事情を探す4. 全損害額に割合を掛けた実支払額を試算し、早期示談と徹底交渉のコストを天秤にかける
時効(請求できる期限):違反自体は反則通告制度で即時処理される(点数・反則金は最新の改正状況をご確認ください)。事故の損害賠償請求権は、損害および加害者を知った時から人身は5年、物損は3年(民法724条、724条の2)。示談書にサインすると清算条項で以後の請求ができなくなるため、後遺障害の可能性がある間は留保条項を入れる
学説
実務通説:26条の2第2項は、進路変更車に対して後続交通の流れを乱さない配慮義務を課したものであり、この義務違反が民法709条の過失を基礎づける。ゆえに車線変更事故では進路変更車が原則として重い過失を負い、合図・標示・速度超過等は修正要素として位置づけられる
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