道路交通法 第58条の3(過積載車両に係る措置命令)
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- 警察官は、過積載(車両に積載をする積載物の重量が第五十七条第一項の制限に係る重量(同条第三項の規定による許可に係る積載物については、当該許可に係る重量)を超える場合における当該積載をいう。以下同じ。)をしている車両の運転者に対し、当該車両に係る積載が過積載とならないようにするため必要な応急の措置をとることを命ずることができる。
- 2.警察官は、前項の規定による命令によつては車両に係る積載が過積載とならないようにすることができないと認められる場合において、当該車両に係る過積載の程度及び道路又は交通の状況を勘案して当該車両を警察官が指示した事項を遵守して運転させることに支障がないと認めるときは、当該車両の運転者に対し、第五十七条第一項の規定にかかわらず、車両の通行の区間及び経路、道路における危険を防止するためにとるべき必要な措置その他の事項であつて警察官が指示したものを遵守して当該車両を運転し、及び当該車両に係る積載が過積載とならないようにするため必要な措置をとることを命ずることができる。この場合において、警察官は、当該車両の運転者に対し、通行指示書を交付しなければならない。
- 3.前項の規定により通行指示書の交付を受けた車両の運転者は、同項の規定による命令に係る運転に当たつては、当該通行指示書を携帯していなければならない。
- 4.第二項の通行指示書の様式その他同項の通行指示書に関し必要な事項は、内閣府令で定める。
この条文の基本情報
過積載車両に係る措置命令とは何ですか?
定義過積載車両に係る措置命令とは、道路交通法第58条の3に定められた規定で、「警察官は、過積載(車両に積載をする積載物の重量が第五十七条第一項の制限に係る重量(同条第三項の規定による許可に係る積載物については、当該許可に係る重量)を超える…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第58条の3(過積載車両に係る措置命令)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第58条の3の条文原文は「警察官は、過積載(車両に積載をする積載物の重量が第五十七条第一項の制限に係る重量(同条第三項の規定による許可に係る積載物については、当該許可に係る重量)を超える…」で始まります。
- 道路交通法第58条の3は第十一節に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第58条の3の前の条は道路交通法第58条の2です。
- 道路交通法第58条の3の次の条は道路交通法第58条の4です。
- 道路交通法第58条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第58条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第58条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/58_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法58条の3は、過積載車両の運転者に警察官が応急の措置を命じられると定める。荷を下ろせない場合は、経路等を指示して通行指示書を交付し、運転の継続を認める。
Q · 過積載で警察に止められたら、その場で全部荷物を下ろすしかないんですか?
その場で全部下ろすとは限らず、通行指示書で走れる場合もある
道路交通法58条の3第1項により、警察官はまず過積載を解消するための応急の措置(荷の一部降ろし等)を命じます。ただし第2項は、その命令では解消できない場合において、過積載の程度と道路・交通の状況を勘案して支障がないと認めるときに限り、通行の区間・経路や危険防止措置を指示したうえで運転の継続を命じることを認め、警察官は通行指示書を交付します。交付を受けた運転者は、第3項によりその通行指示書を運転中携帯する義務を負います。
解説
高速のインターを降りたところで警察官に停められ、積荷が最大積載量を超えていると告げられた。ここであなたが取るべき行動は、道路交通法57条1項の重量制限とこの58条の3の構造を知っているかどうかで変わる。58条の3が定めるのは二段構えの命令だ。第一段階(1項)は「応急の措置命令」、その場で荷を下ろすなどして過積載を解消しろという命令。だが下ろす場所も手段もない場合、第二段階(2項)で警察官は例外的に運転の継続を認めることがある。ただし通行の区間・経路や危険防止措置を指示し、その内容を記した通行指示書を交付する。あなたはこの書面を運転中に携帯しなければならない(3項)。見落としてはならないのは、過積載の責任はあなた一人が背負うものではないという点だ。荷を積ませた運送会社(使用者)も、無理な運送を発注した荷主も、別条で命令や勧告の対象になる。目の前で命じられているのは運転者だが、法が最終的に狙う相手はもっと上流にいる。
法的な位置づけ
道路交通法58条の3は、過積載車両に対する警察官の措置命令を定める規定である。1項は積載が過積載とならないようにするための応急の措置命令、2項は応急の措置では解消できない場合に、過積載の程度と道路・交通の状況を勘案して支障がないと認めるときの条件付き運転命令と通行指示書の交付、3項は運転者の通行指示書携帯義務、4項は様式の内閣府令委任を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.計量結果と最大積載量を突き合わせる 停止を求められたら、車検証記載の最大積載量、伝票上の重量、警察官の計量結果(58条の2)を並べて確認する。数値を自分でも控えておくことが、後日の会社・荷主との交渉材料になる
- 2.1項の応急の措置が現実に可能か判断する 超過分を下ろす場所、積み替える車両、引き取る人がいるかを具体的に確認する。可能であれば速やかに応急の措置をとり、過積載を解消する
- 3.解消できない事情を具体的に説明し、2項の判断を求める 荷を下ろす場所も手段もないことを、場所・時間・積荷の性質まで具体的に伝える。警察官が過積載の程度と道路・交通の状況から支障がないと認めれば、区間・経路・危険防止措置を指示したうえで運転の継続が命じられる
- 4.通行指示書を受け取り、記載条件を一字一句守る 交付された通行指示書の区間・経路・危険防止措置を確認し、そのとおりに運転する。3項により運転中は必ず携帯し、経路を外れないこと。書面は写真でも控えておく
- 5.会社からの指示と措置命令の事実を記録に残す 過積載を指示された経緯(LINE・伝票・音声)と、措置命令を受けた日時・場所・担当警察署を記録する。使用者への指示(58条の4)や荷主への再発防止命令(58条の5)を動かす端緒になる
よくある質問 AI による整理
Q1過積載とは何ですか?
積載物の重量が道路交通法57条1項の制限重量(許可がある場合は許可に係る重量)を超える積載を指します。58条の3第1項がこの定義を置き、以下の条文で共通して使われます。
Q2通行指示書とは何ですか?
58条の3第2項に基づき、過積載を解消できない車両に対し、警察官が通行の区間・経路や危険防止措置を指示して交付する書面です。運転者は運転中これを携帯する義務を負います。
Q3応急の措置とは具体的に何をするのですか?
積載が過積載とならないようにするための現場での是正、たとえば超過分の荷降ろしや他の車両への積み替えなどです。条文は手段を限定せず「必要な応急の措置」と定めています。
Q4過積載の措置命令に従わないとどうなりますか?
58条の3の命令は現場で効力を生じる行政上の命令で、これに従わない行為は道路交通法上の処罰対象として整理されています。具体的な法定刑は最新の条文をご確認ください。
Q5通行指示書を携帯し忘れたらどうなりますか?
58条の3第3項は携帯を義務づけており、交付を受けたのに携帯せず運転すれば、過積載運転そのものとは別に義務違反として扱われます。助手席に置くのではなく確実に携行してください。
Q6警察は過積載をどうやって確認するのですか?
道路交通法58条の2が、警察官による車両の停止、書類の提示要求、積載物の重量の計量の権限を定めています。58条の3の措置命令は、この確認を前提に発動されます。
Q7通行指示書の様式は誰が決めるのですか?
58条の3第4項により、通行指示書の様式その他必要な事項は内閣府令で定められます。したがって書式は全国共通で、現場の警察官が任意に作るものではありません。
Q8過積載の措置命令は運転者以外にも出るのですか?
58条の3の名宛人は現に運転している者です。使用者には58条の4の指示、荷主には58条の5の再発防止命令という別ルートが用意されており、命令の系統が分かれています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過積載で警察に止められたら、その場で逮捕されるんですか?
止められた段階でまず出るのは58条の3の措置命令(荷を下ろせ、または通行指示書に従って走れ)であって、逮捕とは別です。過積載運転そのものの処罰は重量超過の程度に応じて反則金や罰則が科されます。実務のポイント:現場で問われるのは運転者ですが、道路交通法75条は下命・容認した使用者も罰する建て付けです。「会社に言われた」という記録があるかどうかで、後の責任の落とし所が変わる。その場のやり取りを残せる人と残せない人で、結末が分かれる
Q2通行指示書をもらえたら、そのまま普通に走っていいんですか?
自由に走れるわけではありません。2項は、記載された通行の区間・経路や危険防止措置を遵守することを条件に運転を認めるもので、しかも過積載を解消する措置も併せて命じられます。3項によりその書面は運転中の携帯が義務です。実務のポイント:通行指示書は「過積載でも走ってよいお墨付き」ではなく、あくまで応急の例外措置。指示された経路を外れれば別の違反になる。もらえたら安心ではなく、書かれた条件を一字一句守るモードに切り替えるのが実務の勘所
Q3過積載って、結局は運転手だけが損をするんですか?
いいえ。命令の名宛人は運転者でも、責任は上流に伸びます。使用者は下命・容認の禁止(道路交通法75条)、反復する会社には使用者指示(58条の4)、無理を強いた荷主には再発防止命令(58条の5)が用意されています。実務のポイント:運転者の点数と、会社・荷主への行政措置は別レイヤーで動く。運転者が「自分だけが被る」と諦めた瞬間、上流は無傷で温存される。措置命令の記録を残すことが、責任を分散させる最初の一手になる
間違えやすい点 AI による整理
- 過積載で止められたら即その場で全部下ろすしかない、と思い込んでいる。だが2項は、荷を下ろす場所も手段もなく、過積載の程度や道路状況から支障がないと認められれば、通行指示書を受けて運転を続けられる道を残している。全量その場積み替えは唯一の結末ではない
- 過積載は「反則金で済む軽い違反」と軽く見られがちだが、その深刻さが理解されていない。重量超過の程度によっては反則行為の枠を超えて罰則(罰金や自由刑)に跳ね上がり、しかも運転者個人だけでなく会社の車両使用制限や荷主への命令にまで連動しうる。「今回は運が悪かった」で済む話ではない(最新の改正状況をご確認ください)
- 「自分が積んだわけじゃないのに、なぜ運転手の自分が命令されるのか」という問いそのものが的を外している。58条の3が名宛人にするのは現に運転している者であり、それは「誰が悪いか」の結論ではない。責任の最終的な分配(使用者・荷主)は別条で決まる。目の前の命令に従う義務と、この過積載の責めを誰が負うべきかは、法の上では切り離されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 命令の名宛人 | 58条の3:現に運転している運転者 | 58条の4:車両の使用者(運送会社) 58条の5:荷主 |
| 発動する主体・場面 | 現場の警察官が、過積載を現認したその場で発動 | 過積載が反復する場合に、行政庁が使用者へ指示 荷主が過積載の原因を作っていると認められる場合 |
| 求められる対応 | 応急の措置による解消、または通行指示書の条件遵守 | 運行管理・積載管理体制の是正 発注する物量・納期の設計そのものの見直し |
| 前提となる確認手続 | 58条の2の停止・書類提示・重量計量 | 反復性を示す摘発の積み重ね 荷主の関与を示す取引記録等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は超載を罰鍰中心に構成し、現場で改善(超過分の荷降ろし)を命じる点は日本の応急の措置命令に近い。託運人(荷主)にも責任を及ぼす設計も日本の58条の5と発想が共通する
韓国も乗車・積載の方法と制限を定め、警察公務員が必要な措置を命じうる構造。日本のような通行指示書という独立した書面制度の有無は要確認
ドイツは軸重・総重量の技術基準を StVZO に置き、現場での運行継続の可否は警察官の指示として処理する。日本のように条件付き通行を条文上の類型として明示する構成とは異なる
米国は連邦の重量制限と州の取締りが二層構造。計量所(weigh station)で超過が判明した場合、積み替え命令か特別通行許可の取得を求められる運用が一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜の幹線道路で過積載を指摘されたら、その荷は全部その場で下ろすことになるのか? 実は下ろす場所や手段がなければ、警察官が通行指示書を出して目的地の近くまで走らせる判断(2項)をすることもある。全量その場で積み替え、が唯一の結末とは限らない
- あなたはダンプの運転手で、現場監督に「もう一杯積め」と言われ従った。検問で過積載を指摘され、応急の措置命令が出る。命令の名宛人は現に運転しているあなただが、下命したのは会社であり、その上には道路交通法75条の使用者責任が乗っている。点数を失うあなたと、指示を出した会社は、別の条文で責任を問われる
- 砂利を満載したトラックが検問で止まる。荷を下ろす場所はない。警察官が通行の経路と措置を指示し、通行指示書を交付する。
- 生鮮品を積んで納品まであと2時間。過積載で止められ応急措置命令が出た。ここで全部下ろせば商品は傷み納品は間に合わない。荷を下ろす手段がないと具体的に説明し、2項の通行指示書を引き出せるかどうかが、この一便の運命を決める
- ネット通販で翌日配送を選んだあなたの一注文が、積載限界ぎりぎりで走る配送便の一因になっている。過積載を止めるこの条文は、末端の運転手を通じてあなたの「早く届けてほしい」という消費行動と地続きだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 命令が出たら、まず1項の応急措置(荷の一部降ろし等)が現実に可能か確認。降ろす場所・手段・引取者がないなら、その事実を具体的に警察官へ伝え、2項の通行指示書による継続運転を求める2. 通行指示書を受けたら、記載された区間・経路・措置を厳守し、運転中は必ず携帯(3項違反は別途処罰の対象) 3. 会社から過積載を指示されていた場合、指示のやり取り(LINE・伝票・音声)と措置命令を受けた日時・場所を記録。使用者責任(75条)・使用者指示(58条の4)・荷主命令(58条の5)を動かす端緒になる
訴えられた側:1. 運送会社・使用者の立場なら、そもそも過積載を下命・容認しない(道路交通法75条違反は事業への打撃が大きい) 2. 反復的な過積載は公安委員会から使用者に対する指示(58条の4)を招き、車両の使用制限にまで発展しうる。運行前の重量確認と積載記録を制度化する3. 荷主として無理な物量・納期を押し付けている場合、58条の5の再発防止命令の対象になりうる。契約と配車の設計を見直す
時効(請求できる期限):本条の措置命令・通行指示書交付は現場で即時に効力を生じる行政処分。取消しを争うなら、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)が原則。ただし移動の場面では事後救済が実益に乏しく、その場での交渉が勝負。過積載運転自体の刑事責任・反則金は別軌道で進行する
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)道路交通法改正か(要検証) 過積載対策の強化(運転者への措置命令、使用者指示、荷主対策等の一連の規定)として新設された可能性が高いが、正確な新設年・その後の改正回数は未検証。人的確認が必要
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