道路交通法 第63条の9(自転車の制動装置等)
クイックジャンプ
- 自転車の運転者は、内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車を運転してはならない。
- 2.自転車の運転者は、夜間(第五十二条第一項後段の場合を含む。)、内閣府令で定める基準に適合する反射器材を備えていない自転車を運転してはならない。ただし、第五十二条第一項前段の規定により尾灯をつけている場合は、この限りでない。
この条文の基本情報
自転車の制動装置等とは何ですか?
定義自転車の制動装置等とは、道路交通法第63条の9に定められた規定で、「自転車の運転者は、内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車を運転してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第63条の9(自転車の制動装置等)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第63条の9の条文原文は「自転車の運転者は、内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車を運転してはならない。」で始まります。
- 道路交通法第63条の9は第十三節 自転車の交通方法の特例に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第63条の9の前の条は道路交通法第63条の8です。
- 道路交通法第63条の9の次の条は道路交通法第63条の10です。
- 道路交通法第63条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/63_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法63条の10は、内閣府令の基準に適合する制動装置のない自転車と、夜間に反射器材のない自転車の運転を禁じる。尾灯を点けていれば反射器材は不要となる。
Q · ブレーキやリフレクターがない自転車で公道を走ったら、どうなるんですか?
前後に効くブレーキと夜間の反射器材がなければ違法です
道路交通法63条の10第1項は、内閣府令の基準に適合する制動装置を備えないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車の運転を禁じます。第2項は夜間、基準適合の反射器材を備えない自転車の運転を禁じますが、52条により尾灯をつけている場合は除外されます。違反すれば警察官は63条の9に基づき検査し、応急措置や運転中止を命じることができ、命令違反は罰則の対象となります。同種の危険行為を3年以内に繰り返すと自転車運転者講習の受講命令に至ります。
解説
おしゃれなピストバイクをネット通販で手に入れた、その瞬間からあなたは違法運転者の側に立っているかもしれない。道路交通法63条の10第1項は、内閣府令の基準に適合する制動装置(前輪と後輪の両方に効くブレーキ)を備えず、交通の危険を生じさせるおそれのある自転車で公道を走ることを禁じる。競技用の固定ギア車は後輪を逆回転させて減速できるが、それだけでは基準を満たさない。第2項はさらに、夜間に反射器材(リフレクター)も尾灯もない自転車での走行を禁じる。つまり「かっこいいから」とブレーキや後部リフレクターを外していると、警察官は63条の9の検査権であなたを停め、整備や運転中止を命じることができる。応じなければ罰則が視野に入り、この行為は自転車運転者講習の対象となる危険行為の一つでもある。しかも2024年改正で16歳以上の自転車違反にも青切符(交通反則通告)制度が入り、施行後は反則金でその場処理される時代になる(最新の施行状況をご確認ください)。知らなかったでは済まない領域が、あなたの通勤・通学の足元に広がっている。
法的な位置づけ
道路交通法63条の10は、自転車の運転者に対する装備上の遵守事項を定める規定である。第1項は内閣府令の基準に適合する制動装置を備えないため交通の危険を生じさせるおそれがある自転車の運転を、第2項は夜間における基準適合の反射器材を備えない自転車の運転を、それぞれ禁止する。ただし52条1項前段により尾灯をつけている場合、第2項は適用されない。
手順
- 1.乗る前に前後ブレーキと反射器材を目視点検 前輪・後輪のブレーキレバーを握って効きを確認し、後部の赤い反射器材が割れていないか、泥で覆われていないかを見る。夜間走行するなら尾灯の電池残量も同時に確認する
- 2.購入前に前後ブレーキ標準装備かを確認 通販・中古で自転車を買う前に、商品ページのスペック欄で前後ブレーキと反射器材の有無を確認する。「競技用」「公道走行不可」と書かれた固定ギア車は、購入後に前後ブレーキを装着しなければ公道を走れない
- 3.基準不適合なら自転車店で装着・交換 前ブレーキ未装着や反射器材の破損が判明したら、自転車安全整備店で基準適合品を装着・交換する。改造で外していた場合は原状回復する。整備後は領収書を保管し、点検済みの証跡にする
- 4.警察官に停められたら検査に応じて指示に従う 63条の9の検査には素直に応じる。その場で運転中止や応急措置を命じられたら従い、押して帰る。走り去ると命令違反として罰則側へ振れる。装備を整えた後は通常どおり走行できる
- 5.受講命令が届いたら期限内に自転車運転者講習を受ける 危険行為を3年以内に2回以上繰り返すと公安委員会から受講命令が届く。指定期限内に受講し、手数料を納付する。無視すると罰金の対象になるため、仕事を休んででも受講日を確保する
よくある質問 AI による整理
Q1自転車のブレーキは前後両方に必要ですか?
必要です。63条の10第1項がいう制動装置は内閣府令の基準に適合するものを指し、前輪・後輪の双方に効く構造が求められます。片方だけでは基準を満たしません。
Q2ブレーキなし自転車で走ると罰則はありますか?
警察官は63条の9で検査し、応急措置や運転中止を命じられます。命令に従わない場合は罰則の対象となり、同種行為を繰り返せば自転車運転者講習の受講命令に進みます。
Q3自転車の反射器材の基準は何で決まっていますか?
内閣府令(道路交通法施行規則)が反射光の色や視認距離などの技術基準を定めます。市販の後部リフレクターでも規格外品や破損品は基準不適合と扱われうるので注意が必要です。
Q4自転車運転者講習の対象になる危険行為とは?
信号無視、遮断踏切立入り、通行区分違反などのほか、制動装置不良自転車の運転も含まれます。3年以内に2回以上摘発されると受講命令が届きます。
Q5警察官は自転車を止めて検査できますか?
できます。63条の9が制動装置等について検査する権限と、応急措置・運転中止を命じる権限を定めています。検査の拒否や妨害は、それ自体が新たな違反になりえます。
Q6子供の自転車のリフレクターが割れたらどうすべき?
夜間走行前に交換してください。反射器材がない状態での夜間運転は63条の10第2項に触れます。尾灯を点灯させれば同項の適用は外れますが、電池切れに注意が必要です。
Q7自転車の整備不良は事故の賠償額に影響しますか?
影響します。ブレーキ不良や無反射は民法709条の過失を重くする事情として評価され、賠償額や過失割合に直結します。重過失と評価されれば刑事責任も視野に入ります。
Q8シェアサイクルの装備不良は誰の責任ですか?
運転している人が63条の10の名宛人です。ブレーキの効きが甘い、リフレクターがない車体を選んだ時点で運転者の責任となるため、乗る前の目視点検が実質的な防御線になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ピストバイクって、前ブレーキを付けさえすれば公道を走っていいんですか?
はい、63条の10がいう内閣府令の基準に適合する制動装置、つまり前後輪の両方に効くブレーキを備えれば合法に走れます。固定ギアの逆回転制動だけでは後輪分しか満たさず基準不適合です。実務のポイント:販売店は「競技用」と表示して公道走行不可を暗に示し、装着義務を客側に転嫁している。買う前に前後ブレーキ標準装備かを店に確認するかどうかで、後の取締りリスクが丸ごと変わる
Q2夜、ライトは点けてるけど後ろのリフレクターがないだけでも捕まりますか?
63条の10第2項は夜間に反射器材のない自転車の運転を禁じますが、ただし書で52条により尾灯を点けている場合は除外されます。つまり赤い尾灯を点けていれば反射器材がなくても第2項には触れません。実務のポイント:前照灯(前のライト)と反射器材・尾灯(後ろ)は別物で、前を点けていても後ろが無反射なら対象になりうる。前後は別々に備える、という感覚を持つ人は意外に少ない
Q3自転車の違反で青切符って、いつから本当に切られるんですか?
2024年の道路交通法改正で16歳以上の自転車に交通反則通告制度(青切符)を導入する枠組みが成立し、公布から2年以内の施行が予定されています。ブレーキ不良や無灯火も対象違反に含まれる見込みです。実務のポイント:施行後は、これまで警告で済んでいた装備違反が反則金で即処理される可能性がある。施行日と対象違反の一覧は改正の政令で確定するので、時期は必ず最新情報を確認すること(最新の施行状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「後輪をスキッドさせれば止まれるから、前ブレーキがなくても問題ない」と信じている人が多いが、63条の10がいう制動装置は内閣府令の基準に適合したものを指す。固定ギアの逆回転制動だけでは基準を満たさず、止まれる感覚があっても法的には制動装置を備えていない自転車として扱われうる
- リフレクターや尾灯が欠けている状態を「ちょっとした整備不足」程度に軽く見ている人がいる。だが夜間の反射器材欠如やブレーキ不良は、単発の注意で終わる話ではなく、自転車運転者講習制度の対象となる危険行為に位置づけられている。同種の行為を3年以内に繰り返すと受講命令、無視すれば罰金という、想像より重い階段の一段目だ
- 「どうせ自転車だから、車みたいに反則金を取られることはない」という前提そのものが、もう古い。2024年改正で16歳以上の自転車にも青切符(交通反則通告)制度が導入され、施行後は装備違反や信号無視が反則金でその場処理される。自転車は取締りの外側という感覚は、制度の側から崩されつつある(最新の施行状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の対象 | 63条の10:自転車の制動装置および夜間の反射器材 | 62条:整備不良車両一般(自動車・原付を含む)の運転禁止 52条:夜間の灯火(前照灯・尾灯)の点灯義務 |
| 求められる装備 | 内閣府令基準に適合する制動装置+反射器材(尾灯点灯なら反射器材は不要) | 保安基準に適合した車両状態の維持 夜間走行中の灯火の点灯そのもの |
| 警察の介入手段 | 63条の9による検査・応急措置命令・運転中止命令 | 63条による車両の検査・使用停止等 現場での指導・警告および取締り |
| 繰り返した場合 | 制動装置不良運転は危険行為として自転車運転者講習の受講命令対象 | 車両区分に応じた反則金・罰則 無灯火も講習制度の対象行為として整理されている |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も慢車(自転車)の設備不備と夜間の灯火不使用を処罰対象とする。罰則は行政罰の過料が中心で、日本のような講習受講命令制度は同一の形では設けられていない
韓国も夜間の灯火および反射装置を義務づけ、自転車を車両として扱う点は日本と共通。細目は大統領令・行政規則に委任されている
ドイツは自転車に独立して作動する二つのブレーキを要求し、前後の反射器(Rückstrahler)やペダル反射器まで細かく規格化する。日本より装備要件が具体的で厳格
米国は連邦統一法ではなく州法で規律。カリフォルニア州は制動能力のあるブレーキ、夜間の前照灯と後部反射器を要求し、州ごとに要件が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外通販で「competition use only」と小さく書かれたピストバイクを買い、前ブレーキを外してストリートを流していたら、交差点で警察官に停められた。あなたは行為者側だ。その場で運転中止を命じられ、応じなければ検挙。SNSで見たかっこいい乗り方が、公道では丸ごと違法だったと気付く瞬間
- もし夜、無灯火で後部リフレクターも尾灯もない自転車で帰宅していて、警察官に停められたらどうなる? 52条の灯火義務とこの63条の10第2項の両方に触れうる。反射器材を付けるか尾灯を点けるか、その一択で合法と違法が分かれる
- 子供に買い与えた自転車の後輪リフレクターが割れて外れたまま。夜、塾帰りにそのまま走らせている。親のあなたが装備を確認する立場だ
- あなたのブレーキ不良運転が3年以内に2回記録された。ある日、公安委員会から自転車運転者講習の受講命令が届く。受講手数料は約6千円、そして受けないまま期限を過ぎれば5万円以下の罰金。残された猶予はわずかで、仕事を休んで受講日を確保しなければならない
- 配達バイトで使う自転車のブレーキが片方甘くなってきたが、繁忙期で整備を後回しにしている。整備不良のまま歩行者と接触事故を起こせば、装備違反が過失の重さに直結する
取るべき行動
被害を受けた側:1. ブレーキ不良や無灯火の自転車に衝突された場合、その場で相手の自転車の装備状態を写真に撮る。前ブレーキの有無、リフレクター、尾灯の状態が、後の過失割合の核心証拠になる2. 警察を呼び、物件事故ではなく人身事故として届け出て診断書を取る3. 損害賠償は民法709条・710条で請求、相手の装備違反は過失を重くする材料として主張4. 相手が自転車保険(個人賠償責任保険)に入っているか確認、多くの自治体で加入が義務化されている
訴えられた側:1. 警察官に停められたら、まず検査に素直に応じる。63条の9の検査を拒否・妨害すると、それ自体が新たな違反になりうる2. その場で運転中止や整備を命じられたら従い、押して帰る。走り去らない3. ピスト等でブレーキ規格が争点なら、内閣府令の基準に適合する前後ブレーキを装着すれば以後は合法。改造で外していた場合は原状回復を4. 自転車運転者講習の受講命令が届いたら、期限内に必ず受講する。無視すると5万円以下の罰金(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):自転車運転者講習は、危険行為を3年以内に2回以上繰り返した者が対象で、この3年が起算の枠。罰金にあたる罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。青切符制度施行後は、反則金の納付にも期限が設けられる見込み(最新の施行状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:自転車の制動装置および反射器材に関する遵守事項が新設され、警察官の検査権限とあわせて自転車の装備規制が体系化された(現行の条番号は後の改正による移動を含む。詳細は e-Gov の改正沿革を確認)
- 2.令和6年(2024年) 改正:16歳以上の自転車運転者による違反に交通反則通告制度(青切符)を導入する改正が成立。装備違反を含む対象違反の範囲と施行日は政令で定められるため、最新の施行状況の確認が必要
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