要点道路交通法 71 条の 3 は、運転者に自身と同乗者の座席ベルト装着、幼児への幼児用補助装置の使用を義務づける。罰則はなく違反点数 1 点が付される。
Q · 後部座席の人がシートベルトをしていなかったら、誰が責任を負うの?
高速道路等では運転者に違反点数 1 点が付きます
道路交通法 71 条の 3 第 2 項により、運転者は座席ベルトを装着しない者を運転者席以外の乗車装置に乗車させて運転してはなりません。高速道路等で後部座席が非着用の場合、運転者に違反点数 1 点が付されます。一般道路については当分の間、点数が付されず口頭注意にとどまります。ただし事故が起きれば、非着用は民法 722 条 2 項の過失相殺として賠償額を減らす根拠となり、行政処分の有無とは別に金銭的な不利益が生じます。
高速道路で後部座席のシートベルトを外していたら、違反点数がつくのはハンドルを握るあなただ。同乗者の話ではない、あなたの免許が1点削られる。道路交通法71条の3は三段構えになっている。1項はあなた自身の着用、2項は後部座席を含む同乗者への着用、3項は6歳未満の幼児へのチャイルドシート。多くの人は「シートベルトは自分の安全の問題」と考えているが、この条文の本質はそこにない。あなたは同乗者に着けさせる義務を負い、怠れば違反の主体はあなたになる。さらに怖いのは民事の場だ。事故で被害者側が非着用だった場合、賠償額が過失相殺で減額される。命を守るためのベルトが、賠償の場面では「落ち度」に姿を変える。たった一本の条文が、違反点数、乗車装置の技術基準、賠償額という三方向から、あなたの立場を同時に規定している。
道路交通法 71 条の 3 は、自動車の運転者に課される座席ベルト等の装着義務を定める規定である。1 項は運転者自身の装着、2 項は運転者席以外の乗車装置に乗車する者への装着、3 項は幼児用補助装置の使用を規律し、いずれも疾病その他政令で定めるやむを得ない理由がある場合を除外する。義務の名宛人は同乗者ではなく運転者である。
道路交通法 71 条の 3 です。1 項が運転者本人、2 項が運転者席以外の乗車装置の同乗者、3 項が幼児用補助装置を規律し、いずれも義務を負うのは運転者です。
原則として必要です。ただし疾病のため装着が療養上適当でない場合や政令で定めるやむを得ない理由があるときは義務を免れます。腹部を避け腰骨の低い位置で締める着用法が推奨されます。
道路交通法 71 条の 3 に違反する行為です。ただし罰則も反則金もなく、付されるのは違反点数 1 点のみです。一般道路の後部座席は当分の間、点数も付されず口頭注意にとどまります。
必要です。高速道路等で非着用があれば運転者である乗務員に違反点数 1 点が付きます。事故時に非着用だった乗客は、自らの賠償額を過失相殺で減額される可能性があります。
疾病のため装着が療養上適当でない場合、緊急自動車の運転時、その他政令で定めるやむを得ない理由がある場合です。適切に装着させる座高のない幼児を乗車させる場合も 2 項の対象外です。
搭乗者傷害保険や人身傷害保険の約款で、非着用を重大な過失として減額事由と定める場合があります。加害者への賠償請求でも民法 722 条 2 項の過失相殺で減額される可能性があります。
対象は道路運送車両法第 3 章および命令により座席ベルトを備えるべきとされた乗車装置です。備付け義務のない座席には装着義務が及びません。大型・普通自動二輪車は本条の対象外です。
違反点数は累積されますが、その後 1 年間無事故無違反であれば過去の点数は原則として累積から外れます。停止処分は累積点数と前歴の回数で決まるため、蓄積の管理が重要です。
一般道路では当分の間、罰則が適用されず口頭注意にとどまります。しかし高速道路等では、後席が非着用だと運転者に違反点数1点が付きます(71条の3第2項)。捕まらないのは一般道だけの話です。業界裏話ヒント:警察に止められなくても、事故に遭えば非着用は民法722条2項の過失相殺で賠償額を1割2割減らす根拠になります。罰則がない=リスクがない、ではありません。損をするのは事故のあと、賠償金の欄で静かに効いてきます
罰金も反則金もありません。座席ベルト装着義務違反は交通反則通告制度(青キップ)の対象外で、付されるのは違反点数1点だけです。チャイルドシート使用義務違反(3項)も同じく点数1点で、反則金はありません。業界裏話ヒント:金銭的な即時ペナルティがないため軽視されがちですが、点数は累積します。他の違反と重なって6点に達すれば免許停止です。罰金ゼロという事実が、かえって蓄積のリスクを見えにくくしている典型例です
6歳未満まで義務です(71条の3第3項、対象年齢は道路交通法施行令が定める)。ただし6歳になった瞬間に安全になるわけではありません。業界裏話ヒント:身長がおおむね140cm未満だと大人用シートベルトの肩ベルトが首や顔にかかり、事故時にかえって危険です。法律上は6歳で義務を外れても、安全面ではジュニアシートを140cm程度まで使い続けるのが実務的な推奨です。義務の終わりと安全の終わりは一致しません
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 71 条の 3:座席ベルトと幼児用補助装置(四輪等の自動車) | — |
| 義務を負う者 | 自動車の運転者(同乗者・幼児の分も運転者に集約) | — |
| 免除の枠組み | 疾病で療養上適当でない場合、緊急自動車、政令で定めるやむを得ない理由 | — |
| 民事上の波及 | 非着用が民法 722 条 2 項の過失相殺・保険約款の減額事由になりうる | — |
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