要点道路交通法 108 条は、公安委員会が免許関係事務を内閣府令で定める法人に委託できると定める。ただし免許の拒否・取消しや合否判定は委託できず、受託法人の職員には守秘義務が課される。
Q · 免許更新の窓口にいる人って、全員警察官なんですか?
いいえ。公安委員会から事務を委託された法人の職員もいます。
道路交通法 108 条 1 項により、公安委員会は免許に関する事務の全部又は一部を、内閣府令で定める法人に委託できます。したがって窓口の担当者が警察官とは限りません。ただし免許の拒否・保留、条件の付与・変更、試験や適性検査の合否判定、免許の取消し・効力の停止といった権利を直接左右する判断は政令で委託対象から除外され、公安委員会自身が行います。また同条 2 項により、受託法人の役員・職員及びこれらの職にあった者は、委託事務に関して知り得た秘密を漏らしてはなりません。
免許を更新するとき、窓口で手続を進めてくれる人が全員警察官だと思っていないだろうか。実際には、公安委員会は免許に関する事務の一部を、内閣府令で指定した法人に委託できる。その根拠が108条だ。ただし委託できない核心事務がある。免許の拒否・保留、条件の付与・変更、試験や適性検査の合否判定、免許の取消し・効力の停止といった、あなたの権利を直接左右する判断は政令で除外され、必ず公安委員会自身が握る。委託されるのは、あくまで判断を伴わない定型事務だ。そしてもう一本の柱が2項。委託を受けた法人の役員や職員、その職にあった者は、事務を通じて知り得たあなたの秘密を漏らしてはならない。これは道徳的なお願いではなく、刑事罰で担保された義務だ。あなたの本籍や顔写真を扱う「非警察官」は、その口を法律で縛られている。
道路交通法 108 条は、公安委員会による免許関係事務の委託と、受託法人の守秘義務を定める規定である。1 項は、免許の拒否・取消しや試験の合否判定など政令で除外された事務を除き、免許関係事務の全部又は一部を内閣府令で定める法人に委託することを認める。2 項は、受託法人の役員・職員及び元職員に、事務上知り得た秘密の漏示を禁ずる。
公安委員会が免許関係事務の全部又は一部を、内閣府令で定める法人に行わせる仕組みです。道路交通法 108 条 1 項が根拠で、権限自体は公安委員会に残ります。
全員が公務員とは限りません。108 条により事務を委託された法人の役員・職員が窓口業務を担うことがあり、その場合は公安委員会の職員ではありません。
免許の拒否・保留、条件の付与・変更、運転免許試験及び適性検査の結果の判定、免許の取消し・効力の停止に係る事務などです。政令で委託対象から除外されています。
公安委員会です。取消し・効力停止は委託できない事務なので、処分を行うのは受託法人ではなく公安委員会となり、不服申立てや取消訴訟の相手方もそこになります。
退職後も続きます。108 条 2 項は「これらの職にあつた者」も対象としており、在職中に知り得た秘密を辞めた後に漏らしても義務違反となります。
内閣府令で定める法人に限られます。誰でも受託できるわけではなく、府令の定める要件を満たす法人だけが公安委員会から免許関係事務を受託できます。
判断を伴わない定型的な事務であれば委託の対象になり得ます。ただし更新時の適性検査の結果判定など、政令で除外された判断部分は公安委員会が行います。
108 条 2 項の義務は役員・職員個人に課されますが、法人は委託契約上の安全管理義務や個人情報保護法上の責任、民事上の使用者責任を問われ得ます。
断って構いません。交通安全協会への入会と会費は任意で、108条が定める免許関係事務の委託とは別物です。会費を払わなくても免許は問題なく更新されます。業界裏話ヒント:更新窓口は協会会員の受付と免許手続の窓口が隣り合っていることが多く、あたかも会費が必須手続の一部のように案内されがちです。「会費は任意ですよね」と一言確認すれば、払わずに手続だけ進められます。多くの人がこの一言を知らずに払っています
道路交通法108条2項の守秘義務違反にあたり、委託先法人の役員・職員・元職員が対象です。一般の個人情報保護法の枠組みに加えて、道路交通法自体が刑事罰付きの守秘義務を用意しています(罰則の具体的な刑は最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:委託事務で知り得た秘密が対象なので、退職後に漏らしても「これらの職にあつた者」として責任を負います。相手が「もう辞めたから関係ない」と言っても通用しない、というのがこの条文の効きどころです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 事務の性質 | 108 条:判断を伴わない免許関係事務(定型事務) | — |
| 委託の可否 | 内閣府令で定める法人に委託可(政令で範囲を限定) | — |
| 実際に手を動かす主体 | 受託法人の役員・職員(公務員とは限らない) | — |
| 争うときの相手方 | 情報漏洩なら受託法人・その職員(108 条 2 項) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。