要点道路交通法 74 条の 3 は、自動車の使用者に安全運転管理者の選任を義務づける規定。使用の本拠ごとに定数以上の車を使う場合が対象で、選任後 15 日以内に公安委員会への届出が必要となる。
Q · 運送会社じゃないのに、安全運転管理者を置かないといけないんですか?
運送業でなくても社用車が一定台数あれば選任義務が生じます
道路交通法 74 条の 3 第 1 項は、自動車の使用者に対し、自動車の使用の本拠ごとに内閣府令で定める台数以上の自動車を使用する場合、安全運転管理者の選任を義務づけています。むしろ道路運送法上の自動車運送事業者や第二種貨物利用運送事業者は本条から明示的に除外されており、対象の中心は白ナンバーで社用車を使う一般企業です。選任・解任の日から 15 日以内に、本拠を管轄する公安委員会への届出も必要です(5 項)。
社用車が5台。営業車でも配送車でも構わない、それだけであなたの会社は道路交通法上「安全運転管理者」を一人選ばなければならない立場に立つ。多くの中小企業の総務担当者は、これを運送会社だけの話だと思い込んでいる。だが74条の3が縛るのは、緑ナンバーの運送事業者ではなく、むしろ白ナンバーで社用車を回している普通の会社だ。運送業者は貨物自動車運送事業法の運行管理者制度で別枠、だからこの条文からは除外されている。逆に言えば、建設業も介護事業所も不動産屋も、台数さえ超えれば適用される。選任したら15日以内に公安委員会へ届出、怠れば罰則。そして2022年以降、この管理者の業務にアルコールチェックが加わった。あなたの会社に管理者がいないなら、それは違反状態が続いているということだ。
道路交通法 74 条の 3 は、安全運転管理者制度を定める規定である。自動車の使用者は、自動車の使用の本拠ごとに内閣府令で定める台数以上の自動車を使用する場合、年齢および運転管理の経験等の要件を備える者から安全運転管理者を選任し、交通安全教育その他自動車の安全な運転に必要な業務を行わせなければならない。道路運送法上の自動車運送事業者等は適用から除外される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
道路交通法 74 条の 3 に基づき、自動車の使用者が使用の本拠ごとに選任する安全管理の責任者です。交通安全教育や運転者の状況把握など、内閣府令が定める業務を担います。
内閣府令(施行規則 9 条の 8)が定める台数以上の自動車を使用の本拠ごとに使う場合に必要です。会社全体の合算ではなく、本拠=事業所ごとに数える点が重要です。
4 項により、内閣府令で定める台数以上の自動車を使用する本拠ごとに、安全運転管理者の業務を補助させるため選任が必要です。台数が増えるほど選任人数も増えます。
5 項により、選任した日または解任した日から 15 日以内に、使用の本拠の位置を管轄する公安委員会へ届け出る必要があります。届出義務違反には罰則があります。
1 項の括弧書きで、道路運送法上の自動車運送事業者や第二種貨物利用運送事業者等は除外されています。これらの事業者は運行管理者制度に従います。
6 項により、公安委員会は使用者に対して当該安全運転管理者等の解任を命ずることができます。要件を欠くに至った場合も同様に解任命令の対象です。
7 項は使用者に、業務遂行に必要な権限の付与と機材の整備を義務づけています。これを怠ると 8 項により公安委員会から是正措置命令を受ける可能性があります。
9 項により、公安委員会から講習実施の通知を受けたときは、使用者が当該安全運転管理者等に講習を受けさせなければなりません。使用者側の義務である点が特徴です。
はい。むしろ74条の3が対象にするのは運送事業者を除いた一般企業です。緑ナンバーの運送業者は貨物自動車運送事業法の運行管理者制度に従うため除外され、白ナンバーで社用車を5台以上使う会社(定員11人以上なら1台でも)が対象になります。業界裏話ヒント:営業車を各拠点に分散配置している会社は「使用の本拠ごと」に台数を数える点に注意。本社では5台未満でも、支店単位で超えていればその拠点ごとに選任が必要になる。会社全体で合算して「うちは足りない」と誤認している会社が非常に多い
はい。2022年の道路交通法施行規則改正で安全運転管理者の業務に加わり、目視等の確認は2022年4月から、アルコール検知器を用いた確認は2023年12月から義務化されました(施行規則9条の10)。記録は1年間の保存が必要です。業界裏話ヒント:直行直帰やテレワークで対面確認ができない場合でも、カメラやモバイル検知器を使った遠隔確認が認められている。「対面できないからできません」は通らず、運用方法を整えていないこと自体が管理不備と見られる。(最新の改正状況をご確認ください)
危険です。公安委員会は要件を欠いた管理者や業務を怠っている管理者について解任を命じることができ(6項)、権限・機材を与えていない使用者には是正命令を出せます(8項)。事故が起きれば実態は必ず露見します。業界裏話ヒント:事故や労災の民事訴訟では、被害者側弁護士がアルコールチェック記録や運転日誌の提出を求めてくる。名ばかり管理者で記録が空白だと、会社が使用者責任(民法715条)を免れる主張がほぼ通らなくなる。形式より運用の実態が問われる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務の名宛人と内容 | 道交法 74 条の 3:使用者に安全運転管理者の選任・届出・権限付与を義務づける | — |
| 発動の契機 | 使用の本拠ごとに内閣府令の台数要件を満たした時点で継続的に発生 | — |
| 適用除外 | 道路運送法上の自動車運送事業者、第二種貨物利用運送事業者等は除外 | — |
| 履行しない場合の帰結 | 解任命令(6 項)・是正措置命令(8 項)、選任義務・届出義務違反の罰則 | — |
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