電気事業法 第27条の28(発電等義務)
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発電事業者は、一般送配電事業者及び配電事業者に、その維持し、及び運用する発電等用電気工作物を用いてその一般送配電事業及び配電事業の用に供するための電気を発電し、又は放電し、当該電気を供給することを約しているときは、正当な理由がなければ、発電又は放電及び電気の供給を拒んではならない。
この条文の基本情報
発電等義務とは何ですか?
定義発電等義務とは、電気事業法第27条の28に定められた規定で、「発電事業者は、一般送配電事業者及び配電事業者に、その維持し、及び運用する発電等用電気工作物を用いてその一般送配電事業及び配電事業の用に供するための電気を発電し、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第27条の28(発電等義務)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第27条の28の条文原文は「発電事業者は、一般送配電事業者及び配電事業者に、その維持し、及び運用する発電等用電気工作物を用いてその一般送配電事業及び配電事業の用に供するための電気を発電し、…」で始まります。
- 電気事業法第27条の28は第五節 発電事業に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第27条の28の前の条は電気事業法第27条の27です。
- 電気事業法第27条の28の次の条は電気事業法第27条の29です。
- 電気事業法第27条の28には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条の28 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条の28(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/27_28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法27条の47は、一般送配電事業者・配電事業者に電気の供給を約した発電事業者が、正当な理由なく発電・放電と供給を拒むことを禁じる規定である。
Q · 送配電会社と調整力の契約をした発電所は、赤字なら発電を止めてもいいの?
正当な理由がなければ止められない
電気事業法27条の47により、一般送配電事業者・配電事業者に、その事業に使う電気の発電・放電と供給を約した発電事業者は、正当な理由がなければ発電又は放電と供給を拒めません。義務の範囲は送配電事業者との約束に限られ、小売電気事業者への通常の卸売は対象外です。採算悪化だけで正当な理由と認められる可能性は低く、設備の安全確保のための停止などが典型的な正当な理由と考えられます。
解説
電力会社と交わした供給契約は、普通の売買契約と同じだと思われがちである。燃料価格が跳ね上がれば、違約金を払って手を引けばいい。だが一般送配電事業者(地域の送電網を運用し、停電を防ぐ責任を負う会社)や配電事業者に「系統運用のために電気を出す」と約束した発電事業者には、電気事業法27条の47がかかる。正当な理由がなければ、発電・放電も電気の供給も拒めない。契約上の約束が、法律上の義務に格上げされるのである。対象は火力発電所だけではない。条文に「放電」とあるとおり、送電網につないだ大型蓄電池の事業者も同じ立場に立つ。「割に合わないから止める」という民間の理屈は、この契約には通らない。あなたが発電や蓄電の事業者なら、契約書にサインする前に「正当な理由」に当たる場面を洗い出しておくことになる。
法的な位置づけ
電気事業法27条の47は発電事業者の発電等義務を定める規定であり、一般送配電事業者及び配電事業者に、その事業の用に供する電気を発電・放電し供給することを約した発電事業者について、正当な理由がない限り発電又は放電及び電気の供給の拒否を禁じる。対象には系統用蓄電池を運用する事業者も含まれうる。
手順
- 1.契約の性質を確認する 出力を絞る・止める前に、対象の電力量が一般送配電事業・配電事業の用に供する供給契約(調整力等)に紐づくのか、小売電気事業者への通常の卸売なのかを社内で区分確認する
- 2.停止理由の証拠を保全する 設備故障・安全確保・燃料途絶・点検など停止理由を裏付ける運転記録、点検報告、燃料調達記録を直ちに保全する
- 3.送配電事業者へ速やかに通知する 停止・出力低下が見込まれた時点で、理由と証拠を添えて送配電事業者へ連絡し、通知の日時と内容を記録に残す
- 4.契約条項と照合し正当な理由を検討する 契約書の免責条項・不可抗力条項と照らし合わせ、正当な理由に当たるかを検討する。採算悪化のみが理由なら、停止ではなく契約条件の見直し交渉を探る
よくある質問 AI による整理
Q1電気事業法27条の47とは?
送配電事業者・配電事業者に電気の供給を約した発電事業者に、正当な理由なく発電・放電と供給を拒むことを禁じる規定です。
Q2発電事業者の発電等義務とは何ですか?
一般送配電事業・配電事業に使う電気の供給を約した場合に、その発電・放電と供給を正当な理由なく拒めない義務のことです。
Q3調整力契約 発電所 停止 違法?
正当な理由のない停止は本条違反となりえます。設備の安全確保のための停止などは正当な理由に当たる典型例と考えられます。
Q4系統用蓄電池 電気事業法 義務 ある?
一定規模以上で発電事業者に当たる場合、条文が「放電」を明記しているため、約した放電と供給を拒めない義務を負いえます。
Q5発電事業者 供給拒否 正当な理由 何がある?
条文に列挙はありません。設備故障・安全確保・燃料途絶・法定点検などが候補ですが、個別の事情と契約内容で判断されます。
Q6発電事業者の義務違反はどうなる?
契約上の債務不履行責任(民法415条)に加え、事業法上の義務違反として経済産業大臣の監督の対象となりえます。
Q7相対卸 発電事業者 供給義務 かかる?
本条の対象は送配電事業者・配電事業者への供給に限られ、小売電気事業者への通常の相対卸は射程外です。
Q8配電事業者とは何ですか?
特定の区域で一般送配電事業者の配電網を引き継ぐなどして配電事業を営む事業者で、電気事業法2条に定義があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1燃料が高すぎて発電するほど赤字なんですけど、それって正当な理由になりませんか?
採算悪化だけで正当な理由と認められる可能性は低いと考えるのが安全である。電気事業法27条の47が守ろうとしているのは送電網の安定であり、事業者の採算ではない。実務のポイント:本当に効くのは、契約締結時に価格変動の調整条項や燃料途絶時の扱いを入れておくことである。義務が発生してから争うより、契約書の段階で逃げ道を作っておく方がはるかに安くつく
Q2新電力に電気を卸してるだけですが、この義務はかかりますか?
本条の対象は、一般送配電事業者と配電事業者に、その事業に使うための電気の供給を約した場合である。小売電気事業者への通常の卸売は本条の射程の外にある。実務のポイント:同じ発電所でも、契約の一部が需給調整市場向けで残りが相対卸という組み合わせはよくある。どの電力量がどの契約に紐づくかを社内で区分管理していないと、いざ止めるときに義務の範囲を説明できない
Q3蓄電池だけの事業でも「発電事業者」扱いになるんですか?
一定規模以上の蓄電用の電気工作物を系統につないで事業を行う場合、発電事業者に当たりうる。本条が「発電し、又は放電し」と放電を明記しているのはそのためである(規模要件は最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:蓄電池では、約束した時間に放電するための充電残量の確保がそのまま義務の履行になる。電池の劣化で容量が落ちたときの扱いを、契約交渉の段階で詰めておく事業者は多くない
間違えやすい点 AI による整理
- 発電の義務は大手電力会社だけの話だと思われがちだが、本条の主語は「発電事業者」であり、一定規模以上の発電等用電気工作物を持つ事業者が広く含まれる。系統用蓄電池や大規模太陽光の事業会社も該当しうる(規模要件は最新の施行規則をご確認ください)
- 「発電事業者は電気を売る義務を負う」という理解は前提がずれている。本条は誰にでも売れと命じているわけではない。一般送配電事業者・配電事業者と、それぞれの事業に使う電気の供給を約した場合に限って、その履行を拒めなくするだけである。小売電気事業者への通常の卸売は、本条の射程の外にある
- 事業者側から見れば、契約を止めるかどうかは採算で決める経営判断である。だが法律から見れば、止めた一基の背後には停電リスクを背負う地域全体がいる。この視点の差のせいで、「違約金を払えば済む」という計算は通用しない
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も発電業と輸配電業を分け、輸配電業者による電力調度と輔助服務の確保を制度化している。具体的な供給拒否禁止の条番号は要確認
ドイツは送電系統運用者に系統安定の責任を負わせ、発電設備の運転者に出力調整への協力を求める仕組みを置く
米国は連邦法に基づくNERCの信頼度基準を通じて系統運用の信頼性を確保し、契約上の義務と規制上の義務が併存する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 燃料のLNG価格が三倍に跳ね上がった冬、調整力の契約を結んでいる火力発電所が「赤字だから今月は止めたい」と言い出したら、どうなる? 採算悪化だけで正当な理由と認められる可能性は低いと考えるべきである。契約の違約金を払えば済む話ではなく、事業法上の義務違反として監督官庁の目が向く
- あなたは系統用蓄電池のスタートアップで投資判断を担当している。収益モデルの柱は需給調整市場での落札収入だ。落札して送配電事業者と約束した時間帯に放電できなければ、契約上のペナルティに加えて本条の義務違反が問題になる。電池が劣化する前提でSOC(充電残量)の運用計画を組んでいるか、投資委員会の前に確認すべき項目である
- 需給ひっ迫警報が出た翌朝、発電所でタービンの異音が見つかった。運転を続ければ設備が壊れるおそれがある。安全確保のための停止は正当な理由の典型だが、送配電事業者への連絡が遅れれば説明責任を果たせない。残された時間は数時間しかない
- 友人の電力会社社員から「契約先の発電所が出力を絞ってきた、法的に何が言える?」と相談された。まず確認するのは、その契約が一般送配電事業に使うための供給なのか、ただの卸売なのかである
取るべき行動
被害を受けた側:一般送配電事業者・配電事業者の立場で発電事業者に供給を拒まれた場合:1. 対象の契約が一般送配電事業・配電事業の用に供する電気の供給契約かを確認する2. 拒否の日時・理由・やり取りを書面で記録する3. 相手方に正当な理由の具体的な根拠と証拠を書面で求める4. 解決しなければ、契約上の請求(民法415条)と並行して経済産業省への相談を検討する
訴えられた側:1. 停止の理由(設備故障、安全確保、燃料途絶、点検など)を裏付ける運転記録・点検報告・調達記録をすぐに保全する2. 送配電事業者への事前通知・事後報告の履歴を整理する3. 契約書の免責条項・不可抗力条項と照らし合わせて「正当な理由」に当たるかを検討する4. 単なる採算悪化が理由の場合は、拒否するのではなく、契約条件の見直し交渉や制度上の手続を探る
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。義務違反の状態が続く場合、経済産業大臣による監督の対象となりうる(具体的な監督措置は最新の改正状況をご確認ください)
- 電気事業法 第1条電気の安定供給確保という法目的
- 電気事業法 第2条発電事業者・一般送配電事業者等の定義
- 電気事業法 第39条事業用電気工作物の技術基準維持義務
- 民法 第415条供給契約不履行の損害賠償(一般法)
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