電気事業法 第27条の33
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- 電気事業(発電事業を除く。)を営む場合及び次に掲げる場合を除き、電気を供給する事業を営もうとする者は、供給の相手方及び供給する場所ごとに、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
- 一専ら一の建物内又は経済産業省令で定める構内の需要に応じ電気を供給するための発電等用電気工作物により電気を供給するとき。
- 二小売電気事業、一般送配電事業、配電事業、特定送配電事業又は特定卸供給事業の用に供するための電気を供給するとき。
- 2.前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に経済産業省令で定める書類を添付して、経済産業大臣に提出しなければならない。
- 一氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
- 二供給の相手方の氏名又は名称及び住所
- 三供給する場所
- 四その他経済産業省令で定める事項
- 3.経済産業大臣は、第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
- 一電気を供給する事業を営む者が供給の相手方と経済産業省令で定める密接な関係を有すること。
- 二供給する場所が一般送配電事業者又は配電事業者の供給区域内にあるものにあつては、当該一般送配電事業者又は配電事業者の供給区域内の電気の使用者の利益が阻害されるおそれがないこと。
- 4.第一項の許可を受けた者は、第二項第一号、第二号又は第四号に掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
- 5.第一項の許可を受けた者は、その許可に係る電気を供給する事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
- 6.経済産業大臣は、第一項の許可を受けた者が、第三項各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、第一項の許可を取り消すことができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第27条の33は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第27条の33の条文原文は「電気事業(発電事業を除く。」で始まります。
- 電気事業法第27条の33は第六節 特定供給に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第27条の33の前の条は電気事業法第27条の32です。
- 電気事業法第27条の33の次の条は電気事業法第28条です。
- 電気事業法第27条の33には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条の33 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条の33(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/27_33
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法27条の57は、電気事業者以外の者が電気を供給する事業を営む場合、供給の相手方と場所ごとに経済産業大臣の許可を要すると定める。一の建物内・構内の供給は不要。
Q · 自家発電した電気を、隣の会社に電線で売ってもいいの?
身内なら許可で可能、他人に売るなら小売登録が必要
電気事業法27条の57により、電気事業者以外の者が電気を供給する事業を営むには、供給の相手方と場所ごとに経済産業大臣の許可が必要です。一の建物内や省令で定める構内だけで完結する供給、小売電気事業者などへの供給は例外です。許可には供給先と省令で定める密接な関係があることが要件で、資本関係のない他社に売る場合は、小売電気事業の登録という別の手続によることになります。
解説
屋根の太陽光パネルで作った電気を、電線一本で隣の工場に回す。善意の延長に見える話でも、継続的な事業として行うなら、電気事業法では原則として国の許可が要る。本条は、小売電気事業者や送配電事業者のような電気事業者ではない者が電気を供給する事業を行う場合、供給の相手方ごと、供給する場所ごとに経済産業大臣の許可(特定供給)を受けるよう求めている。許可が要らないのは二つの場合だけだ。一つは、一つの建物内または経済産業省令で定める構内(塀などで区切られた一体の敷地)だけで供給が完結する場合。もう一つは、小売電気事業者や送配電事業者などに事業用の電気として供給する場合である。許可の条件も甘くない。供給先と、資本関係など省令で定める「密接な関係」があること。さらに、地域の送配電会社から電気を買っている利用者の利益を損なわないことまで審査される。つまり、許可で電気を分けられる相手は事実上「身内」に限られる。他人に売りたいなら、小売電気事業の登録という別の手続を通るしかない。
法的な位置づけ
特定供給とは、電気事業法27条の57に基づき、電気事業者以外の者が経済産業大臣の許可を受けて、供給の相手方および供給する場所ごとに電気を供給する事業をいう。供給先と省令で定める密接な関係を有し、一般送配電事業者等の供給区域内の電気使用者の利益を阻害するおそれがないことが許可要件とされる。
手順
- 1.構内例外に収まるかを先に確認 配線計画の段階で、供給が一の建物内または省令で定める構内の需要に限られるかを確認する。収まるなら第1項第1号により許可は不要となる
- 2.供給先との密接な関係を点検 構内に収まらない場合、供給先と省令で定める密接な関係(資本関係など)があるかを確認する。ないなら小売電気事業の登録または小売電気事業者経由の供給を検討する
- 3.許可申請書を作成し提出 氏名・名称・住所、供給の相手方、供給する場所、省令事項を記載した申請書に省令で定める添付書類を付け、経済産業大臣に提出する
- 4.許可後の届出と要件維持を管理 名称・相手方等の変更や事業廃止は遅滞なく届け出る。供給場所の変更は届出対象外のため新たな許可を検討し、組織再編時は密接な関係が維持されるかを事前に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1特定供給とは何ですか?
電気事業者でない者が、密接な関係のある相手に、相手方・場所ごとの経済産業大臣の許可を受けて電気を供給する制度です。電気事業法27条の57が根拠です。
Q2特定供給の許可 申請先はどこ?
許可権者は経済産業大臣です。申請書に氏名・供給の相手方・供給場所などを記載し、省令で定める書類を添付して提出します(27条の57第2項)。
Q3自家発電の電気を他社に売るのは違法?
継続的な事業として建物・構内の外の他社へ供給するなら、特定供給の許可か小売電気事業の登録が必要です。無許可で供給すれば本条違反となりえます。
Q4特定供給の許可が不要になるのはどんな場合?
一の建物内または省令で定める構内の需要だけに供給する場合と、小売電気事業・送配電事業・配電事業・特定卸供給事業の用に供する電気を供給する場合です。
Q5密接な関係とは具体的に何?
資本関係などを内容として経済産業省令で類型が定められています。具体的な該当性は省令と審査基準で判断されるため、現行の基準を確認する必要があります。
Q6特定供給の許可は取り消されることがある?
あります。許可後に密接な関係を失うなど第3項各号の要件を満たさなくなったと認められると、経済産業大臣は許可を取り消すことができます(第6項)。
Q7特定供給の許可後に社名が変わったら?
申請者の氏名・名称・住所などに変更があれば、遅滞なく経済産業大臣に届け出ます(第4項)。事業を廃止したときも遅滞なく届出が必要です(第5項)。
Q8自営線で電気を送るには許可がいる?
自営線そのものより、誰に事業として供給するかが問題です。建物・構内の外の電気事業者以外の相手に供給するなら、特定供給の許可等が必要になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1オンサイトPPAって、この許可が要るんですか?
PPA事業者が需要家の敷地内に発電設備を置き、その構内の需要だけに供給する形なら、第1項第1号の例外に当たり許可は不要と整理されるのが一般的である。敷地の外から自営線で引き込むなら、特定供給の許可か小売登録が要る。実務のポイント:構内に当たるかは省令の基準で判断され、道路を挟んだ二つの敷地は一体と認められないことがある。業者の「許可不要です」をうのみにせず、敷地境界の扱いを書面で確認させる
Q2グループ会社相手なら、誰にでも電気を売れますか?
自動的には通らない。第3項第1号の「密接な関係」は経済産業省令で類型が定められ、関係の程度が審査される。さらに第2号により、地域の送配電事業者から電気を買う利用者の利益を損なわないことも要件になる。実務のポイント:密接な関係の認定基準は、これまで制度見直しで柔軟になってきた経緯がある。古い解説書の基準で無理だと諦めず、現行の省令と審査基準を確認する(最新の改正状況をご確認ください)
Q3許可を取った後で、供給先の場所を隣の工場に移したらどうなりますか?
第4項で届出だけで済むのは、第2項第1号(申請者)、第2号(供給の相手方)、第4号(省令事項)の変更に限られ、第3号の「供給する場所」は含まれていない。許可は場所ごとに与えられるため、場所を変えるなら新たな許可が必要と考えるのが条文に沿う。実務のポイント:名称変更と同じ感覚で届出だけで済ませ、無許可の状態になる例は珍しくない。移設の前に窓口で手続を確認する
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分で発電した電気なら、誰に分けようと自由」と思われがちだが、実際は逆である。供給先が自分の建物や構内の外にいて、継続的な事業として供給するなら、相手ごと・場所ごとの許可が要る。発電は自由でも、供給には境界線がある
- 「特定供給の許可と小売登録、どちらを取るべきか」という問い自体が、順番を間違えている。最初に確かめるべきは、配線を一つの建物内や構内に収めて、第1項第1号の例外として手続を不要にできないかである。この確認を飛ばすと、本来要らない申請に何か月も費やすことになる
- 「密接な関係」は許可を取る時点で一度審査されれば終わりだと思われがちだが、許可を受けた後も満たし続けるべき要件である。グループ再編や株式売却で関係が薄れれば、第6項により許可を取り消されうる。電力供給の仕組みが、資本政策と一体で縛られているという深刻さは見落とされやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の種類 | 27条の57:相手方・場所ごとの大臣許可(特定供給) | 2条の2:小売電気事業の登録 3条:一般送配電事業の許可 |
| 供給できる相手 | 省令で定める密接な関係のある相手に限る | 一般の需要家(他人)に広く販売可能 供給区域内の送配電・託送を担う |
| 主な審査要件 | 密接な関係+地域の電気使用者の利益を阻害しないこと | 登録要件(供給能力確保等)を満たすこと 供給区域・設備・経理的基礎等 |
| 典型的な利用場面 | グループ会社間・共同出資の自家発電の融通 | 新電力による家庭・事業者への電力販売 地域の送配電網の運営 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は2017年改正で再生能源發電業の直供・轉供を認めた。自家用発電の余剰電力の扱いは別規則で規律される
韓国は特定区域内で発電と供給を一体で行う区域電気事業の制度を設けている
ドイツは一定の要件を満たす構内設備(Kundenanlage)を系統規制の対象外とし、日本の構内例外に近い機能を持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 工業団地の三社が共同出資して自家発電所を建て、自分たちで敷いた電線(自営線)で各社に配電したら、どうなる? 共同出資という資本関係が第3項の「密接な関係」に当たるかが審査の焦点になる。出資比率や組合の作り方次第で、許可が下りるかどうかが分かれる
- あなたは商業ビルのオーナーで、屋上太陽光の電気を、敷地の外にある別棟のテナントにも回そうと配線工事を発注した。電線が一つの建物や構内の外に出た時点で、第1項第1号の例外から外れうる。許可を確かめずに供給を始めれば、無許可で事業を営んでいる状態になりかねない
- オフサイトPPA(需要家の敷地外の発電所から電気を買う長期契約)の提案書に「自営線で直接供給」とある。供給先は資本関係のない取引先。特定供給の許可では、この案はまず通らない
- 特定供給の許可で子会社の工場に電気を送っている会社が、来週その子会社の株式売却契約にサインする。資本関係が切れれば第3項の要件を満たさなくなり、第6項による許可取消しの対象になりうる。サインする前に、小売電気事業者を通した供給への切替えを決めておく必要がある
- 台風で地域一帯が停電し、自治体は防災拠点の発電設備から周辺の避難所に電気を送る地域マイクログリッドを計画している。設計の最初に決めるべきは、特定供給・配電事業・小売のどの枠組みで組むかであり、選び間違えると非常時に電気を送れない設備が残る
取るべき行動
被害を受けた側:許可申請を却下された、または取消処分を受けた場合:1. 処分理由を確認し、第3項第1号(密接な関係)と第2号(地域の電気利用者の利益)のどちらで否定されたかを特定する2. 密接な関係が足りないなら、出資比率や組合の設立など関係性の組み直しを検討する3. 処分に不服があれば、審査請求または取消訴訟(役所の決定の取消しを裁判所に求める訴え)を期限内に検討する4. 並行して小売電気事業者を通した供給に切り替え、供給先の電気を止めない
訴えられた側:無許可供給を指摘された場合:1. 供給の実態を整理し、一つの建物内や構内での供給(第1項第1号)、電気事業者向けの供給(第2号)に当たる余地がないかを検証する2. 当たらないなら、速やかに経済産業省の窓口に相談して是正計画を示す3. 供給先の電気を止めないよう、小売電気事業者からの供給への切替えを準備する4. 相手方の名称変更や事業廃止の届出漏れ(第4項・第5項)がないかも併せて点検する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。変更・廃止の届出は「遅滞なく」(第4項・第5項)。許可拒否や取消しへの不服申立ては、審査請求が処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟が処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 令和2年(2020年)改正(エネルギー供給強靱化法) 配電事業・特定卸供給事業の制度創設に伴い、例外規定や要件の文言に配電事業者等が加えられたとみられる。改正の経緯と条番号の移動は人による検証が必要
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 改正:エネルギー供給強靱化法により配電事業・特定卸供給事業が創設され、本条の例外規定と許可要件に配電事業者等が加えられたとみられる。施行日と条番号の変遷は要確認
- 電気事業法 第2条電気事業・発電事業等の定義
- 電気事業法 第2条の2小売電気事業の登録制、他人への販売の正規ルート(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第3条一般送配電事業の許可、供給区域の基礎(現行効力を要確認)
- 行政不服審査法 第18条許可拒否・取消しへの審査請求期間
- 行政事件訴訟法 第14条許可取消処分等の取消訴訟の出訴期間
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