電気事業法 第27条の6(許可の基準)
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- 経済産業大臣は、第二十七条の四の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同条の許可をしてはならない。
- 一その送電事業の開始が一般送配電事業又は配電事業の需要に適合すること。
- 二その送電事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力があること。
- 三その送電事業の計画が確実であること。
- 四その送電事業の用に供する電気工作物が一般送配電事業者の供給区域内にあるものにあつては、その事業の開始によつて当該一般送配電事業者の供給区域内の電気の使用者の利益が阻害されるおそれがないこと。
- 五前各号に掲げるもののほか、その送電事業の開始が電気事業の総合的かつ合理的な発達その他の公共の利益の増進のため必要かつ適切であること。
この条文の基本情報
許可の基準とは何ですか?
定義許可の基準とは、電気事業法第27条の6に定められた規定で、「経済産業大臣は、第二十七条の四の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同条の許可をしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第27条の6(許可の基準)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第27条の6の条文原文は「経済産業大臣は、第二十七条の四の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同条の許可をしてはならない。」で始まります。
- 電気事業法第27条の6は第三節 送電事業に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第27条の6の前の条は電気事業法第27条の5です。
- 電気事業法第27条の6の次の条は電気事業法第27条の7です。
- 電気事業法第27条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/27_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法27条の6は、送電事業の許可に五つの基準を定める。需要への適合、経理的基礎と技術的能力、計画の確実性、利用者利益の保護、公共の利益の増進をすべて満たす必要がある。
Q · 送電線を引く新しい会社は、どんな条件を満たせば国から許可をもらえるの?
五つの基準すべてを満たすと大臣が認めない限り許可されない
電気事業法27条の6により、経済産業大臣は送電事業の許可申請が五つの基準すべてに適合すると認めるときでなければ許可できません。五つとは、①一般送配電事業又は配電事業の需要への適合、②経理的基礎と技術的能力、③計画の確実性、④一般送配電事業者の供給区域内の電気の使用者の利益を阻害しないこと、⑤電気事業の総合的かつ合理的な発達その他の公共の利益の増進に必要かつ適切であること、です。条文が否定形で書かれているため、適合性の説明責任は実質的に申請者側にあります。
解説
電気料金の明細に「託送料金」という言葉は出てこない。それでも、あなたが払う電気代の約3割から4割は送電網の利用料である。その送電網を新しく引く会社が現れたとき、国はどんな物差しで許可するのか。それを定めたのが本条である。経済産業大臣は五つの基準をすべて満たすと認めない限り許可を出してはならない。五つとは、一般送配電事業または配電事業の需要に合っていること、経理的基礎と技術的能力があること、計画が確実であること、既存の供給区域内の電気の使用者の利益を害さないこと、電気事業全体の合理的な発達と公共の利益に必要かつ適切であること、である。条文は「認めるときでなければ、許可をしてはならない」と否定形で書かれている。挙証の重心は申請者の側にあるということだ。洋上風力や北海道の再エネ送電線を構想する事業者にとって、技術より先に問われるのは「誰のための線か」「その費用を最後に誰が払うのか」という問いである。
法的な位置づけ
電気事業法第27条の6は送電事業の許可基準を定める規定である。経済産業大臣は、需要への適合、経理的基礎及び技術的能力、計画の確実性、一般送配電事業者の供給区域内の電気の使用者の利益を阻害しないこと、公共の利益の増進に必要かつ適切であることの各号すべてに適合すると認める場合に限り、同法27条の4の許可をすることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1送電事業とは何ですか?
自ら維持・運用する送電用の電気工作物により、一般送配電事業者や配電事業者に振替供給を行う事業です。定義は電気事業法2条、許可は27条の4が定めます。
Q2送電事業の許可基準はいくつありますか?
電気事業法27条の6に五つあります。需要適合、経理的基礎と技術的能力、計画の確実性、利用者利益の保護、公共の利益の増進で、すべて満たす必要があります。
Q3送電事業の許可は誰が出しますか?
経済産業大臣です。電気事業法27条の4に基づく許可について、27条の6の基準に適合すると認めた場合にのみ許可が出されます。
Q4送電事業の許可が下りないのはどんな場合?
需要に合わない計画、資金や技術体制が不十分な場合、用地確保など計画が不確実な場合、区域内の利用者の負担を増やすおそれがある場合などです。
Q5送電事業に資本金の最低額はありますか?
本条は資本金の額を直接定めていません。2号の「経理的基礎」として、長期の資金計画や事業継続の能力が実質的に審査されると考えられます。
Q6送電事業の許可は電力自由化で不要になった?
不要になっていません。自由化が大きく進んだのは発電と小売で、送電事業は電気事業法27条の4の許可制が維持され、27条の6の基準で審査されます。
Q7送電事業の不許可に不服があるときは?
行政手続法8条により理由の提示を受けられます。そのうえで行政不服審査法による審査請求、または行政事件訴訟法による取消訴訟を検討します。
Q8新しい送電線ができると電気代は上がる?
送電設備の費用は託送料金を通じて最終的に電気の使用者が負担します。本条4号はその負担増を防ぐため、利用者利益を阻害しないことを要件にしています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一般送配電事業者と送電事業者って、何が違うんですか?
一般送配電事業者は、東京電力パワーグリッドのように地域の送配電網を運営し、区域内の需要家に電気を届ける責任を負います。送電事業者は自前の送電設備で一般送配電事業者に送電サービスを提供する事業者で、本条の許可基準1号が「一般送配電事業又は配電事業の需要に適合すること」を求めるのはそのためです。実務のポイント:送電事業者の顧客は一般の家庭ではなく、送配電会社です。だから審査では「その線を送配電会社が本当に必要としているか」が最初に問われます
Q25号の「公共の利益の増進」って、結局役所のさじ加減ってことですか?
裁量の幅が広いのは事実ですが、無制限ではありません。許可制は職業選択の自由(日本国憲法22条)を制約するため、需要調整的な規制には合理性が求められます(最大判昭和50.4.30薬事法距離制限事件)。実務のポイント:5号の判断に不満があっても、いきなり「違憲だ」と主張するより、行政手続法の理由提示と審査基準を突き合わせて具体的な食い違いを示すほうが、実務では通りやすいとされています
間違えやすい点 AI による整理
- 「電力自由化で送電にも誰でも参入できるようになった」と思われがちだが、自由化されたのは主に発電と小売である。送電事業は許可制で、しかも需要適合性と既存利用者の利益保護が要件に入っている。参入の自由ではなく、条件付きの例外的な開放と捉えるほうが実態に近い
- 経理的基礎と技術的能力の要件は知られているが、その重さは見落とされやすい。送電設備は数十年使う公益インフラであり、事業が途中で止まれば系統全体の安定供給に響く。資本金の額面よりも、長期の資金計画、保守体制、事故時の対応能力が実質的に審査されると考えるべきである
- 申請者から見れば「自社の線で再エネを運ぶ、社会に良いことだ」という話でも、法律から見れば「区域内の利用者が払う託送料金を押し上げないか」という話になる。社会的意義を語る申請書ほど、4号と5号のコスト面の説明が抜けがちで、その落差が審査を長引かせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 電気事業法27条の6:送電事業の許可基準(五要件) | 電気事業法27条の4:送電事業の許可そのもの(許可制の根拠) 電気事業法5条:一般送配電事業の許可基準 |
| 需要要件の対象 | 一般送配電事業又は配電事業の需要(顧客は送配電会社) | 要件は定めず、27条の6に委ねる 区域内の需要家への供給を前提とした需要 |
| 申請手続との関係 | 申請内容を審査する実体基準 | 許可を要する事業の範囲を画する 申請手続は27条の5、記載事項の不備は審査以前の問題になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では輸配電業は国営の台湾電力に一元化されており、日本のように民間の送電事業者が許可を得て参入する仕組みはない。発電と小売の一部開放にとどまる点が日本との最大の違い
韓国も電気事業を許可制とし、送配電は韓国電力公社が担う構造が中心。新規送電事業者の参入余地は日本より限定的
ドイツはエネルギー供給網の運営開始に当局の許可を要し、人的・技術的・経済的能力と信頼性を審査する。日本の2号要件と発想が近い
米国では送電線の建設に州の公共便益・必要性証明が求められることが多く、需要と利用者負担を審査する点で4号・5号と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 洋上風力の発電事業者と組んで、陸上の系統まで専用の送電線を引く新会社を作ろうとしている。設備投資は数百億円規模で、出資者からは「許可が下りなければ撤退」と言われている。五つの基準のうち、どれが一番重いのか?
- あなたは地方の送電網会社で系統計画を担当している。同じ供給区域に新規の送電事業者が並行する線を計画していると聞いた。重複投資で託送料金が上がれば、最終的に区域内の利用者が負担する。4号の「電気の使用者の利益が阻害されるおそれ」は、まさにこの場面のための基準である
- 経済産業省から「計画の確実性に疑義がある」と連絡が来た。用地交渉が半分しか終わっていない。審査の結論が出る前に、残りの地権者との合意書と資金調達の確約書を揃えられるかが勝負になる
- 友人から「再エネの電気を都市部に送る線を作る会社に転職しないか」と誘われた。その会社はまだ送電事業の許可を取っていない。許可前の会社は、事業の土台そのものがまだ確定していない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不許可の通知を受けたら、まず理由の記載を確認し、五つの基準のどれに当たるのかを特定する(行政手続法8条) 2. 審査基準が公表されているか確認し、基準と理由の食い違いを洗い出す3. 補正で足りる弱点(資金計画、用地確保の進捗など)なら再申請を検討する4. 判断そのものに誤りがあると考えるなら、行政不服審査法に基づく審査請求か、取消訴訟を弁護士と比較検討する
訴えられた側:1. 既存の一般送配電事業者として新規参入計画に懸念があるなら、区域内の利用者負担への影響を数値で示す資料を準備する2. 許可を受けた送電事業者として計画の遅れや財務悪化を指摘されたら、早い段階で経済産業省に報告し、改善計画を示す3. 許可は取得後も事業の適確な遂行が前提であることを踏まえ、資金と保守体制の継続性を記録として残しておく
時効(請求できる期限):不許可処分への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内、処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正(電力システム改革第2弾)※要検証 送電事業の類型が設けられ、許可制とその基準が整備されたとみられる。旧条文番号との関係は人的検証が必要
- 令和2年(2020年)改正(エネルギー供給強靱化法)※要検証 配電事業の創設に伴い、1号に「又は配電事業」が加わったとみられる
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:電力システム改革第2弾の改正で、ライセンス制への移行に伴い送電事業の類型と許可制・許可基準が整備された(2016年4月施行)。条番号の変遷は要検証
- 2.令和2年(2020年) 改正:エネルギー供給強靱化法による配電事業の創設に伴い、1号の需要要件に配電事業が加えられたとみられる。要検証
- 電気事業法 第27条の4送電事業の許可、本条の審査対象
- 電気事業法 第27条の5許可申請の手続と記載事項
- 電気事業法 第5条一般送配電事業の許可基準、比較対照の規定
- 電気事業法 第2条送電事業・一般送配電事業等の定義
- 行政手続法 第8条不許可処分時の理由提示義務
- 行政手続法 第5条審査基準の設定と公表義務
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