電気事業法 第28条の29(役員及び職員等の秘密保持義務)
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- 推進機関の役員若しくは職員若しくは評議員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
- 2.推進機関の役員若しくは職員若しくは評議員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た情報を、推進機関の業務の用に供する目的以外に利用してはならない。
この条文の基本情報
役員及び職員等の秘密保持義務とは何ですか?
定義役員及び職員等の秘密保持義務とは、電気事業法第28条の29に定められた規定で、「推進機関の役員若しくは職員若しくは評議員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第28条の29(役員及び職員等の秘密保持義務)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第28条の29の条文原文は「推進機関の役員若しくは職員若しくは評議員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。」で始まります。
- 電気事業法第28条の29は第四目 管理に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第28条の29の前の条は電気事業法第28条の28です。
- 電気事業法第28条の29の次の条は電気事業法第28条の30です。
- 電気事業法第28条の29には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の29 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の29(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/28_29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法28条の29は、電力広域的運営推進機関の役職員・評議員とその経験者に対し、職務上知り得た秘密の漏洩・盗用と、情報の目的外利用を禁じる規定。
Q · 電力広域的運営推進機関を辞めた後、在職中に知った情報を転職先で使ってもいいの?
使えない。退職後も目的外利用は禁止される
電気事業法28条の29は、推進機関の役員・職員・評議員だけでなく「これらの職にあつた者」も対象にしています。第1項で職務上知り得た秘密の漏洩・盗用を禁じ、第2項で秘密に当たらない情報も推進機関の業務以外の目的に使うことを禁じています。退職後の年数で義務が消える定めはありません。一方、公表済みの資料や業界の一般的な知識・技能まで封じる規定ではないため、情報の出所を切り分けることが実務の鍵です。
解説
電力広域的運営推進機関(通称 OCCTO、全国の電力需給と送電網を調整する認可法人)には、電力会社や新電力が他社に見せたくない情報が集まる。発電所の運転計画、送電網への接続申込み、容量市場の入札内容、再エネ交付金の算定データなどである。本条は、この機関の役員・職員・評議員に二重の縛りをかける。第1項は職務上知った「秘密」を漏らすことと盗用することの禁止。第2項はさらに広く、秘密に当たらない「情報」であっても、機関の業務以外の目的に使うことを禁じる。見落とされやすい点が二つある。第一に、「これらの職にあつた者」と明記されているので、退職して何年たっても義務は消えない。第二に、第2項は外部に漏らさなくても成立する。自分の頭の中にある知識を転職先の戦略に使うだけで、条文の文言上は違反になりうる。電力業界で転職を考えている人も、元職員を採用する側も、この二段構えを知らずに動けば足元をすくわれる。
法的な位置づけ
電気事業法第28条の29は、電力広域的運営推進機関の役員、職員、評議員およびこれらの職にあった者に対し、職務に関して知り得た秘密を漏らし又は盗用することを禁止し(第1項)、職務に関して知り得た情報を推進機関の業務の用に供する目的以外に利用することを禁止する(第2項)規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1電力広域的運営推進機関とは何ですか?
全国の電力需給や送電網の広域的な運用を調整する認可法人で、通称 OCCTO です。電気事業法に基づき設立され、競合する事業者の情報が集まります。
Q2OCCTO の職員に守秘義務はありますか?
あります。電気事業法28条の29が役員・職員・評議員に、職務上知り得た秘密の漏洩・盗用と、情報の目的外利用を禁じています。
Q3推進機関の守秘義務は退職後いつまで続く?
条文は「これらの職にあつた者」も対象としており、退職後の期限は定められていません。年数ではなく、情報が公表済みかどうかが判断の軸になります。
Q4評議員にも守秘義務はありますか?
あります。本条は役員・職員と並べて評議員を明記しています。外部の有識者として会議資料を受け取る立場でも、目的外利用は禁止されます。
Q5推進機関の情報を論文に使うのは違法?
職務上得た非公表の情報を論文に使えば、業務以外の目的での利用として2項に触れうります。公表資料から引用する形なら問題は生じにくいです。
Q6秘密と情報の違いは何ですか?
1項の「秘密」は非公知で保護に値するものに限られますが、2項の「情報」はそれより広い概念です。マル秘表示がない資料も2項の対象になりえます。
Q7OCCTO出身者を採用しても大丈夫?
採用自体は問題ありません。ただし前職の個別情報を業務に使わせると、不正競争防止法上の責任が会社に及ぶおそれがあるため、誓約書と社内周知が重要です。
Q8推進機関から情報が漏れたらどこに相談する?
まず推進機関に事実関係の調査を求める書面を出し、並行して証拠を保全します。損害賠償や差止めは弁護士と不正競争防止法・民法709条で検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1推進機関を辞めて5年たちました。もう話しても時効ですよね?
本条は「これらの職にあつた者」を対象にしており、退職後の年数で義務が消える定めはない(電気事業法28条の29)。民事の時効は違反があってから進むもので、違反してよくなる期限ではない。実務のポイント:古い情報ほど「もう価値がない」と思いがちだが、送電網の増強計画などは何年も効いてくる。話してよいかの判断基準は年数ではなく、その情報が公表済みかどうかである
Q2秘密って書いてない普通の会議資料なら、使ってもいいんじゃないですか?
第1項の対象は「秘密」だが、第2項は「情報」全般を推進機関の業務以外に使うことを禁じている(同条2項)。マル秘表示の有無は決め手にならない。実務のポイント:迷ったら、同じ内容が推進機関のウェブサイトや公表資料に出ているかを探す。公表物から引用した形にしておけば、出所をめぐる争いはほぼ起きない
Q3元職員を雇ったのは会社です。本人が話したことで会社まで責任を負うんですか?
本条の名宛人は役職員本人だが、会社がその情報を営業秘密と知りながら、または重大な過失で知らずに取得・使用すれば、不正競争防止法上の責任が問われうる(不正競争防止法2条1項)。実務のポイント:社内で「前職ネタ歓迎」の空気があると、それ自体が重過失の材料にされる。採用時の誓約書と、持ち込み禁止を周知した記録が会社を守る
間違えやすい点 AI による整理
- 「退職したら守秘義務は就業規則の範囲だけ」と考える人は多いが、本条は「これらの職にあつた者」を明記しており、法律上の義務が期限なく続く。契約書の競業避止期間が切れても、こちらは切れない
- 秘密を外に漏らさなければ大丈夫、という理解は半分しか正しくない。第2項は「漏らす」ではなく「利用」を禁じている。誰にも話さず、自分の判断材料として転職先で使うことも射程に入る。問題は口ではなく使い道である
- 採用する企業側から見れば「本人が勝手に話したこと」でも、法律から見れば不正に取得した情報を使う行為として不正競争防止法上の責任が問われうる。元職員の経験を買ったつもりが、訴訟リスクを買っていたという落差がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う者 | 推進機関の役員・職員・評議員およびその職にあった者 | 電気事業法23条:一般送配電事業者(事業者としての規律) |
| 守られる情報 | 職務に関して知り得た秘密(1項)・情報(2項) | 託送供給等の業務に関して知り得た他の事業者に関する情報 |
| 禁止される行為 | 秘密の漏洩・盗用、情報の業務目的外利用 | 情報の目的外利用・提供、特定の事業者への差別的取扱い等 |
| 退職後の扱い | 「これらの職にあつた者」と明記し、退職後も存続 | 事業者の義務として構成され、個人の退職後の義務は本条ほど明示的ではない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では系統運用機関の職員に特化した退職後義務の明文は確認できず、業務上の秘密漏洩罪と営業秘密法で対応する構図
ドイツは系統運用者に商業上機微な情報の守秘と差別的開示の禁止を課す。EU 電力指令に基づくアンバンドリング規制の一部
フランスは送電系統運用者(RTE)に商業上機微な情報の守秘を義務づけ、違反には刑事罰も用意されている
米国は FERC の行為基準で、送電事業者の送電機能従事者と市場機能従事者の間の情報共有を制限する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 推進機関で系統接続の審査を担当していたあなたが、新電力から好待遇のオファーを受けた。面接で「どの地域の送電網に空きがありそうか」と聞かれる。答えた瞬間、それは在職中に知った情報の目的外利用である
- もし元職員を採用した新電力が、その人の知識を使って容量市場の入札戦略を組んだとしたら、会社にはどんなリスクが残るのか? 漏らした本人だけでなく、営業秘密の不正取得として不正競争防止法の問題に発展しうる
- 評議員として会議資料を受け取った大学教員が、その数値を自分の論文に引用した。出典を伏せたつもりでも、業務以外への利用に当たる
- 入札締切まであと3日、元同僚から「去年の約定水準、だいたいでいいから教えて」と LINE が来た。返信欄に何を書くかで、あなたの立場が決まる
- 自社の発電所トラブル情報が、なぜか競合の営業資料に載っていた。経路をたどると推進機関の元職員に行き着いた
取るべき行動
被害を受けた側:1. 流出が疑われる情報の範囲と、それを知りうる立場にいた人物を時系列で整理する2. 競合の資料や入札行動など、流出をうかがわせる証拠を保存する3. 推進機関へ事実関係の調査を求める書面を出す4. 営業秘密に当たるなら不正競争防止法に基づく差止め・損害賠償、あわせて民法709条の請求を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 使った情報が在職中の職務で得たものか、公表資料や業界の一般知識かを区別して資料化する2. 推進機関の公表データ(需給実績、系統情報の公開分など)と照合し、公開情報だったことを示せるか確認する3. 転職先に持ち込んだファイル・メモがあれば直ちに使用を止め、弁護士に相談のうえ扱いを決める4. 不用意な説明は避け、事実確認が済むまで社内外への発言を控える
時効(請求できる期限):本条の義務自体に期限はなく、退職後も永続する。損害賠償請求は損害及び加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)。刑事責任が問われる場合の公訴時効は法定刑により異なる(刑事訴訟法250条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正 電力システム改革第1弾として広域的運営推進機関制度が創設され、役職員等の秘密保持義務が設けられた。その後の改正で第2項の目的外利用禁止が追加された時期については、人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:電力システム改革第1弾の電気事業法改正で広域的運営推進機関制度が創設され、役職員等の秘密保持に関する規律が設けられた。第2項の目的外利用禁止の追加時期は要確認
- 電気事業法 第28条の4推進機関の目的、業務範囲の基準
- 電気事業法 第28条の40推進機関の業務、目的内利用の範囲(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第23条送配電事業者の情報目的外利用禁止
- 不正競争防止法 第2条営業秘密の不正取得・使用の規律
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