電気事業法 第28条の43(情報の提供義務)
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会員は、業務規程で定めるところにより、推進機関に対し、常時その維持し、及び運用する発電用の事業用電気工作物の発電に係る電気又は蓄電用の事業用電気工作物の放電に係る電気の量に係る情報、その供給する電気の周波数の値に係る情報その他の推進機関が行う第二十八条の四十第一項第一号に掲げる業務の遂行に必要な情報として業務規程で定めるものを提供しなければならない。
この条文の基本情報
情報の提供義務とは何ですか?
定義情報の提供義務とは、電気事業法第28条の43に定められた規定で、「会員は、業務規程で定めるところにより、推進機関に対し、常時その維持し、及び運用する発電用の事業用電気工作物の発電に係る電気又は蓄電用の事業用電気工作物の放電に係…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第28条の43(情報の提供義務)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第28条の43の条文原文は「会員は、業務規程で定めるところにより、推進機関に対し、常時その維持し、及び運用する発電用の事業用電気工作物の発電に係る電気又は蓄電用の事業用電気工作物の放電に係…」で始まります。
- 電気事業法第28条の43は第六目 業務に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第28条の43の前の条は電気事業法第28条の42です。
- 電気事業法第28条の43の次の条は電気事業法第28条の44です。
- 電気事業法第28条の43には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の43 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の43(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/28_43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法28条の43は、推進機関の会員に発電量・放電量や周波数などの情報を常時提供させる規定。具体的な項目と方法は業務規程で定める。
Q · 発電所や蓄電所を持つ会社は、推進機関にデータを出さないといけないの?
推進機関の会員なら、常時提供する義務がある
電気事業法28条の43により、電力広域的運営推進機関の会員は、維持・運用する発電用・蓄電用の事業用電気工作物の発電量・放電量、供給する電気の周波数、その他需給状況の監視に必要な情報を推進機関に常時提供しなければなりません。電気事業者は会員になる義務を負うため(28条の11)、参入と同時にこの義務も負います。具体的な項目・周期・方法は業務規程で定められます。
解説
停電が起きなかった日の裏側では、電力会社だけでなく、太陽光の発電所や蓄電所を運営する事業者からも、今何キロワット出しているか、周波数はいくつかというデータが絶えず一か所に集まっている。集め先は電力広域的運営推進機関(通称 OCCTO、全国の電気の需給を見張る中立の監視塔)だ。電気事業法28条の43は、推進機関の会員に、このデータを業務規程(推進機関が定め、経済産業大臣の認可を受けるルールブック)に従って常時提供するよう義務づけている。対象は、維持・運用する発電用・蓄電用の事業用電気工作物(事業のために使う発電設備・蓄電設備)の発電量・放電量、供給する電気の周波数、そのほか需給状況の監視(28条の40第1項第1号)に必要と業務規程が定める情報である。ここで押さえるべき点は、「何を、いつ、どの形式で出すか」が法律本文ではなく業務規程に委ねられていることだ。新規参入者が見落としやすいのは条文ではなく、この業務規程とその下の運用ルールである。蓄電池ビジネスやアグリゲーションを始める前に、事業計画書よりも先に、このデータ提出の仕組みを自社システムに組み込めるかを確かめておく必要がある。
法的な位置づけ
電気事業法第28条の43は、電力広域的運営推進機関の会員が、維持・運用する発電用および蓄電用の事業用電気工作物の発電量・放電量、供給する電気の周波数、その他同法28条の40第1項第1号の需給状況監視業務に必要として業務規程が定める情報を、推進機関に常時提供する義務を定める規定である。
手順
- 1.会員該当性を確認する 自社が電気事業者(発電事業者等)に該当し、推進機関への加入義務(28条の11)を負うかを出力規模などの要件から確認する
- 2.業務規程の要求データを洗い出す 推進機関の業務規程と運用ルールから、提出が求められるデータ項目・送信周期・形式を一覧化する
- 3.設備発注仕様に計測・通信要件を書き込む 発電・蓄電設備の発注前に、テレメータや通信回線など推進機関向けデータ送信に必要な仕様を仕様書と見積もりに含める
- 4.冗長化と障害時手順を整える 回線の二重化や障害時の代替提出手段を決め、需給ひっ迫が予想される季節の前に推進機関の窓口と運用を確認しておく
よくある質問 AI による整理
Q1電気事業法28条の43とは?
電力広域的運営推進機関の会員に、発電量・放電量・周波数など需給監視に必要な情報を常時提供させる規定です。中身の詳細は業務規程に委ねられています。
Q2OCCTO への情報提供義務の対象者は?
推進機関の会員です。電気事業者は推進機関への加入義務(電気事業法28条の11)を負うため、発電事業者や送配電事業者などが対象になります。
Q3系統用蓄電池も情報提供の対象になる?
条文は蓄電用の事業用電気工作物の放電に係る電気の量を明記しています。会員として蓄電所を運用する場合、放電量データも提供対象です。
Q4推進機関に提供する情報の具体的な項目はどこで決まる?
法律本文ではなく、推進機関が定め経済産業大臣の認可を受ける業務規程と、その下の運用ルールで決まります。改定状況の確認が欠かせません。
Q5「常時」提供とはリアルタイムという意味?
条文は「常時」と定めますが、送信周期や形式は業務規程で具体化されます。項目ごとに求められる粒度が異なりうるため、規程本文で確認してください。
Q6推進機関に出したデータは何に使われる?
主に需給状況の監視(28条の40第1項第1号)に使われ、需給ひっ迫時の会員への指示(28条の44)などの判断材料にもなります。
Q7情報提供を怠るとどうなる?
推進機関からの是正の求めや、定款に基づく会員への措置の対象になりえます。刑事罰の有無を含め、最新の法令・規程の確認が必要です。
Q8推進機関に出した発電データは公開される?
個社データは主に監視目的で扱われ、エリア全体の需給実績などは集計して公表されます。公表の粒度は推進機関の規程や資料で確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1小さい太陽光発電所しか持ってないんですけど、うちも推進機関にデータ出さなきゃいけないんですか?
本条の義務を負うのは推進機関の会員で、会員になる義務があるのは電気事業者(28条の11)です。発電事業者に当たるかどうかは出力規模などの要件で決まるため、まず自社がその区分に該当するかを確認してください。実務のポイント:電気事業者に当たらなくても、系統への接続契約や託送の手続きを通じて一般送配電事業者からデータ提供を求められることはあります。法律上の義務と契約上の義務は別ルートで来るので、両方を確認しておくべきです
Q2出したデータって、ライバル会社に見られたりしませんか?
推進機関は特定の会員に偏らない中立機関として設計され、提出データは主に需給状況の監視(28条の40第1項第1号)に使われます。ただしエリア全体の需給実績などは集計して公表されます。実務のポイント:個社データの扱いは業務規程や情報公開のルールで決まります。気になるのは「漏れるか」より「どの粒度で公表されるか」です。新規参入時には、公表範囲を推進機関の資料で先に確認しておくのが安全です
Q3データ送るのを忘れてたら、いきなり罰金ですか?
本条違反に直接の刑罰を定めた規定があるかは確認が必要ですが、会員は推進機関の定款と業務規程に従う立場にあり、不備が続けば推進機関による是正の求めや定款に基づく措置の対象になりえます(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務上の痛手は罰則より信用です。ひっ迫時に正確なデータを出せない事業者は、系統運用側から要注意先として見られやすくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「情報提供は電力大手の仕事で、新電力や蓄電池事業者は対象外」と思われがちだが、条文の主語は「会員」である。電気事業者は推進機関の会員になる義務を負う(28条の11)。参入した時点で、データ提供義務もセットで背負うことになる
- データ提供義務があることは知っていても、その中身が業務規程と運用ルールでかなり細かく決まり、改定のたびに対応範囲が変わりうることまで把握している事業者は少ない。法律本文だけを読んでコンプライアンスチェックを終えると、実務の要求水準を見誤る
- 「データを出す=規制される」という見方は一面的である。推進機関から見れば、提出データは需給ひっ迫時の融通指示(28条の44)や広域的な系統運用の判断材料だ。正確なデータを出す事業者ほど、ひっ迫時に不意打ちの指示を受けにくい側に立てる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 28条の43:会員が推進機関へ情報を常時提供する義務 | 28条の40:推進機関の業務(第1項第1号が需給状況の監視) 28条の44:需給悪化時の推進機関による会員への指示 |
| 義務の主体 | 推進機関の会員 | 推進機関 指示を受ける会員 |
| 相互関係 | 監視業務の材料となるデータを供給する入口 | 提供データを使う業務の根拠 監視結果を受けて発動される出口 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では輸配電業が電力調度を担い、発電業者は調度に配合する義務を負う。全国の需給監視を中立機関に集約する日本の推進機関型とは組織設計が異なる
韓国では電力取引所が系統運用と市場運営を一体的に担い、発電事業者のデータはそこに集まる
ドイツでは送電系統運用者(ÜNB)がシステム責任を負い、発電設備運営者などに対する情報提供義務が法定されている
米国では NERC の信頼度基準により、系統運用者が必要な運用データを定め、発電事業者などがそれを提供する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 系統用蓄電池の事業計画を立てた。収益モデルは卸市場と需給調整市場の価格差を取る裁定取引だ。ところが放電量データを推進機関へ常時送る仕組みの費用が計画に入っていない。運転開始の三か月前になって、テレメータと通信回線の追加工事見積もりが届く
- 寒波で需給ひっ迫警報が出そうな夕方、あなたの会社の発電所が出力低下を起こした。推進機関へのデータ提出が遅れれば、エリア全体の需給判断も遅れる。あと二時間で点灯ピークが来る
- 太陽光の発電所を持つ地方の中小事業者が「うちは小さいから関係ない」と言う。本当にそうか。発電事業者に当たる規模なら会員義務があり、データ提出義務も付いてくる。規模の判定を先に確かめるべきだ
- 発電データを推進機関に出したら、競合他社に筒抜けにならないか? 営業担当者の不安は自然だが、推進機関は中立機関として設計されている。気にすべきは情報が漏れるかどうかより、どの粒度の情報が監視に使われ、どこまで公表されるかを業務規程で確認しておくことだ
取るべき行動
被害を受けた側:他社の情報提供遅れや誤りが原因で需給調整に支障が出て、自社の事業に影響したと考える場合1. 影響を受けた時間帯と自社の損失を記録する2. 推進機関の公表資料や事後検証報告で、需給状況と原因の説明を確認する3. 推進機関の苦情・紛争解決の窓口(28条の40に定める業務の一つ)への相談を検討する4. 契約関係のある相手に対しては、契約上の責任や民法上の請求の可否を専門家と整理する
訴えられた側:推進機関から情報提供の不備を指摘された場合1. 指摘された項目を、業務規程と運用ルールの該当条項に一つずつ照らし合わせる2. 計測・通信障害か、社内手順の欠落かを切り分け、原因と再発防止策を書面にまとめる3. 是正の期限と方法を推進機関と合意する4. 定款に基づく会員への処分や経済産業大臣の監督に発展しないよう、早めに経緯を説明しておく(具体的な処分内容は定款・最新の規程をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。提出のタイミングは「常時」が原則で、具体的な周期・期限は業務規程と運用ルールで定められる(最新の改正状況をご確認ください)。損害賠償など私法上の請求には一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正 電力システム改革の第一段階で推進機関制度を創設した際に設けられたと考えられる(新設、要確認)
- 令和4年(2022年)改正 大型蓄電池の位置づけ見直しに伴い、蓄電用の事業用電気工作物の放電に係る情報が対象として明記されたと考えられる(要確認)
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