電気事業法 第28条の48(広域系統整備計画)
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- 推進機関は、広域系統整備交付金交付等業務を実施するため、電気事業の広域的運営を推進するために特に必要な電線路その他の変電用、送電用及び配電用の電気工作物の整備及び更新に関する計画(以下「広域系統整備計画」という。)を策定し、経済産業大臣に届け出なければならない。
- 2.広域系統整備計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
- 一整備又は更新をしようとする電線路その他の経済産業省令で定める電気工作物
- 二前号の電気工作物に係る整備又は更新の方法
- 三第一号の電気工作物に係る整備又は更新に関する費用の概算額及びその負担の方法
- 四その他経済産業省令で定める事項
- 3.推進機関は、第一項の規定による届出をした広域系統整備計画を変更するときは、あらかじめ、経済産業大臣に届け出なければならない。ただし、経済産業省令で定める軽微な事項に係る変更をするときは、この限りでない。
- 4.経済産業大臣は、第一項又は前項本文の規定による届出のあつた広域系統整備計画が次の各号のいずれかに適合していないと認めるときは、推進機関に対し、相当の期限を定め、当該広域系統整備計画を変更すべきことを命ずることができる。
- 一届出に係る電気工作物の整備又は更新をすることが電気の需給の状況及びその見通しに照らし必要かつ適切と認められること。
- 二円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
- 三不当に差別的でないこと。
- 四届出に係る費用の概算額の算定方法及びその負担の方法が経済産業省令で定める基準に適合すること。
- 5.推進機関は、第三項ただし書の経済産業省令で定める軽微な事項に係る変更をしたときは、遅滞なく、その変更をした広域系統整備計画を経済産業大臣に届け出なければならない。
この条文の基本情報
広域系統整備計画とは何ですか?
定義広域系統整備計画とは、電気事業法第28条の48に定められた規定で、「推進機関は、広域系統整備交付金交付等業務を実施するため、電気事業の広域的運営を推進するために特に必要な電線路その他の変電用、送電用及び配電用の電気工作物の整備及…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第28条の48(広域系統整備計画)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第28条の48の条文原文は「推進機関は、広域系統整備交付金交付等業務を実施するため、電気事業の広域的運営を推進するために特に必要な電線路その他の変電用、送電用及び配電用の電気工作物の整備及…」で始まります。
- 電気事業法第28条の48は第六目 業務に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第28条の48の前の条は電気事業法第28条の47です。
- 電気事業法第28条の48の次の条は電気事業法第28条の49です。
- 電気事業法第28条の48には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の48 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の48(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/28_48
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法28条の48は、推進機関が広域系統整備計画を策定して経済産業大臣に届け出る義務と、大臣が四つの基準で審査し変更を命じられることを定める。
Q · 北海道と本州をつなぐような送電網の増強計画は、誰が作って誰がチェックしているの?
推進機関が作り、経済産業大臣が審査する
電気事業法28条の48により、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が広域系統整備計画を策定し、経済産業大臣に届け出ます。計画には対象設備、整備・更新の方法、費用の概算額と負担方法を記載します。大臣は、需給見通しに照らした必要性・適切性、実施の確実性、不当な差別の有無、費用の算定方法と負担方法が省令の基準に適合するかを審査し、適合しなければ相当の期限を定めて変更を命じることができます。
解説
毎月の電気料金の明細を見ても、北海道と本州を海底ケーブルでつなぐ工事の費用は、項目として書かれていない。それでもその費用は、託送料金(送配電網の使用料。電気料金に含まれている)や再エネ賦課金を通じて、あなたも負担することになりうる。電気事業法28条の48は、その巨大な送電網投資の設計図である「広域系統整備計画」を誰が作り、誰がチェックするかを定めた条文である。計画を作るのは電力広域的運営推進機関(全国の電力会社が会員となる認可法人、通称 OCCTO)で、経済産業大臣に届け出る。計画には、どの設備を、どの方法で整備するか、概算費用はいくらで、誰がどう負担するかを書かなければならない。大臣は、計画が需給の見通しに照らして必要かつ適切か、確実に実施できるか、不当に差別的でないか、費用の算定方法と負担方法が省令の基準に合っているかを審査し、合わなければ変更を命じられる。この四つの審査基準を知っていれば、送電網の議論は「専門家だけの話」から「論点を指摘できる話」に変わる。
法的な位置づけ
広域系統整備計画とは、電気事業法28条の48に基づき電力広域的運営推進機関が策定する、電気事業の広域的運営の推進に特に必要な電線路その他の送電用・変電用・配電用電気工作物の整備および更新に関する計画である。対象設備、整備方法、費用の概算額と負担方法を定め、経済産業大臣への届出と審査の対象となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象設備と整備方法を特定する 推進機関は、広域的運営の推進に特に必要な電線路・変電設備等のうち省令で定める電気工作物を特定し、整備または更新の方法を定める
- 2.費用の概算額と負担方法を算定する 整備・更新に要する費用の概算額を算定し、その負担の方法を省令の基準に適合する形で計画に記載する
- 3.計画を策定し経済産業大臣に届け出る 記載事項(2項の四項目)に漏れがないことを確認したうえで、広域系統整備計画を経済産業大臣に届け出る
- 4.変更時は軽微か否かを判断して届け出る 計画を変更する場合、省令の軽微な事項に該当しなければ事前に届け出る。軽微な変更なら変更後に遅滞なく届け出る
- 5.変更命令への対応 大臣から変更命令を受けた場合、指定された相当の期限内に計画を変更する。不服があれば行政事件訴訟法に基づく取消訴訟も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1広域系統整備計画とは何ですか?
地域をまたぐ基幹送電線や連系線などの整備・更新計画です。電気事業法28条の48に基づき、電力広域的運営推進機関が策定し経済産業大臣に届け出ます。
Q2広域系統整備計画は誰が作るのですか?
電力広域的運営推進機関(OCCTO)です。個々の電力会社ではなく、全国の電気事業者が会員となる認可法人が計画の策定主体となります。
Q3広域系統整備計画には何を書く必要がありますか?
整備・更新する電気工作物、その方法、費用の概算額と負担方法、その他省令で定める事項の四項目です(28条の48第2項)。
Q4広域系統整備計画の変更は届出が必要ですか?
原則として事前の届出が必要です。ただし省令で定める軽微な変更は事前届出が不要で、変更後に遅滞なく届け出れば足ります(3項・5項)。
Q5経済産業大臣は広域系統整備計画を審査できますか?
できます。必要性・適切性、実施の確実性、非差別性、費用の算定・負担方法の基準適合性のいずれかに適合しないと認めるとき、変更を命じられます。
Q6連系線の増強費用は誰が負担しますか?
計画に負担方法の記載が義務付けられています。託送料金や賦課金などを通じて需要家全体に転嫁される仕組みが議論・制度化されてきました(最新の制度要確認)。
Q7広域系統整備計画はどこで確認できますか?
電力広域的運営推進機関の公表資料や、経済産業省・資源エネルギー庁の審議会資料で確認できます。条文自体はe-Gov法令検索で閲覧できます。
Q8変更命令に従わないとどうなりますか?
本条は変更命令の根拠を定めるのみで、違反時の効果は電気事業法の監督規定や罰則規定によります。具体的な扱いは関連条文の確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1送電網の工事費って、結局うちの電気代に乗っかってくるってこと?
その可能性はある。本条2項3号は、計画に費用の概算額とその負担の方法を記載するよう求めている。負担の仕組みとしては、託送料金を通じて全国で負担する方式や、再エネに由来する便益分を賦課金でまかなう方式などが議論・制度化されてきた(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:負担方法の細部は法律本体ではなく省令や審議会資料で決まることが多い。ニュースより審議会の配付資料を読むほうが、実際の負担構造を早く正確に把握できる
Q2大臣が計画にダメ出しすることって、実際にあるの?
本条4項は、需給の見通しに照らした必要性・適切性、実施の確実性、非差別性、費用の算定方法と負担方法の基準適合性の四つのうちいずれかに適合しないと認めるとき、大臣が変更を命じられると定めている。実務のポイント:実務では、正式な変更命令に至る前に、審議会での議論や事前調整の段階で計画内容が修正されることが多いとみられる。命令の件数だけを見て「審査は形だけ」と判断すると、本当の調整の場を見落とす
間違えやすい点 AI による整理
- 送電線の増強は電力会社が自分の判断で勝手に行っているものだと思われがちだが、地域をまたぐ基幹的な整備は推進機関が計画を作り、大臣への届出と審査を経る仕組みになっている。個々の電力会社の経営判断だけでは決まらない
- 費用の話を「どこかの会社が払うもの」と捉えていると、全体像を見誤る。計画には費用の負担方法まで記載しなければならず、最終的には託送料金や賦課金を通じて需要家(電気を使う人)全体に転嫁される構造がある。負担の割振りこそが、本条で最も政治的な論点である(最新の改正状況をご確認ください)
- 「不当に差別的でないこと」は、一般論として添えられただけの飾り文句ではない。特定の電源や特定の地域の事業者だけが有利になる整備計画は、大臣が変更を命じる根拠になる。系統にアクセスできるかどうかで生き残りが決まる新規参入者にとって、最も実効性のある防波堤の一つである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 28条の48:地域をまたぐ送電網の整備・更新計画 | 18条:一般送配電事業者の託送供給等約款 |
| 主体 | 電力広域的運営推進機関 | 一般送配電事業者 |
| 費用との関係 | 費用の概算額と負担方法を計画に記載 | 託送料金として需要家・小売事業者から回収する経路 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は輸配電業を担う事業者が電力網を整備し、主管機関と電業管制機構が監督する構造。日本のような独立した広域機関による計画策定とは設計が異なる
韓国は政府が電力需給基本計画を策定し、送電網整備も国の計画と韓国電力公社の主導で進む
ドイツは送電系統運用者が共同で系統開発計画を作成し、連邦ネットワーク庁が審査・承認する。計画主体と審査主体の分離は日本と類似
米国はFERCが地域送電計画と費用配分の原則を義務付け、受益者負担の考え方を明示している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 再エネ発電所を北海道で計画しているが、系統の空き容量がなく接続に何年もかかると言われた。そんなとき、広域系統整備計画に自分の地域の増強が入っているかどうかで、事業計画の時間軸そのものが変わる。計画の公表資料と変更の届出を追いかけることが、融資交渉の材料になる
- 電気料金の値上げを知らせる案内が届いたとき、その中にどれだけの系統整備費が含まれているのか、確かめることはできる? 計画には費用の概算額と負担方法の記載が義務付けられている。どこまで遡って調べられるかを知っている人だけが、値上げの説明を検証できる
- あなたは一般送配電事業者の担当者で、推進機関から計画の変更に伴う工事費の見直しを求められた。軽微な変更なら事後の届出で足りるが、それ以外は事前の届出が必要になる。どちらに該当するかの判断を誤れば、手続違反を指摘されるリスクがある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 系統接続を待たされている発電事業者であれば、推進機関が公表する広域系統整備計画と関連資料で、自分の地域の増強が含まれているか、工期はいつかを確認する2. 計画が特定の事業者に不当に不利に見える場合は、「不当に差別的でないこと」(4項3号)との適合性を論点として整理し、推進機関や経済産業省(資源エネルギー庁)に意見を伝える3. 費用負担に疑問がある需要家・事業者は、負担方法の記載と省令基準を照合する4. 法的対応は弁護士に相談する
訴えられた側:1. 推進機関や関係する一般送配電事業者の立場であれば、計画の記載事項(2項の四項目)に漏れがないかを確認する2. 変更が「軽微な事項」に該当するかどうかを省令に照らして判断し、該当しないなら事前に届け出る3. 軽微な変更をした場合は遅滞なく届け出る(5項) 4. 変更命令を受けた場合は、指定された相当の期限内での対応計画を立て、審査基準ごとに反論の根拠となる資料を準備する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はなく、民事上の請求権には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。手続上は、軽微な変更以外の変更は「あらかじめ」(事前に)、軽微な変更は「遅滞なく」届け出る必要があり、変更命令には大臣が定める「相当の期限」がある。変更命令に対して取消訴訟を提起する場合の出訴期間は、原則として処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 令和2年(2020年)改正(強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律) 広域系統整備計画の策定・届出と広域系統整備交付金の仕組みが法律に位置付けられたとされるが、新設か改正か、および施行日は要確認
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 新設:強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律により、広域系統整備計画の届出・審査と広域系統整備交付金の仕組みが法律上整備されたとされる(施行日・新設か改正かは要確認)
- 電気事業法 第28条の4推進機関の目的、広域的運営の推進(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第28条の40推進機関の業務の範囲(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第28条の49広域系統整備交付金の交付に関する規定(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第18条託送供給等約款、費用回収の経路
- 行政手続法 第13条変更命令の際の意見陳述手続
- 再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法 第1条賦課金による再エネ由来便益分の負担制度の基盤(現行効力を要確認)
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