電気事業法 第2条の7(承継)
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- 小売電気事業の全部の譲渡しがあり、又は小売電気事業者について相続、合併若しくは分割(小売電気事業の全部を承継させるものに限る。)があつたときは、小売電気事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該小売電気事業の全部を承継した法人は、小売電気事業者の地位を承継する。ただし、当該小売電気事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該小売電気事業の全部を承継した法人が第二条の五第一項各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するときは、この限りでない。
- 2.前項の規定により小売電気事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
- 3.前条第五項の規定は、前項の規定による届出に準用する。
この条文の基本情報
承継とは何ですか?
定義承継とは、電気事業法第2条の7に定められた規定で、「小売電気事業の全部の譲渡しがあり、又は小売電気事業者について相続、合併若しくは分割(小売電気事業の全部を承継させるものに限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第2条の7(承継)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第2条の7の条文原文は「小売電気事業の全部の譲渡しがあり、又は小売電気事業者について相続、合併若しくは分割(小売電気事業の全部を承継させるものに限る。」で始まります。
- 電気事業法第2条の7は第一款 事業の登録に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第2条の7の前の条は電気事業法第2条の6です。
- 電気事業法第2条の7の次の条は電気事業法第2条の8です。
- 電気事業法第2条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第2条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第2条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/2_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法2条の7は、小売電気事業の全部の譲渡・相続・合併・分割があったとき、承継者が小売電気事業者の地位を承継すると定める。ただし承継者が登録拒否事由に当たれば承継しない。
Q · 新電力を買収したら、電気を売るための登録を取り直さないといけないの?
事業の全部を承継すれば不要。ただし欠格事由があれば承継できない
電気事業法2条の7により、小売電気事業の全部の譲渡し、相続、合併、事業全部の会社分割があれば、承継者は小売電気事業者の地位をそのまま受け継ぎ、新規登録は不要です。ただし承継者が2条の5第1項各号(第4号を除く)の登録拒否事由に当たる場合は承継されません。承継後は遅滞なく経済産業大臣への届出が必要です。家庭向け部門だけといった一部の譲受けでは地位は移らず、買い手自身の登録(2条の2)が必要になります。
解説
電力会社を丸ごと買えば、経済産業大臣の新しい審査を受けなくても、翌日から電気を売れる。電気事業法2条の7はそういう条文である。小売電気事業の「全部」を譲り受けた場合、あるいは相続、合併、事業全部の会社分割があった場合、引き継いだ者は「小売電気事業者の地位」をそのまま受け継ぐ。必要なのは、後から遅滞なく届け出ることだけだ。ただし条件が二つある。第一に「全部」でなければならない。家庭向けの契約だけ、一つの地域だけといった一部譲渡では地位は移らず、買った側が自分で登録を持っていなければ電気を売れない。第二に、引き継ぐ側が登録拒否事由(2条の5第1項各号、第4号を除く)に一つでも当たると承継は成立しない。たとえば罰金刑を受けてからの経過期間が足りない、役員に該当者がいる、といった場合である。新電力の撤退や身売りが相次いだ後の今、あなたの家の電気代の請求元がある日突然変わる仕組みは、この一条で動いている。
法的な位置づけ
電気事業法第2条の7は小売電気事業者の地位の承継を定める規定であり、小売電気事業の全部の譲渡し、相続、合併または事業全部を承継させる分割があった場合に、承継者が新たな登録を要せず小売電気事業者の地位を承継する旨を規定する。承継者が登録拒否事由(第2条の5第1項各号、第4号を除く)に該当するときは承継されず、承継者には経済産業大臣への遅滞ない届出義務が課される。
手順
- 1.承継スキームが「全部」に当たるか確認 事業譲渡・会社分割の対象が小売電気事業の全部か、一部の顧客・地域に限られるかを契約書ドラフトで確認する。一部なら地位は承継されないため、自社の新規登録(2条の2)を並行して進める
- 2.承継者と役員の欠格事由を洗い出す 承継者本人と全役員について、電気事業法2条の5第1項各号(第4号を除く)の登録拒否事由に該当しないかをデューデリジェンスの初期段階で確認する
- 3.効力発生後、経済産業大臣へ届出 合併・分割・譲渡の効力発生後、遅滞なく小売電気事業者の地位の承継を経済産業大臣に届け出る。様式や添付書類は資源エネルギー庁の最新の案内を確認する
- 4.需要家への通知と問い合わせ窓口の整備 請求元の変更を需要家に通知し、供給条件の継続・変更点を説明する。請求元変更直後は問い合わせや解約申出が集中するため、窓口体制を厚くしておく
よくある質問 AI による整理
Q1小売電気事業者の地位の承継とは?
事業の全部を譲り受けた者や相続人、合併後の法人などが、新規登録を受けずに小売電気事業者の立場を引き継ぐ制度です。電気事業法2条の7が根拠です。
Q2小売電気事業 事業譲渡 登録は必要?
事業の全部の譲渡しなら地位が承継され新規登録は不要です。一部の譲渡しでは承継されず、買い手は自ら2条の2の登録を受ける必要があります。
Q3小売電気事業者 承継 届出 いつまで?
承継後「遅滞なく」経済産業大臣に届け出る必要があります。条文上の日数の定めはないため、効力発生後速やかに手続するのが実務です。
Q4株式譲渡で小売電気事業者の登録はどうなる?
株式取得では事業者である会社自体は変わらないため、地位の承継は問題になりません。2条の7が対象とするのは事業譲渡・相続・合併・分割です。
Q5小売電気事業者の登録拒否事由とは?
電気事業法2条の5第1項各号に定める事由で、一定の刑罰歴や登録取消歴、役員の欠格などが含まれます。承継では第4号を除く各号が承継者に適用されます。
Q6会社分割で小売電気事業を移すことはできる?
小売電気事業の全部を承継させる分割であれば、承継法人が地位を承継します。事業の一部だけを切り出す分割では地位は移りません。
Q7新電力が合併したら電気料金はどうなる?
合併は包括承継なので供給契約は原則そのまま存続会社に移ります。その後の料金改定には契約条件に沿った通知等があるため、内容を確認して比較しましょう。
Q8小売電気事業者が死亡したら事業はどうなる?
相続人が欠格事由に当たらなければ地位を承継できます。承継した相続人は遅滞なく経済産業大臣に届け出る必要があり、継続か廃止かの判断も急がれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電力会社が合併したら、こっちの同意なしで契約が移るんですか?
合併は包括承継なので、供給契約は原則として存続会社にそのまま移る。事業者の側でも、電気事業法2条の7により小売電気事業者の地位が承継され、改めて登録を受ける必要はない。実務のポイント:同意が不要だからといって、解約できなくなるわけではない。承継をきっかけに料金体系が見直されることは多いので、通知が届いた時点で条件を比べ、乗換えるかどうかを判断するのが得策である
Q2家庭向け部門だけ買い取る予定ですが、登録は引き継げますか?
引き継げない。2条の7が承継を認めるのは、小売電気事業の「全部」の譲渡や「全部」を承継させる会社分割に限られる。一部を譲り受ける場合、買い手は自分の小売電気事業者登録(2条の2)が必要である。実務のポイント:登録審査には一定の期間がかかる。クロージング日から逆算して、登録申請を最初に動かすのが実務の定石である。間に合わなければ、いったん全部を承継するスキームに組み替えることも検討に値する
Q3相続で電気の小売事業を継いだけど、届出しないとどうなりますか?
2条の7第2項は遅滞なく届け出る義務を定めており、怠れば行政指導や罰則の対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。そもそも相続人が欠格事由に当たる場合は、地位自体が承継されない。実務のポイント:続けるつもりがないなら、承継の届出と並行して事業廃止の手続と需要家への周知を急ぐ。需要家の供給先が決まらないまま放置するのが最も危険である
間違えやすい点 AI による整理
- 「事業譲渡契約を結べば、登録も一緒についてくる」と思われがちだが、承継されるのは事業の「全部」を譲り受けた場合に限られる。一部の顧客や一部の地域だけを買う取引では地位は移らず、買い手は自分の登録で営業するしかない
- 承継が届出制であることは知っていても、引き継ぐ側の欠格事由がそのまま審査されることの重さは見落とされやすい。役員一人の過去の罰金刑で承継そのものが成立しなくなり、合併の効力が発生した日に電気を売る資格のない会社が顧客を抱えている、という事態が起こりうる
- 需要家の側から見ると「会社が変わったのだから契約も切れたはずだ」と感じるが、法律は地位の承継として扱う。合併や相続のような包括承継では、供給契約も原則としてそのまま引き継がれる。したがって、黙っていれば旧条件のまま契約が続き、新しい会社の料金改定に従うことになる。解約するかどうかは、自分から動いて判断するしかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 市場参入の方法 | 2条の7:事業全部の承継による地位の承継 | 2条の2:新規の小売電気事業者登録 2条の6:登録内容の変更登録等 |
| 大臣の関与 | 事後の届出(遅滞なく) | 事前の登録審査 変更内容に応じた変更登録または届出 |
| 欠格事由の扱い | 2条の5第1項各号(第4号を除く)を承継者に適用 | 2条の5の登録拒否事由で審査 登録済み事業者が前提 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は2017年改正で発電・售電の一部を開放したが、一般家庭向け小売の全面自由化には至っておらず、日本の承継規定と同水準の対照は限定的
ドイツは家庭向け供給を登録制ではなく届出(Anzeige)制とするため、地位の承継という発想自体が日本より軽い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ある月、電気料金の請求書の会社名が見たことのない名前に変わっていた。合併や事業全部の譲渡で地位が承継されていれば、新しい会社の供給は合法である。確認すべきなのは、料金単価と解約条件が前の契約から変わっていないかの一点だ
- M&A の買い手側の法務担当として、地方の新電力の家庭向け部門だけを切り出して買う案を検討している。「一部」の譲受けでは地位は承継されない。クロージング日までに自社の小売電気事業者登録が下りていなければ、引き継いだ顧客に一日も電気を売れない
- 小売電気事業を営んでいた個人事業主の父が亡くなった。相続人であるあなたは何をすべきか? 相続で地位は承継されうるが、遅滞なく経済産業大臣への届出が必要である。同時に、事業を続けるのか廃止するのか、需要家への供給を止めない段取りを数週間のうちに決めなければならない
- 合併の効力発生日まであと10日。存続会社の役員の一人が、2年前に電気事業法違反で罰金刑を受けていたことが発覚した。この欠格事由に当たれば地位は承継されない。役員の交代か、スキームの組み直しか、今週中に決めなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 請求元が変わったら、旧会社と新会社からの通知書面を探し、合併、事業全部の譲渡、会社分割のどれなのかを確認する2. 経済産業省(資源エネルギー庁)が公表する小売電気事業者の登録一覧で、新会社が載っているかを照合する3. 料金単価、燃料費調整、解約金の条件が旧契約と同じかを書面で確かめる4. 不利な変更や不明点があれば、電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口や消費生活センターに相談し、乗換えを比較する
訴えられた側:1. スキームを確定する前に「全部」の承継に当たるかを検証する。一部譲渡なら自社の登録取得を並行して進める2. 引き継ぐ側と全役員について、2条の5第1項各号(第4号を除く)の欠格事由がないかを確認する3. 効力発生後は遅滞なく経済産業大臣に届け出る4. 需要家への通知と供給条件の説明を整え、苦情や解約の申出が集中する時期に備えて窓口の体制を厚くしておく
時効(請求できる期限):届出は承継後「遅滞なく」行う必要があり、日数の定めはない(届出を怠った場合の罰則は最新の改正状況をご確認ください)。需要家の金銭請求に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成28年(2016年)4月施行 電力小売全面自由化に伴う小売電気事業の登録制導入の一環として整備されたとみられる。新設時期とその後の改正の有無は人による検証が必要
- 電気事業法 第2条の2小売電気事業の登録制の本則
- 電気事業法 第2条の5登録拒否事由、承継者にも適用
- 電気事業法 第2条の6変更登録等、第5項を届出に準用
- 電気事業法 第2条の9登録の取消し(現行効力を要確認)
- 会社法 第750条吸収合併による権利義務の包括承継
- 民法 第896条相続による権利義務の一般承継
- 民法 第539条の2契約上の地位移転、需要家契約の扱い
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