電気事業法 第2条の5(登録の拒否)
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- 経済産業大臣は、第二条の三第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
- 一この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
- 二第二条の九第一項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
- 三法人であつて、その役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
- 四小売供給の相手方の電気の需要に応ずるために必要な供給能力を確保できる見込みがないと認められる者その他の電気の使用者の利益の保護のために適切でないと認められる者
- 2.経済産業大臣は、前項の規定による登録の拒否をしたときは、理由を記載した文書をその申請書を提出した者に送付しなければならない。
この条文の基本情報
登録の拒否とは何ですか?
定義登録の拒否とは、電気事業法第2条の5に定められた規定で、「経済産業大臣は、第二条の三第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載が…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第2条の5(登録の拒否)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第2条の5の条文原文は「経済産業大臣は、第二条の三第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載が…」で始まります。
- 電気事業法第2条の5は第一款 事業の登録に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第2条の5の前の条は電気事業法第2条の4です。
- 電気事業法第2条の5の次の条は電気事業法第2条の6です。
- 電気事業法第2条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第2条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第2条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/2_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法2条の5は、欠格事由に該当する者や申請書類に重要な虚偽記載がある者について、経済産業大臣に小売電気事業の登録拒否を義務づけ、理由の書面送付を求める。
Q · 新電力会社の役員に電気事業法違反の前科がある人がいたら、登録はどうなるの?
2年未経過なら会社ごと登録が拒否される
電気事業法2条の5第1項1号・3号により、同法またはこれに基づく命令の違反で罰金以上の刑に処せられ、執行を終わった日等から2年を経過しない者が役員にいる法人は、小売電気事業の登録を拒否されます。大臣に裁量はなく「拒否しなければならない」とされています。拒否された場合は理由を記載した文書が送付され(2項)、審査請求や取消訴訟で争うことができます。
解説
電気を売る会社は誰でも名乗れるわけではない。2016年の電力小売全面自由化で参入の門は開いたが、門番が置かれた。それが本条である。経済産業大臣は、申請者が本条の欠格事由に一つでも当たる場合、または申請書類に重要事項の虚偽記載や記載漏れがある場合、登録を「拒否しなければならない」。「拒否できる」ではない。1号から3号の形式的な欠格事由に当たれば、大臣に裁量はない。見落とされやすい点が二つある。第一に、1号の前科は「この法律又はこの法律に基づく命令」の違反に限られる。他の法律で有罪になっていても1号には当たらない。ただし4号の「電気の使用者の利益の保護のために適切でない」者に当たるかどうかは別に審査される。第二に、法人の場合は役員一人の経歴で会社全体が拒否される(3号)。新電力を立ち上げるなら、事業計画より先に役員名簿を点検することになる。そして拒否されたら、理由を書いた文書が必ず届く(2項)。その文書が、反論の出発点になる。
法的な位置づけ
電気事業法第2条の5は、小売電気事業の登録拒否事由を定める規定である。同法違反による刑事処分歴、登録取消歴、役員の欠格、供給能力確保の見込みの欠如等に該当する申請者、および申請書類に重要事項の虚偽記載・記載欠落がある申請者について、経済産業大臣に登録拒否を義務づけ、拒否理由の書面送付を求める。
よくある質問 AI による整理
Q1小売電気事業者の登録拒否事由とは?
電気事業法違反の刑から2年未経過、登録取消しから2年未経過、役員に該当者がいる法人、供給能力確保の見込みがない者等、および申請書類の重要な虚偽・欠落です(2条の5)。
Q2新電力の登録に必要な条件は?
2条の3の申請書と添付書類を提出し、2条の5の欠格事由に当たらないことが必要です。特に需要に応じた供給能力を確保できる見込みが審査されます。
Q3詐欺罪の前科があると小売電気事業の登録はできない?
1号の対象は電気事業法とその命令の違反による刑に限られます。ただし4号の「使用者の利益の保護のために適切でない」の判断材料となる可能性は否定できません。
Q4登録を取り消された会社の元役員は新会社を作れる?
取消しの日から2年を経過しない間は、その人が役員にいる新会社も3号により登録を拒否されます。名義を変えても欠格は引き継がれます。
Q5供給能力を確保できる見込みはどう判断される?
電源調達契約や卸電力市場からの調達計画、需給管理体制などの裏付け資料をもとに判断されます。具体的な基準は資源エネルギー庁の運用をご確認ください。
Q6登録拒否の通知はいつ届く?
条文に処理期間の定めはありませんが、拒否した場合は理由を記載した文書の送付が義務づけられています(2条の5第2項)。標準処理期間は運用をご確認ください。
Q7申請書の記載ミスでも登録拒否される?
対象は「重要な事項」の虚偽記載と「重要な事実」の記載欠落です。軽微な誤記は補正で対応されることが多いですが、供給力計画の虚偽などは拒否事由になります。
Q8小売電気事業の登録拒否は違法?争える?
登録拒否は行政処分なので、知った日の翌日から3か月以内の審査請求、または6か月以内の取消訴訟で違法性を争えます。理由提示の不備も争点になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1役員の一人が昔、電気事業法違反で罰金を払ってたんですけど、会社ごとアウトですか?
罰金を納付した日(執行を終わった日)から2年が経っていなければ、その人が役員にいる限り法人の登録は拒否されます(本条1項1号、3号)。2年が過ぎていれば1号・3号には当たりません。実務のポイント:起算点は判決の日ではなく執行を終えた日です。罰金の納付日がいつだったかで数か月ずれることがあるので、申請前に納付日を書類で確認しておくべきです
Q2執行猶予中の人が役員だとどうなりますか?
一般的な解釈では、執行猶予期間中は「執行を受けることがなくなった」とはいえないため欠格事由に当たる側に入ります。一方、猶予期間を無事に満了すると刑の言渡しは効力を失う(刑法27条)ため、その時点で欠格から外れると解されています。実務のポイント:猶予期間の満了日をまたいで申請時期を調整するだけで、結論が変わることがあります(具体的な案件では最新の運用をご確認ください)
Q3拒否理由に納得できないとき、とりあえず出し直せばいいんですか?
出し直すことはできますが、同じ理由でまた拒否されるリスクがあります。登録拒否は行政処分なので、審査請求(行政不服審査法)や取消訴訟(行政事件訴訟法)で争う道もあります。実務のポイント:本条2項は理由を書いた文書の送付を義務づけています。理由が抽象的で何を直せばよいか分からない場合は、手続の違法を主張する材料になります。出し直す前に、通知書を専門家に一度読んでもらうべきです
間違えやすい点 AI による整理
- 「前科があれば電力事業はできない」と思われがちだが、1号が見るのは電気事業法とその命令の違反による罰金以上の刑だけである。たとえば詐欺罪の前科は1号の欠格事由に直接は当たらない。ただし4号の「使用者の利益の保護のために適切でない」の判断材料にされうるので、無関係とも言い切れない。どこまで4号で拾えるかは条文上明確ではなく、運用に委ねられている
- 4号の「供給能力を確保できる見込み」は、書類上の数字合わせで通るものと軽く見られやすい。しかし2021年度冬から2022年にかけての卸電力価格の高騰で新電力の撤退・倒産が相次ぎ、利用者が契約先を失う事態が社会問題になった。その後、資源エネルギー庁は登録時の審査を強化する方向に動いている(最新の運用状況をご確認ください)。撤退が利用者に与える被害を、入口の審査で防ごうとしているのである
- 申請者から見れば、登録拒否は「お役所に断られた」という行政上のつまずきにすぎない。法律から見れば、登録拒否は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)であり、審査請求や取消訴訟で争うことができる。このずれに気づかず、通知を受け取ってすぐ「申請し直そう」と動くと、争える期限が静かに過ぎていく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 2条の5:登録申請時の入口審査(登録拒否) | 2条の2:小売電気事業を営むには登録が必要という登録制の根拠 2条の9:登録後の事業者に対する登録取消し |
| 大臣の判断の性質 | 欠格事由・重要な虚偽記載があれば「拒否しなければならない」 | 登録を受けない営業自体が許されない 取消事由に該当する場合の取消し(要件と効果は同条で確認) |
| 相互の関係 | 2号は2条の9の取消歴を欠格事由として取り込む | 本条の審査を通過してはじめて登録が得られる 取消しを受けると2年間は本条2号・3号で再参入が阻まれる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2017年改正で再生可能エネルギー由来の售電業を開放し、設立には許可・登記が必要とされる。一般の電力小売は日本ほど全面自由化されていない
韓国は電気事業を許可制とし、欠格事由を別条で定める。電力小売は韓国電力公社の事実上の独占が続いている
ドイツは家庭向け供給を届出制とし、信頼性や供給能力を欠く場合に連邦ネットワーク庁が供給を禁止できる仕組みをとる
米国は州ごとの規制で、自由化州のテキサスでは小売電気事業者に州公益事業委員会の認証が必要とされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地域電力会社の立ち上げを準備している自治体出資の新会社。取締役候補の一人が、別の会社で役員をしていた際に電気事業法違反で罰金刑を受け、まだ2年が経っていなかった。この一人が名簿に入っている限り、会社の登録は通らない(3号)。登録申請の前に役員構成を組み替えるしかない
- もし2年前に登録を取り消された会社の元代表が、新しい会社を作って申請し直したら、どうなる? 取消しの日から2年を経過していなければ、その人が役員にいるだけで新会社も拒否される(2号、3号)。看板の掛け替えでは抜けられない
- 申請書の供給力確保計画に、まだ交渉中の電源調達契約を「締結済み」と書いた。重要な事項の虚偽記載として登録拒否の対象になる。審査は書面だけで終わらず、裏付け資料を求められることがある
- 拒否通知が届いた。行政不服審査法上の審査請求の期限は、処分があったことを知った日の翌日から3か月。通知書の理由欄を読み込み、反論できる事実と資料をそろえる時間は思ったより短い
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拒否通知の理由記載を読み、1号から3号の形式要件による拒否か、4号の供給能力・利益保護の評価による拒否か、虚偽記載とされた拒否かを切り分ける2. 形式要件による拒否なら、事実誤認(期間計算や役員の特定の誤り)がないかを確認する3. 4号による拒否なら、電源調達契約や需給管理体制の追加資料で反論できるかを検討する4. 審査請求で争うか、欠陥を直して再申請するかを、時間とコストで比較する。行政法に強い弁護士に早めに相談する
訴えられた側:1. 虚偽記載を指摘されたら、まず故意の虚偽なのか、計画段階の記載が不正確だっただけなのかを社内で事実確認する2. 交渉中の契約を「締結済み」と書いたような記載は速やかに訂正し、経緯を説明する資料を用意する3. 役員に欠格者がいる場合は、申請を取り下げて役員構成を見直したうえで再申請する方が早いことが多い4. 担当官との面談記録を必ず残す
時効(請求できる期限):審査請求:処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟:処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。欠格期間:刑の執行を終わった日・執行を受けることがなくなった日、または登録取消しの日から2年
学説
一般的理解:1号から3号は客観的な欠格事由で、該当すれば大臣に裁量のない羈束的判断となる。4号は「見込み」「適切でない」という評価的要件を含み、行政庁の判断の余地が大きいと解される
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成28年(2016年)4月施行 電力システム改革第2弾(小売全面自由化)に伴い、小売電気事業の登録制とあわせて登録拒否事由が定められたとされる。改正回数と各号の文言変更の詳細は人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:電気事業法等の一部を改正する法律(電力システム改革第2弾)により小売電気事業の登録制と登録拒否事由が整備され、平成28年(2016年)4月の小売全面自由化とともに施行されたとされる。以後の文言改正の詳細は要検証
- 電気事業法 第2条の2小売電気事業の登録制の根拠
- 電気事業法 第2条の3登録申請書の記載事項・添付書類
- 電気事業法 第2条の9登録取消し、2号欠格の前提(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第2条の12登録後の供給能力確保義務(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第8条申請拒否処分の理由提示義務
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間3か月
- 行政事件訴訟法 第14条取消訴訟の出訴期間6か月
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