電気事業法 第2条の9(登録の取消し)
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- 経済産業大臣は、小売電気事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第二条の二の登録を取り消すことができる。
- 一この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。
- 二不正の手段により第二条の二の登録又は第二条の六第一項の変更登録を受けたとき。
- 三第二条の五第一項第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
- 2.第二条の五第二項の規定は、前項の場合に準用する。
この条文の基本情報
登録の取消しとは何ですか?
定義登録の取消しとは、電気事業法第2条の9に定められた規定で、「経済産業大臣は、小売電気事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第二条の二の登録を取り消すことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第2条の9(登録の取消し)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第2条の9の条文原文は「経済産業大臣は、小売電気事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第二条の二の登録を取り消すことができる。」で始まります。
- 電気事業法第2条の9は第一款 事業の登録に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第2条の9の前の条は電気事業法第2条の8です。
- 電気事業法第2条の9の次の条は電気事業法第2条の10です。
- 電気事業法第2条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第2条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第2条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/2_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法第2条の9は、経済産業大臣が小売電気事業者の登録を取り消せる三つの場合を定める。違反を理由とする取消しには、公共の利益の阻害が要件となる。
Q · 電力会社の小売登録は、どんなときに国に取り消されるの?
公益を害する法令違反、不正登録、欠格該当の三つ
電気事業法第2条の9第1項により、経済産業大臣は、①電気事業法やそれに基づく命令に違反し、公共の利益を阻害すると認めるとき、②不正の手段で登録や変更登録を受けたとき、③登録拒否事由(第2条の5第1項第1号・第3号)に該当するに至ったときに、小売電気事業者の登録を取り消すことができます。①だけに「公共の利益」の絞りがあり、取消しは大臣の裁量です。取消しの際は理由を示した通知が必要です(同条第2項)。
解説
電気代の請求書に載っている会社名は、国が登録した事業者の名前である。2016年の電力小売全面自由化で、通信会社、ガス会社、地方の小さな新電力まで、数百の事業者が「小売電気事業者」として経済産業大臣の登録を受け、あなたの家に電気を売れるようになった。本条は、その登録を国が取り消せる場面を定めている。取消事由は三つある。電気事業法やそれに基づく命令に違反し、しかも公共の利益を阻害すると認められたとき。嘘の申請などの不正な手段で登録や変更登録を受けたとき。後から登録拒否事由(第2条の5第1項第1号・第3号)に当てはまるようになったとき。読み落とされやすいのは第1号の書き方である。違反があっただけでは取消しにならず、「公共の利益の阻害」まで必要になる。しかも条文は「取り消すことができる」と書いており、取り消すかどうかは大臣の裁量に委ねられている。取消しは前触れなく落ちてくるものではない。違反の積み重ねと行政手続の段階を一つずつ経て、ようやく到達する最終手段である。一方、契約者の側から見ると、契約先の登録が消えても家の電気がその日に止まるわけではない。どの会社と契約していても、送配電網という同じ線から電気は届いている。
法的な位置づけ
電気事業法第2条の9は、小売電気事業者の登録の取消しを定める規定である。経済産業大臣は、法令違反が公共の利益を阻害すると認めるとき、不正の手段で登録又は変更登録を受けたとき、登録拒否事由の一部に該当するに至ったときに、登録を取り消すことができる。取消しの判断は大臣の裁量に属し、理由の通知に関する規定が準用される。
よくある質問 AI による整理
Q1小売電気事業者の登録取消しとは?
電気事業法第2条の9に基づき、経済産業大臣が電気を売る事業者の登録を取り消す処分です。取り消されると、その事業者は家庭などへの電気の小売ができなくなります。
Q2新電力の登録が取り消される理由は何ですか?
公共の利益を阻害する法令違反、不正の手段による登録・変更登録、罰金刑や役員の欠格などの登録拒否事由への該当の三つです(電気事業法第2条の9第1項)。
Q3登録取消処分に不服があるときはどうする?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法第18条)、または6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法第14条)を検討します。
Q4登録が取り消されたかどうかはどこで確認できる?
経済産業省・資源エネルギー庁が公表する登録小売電気事業者の一覧や報道発表で確認できます。事業者自身の告知だけで判断しないことが大切です。
Q5嘘の申請で登録を受けたらどうなる?
第2条の9第1項第2号の「不正の手段」に当たり、取消事由になります。公共の利益を阻害したかどうかは要件ではないため、違反の軽重で言い逃れできません。
Q6新電力の登録が取り消されたら過払いの電気代は戻る?
登録取消しで当然に返金されるわけではなく、契約に基づき事業者に請求することになります。請求書や契約書を保管し、書面で精算を求めるのが基本です。
Q7役員に罰金刑の前歴があると登録はどうなる?
法人の役員が登録拒否事由に当たる場合、第2条の5第1項第3号を通じて本条第1項第3号の取消事由になりえます。役員の退任で解消できるかが検討点です。
Q8登録を取り消すとき理由は知らされる?
知らされます。本条第2項が、登録拒否の際の通知規定(第2条の5第2項)を準用しており、取消しの際も理由を示して通知することになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電力会社が潰れたり登録取り消されたりしたら、うちは停電するんですか?
停電はしません。物理的に電気を届けているのは地域の一般送配電事業者で、契約先がなくなっても、一定期間は最終保障供給などで電気は届き続けます(電気事業法第17条ほか)。実務のポイント:最終保障供給の単価は通常の契約より割高に設定されています。「止まらないから大丈夫」と放置していると、気付いたときには毎月の請求額が上がっている。乗り換え先は早く決めるほど得である
Q2国がいきなり登録を取り消すことってあるんですか?
違反を理由にした取消し(本条第1項第1号)には「公共の利益を阻害する」という要件があり、実務では業務改善勧告や業務改善命令が先に出ます。取消しには原則として聴聞も必要です(行政手続法第13条)。実務のポイント:監視委員会の業務改善勧告は公表されます。勧告を受けた事業者名を検索すれば、取消しの何段階も手前で危険信号を読み取れる
Q3登録を取り消された会社の社長が、別の会社を作ってまた電気を売ることはできますか?
簡単ではありません。取消しから2年以内の者は登録拒否事由に当たり、取消法人の役員だった者が役員を務める法人も欠格の対象になりえます(電気事業法第2条の5第1項)。実務のポイント:新しく契約しようとしている会社の役員名を、過去に取消しや撤退をした事業者の役員名と照らし合わせるだけで、リスクの高い事業者をかなりふるい落とせる
間違えやすい点 AI による整理
- 「違反をしたら即座に登録が取り消される」と考える人は多いが、第1号は違反に加えて「公共の利益を阻害すると認めるとき」を要件にしている。実務では業務改善勧告や業務改善命令が先に出され、取消しは最終段階に置かれている。反対に、第2号の不正登録と第3号の欠格事由には「公共の利益」という絞りがない。軽い違反より申請書の嘘のほうが致命的になる
- 「契約している電力会社の登録が取り消されたら停電する」という問い自体が前提を誤っている。電気を物理的に届けているのは地域の一般送配電事業者であり、小売事業者は契約と請求を担っているにすぎない。本当に問題になるのは停電ではなく、次の契約先を期限内に決めないと割高な最終保障供給に回される点である
- 事業者から見れば取消しは「一社の営業許可の問題」だが、法律から見れば取消しの影響は登録の消滅で終わらない。取消しから2年間は再登録が拒否され(第2条の5第1項)、その間に取消法人の役員だった者が別会社を立ち上げても、その会社自体が欠格に引っかかる。この再登録の壁を知らずに「名前を変えてやり直せばいい」と考えると、そこで行き詰まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 働く場面 | 第2条の9:登録後に事由が生じた・判明したときの取消し | 第2条の5:登録申請の段階での拒否 第2条の10:取消し等の後に登録簿から抹消(現行規定要確認) |
| 大臣の判断の性質 | 「取り消すことができる」=裁量 | 拒否事由に当たれば登録を拒否 手続的な事後処理 |
| 公共の利益の要件 | 第1号(法令違反)のみに要求、第2号・第3号には不要 | なし(事由該当性で判断) なし |
| 事業者への効果 | 小売事業ができなくなり、2年間は再登録拒否 | そもそも参入できない 登録簿上の記録が消える |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2017年改正で售電業を許可制とし、主管機関による許可の廃止・撤銷の仕組みを置く。日本の登録制より入口が重い
韓国は電気事業を許可制とし、違反時に許可取消し・事業停止を定める。小売の自由化範囲は日本より限定的
ドイツは家庭向け供給を届出制とし、信頼性や能力を欠く供給者に対し規制当局が供給活動を禁止できる
米国は州ごとに規律し、テキサス州では州公益事業委員会が小売電気事業者の認証を取り消せる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 契約している新電力のサイトに「事業撤退のお知らせ」が出た。登録取消しなのか自主的な廃止なのか、ニュースを見ても区別がつかない。どちらにしても、契約先が変わる期限までに新しい電力会社を選ばないと、割高な最終保障供給に回される可能性がある
- もし電話勧誘で「今より必ず安くなる」と言われて契約し、説明された料金と請求額がまったく違っていたら、どうなる? 一件だけなら業務改善の指導で終わることが多い。同じ手口で大量の苦情が集まり、監視機関が動けば、その事業者は第1号の「公共の利益を阻害」の入口に立つことになる
- あなたは新電力の経営者で、登録申請のとき、供給力を確保する見込みを実態以上に良く書いた。登録は通った。しかし発覚すれば第2号の「不正の手段」に当たり、公共の利益を阻害したかどうかに関係なく取消事由になる
- 役員の一人が過去に電気事業法違反で罰金刑を受けていたことが、就任後に判明した。会社自体は何もしていなくても、法人の役員に欠格者がいれば第3号の世界に入る。役員就任前の経歴確認を省いた代償は、会社の登録そのものに及ぶ
- 聴聞の通知書が届いた。指定された期日まであと二週間しかない。この場で反論と証拠を出せるかどうかが、取消処分を避けられる最後の分岐点になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約先からの通知を読み、供給終了日と、契約先の切替えに必要な手続の期限を確認する2. 経済産業省の登録小売電気事業者一覧で、取消しなのか廃止なのかを確認する3. 供給終了日より前に新しい小売事業者と契約する。切替えに工事は通常不要である4. 未精算の料金や過払い分は書面で請求し、請求書と契約書は手元に残す5. 説明と実態が違う勧誘があった場合は、消費者ホットライン(188)や電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口に連絡する
訴えられた側:1. 業務改善勧告や業務改善命令の段階で是正措置を実施し、日付付きで記録を残す2. 登録取消しは行政手続法上の不利益処分として、原則として聴聞が必要になる(行政手続法第13条)。聴聞では「公共の利益の阻害」がないこと、是正済みであることを証拠付きで主張する3. 役員の欠格事由が理由になっている場合、その役員の退任で状態を解消できるか検討する4. 処分後は審査請求か取消訴訟を検討し、並行して顧客の円滑な切替えを優先する
時効(請求できる期限):取消処分に対する審査請求:処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法第18条)。取消訴訟:処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法第14条)。取消しの日から2年間は再登録が拒否される(電気事業法第2条の5第1項)。期間の細部は最新の改正状況をご確認ください
学説
行政法通説:許認可の取消しには、成立時の瑕疵を理由とする職権取消しと、後発的事情による撤回がある。本条第2号の不正登録は前者に、第1号・第3号は後者に近い性格を持つと整理できる
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成28年(2016年)4月施行 電力小売全面自由化に伴う小売電気事業者の登録制導入とあわせて設けられたと考えられる。その後の文言変更の有無は人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:電力小売全面自由化に向けた電気事業法改正で、小売電気事業の登録制とともに登録取消しの規定が設けられた(平成28年4月施行)。その後の文言変更の有無は要確認
- 電気事業法 第2条の2小売電気事業の登録制、取消しの対象
- 電気事業法 第2条の5登録拒否事由と理由通知、本条で準用
- 電気事業法 第2条の6変更登録、不正取得は取消事由
- 電気事業法 第2条の10登録の抹消(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第17条一般送配電事業者の最終保障供給(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条許認可取消しには原則聴聞が必要
- 行政事件訴訟法 第14条取消訴訟の出訴期間
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