電気事業法 第17条(託送供給義務等)
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- 一般送配電事業者は、正当な理由がなければ、その供給区域における託送供給(振替供給にあつては、小売電気事業、一般送配電事業、配電事業若しくは特定送配電事業の用に供するための電気又は第二条第一項第五号ロに掲げる接続供給に係る電気に係るものであつて、経済産業省令で定めるものに限る。次条第一項において同じ。)を拒んではならない。
- 2.一般送配電事業者は、その電力量調整供給を行うために過剰な供給能力を確保しなければならないこととなるおそれがあるときその他正当な理由がなければ、その供給区域における電力量調整供給を拒んではならない。
- 3.一般送配電事業者は、正当な理由がなければ、最終保障供給及び離島等供給を拒んではならない。
- 4.一般送配電事業者は、発電等用電気工作物を維持し、及び運用し、又は維持し、及び運用しようとする者から、当該発電等用電気工作物と当該一般送配電事業者が維持し、及び運用する電線路とを電気的に接続することを求められたときは、当該発電等用電気工作物が当該電線路の機能に電気的又は磁気的な障害を与えるおそれがあるときその他正当な理由がなければ、当該接続を拒んではならない。
- 5.一般送配電事業者は、当該一般送配電事業者の最終保障供給若しくは離島等供給の業務の方法又は当該一般送配電事業者が行う最終保障供給若しくは離島等供給に係る料金その他の供給条件についての最終保障供給又は離島等供給の相手方(当該一般送配電事業者から最終保障供給又は離島等供給を受けようとする者を含み、電気事業者である者を除く。)からの苦情及び問合せについては、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない。
この条文の基本情報
託送供給義務等とは何ですか?
定義託送供給義務等とは、電気事業法第17条に定められた規定で、「一般送配電事業者は、正当な理由がなければ、その供給区域における託送供給(振替供給にあつては、小売電気事業、一般送配電事業、配電事業若しくは特定送配電事業の用に供…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第17条(託送供給義務等)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第17条の条文原文は「一般送配電事業者は、正当な理由がなければ、その供給区域における託送供給(振替供給にあつては、小売電気事業、一般送配電事業、配電事業若しくは特定送配電事業の用に供…」で始まります。
- 電気事業法第17条は第二款 業務に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第17条の前の条は電気事業法第16条です。
- 電気事業法第17条の次の条は電気事業法第17条の2です。
- 電気事業法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法17条は、一般送配電事業者に対し、正当な理由がなければ託送供給・電力量調整供給・最終保障供給・離島等供給・発電設備の系統接続を拒んではならないと定める。
Q · 送配電会社に「空き容量がない」と言われたら、太陽光発電の接続は諦めるしかないの?
正当な理由がない限り、送配電会社は接続を拒めない
電気事業法17条4項により、一般送配電事業者は、発電等用電気工作物が電線路の機能に電気的または磁気的な障害を与えるおそれがあるときその他正当な理由がなければ、接続を拒むことができません。容量不足が正当な理由に当たるかは個別判断であり、増強工事の負担金やノンファーム型接続などの代替策の有無で評価が変わります。拒否や条件付けの技術的根拠は書面で照会できます。
解説
新電力に乗り換えても、電気が届く電線は同じものだ。送電線や電柱を持っているのは、東京電力パワーグリッドや関西電力送配電のような「一般送配電事業者」(地域ごとに一社だけの電線網の持ち主)である。電気事業法17条は、この電線網の持ち主に「正当な理由がなければ断るな」という義務を五つ課している。対象は、他社の電気を自社の電線で運ぶ託送供給、需要と供給のズレを埋める調整供給、どの小売会社とも契約できない人への最終保障供給、離島への供給、そして発電所や蓄電池を電線網につなぐ接続である。あなたの太陽光発電所の接続が「空き容量がない」と言われたとき、問題はその説明が本当に「正当な理由」に当たるかどうかである。契約していた電力会社が撤退した翌月に電気が止まらなかったのも、この条文があったからだ。断る側には、断る理由を示す責任がある。この順番を知っているかどうかで、交渉の進め方が変わる。
法的な位置づけ
電気事業法17条は、地域の電線網を独占的に維持・運用する一般送配電事業者に課される供給・接続義務の規定である。正当な理由がない限り、託送供給、電力量調整供給、最終保障供給、離島等供給、発電等用電気工作物の系統接続を拒んではならず、最終保障供給・離島等供給の相手方からの苦情と問合せを適切かつ迅速に処理しなければならない。
手順
- 1.接続検討の回答書から拒否理由と代替案を確認 送配電会社からの回答書は結論より先に、拒否または条件付けの理由欄と代替案の有無を確認する。どの設備がどの程度の容量で制約されているかが書かれているかを点検する
- 2.技術的根拠と代替案を書面で照会 工事費負担金を払う前に、拒否や条件付けの根拠となる系統解析の内容、ノンファーム型接続や出力制御を条件とする接続、増強工事の負担金見積りの可否を書面で照会する
- 3.技術的対策を示して再申請 電気的な障害のおそれを指摘された場合は、保護装置の追加やパワーコンディショナの設定変更など、障害を取り除く対策を設計に反映して再申請する
- 4.回答が不十分なら第三者機関に持ち込む 照会への回答が不十分な場合、電力広域的運営推進機関の苦情処理・紛争解決手続(あっせん等)や電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口に、これまでのやり取りの記録を添えて相談する
よくある質問 AI による整理
Q1託送供給とは何ですか?
一般送配電事業者が自社の電線網を使い、他社が調達した電気を需要家のもとへ送り届けるサービスです。新電力の電気も同じ電線で届くのはこの仕組みによります。
Q2一般送配電事業者とはどこのことですか?
東京電力パワーグリッドや関西電力送配電など、地域ごとに電線網を維持・運用する事業者です。各供給区域で一社が担い、電気事業法17条の義務を負います。
Q3系統接続を拒否されるのはどんな場合ですか?
17条4項は、発電設備が電線路に電気的・磁気的な障害を与えるおそれがある場合その他正当な理由がある場合に限り、拒否を認めています。理由の有無は個別判断です。
Q4最終保障供給はいつまで受けられますか?
あくまで一時的な受け皿という位置付けで、期間や料金は一般送配電事業者の約款で定められます。割高になりやすいので早めの小売契約への切替えが前提です。
Q5離島の電気料金が本土と同じなのはなぜ?
17条3項が一般送配電事業者に離島等供給の義務を課し、その費用を託送料金を通じて供給区域全体で負担しているためです。
Q6接続拒否に不服があるときの相談先は?
電力広域的運営推進機関の苦情処理・紛争解決手続や、電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口が利用できます。まず拒否理由の書面照会から始めるのが実務です。
Q7家庭用の太陽光発電も17条の対象になる?
電線路につなぐ発電等用電気工作物であれば接続ルールの延長線上にあります。屋根置き太陽光の系統連系も、送配電会社の電線網に接続して初めて成り立ちます。
Q8送配電会社が自社グループを優遇したら違法?
正当な理由のない拒否や差別的な扱いは17条や関連規定、独占禁止法の問題になりえます。監視委員会の調査対象となる可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1空き容量ゼロって言われたけど、本当にゼロなのか確かめる方法ってある?
一般送配電事業者は、系統の空き容量マップなどの系統情報を公表している。それに加えて、接続検討で示された制約の根拠を書面で照会できる。17条4項は、正当な理由がなければ接続を拒めないと定めている。実務のポイント:基幹系統では、空き容量がなくても出力制御を条件に接続できる「ノンファーム型接続」が広がっている。最初の回答に代替案が書かれていない場合は、こちらから名前を出して照会する価値がある
Q2使ってた新電力が撤退した。明日から停電する?
すぐには止まらない。高圧や特別高圧の需要家は、17条3項にもとづき一般送配電事業者から最終保障供給を受けられる。低圧の家庭では、地域の旧一般電気事業者による経過措置の料金メニューなどが受け皿になる。実務のポイント:最終保障供給の料金は市場価格に連動するように見直されており、自由料金より高くなりやすい。あくまで避難所であって住む場所ではない。移ったその週に新しい小売会社を探し始めるべきである(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「空き容量がないと言われたら諦めるしかない」と思われがちだが、4項が接続を拒める理由として挙げるのは、電線路の機能に電気的または磁気的な障害を与えるおそれなどの「正当な理由」に限られる。容量不足も正当な理由になりうるが、増強工事や出力制御を条件にした接続などの代替策があるかどうかで、その評価は変わる。実務上、どこまでが正当な理由かは個別判断になる
- 最終保障供給は「困ったときの安い避難先」だと思われているが、それ自体が誤りである。2022年の電力危機の後、最終保障供給の料金は市場価格を反映する仕組みに見直され、自由料金より割高になることを前提とした「一時的な受け皿」に位置付けられている。長く居座るほどコストがかさむ(最新の改正状況をご確認ください)
- 需要家から見れば「電気が来ている、だから問題ない」である。法律から見ると、供給の責任を負う主体は小売会社から送配電会社に切り替わっており、苦情や問合せの窓口も5項により送配電会社になる。この切り替わりに気づかず撤退した小売会社に電話をかけ続けて、時間だけを失う事業者は多い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 17条:託送・調整・最終保障・離島等供給・系統接続を「拒まない」義務 | 18条:託送供給等の条件を定める約款の策定と認可 2条:託送供給・最終保障供給等の用語の定義 |
| 利用者にとっての意味 | そもそも供給・接続を受けられるか(入口の保障) | どんな料金・条件で受けられるか(条件の統制) どのサービスが義務の対象になるか(範囲の確定) |
| 争う場面 | 拒否・保留に正当な理由があるか | 約款の料金や条件が適正か 申込みが定義上の託送供給等に該当するか |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も発電・売電を段階的に開放し、輸配電業に電力網の公平な開放を求める点で同じ方向。ただし輸配電は台湾電力の一体経営が続いている
ドイツは送配電網への接続と網利用を法定の権利として構成し、拒否には事業者側の立証を求める。日本の「正当な理由」構造と近い
米国は連邦規制機関の命令で送電網のオープンアクセスを義務付け、差別のない送電サービス料金表の提出を求めた
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 郊外の遊休地に低圧の太陽光発電所を計画したところ、送配電会社から「この地域は系統の空き容量がゼロ」と回答された。数百万円の土地代はもう払っている。この回答をそのまま受け入れる前に、技術的な根拠と代替案(ノンファーム型接続、工事費負担金を払っての増強)を書面で求めることができる
- 契約していた新電力が燃料高騰で事業撤退を通知してきた。工場は高圧受電で、次の小売会社がどこも見積もりを出してくれない。残り日数は二週間。このとき「最終保障供給」という受け皿があることを知らない経営者は、停電を恐れて不利な条件の契約に飛びつく
- もしあなたが一般送配電事業者の接続窓口の担当者で、大型蓄電池の接続申込みを「前例がない」という理由で後回しにしたら、どうなる? 前例がないことは「正当な理由」にならない。不公平な扱いとして監視委員会の調査対象になりうる
- 離島で民宿を営む友人から「本土と電気代が変わらないのはなぜ?」と聞かれた。答えは17条3項の離島等供給義務にある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 接続を断られたり保留されたりしたら、理由と技術的根拠(どの設備が、どの程度の容量で制約されているか)を書面で求める2. ノンファーム型接続、出力制御を条件とする接続、増強工事の負担金見積りなどの代替案を照会する3. 回答が不十分なら、電力広域的運営推進機関の苦情処理・紛争解決(あっせん等)や、電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口に持ち込む4. 最終保障供給を受けた需要家は、その間に小売会社の相見積もりを進め、早めに通常の契約に戻る
訴えられた側:1. 一般送配電事業者の担当者であれば、拒否や条件付けの根拠となる系統解析の結果を記録し、申込者に説明できる状態にしておく2. 申込みの順番や扱いに差をつけていないか(自社グループの発電・小売を優遇していないか)を点検する3. 発電事業者が電気的な障害のおそれを指摘された場合は、保護装置の追加やパワコンの設定変更など、障害を取り除く技術的対策を示して再申請する
時効(請求できる期限):17条自体に特定の時効はない。ただし、関連して金銭を請求する場合は一般消滅時効(民法166条、権利を行使できると知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。接続検討の回答期限や最終保障供給の契約期間は広域機関の業務指針や約款で定められている(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 改正:電力システム改革の一環として、一般送配電事業者という事業類型が設けられ、託送供給・最終保障供給・離島等供給・系統接続を正当な理由なく拒めない義務が整理された(2016年4月施行)
- 2.令和2年(2020年) 改正:エネルギー供給強靱化法による改正で配電事業が新設され、託送供給の対象に配電事業の用に供する電気が加わった
- 電気事業法 第2条託送供給・最終保障供給等の定義
- 電気事業法 第18条託送供給等約款の届出・認可
- 電気事業法 第23条一般送配電事業者の禁止行為(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第26条電圧及び周波数の維持義務(現行効力を要確認)
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第19条不公正な取引方法による接続差別の規制
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