電気事業法 第95条(登録の取消し)
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- 経済産業大臣は、登録調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、登録を取り消すことができる。
- 一次条において準用する第六十八条第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
- 二正当な理由がないのに次条において準用する第七十五条第二項各号の規定による請求を拒んだとき。
- 三第九十二条第一項、第九十三条若しくは前条第一項の規定又は次条において準用する第七十五条第一項若しくは第七十九条の規定に違反したとき。
- 四第九十二条第二項の規定又は次条において準用する第七十六条の規定による命令に違反したとき。
- 五不正の手段により登録を受けたとき。
この条文の基本情報
登録の取消しとは何ですか?
定義登録の取消しとは、電気事業法第95条に定められた規定で、「経済産業大臣は、登録調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、登録を取り消すことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第95条(登録の取消し)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第95条の条文原文は「経済産業大臣は、登録調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、登録を取り消すことができる。」で始まります。
- 電気事業法第95条は第四節 登録調査機関に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第95条の前の条は電気事業法第94条です。
- 電気事業法第95条の次の条は電気事業法第96条です。
- 電気事業法第95条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第95条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第95条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/95
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法95条は、登録調査機関が欠格事由該当、財務書類の閲覧拒否、業務義務違反、命令違反、不正登録のいずれかに当たるとき、経済産業大臣が登録を取り消せると定める。
Q · 電気の調査機関に違反があったら、登録はすぐ取り消されるの?
当然には取り消されない。五つの事由該当と大臣の裁量判断が必要
電気事業法95条は、登録調査機関が①欠格事由に該当するに至ったとき、②財務諸表等の閲覧等請求を正当な理由なく拒んだとき、③調査業務の義務等に違反したとき、④大臣の命令に違反したとき、⑤不正の手段で登録を受けたときに、経済産業大臣が登録を「取り消すことができる」と定めます。取消しは大臣の裁量に委ねられ、不利益処分として行政手続法13条の聴聞を経る必要があるため、違反が一度見つかっただけで自動的に登録が失われるわけではありません。
解説
4年に一度ほど、自宅の分電盤を見せてほしいと調査員が訪ねてくる。その多くは電気保安協会などの「登録調査機関」の人間であり、送配電側の会社(電線路維持運用者)から一般用電気工作物(一般家庭や小さな店舗の屋内配線など)の調査を任されている。その立場は経済産業大臣の登録で成り立っており、取り消される条件は電気事業法95条に五つだけ書かれている。欠格事由に当てはまるようになったとき、正当な理由なく財務書類の閲覧請求を拒んだとき、調査業務の義務に違反したとき、大臣の命令に従わなかったとき、不正な手段で登録を受けたときである。ここで見落とされやすいのが二点ある。一つは、利害関係人が財務諸表の閲覧を求めて拒まれたことが、それだけで取消事由として独立に挙げられていることだ。もう一つは、条文が「取り消すことができる」と書いており、大臣に裁量を残していることである。取消しは自動的に起きるわけではなく、事実の積み上げと手続を経て初めて発動する。機関側にとっては防御の余地になり、問題を指摘する側にとっては、証拠をそろえなければ動かないという意味になる。
法的な位置づけ
電気事業法95条は、経済産業大臣が登録調査機関の登録を取り消すことができる事由を定める規定である。取消事由は、欠格事由への該当、財務諸表等の閲覧等請求の不当拒否、調査業務に関する義務違反、大臣の命令違反、不正の手段による登録の五つに限定され、取消しの可否は大臣の裁量に委ねられる。
よくある質問 AI による整理
Q1登録調査機関とは何ですか?
一般用電気工作物(家庭や小規模店舗の屋内配線など)の調査業務を、電線路維持運用者から委託を受けて行う、経済産業大臣の登録を受けた機関です。
Q2登録調査機関の登録が取り消されるのはどんな場合?
電気事業法95条の五つの事由、すなわち欠格事由該当、閲覧等請求の不当拒否、業務義務違反、命令違反、不正登録のいずれかに当たる場合です。
Q3電気保安協会の調査は義務ですか?
調査を行う義務を負うのは電線路維持運用者側です(電気事業法57条)。居住者は調査の趣旨を確認したうえで、立入りに協力するのが一般的です。
Q4電気保安協会を名乗る訪問は詐欺の可能性がある?
名乗りを悪用した点検商法は実際にあります。その場で工事契約を迫られたら即決せず、契約している電力会社や送配電会社に委託の有無を確認しましょう。
Q5登録調査機関の財務諸表は誰でも見られますか?
閲覧等を請求できるのは利害関係人に限られます(96条で準用する75条2項)。謄写などには所定の費用がかかる場合があります。
Q6登録取消しの前に聴聞はありますか?
あります。登録の取消しは許認可を取り消す不利益処分にあたり、行政手続法13条により原則として聴聞の手続が必要になります。
Q7登録取消処分に不服があるときはどうする?
審査請求(知った日の翌日から3か月以内)や取消訴訟(知った日から6か月以内)で争えます。期限を同時に管理することが重要です。
Q8調査機関の不正はどこに通報すればいい?
経済産業省や地域の産業保安監督部に情報提供できます。95条のどの号に当たりそうかと、日時・内容などの具体的事実を整理して伝えると効果的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電気保安協会を名乗る人が来て、配線が危ないから工事が要るって言われた。信じていいの?
一般用電気工作物の調査そのものは電気事業法57条に基づくもので、電線路維持運用者や、委託を受けた登録調査機関が行う。調査で問題が見つかった場合に通知されるのは、改善すべき内容である。その場で特定業者との工事契約を迫るのは本来の調査の流れではない。実務のポイント:正規の調査は、契約している電力会社や送配電会社に問い合わせれば確認できることが多い。即決しないことが最大の防御になる
Q2調査機関の財務書類を見せてと頼んだら断られた。それっておかしくない?
96条で準用する75条2項により、利害関係人は財務諸表等の閲覧や謄写などを請求できる。正当な理由なく拒むことは95条2号の取消事由になる。ただし請求できるのは利害関係人に限られ、謄写などには所定の費用がかかる場合がある。実務のポイント:自分がどういう立場で利害関係人に当たるかを先に説明すると、窓口の対応がまったく変わる
Q3違反が一回でも見つかったら、登録はすぐ取り消されるんですか?
自動的には取り消されない。95条は「取り消すことができる」と定めており、取り消すかどうかは大臣の裁量に委ねられている。しかも取消しの前には行政手続法13条による聴聞が必要になる。実務のポイント:裁量処分では、改善命令を受けた後にどれだけ早く誠実に是正したかが結論を大きく左右する。是正の日付入り記録が、聴聞の場で最も効く
間違えやすい点 AI による整理
- 電気の調査をしているのは国や電力会社の職員だと思われがちだが、実際に家を訪ねてくるのは、大臣の登録を受けた民間の調査機関であることが多い。公的な仕事を民間が担っているからこそ、95条という取消しの仕組みが必要になる
- 取消事由は重大な不正だけだと考えがちだが、財務諸表の閲覧請求を正当な理由なく拒むことも単独の取消事由になっている。窓口対応の一回の判断ミスが、事業全体の存続問題に変わりうる。手続上の義務の重さを軽く見ている機関ほど危うい
- 「問題のある機関なら登録はすぐ取り消されるはずだ」という前提がそもそもずれている。条文は「取り消すことができる」と定め、大臣に裁量を与えている。さらに取消しは不利益処分なので、行政手続法上の聴聞を経なければならない。通報する側に必要なのは怒りではなく、どの号に当たるかを示す具体的な証拠である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 措置の性質 | 電気事業法95条:登録の取消し(事業からの退場) | 電気事業法92条2項:調査業務の改善等の命令 電気事業法96条で準用する76条:命令(是正を求める措置) |
| 発動の要件 | 五つの号のいずれかに該当すること | 調査業務の義務(92条1項)に違反していると認められること 準用規定の定める要件を満たすこと |
| 相互関係 | 命令違反そのものが4号の取消事由になる | 命令に従わなければ95条4号に接続 命令に従わなければ95条4号に接続 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも用戸の用電設備の検験を事業者や検験維護業者が担い、主管機関による登録・管理の仕組みがある。具体的な取消事由の構成は日本と異なりうるため要確認
韓国では一般用電気設備の定期点検を主に韓国電気安全公社が担う。民間登録機関の取消しを中心に据える日本の構造とは異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは登録調査機関の総務担当で、取引先を名乗る人物から財務諸表の写しを求められた。面倒だからと断れば、それだけで95条2号の取消事由になる。断る前に、相手が利害関係人に当たるか、所定の費用を求めたかを確認する必要がある
- もし、ある調査機関が人手不足を理由に調査記録を省略し、実際には行っていない調査を帳簿上「済」にしていたらどうなるか。帳簿義務の違反(96条で準用する79条)と調査業務の義務違反(92条1項)が重なり、取消しの検討対象になる
- 調査員の訪問後、自宅で漏電火災が起きた。調べてみると、その機関は大臣から調査方法の改善を命じられていたのに従っていなかったことが分かった。命令違反は95条4号の取消事由であり、事故の原因究明でも重要な事実になる
- 経済産業省から聴聞の通知が届き、期日まであと2週間しかない。反論の書面と、改善措置を実施した記録を今週中にそろえなければ、取消しを避けるための材料を出す機会そのものを失う
- 役員の一人が別の法律違反で刑罰を受けた。会社の業務とは無関係の事件でも、欠格事由(96条で準用する68条)に当たれば登録が揺らぐ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 調査で不審な点があれば、訪問日時、調査員の名前と所属、言われた内容をメモに残す2. 高額な工事を勧められても即決せず、電力会社や送配電会社の窓口で、その機関が正規に委託された登録調査機関か確認する3. 調査の不実施や虚偽記録が疑われるときは、95条のどの号に当たりそうかを整理し、管轄の産業保安監督部に情報提供する4. 工事代金の被害があれば、消費生活センター(188)に相談し、クーリング・オフの可否も確かめる
訴えられた側:1. 取消しは不利益処分なので、行政手続法13条に基づく聴聞が行われる。通知に記載された処分の原因事実を一つずつ確認する2. 違反事実を争う部分と、認めたうえで是正済みを示す部分を分け、改善記録、業務規程の見直し、再発防止策を書面化する3. 条文が「できる」規定である以上、違反の程度と取消しの重さが釣り合わないことを主張する余地がある4. 処分が出た場合は、審査請求と取消訴訟の期限を同時に管理する
時効(請求できる期限):取消処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内(行政不服審査法18条1項)。取消訴訟は、処分があったことを知った日から6か月以内、処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。聴聞では、通知に記載された期日までに反論と証拠を準備する必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(講学上の撤回):本条の「取消し」は、適法に受けた登録を事後の義務違反等を理由に将来に向かって失わせるものであり、講学上は撤回に当たる。撤回は相手方の既得の地位を奪うため、法律の根拠と手続保障が重視される。
通説(裁量統制):「取り消すことができる」との文言から取消しは裁量処分と解されるが、違反の軽重、是正状況、公益への影響を考慮しない取消しは、比例原則違反として裁量権の逸脱・濫用となりうる。
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