電気事業法 第99条の14(指定の取消し等)
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- 経済産業大臣は、卸電力取引所が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて市場開設業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
- 一第九十七条第一項第一号から第四号までに掲げる基準に適合していないと認めるとき。
- 二第九十七条第一項第六号に掲げる基準に適合しないこととなつたとき。
- 三第九十七条第二項、第九十九条第一項、第九十九条の三第三項、第九十九条の五から第九十九条の七まで又は第九十九条の九第一項の規定に違反したとき。
- 四第九十九条第一項の認可を受けた業務規程によらないで市場開設業務を行つたとき。
- 五第九十九条第二項、第九十九条の十一又は前条の規定による命令に違反したとき。
- 六不正の手段により第九十七条第一項の指定を受けたとき。
この条文の基本情報
指定の取消し等とは何ですか?
定義指定の取消し等とは、電気事業法第99条の14に定められた規定で、「経済産業大臣は、卸電力取引所が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて市場開設業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第99条の14(指定の取消し等)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第99条の14の条文原文は「経済産業大臣は、卸電力取引所が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて市場開設業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。」で始まります。
- 電気事業法第99条の14は第七章 卸電力取引所に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第99条の14の前の条は電気事業法第99条の13です。
- 電気事業法第99条の14の次の条は電気事業法第100条です。
- 電気事業法第99条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第99条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第99条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/99_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法99条の14は、卸電力取引所が六つの事由に該当するとき、経済産業大臣が指定取消し又は期間を定めた業務の全部・一部停止を命じられると定める。
Q · 電力の取引所がルール違反をしたら、国は取引所を潰せるの?
六つの事由があれば大臣が取消しや業務停止を命じられる
電気事業法99条の14により、経済産業大臣は、卸電力取引所が指定基準に適合しない場合、法令上の義務や認可された業務規程に違反した場合、大臣の命令に従わない場合、不正の手段で指定を受けた場合に、指定の取消し、又は期間を定めた市場開設業務の全部・一部の停止を命ずることができます。条文は「できる」と定めており、処分するか、どの処分を選ぶかは大臣の裁量です。取消しの前には聴聞、停止の前には弁明の機会が与えられます(行政手続法13条)。
解説
電気の値段が決まる「場」は一つしかない。日本で売買される電力の相当部分は、経済産業大臣が指定した卸電力取引所(現在は一般社団法人日本卸電力取引所、通称JEPX)で値付けされる。そして本条は、その取引所の資格を大臣が取り上げる仕組みを定めている。取消しや業務停止の理由は六つに限られる。①指定基準(第97条第1項第1号から第4号)に適合していないと認めるとき、②第6号の基準に適合しなくなったとき、③業務規程の認可(第99条第1項)など一連の義務規定に違反したとき、④認可を受けていない運営ルールで市場を動かしたとき、⑤大臣の命令に従わないとき、⑥不正の手段で指定を受けたとき、である。ポイントは条文が「できる」と書いている点だ。違反があれば自動的に取り消されるわけではなく、取消しにするか、期間を区切った全部停止か、一部停止かは大臣の裁量に委ねられている。取引所を止めれば、そこで電気を仕入れている新電力(大手電力会社以外の小売電気事業者)の調達が詰まり、最終的にはあなたの電気料金の請求書に跳ね返る。つまり本条は、罰としての効き目と、市場を止めてしまう副作用を天秤にかける規定なのである。
法的な位置づけ
電気事業法第99条の14は、卸電力取引所に対する監督処分を定める規定であり、指定基準への不適合、法令上の義務違反、認可を受けた業務規程によらない業務運営、大臣の命令違反、不正の手段による指定取得の各事由がある場合に、経済産業大臣が指定の取消し又は期間を定めた市場開設業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる旨を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1卸電力取引所の指定取消しとは?
経済産業大臣が卸電力取引所としての指定を取り上げる処分です。電気事業法99条の14が定める六つの事由のいずれかに該当する場合に限り行うことができます。
Q2JEPX が業務停止になることはある?
法律上はあり得ます。指定基準不適合や命令違反などがあれば、大臣は期間を定めて市場開設業務の全部又は一部の停止を命ずることができます。
Q3卸電力取引所を監督しているのはどこ?
指定・処分の権限は経済産業大臣にあります。電力取引の監視については電力・ガス取引監視等委員会も関与しています。
Q4取引所の業務停止 新電力への影響は?
取引所から電力を調達する新電力は仕入れ経路が細り、調達コストが上がるおそれがあります。最終的に小売料金に反映される可能性があります。
Q5指定取消しの前に反論の機会はある?
あります。指定取消しは聴聞、業務停止命令は弁明の機会の付与が原則必要です(行政手続法13条)。ここで是正策を示すことが重要です。
Q6業務停止命令に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、又は処分を知った日から6か月以内に取消訴訟を提起できます(最新の改正状況を要確認)。
Q7取引所の業務規程違反は処分対象?
対象です。認可を受けた業務規程によらずに市場開設業務を行ったときは、本条4号の取消し・停止事由に当たります。
Q8不正な手段で指定を受けたらどうなる?
本条6号により、虚偽の申請など不正の手段で指定を受けたことが判明すれば、後からでも指定取消しや業務停止の対象となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1もし取引所の指定が取り消されたら、電気って買えなくなるんですか?
取引所での売買が止まっても、相対契約などによる電力供給が直ちにすべて止まるわけではありません。ただ、取引所に調達を頼っている新電力には大きな打撃になります。本条が全部停止のほかに「一部の停止」という選択肢を用意しているのは、この影響を抑えるためです。実務のポイント:当局が取消しという最も重い手段を使う場面は相当限られると見られており、実際の圧力は手前の改善命令(第99条の13)の段階でかかることが多いと考えられる
Q2取引所のやり方がおかしいと思ったら、一会員でも何かできますか?
できます。経済産業省や電力・ガス取引監視等委員会への情報提供のほか、行政手続法第36条の3は、法令違反の是正のための処分を行政に求める手続を誰にでも認めています。実務のポイント:処分等の求めには行政に応答する法的義務はないとされるものの、書面で出せば記録が残る。一社だけで動くより、複数の会員が具体的なデータを添えて出すほうが当局の優先順位は上がりやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「違反が見つかれば即座に指定取消し」と思われがちだが、条文は「できる」と定めているので、取消し・全部停止・一部停止のどれを選ぶか、そもそも処分するかどうかも大臣の裁量である。実務では、まず報告徴収や改善命令で是正を促し、それに従わなかった場合(第5号)に処分へ進むという段階を踏むのが通常だと考えられる
- 「取引所の監督は電力会社同士の話で、家庭には関係ない」という見方は、2021年1月のスポット価格高騰を思い出せば成り立たない。取引所の価格は新電力の仕入れ値であり、市場連動型プランの家庭にはそのまま請求額として届いた。取引所の運営が健全かどうかは、あなたの毎月の電気代と直結している
- 第1号と第2号は似ているが、時間の向きが違う。第1号は「適合していないと認めるとき」で、当初から欠けていた場合も含めて大臣の認定にかからせている。第2号は「適合しないこととなつたとき」で、指定後に条件を満たさなくなった場合を指す。どちらの号を使うかで、当局と取引所のどちらが何を立証すべきかの争い方が変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 電気事業法99条の14:指定の取消し・業務停止(監督処分の最終段階) | 電気事業法97条:卸電力取引所の指定と指定基準(入口) 電気事業法99条:業務規程の認可と変更命令(運営ルールの統制) |
| 発動の場面 | 六つの事由のいずれかに該当したとき | 指定を申請した法人が基準を満たすとき 業務規程の制定・変更時、又は規程が不適当となったとき |
| 取引所への影響 | 指定喪失又は市場開設業務の全部・一部停止 | 市場開設業務を行う法的地位の付与 規程の認可・変更による運営方法の是正 |
| 本条との関係 | 他条の違反・不適合を処分事由として受け止める | 1号・2号・6号の処分事由の基準を提供 3号・4号・5号の処分事由の前提となる義務・命令を規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は電力交易平台を設けて電力取引を行うが、日本のような民間法人を大臣が指定し取り消す構造とは異なる点に注意が必要
韓国の電力取引所は法律に基づき設立される法人で、指定・取消しという日本型の構造とは異なる
ドイツでは電力取引所(EEX)は取引所法上の許可を受け、州の取引所監督官庁が許可の取消し等を行う枠組みに置かれる
米国では FERC が卸電力市場(ISO/RTO)の料金・市場規則を監督し、不当な規則の是正を命じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引所のシステム障害が何度も続き、約定結果の公表が遅れる状態が慢性化したら、大臣は何を根拠に動けるのか? 改善命令に従わなければ第5号、そもそも技術的な基盤が足りないと判断されれば第1号が入口になる
- あなたは新電力の需給管理担当で、取引所の運用が業務規程と食い違っているのではないかと疑っている。社内では「お上が気付くまで待とう」という空気だ。だが認可を受けた業務規程によらない運営は第4号の取消し・停止事由そのものであり、記録を残して当局へ情報提供する道がある
- 取引所の役員として、指定を受けるときに出した書類の数字が実態と違っていたことに気付いた。後から発覚すれば第6号の「不正の手段」が問題になる。聴聞が開かれる前に、自分から事実関係を整理して当局に説明できるかどうかで、処分の重さは大きく変わる
- 業務停止命令の通知書が取引所に届いた。停止開始まで残り数日。一部停止で済むのか全部停止なのか、その範囲によって会員企業の翌日の電力調達計画がまるごと書き換わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引所の運営に不正や業務規程からの逸脱が疑われる場合、日時・約定データ・取引所からの通知を時系列で保存する2. 経済産業省または電力・ガス取引監視等委員会に情報提供し、行政手続法第36条の3に基づく処分等の求めも検討する3. 自社の損害は、取引所との契約(取引規程)に基づく請求と不法行為(民法第709条)の両面から弁護士と精査する4. 業務停止に備え、相対取引など代替の調達経路を平時から確保しておく
訴えられた側:1. 報告徴収や改善命令の段階で、事実関係と是正計画を速やかに提出する。命令違反(第5号)への移行を防ぐのが最優先2. 不利益処分の通知を受けたら、聴聞または弁明の機会(行政手続法第13条)に、六つの事由への該当性と処分の重さの相当性を争点として整理する3. 取消しではなく一部停止にとどめるべき理由を、市場と会員への影響の観点から示す4. 処分後は審査請求または取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):本条の処分自体に時効の定めはない。処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法第18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法第14条)に行う(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:電力システム改革に伴う電気事業法改正により、卸電力取引所の指定制度とこれに対する監督規定が整備された(施行時期等の詳細は e-Gov 改正履歴で要確認)
- 電気事業法 第97条取引所の指定と指定基準
- 電気事業法 第99条業務規程の認可と変更命令
- 電気事業法 第99条の13本条第5号の「前条」の命令(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第99条の11命令違反が取消事由となる規定(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条取消しは聴聞、停止は弁明の機会
- 行政手続法 第36条の3第三者による処分等の求め
- 行政事件訴訟法 第14条取消訴訟の出訴期間
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