電気事業法 第99条の4(取引の決済)
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- 売買取引の決済は、卸電力取引所を経て行う方法その他業務規程で定める方法によらなければならない。
- 2.翌日市場における電力の売買取引の決済は、卸電力取引所を経て行う方法によるものとする。
この条文の基本情報
取引の決済とは何ですか?
定義取引の決済とは、電気事業法第99条の4に定められた規定で、「売買取引の決済は、卸電力取引所を経て行う方法その他業務規程で定める方法によらなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第99条の4(取引の決済)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第99条の4の条文原文は「売買取引の決済は、卸電力取引所を経て行う方法その他業務規程で定める方法によらなければならない。」で始まります。
- 電気事業法第99条の4は第七章 卸電力取引所に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第99条の4の前の条は電気事業法第99条の3です。
- 電気事業法第99条の4の次の条は電気事業法第99条の5です。
- 電気事業法第99条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第99条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第99条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/99_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法99条の4は、卸電力取引所での売買取引の決済を取引所経由または業務規程の方法に限ると定める。翌日市場は取引所経由のみで例外はない。
Q · 卸電力取引所で買った電気の代金、売り手の発電会社に直接払ってもいいの?
原則は取引所経由で、翌日市場では直接精算は不可
電気事業法99条の4第1項により、卸電力取引所での売買取引の決済は、取引所を経て行う方法か、業務規程で定める方法によらなければなりません。さらに第2項により、翌日市場の取引は取引所を経る方法に限られ、業務規程による例外もありません。参加者は個々の売り手と精算するのではなく、取引所との間で代金を受け払いし、業務規程に従って担保を差し入れることになります。
解説
電気の卸売市場では、売り手と買い手が直接お金をやり取りするのが当然だと思われがちだ。しかし本条は、その当然を法律で禁じている。卸電力取引所で成立した売買の代金は、原則として取引所を経て決済しなければならない。例外は取引所の業務規程が認めた方法だけであり、翌日市場(前日に翌日分の電気を売買するスポット市場)については例外がない。全国の発電事業者や新電力(大手電力以外の電力会社)は、取引所を相手に支払い、取引所から受け取る。こうしておけば、ある参加者が代金を払えずに破綻しても、損失がその取引相手に直接降りかからない。その代わり、参加者は業務規程に沿って預託金などの担保を差し入れ、取引所の与信管理を受け入れることになる。電気料金の安さで新電力を選んだあなたの会社にとって、電力会社が取引所への支払いを続けられるかは、契約を続けられるかどうかに直結する問題である。
法的な位置づけ
電気事業法第99条の4は、卸電力取引所で成立した電力の売買取引について、その決済を卸電力取引所を経て行う方法または業務規程で定める方法に限定する規定である。翌日市場の取引は取引所を経る方法に限られ、業務規程による例外の余地はない。参加者間の直接精算を排除し、決済を取引所に集中させる仕組みの法的根拠となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.業務規程の決済・担保条項を確認する 取引所参加者になる前、または参加中に、業務規程が定める決済期日、預託金などの担保の算定方法、追加差入れの期限、取引停止の要件を確認する。翌日市場は取引所経由の決済のみである点を前提に資金計画を立てる
- 2.担保の差入れと余力を管理する 業務規程に従い預託金などの担保を差し入れ、取引量に対する担保余力を日次で把握する。需給ひっ迫期の前に、追加差入れに充てられる資金枠を確保しておく
- 3.価格急騰の初日に資金繰りを試算する 市場価格が上昇し始めた時点で、支払見込額と追加担保の必要額を試算する。不足が見込まれれば、追加担保の請求を待たずに金融機関や親会社との資金調達を開始し、取引所にも早めに連絡する
- 4.取引所を相手に代金を受け払いする 決済期日に、翌日市場の取引代金は取引所を経て支払い・受領する。売り手や買い手と取引所外で精算し直す合意は第2項に反するため結ばない
よくある質問 AI による整理
Q1卸電力取引所の決済とは何ですか?
卸電力取引所で成立した電気の売買代金を、取引所を通して受け払いする仕組みです。電気事業法99条の4が根拠で、参加者は取引所を相手に精算します。
Q2JEPX の代金は誰に払うのですか?
翌日市場の取引では売り手ではなく取引所に払い、売り手も取引所から受け取ります。電気事業法99条の4第2項が取引所経由の決済に限っているためです。
Q3翌日市場で相対精算はできる?
できません。電気事業法99条の4第2項は翌日市場の決済を取引所経由に限り、業務規程で別の方法を定める余地も設けていません。
Q4翌日市場以外の市場の決済方法はどう決まる?
第1項により、取引所経由のほか業務規程で定める方法も認められます。具体的な方法は取引所の業務規程を確認する必要があります。
Q5取引所の預託金が払えないとどうなる?
業務規程に基づき取引参加が停止される可能性があります。市場から電気を調達できなくなり、小売事業の継続に直結します。期限や要件は業務規程で確認します。
Q6新電力が撤退する理由は何ですか?
一因として、市場価格の急騰による取引所への支払額と担保負担の増加が挙げられます。市場調達比率が高い事業者ほど影響を受けやすい構造です。
Q7取引所経由の決済は何のためにある?
一社の不払いが取引相手に直接波及するのを防ぐためです。決済を取引所に集中させ、担保で損失を受け止めることで連鎖破綻を抑えます。
Q8取引所で精算された電気代はいつ時効になる?
本条に特有の時効はなく、代金債権には民法166条の一般消滅時効(知った時から5年、行使できる時から10年)が適用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電力会社同士で取引所を通さずに精算しちゃダメなんですか?
翌日市場で成立した取引は、本条2項により取引所経由の決済しか認められない。取引所の外で結ぶ相対契約は市場の取引ではないので、当事者同士の精算になる。実務のポイント:市場取引と相対契約では、取引相手が破綻したときに誰が損失を負うかがまったく違う。調達の安さだけでなく、相手が倒れたときのリスクの所在で比べるのが実務の見方である
Q2新電力が倒産したら、うちの電気はすぐ止まるんですか?
直ちに止まるとは限らない。撤退する事業者には顧客への事前の周知が求められ、切替先が決まるまでは最終保障供給を受けられる。実務のポイント:倒産した新電力の取引所への未払いは、まず差し入れた担保で処理される。だから取引所の他の参加者に損失が連鎖しにくいが、顧客との契約はその新電力の問題として残る。供給の継続と料金の負担は分けて考える
間違えやすい点 AI による整理
- 市場で電気を買った代金は売り手の発電会社に払っていると思うかもしれないが、法律上の流れはそうなっていない。翌日市場では取引所を経た決済しか認められておらず、参加者は個々の売り手と精算するのではなく、取引所との間で受け払いを行う。相手が誰かを知らなくても取引が成立する仕組みの根拠が本条である
- 決済の仕組みが安全なら新電力は潰れないと考えるのは、問いの立て方そのものが誤っている。本条が守っているのは取引の相手方と市場全体であって、支払えなくなった参加者自身ではない。むしろ担保をきちんと求めるからこそ、資金の薄い事業者は価格が急騰した局面で真っ先に市場から退出させられる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 電気事業法99条の4:売買取引の決済方法そのもの | 電気事業法99条:決済方法を定める業務規程(現行効力を要確認) |
| 例外の余地 | 第1項は業務規程の方法を許容、第2項の翌日市場は取引所経由のみ | 業務規程で翌日市場以外の決済方法を定めうる |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は台湾電力系の電力交易平台で補助サービス等の取引を行う段階にあり、日本の翌日市場のような卸電力の集中決済とは規模・対象が異なる
米国の組織化市場では FERC が与信基準・決済期間短縮などを求め、不払いの波及防止という目的で本条と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが新電力の財務担当で、市場価格の急騰により翌日市場の支払額が一週間で数倍になった。取引所が求める追加の預託金を期限までに入れられなければ、取引参加が止まり、顧客に供給する電気を市場から調達できなくなる。残された時間は業務規程が定める数営業日しかない
- 取引先の発電会社から「取引所を通さず直接払ってくれれば手数料分を値引く」と持ちかけられたら、翌日市場の取引でそれは可能なのか? 本条2項により翌日市場の決済は取引所経由に限られ、相対で精算し直す余地はない
- 契約していた新電力が突然撤退を発表した。理由は市場からの調達代金を払い切れなかったこと。あなたの会社には切替先を探す期限が通知されている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約している新電力が撤退や供給停止を通知してきたら、契約書の解約条項と通知期限を確認する2. 切替先の見積もりをすぐに複数取り、最終保障供給に移る期間を最小にする3. 市場連動型プランで請求が急増した場合、約款の価格算定式と事前説明の内容を確認し、説明に不備があれば消費生活センターや電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口に相談する
訴えられた側:1. 取引所参加者として支払いや担保差入れに遅れが出そうなら、業務規程上の期限と取引停止の要件を先に確認する2. 取引所に早めに連絡し、資金調達の見通しを示す3. 翌日市場の決済を取引所外で済ませる相対の合意は本条2項に反するため結ばない4. 供給継続が難しい場合は、顧客への通知義務や切替手続について早めに専門家に相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。決済期日や担保の差入れ期限は取引所の業務規程で定められる。代金債権には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される
- 電気事業法 第97条卸電力取引所の指定(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第99条決済方法を定める業務規程(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第2条小売電気事業者等の定義
- 破産法 第58条市場の相場がある取引の破産時の処理
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