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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第256条(合併等の協議の相手方の指定)

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  1. 内閣総理大臣は、保険会社(外国保険会社等を含む。第二百六十条第一項第二号、第六項及び第八項第二号並びに第二百七十条の六を除き、以下この章において同じ。)が破綻保険会社(第二百六十条第二項に規定する破綻保険会社をいう。以下この節において同じ。)に該当し、かつ、必要があると認めるときは、当該破綻保険会社が合併等に係る協議をすべき相手方として他の保険会社又は保険持株会社等を指定し、当該他の保険会社又は保険持株会社等にその協議に応ずるよう勧告することができる。
  2. 2.内閣総理大臣は、前項の勧告を行うため必要があると認めるときは、その必要の限度において、破綻保険会社又は破綻保険会社となる蓋然性が高いと認められる保険会社につきその業務又は財産の状況に関する資料を他の保険会社又は保険持株会社等に対して交付し、その他当該勧告に必要な準備行為を行うことができる。
  3. 3.内閣総理大臣は、破綻保険会社又は破綻保険会社となる蓋然性が高いと認められる保険会社が会員として加入している保険契約者保護機構に対し、第一項の勧告又は前項の準備行為の実施に関し、必要な協力を求めることができる。

この条文の基本情報

合併等の協議の相手方の指定とは何ですか?

定義合併等の協議の相手方の指定とは、保険業法第256条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、保険会社(外国保険会社等を含む。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第256条(合併等の協議の相手方の指定)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第256条の条文原文は「内閣総理大臣は、保険会社(外国保険会社等を含む。」で始まります。
  3. 保険業法第256条は第三節に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第256条の前の条は保険業法第255条の5です。
  7. 保険業法第256条の次の条は保険業法第257条です。
  8. 保険業法第256条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第256条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第256条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/256

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法256条は、内閣総理大臣が破綻保険会社の合併等の協議相手として他の保険会社等を指定し、協議に応ずるよう勧告できる規定。勧告に応諾義務や罰則はない。

Q · 金融庁が「この会社と合併の協議をしなさい」と言ってきたら、断れるんですか?

法的には断れる。罰則も応諾義務もない

保険業法256条1項の勧告は行政指導であり、指定された保険会社・保険持株会社等に協議への応諾義務はなく、拒否しても罰則はありません。処分性がないため取消訴訟の対象にもなりません。ただし同条2項により、当局は勧告の準備として破綻保険会社(および破綻の蓋然性が高いと認められる保険会社)の業務・財産に関する資料を受皿候補へ交付でき、3項では保険契約者保護機構にも協力を求められます。免許・検査・業務改善命令の権限を持つ当局からの名指しである以上、実務上の重みは条文の文言よりはるかに大きくなります。

解説

保険会社が潰れかけたとき、誰が後始末を引き受けるかは市場の自由な交渉では決まらない。本条により内閣総理大臣(実務上は金融庁)は、破綻保険会社に対して「この会社と合併等の協議をしなさい」と相手方を名指しで指定し、指定された側にも協議に応じるよう勧告できる。さらに第2項では、勧告の前段階で、すでに破綻した会社だけでなく「破綻する蓋然性が高い」と判断された保険会社の業務・財産データを、他の保険会社や保険持株会社等に交付できる。あなたが保険料を払い込んでいる会社の内部数値が、破綻が公表される前に競合他社の机の上に置かれている、という意味である。第3項では保険契約者保護機構にも協力を求められる。勧告に法的な強制力はない。だが免許・検査・業務改善命令の権限を握る当局からの名指しが、監督下にある保険会社にとってどれほどの重さを持つかは想像がつくはずだ。あなたの保険証券の行き先は、公表される何か月も前に、この非公開のテーブルで形が決まっていく。

法的な位置づけ

保険業法256条は、破綻保険会社の受皿を確保するための行政指導の根拠規定である。内閣総理大臣は、合併等の協議をすべき相手方として他の保険会社又は保険持株会社等を指定して協議への応諾を勧告でき、その準備行為として破綻の蓋然性が高い保険会社の業務・財産に関する資料を交付し、保険契約者保護機構に必要な協力を求めることができる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.資料交付を受けた時点で範囲と守秘条件を書面化 256条2項により破綻保険会社等の業務・財産資料の交付を受けたら、応諾判断より先に、交付資料の範囲・基準日・更新頻度・目的外利用の禁止・守秘義務の期間を書面で固定する。後から簿外債務や係争が判明したときの交渉力はこの初期文書で決まる
  2. 2.デューデリジェンスの範囲を確定する 責任準備金の積立状況、予定利率別の契約構成、含み損を抱える運用資産、係争中の保険金請求、再保険の回収可能性を優先項目として洗い出す。開示が不十分な領域は表明保証または価格調整条項で吸収する設計を先に決める
  3. 3.取締役会で応諾・拒否の判断理由を議事録に残す 応諾も拒否も、善管注意義務の観点から判断根拠・想定損益・代替案の検討経緯を議事録に記録する。後日の株主代表訴訟で問われるのは結論ではなく、判断に至る情報と過程である
  4. 4.競争法・監督法の並行手続を同時に走らせる 合併等は独占禁止法上の企業結合審査の対象になり得るため、競争法カウンセルを初期段階から並走させる。同時に保険業法上の契約移転・合併に必要な認可手続と公告・異議申述手続のスケジュールを逆算する
  5. 5.拒否するなら「条件交渉」に組み替えて回答する 単純拒否ではなく「どの条件(資金援助の規模、引受範囲の限定、契約条件変更の前提)なら応じられるか」を提示する形で回答する。保険契約者保護機構からの資金援助(保険業法245条以下)の見込みを条件に織り込むのが実務の定石である

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法256条とは何ですか?

破綻した保険会社の受皿を当局が主導して探すための規定です。内閣総理大臣が合併等の協議相手を指定し、協議に応ずるよう勧告できます。応諾義務も罰則もない行政指導です。

Q2破綻保険会社とはどの時点の会社を指しますか?

保険業法260条2項に定義があり、業務停止命令や保険管理人による管理を命じられた会社等が該当します。256条2項ではさらに手前の「破綻する蓋然性が高い会社」も対象になります。

Q3破綻が公表される前に契約情報が他社へ渡ることはありますか?

あります。256条2項は、勧告に必要な限度で、破綻の蓋然性が高いと認められる保険会社の業務・財産に関する資料を他の保険会社や保険持株会社等へ交付できると定めています。

Q4救済保険会社と承継保険会社の違いは何ですか?

救済保険会社は破綻会社の契約を引き受ける既存の民間保険会社です。受皿が見つからない場合に、保険契約者保護機構が設立する承継保険会社が暫定的に契約を引き継ぎます。

Q5保険契約者保護機構の補償はいくらまでですか?

生命保険は原則として破綻時点の責任準備金等の一定割合が補償対象となり、損害保険は種目ごとに割合が異なります。補償割合は制度改正で変わるため、最新の制度内容をご確認ください。

Q6保険会社の経営不安が報じられたら解約すべきですか?

反射的な解約は不利になり得ます。解約控除が引かれるうえ、破綻後は解約返戻金自体も削減対象になります。まず契約条件変更の通知内容と補償対象の確認を優先してください。

Q7予定利率の引下げはいつ決まりますか?

受皿が決まり契約移転や合併の枠組みが固まる段階で、契約条件の変更として決まります。高い予定利率で契約した古い契約ほど削減幅が大きくなる設計です。

Q8保険会社の破綻は誰が最初に判断するのですか?

内閣総理大臣(実務上は金融庁)です。検査や業務停止命令、保険管理人の選任といった手続を通じて判断され、256条の勧告はその判断を前提に動き出します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険会社が潰れたら、契約はそのまま消えてなくなるんですか?

消えません。本条の勧告を経て救済保険会社へ合併・契約移転されるか、それが決まらなければ承継保険会社や保険契約者保護機構の枠組みで引き継がれます(保険業法260条、245条ほか)。争点は存続の可否ではなく条件です。実務のポイント:引き受け手が早く決まった案件ほど契約者の削減幅は小さく、難航した案件ほど条件が厳しくなる傾向がある。報道で「協議先が決まらない」と出た時点が、家計側で最悪シナリオを試算し始めるべきタイミングである

Q2金融庁の勧告って、断ったらどうなるんですか? 罰則はあるんでしょうか?

本条の勧告に応じる法的義務はなく、拒否しても罰則はありません。あくまで行政指導であり、処分性がないため取消訴訟の対象にもなりません。実務のポイント:法的拘束力がないことと、実務上断れることは別である。免許・検査・商品認可の権限を持つ当局からの名指しという事実が、その後の関係に影響を残す。だからこそ受皿候補側の弁護士は、拒否そのものより「どの条件なら応じられるか」を先に設計し、拒否を条件交渉に組み替える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保険会社が破綻したら保険金はゼロになるのか」という問いの立て方自体が的を外している。契約は消滅せず、救済保険会社または承継保険会社へ引き継がれるのが原則であり、争点は「もらえるか否か」ではなく「いくらまで削られるか」である。保険契約者保護機構による補償と、予定利率の引下げを含む契約条件の変更、この二つの掛け算で最終的な手取りが決まる(補償割合は保険種類により異なるため、最新の制度内容をご確認ください)
  • 生命保険では責任準備金等の9割が補償されると知っている人は多いが、その9割が何に対する9割かまで詰めている人は少ない。補償は破綻時点の責任準備金を基準とし、そこにさらに予定利率の引下げが重なる。高い予定利率で契約した古い個人年金ほど削減幅が大きくなる設計であり、「9割は戻る」という理解のまま満期後の生活設計を組んでいると、受取額の見込みが二重に狂う
  • 契約者の目からは、当局の勧告は「行政がお願いをしているだけ」に見える。勧告を受けた保険会社の側から見れば、金融庁が自社を受皿候補として名指しし、破綻会社の財務データまで手渡してきたという事実そのものが経営判断を拘束する材料になる。この温度差を理解していないと、報道の「協議入り」という一行を、単なる観測気球だと読み違える
比較の観点この条文ほかの条文
誰に対する何の行為か256条:受皿候補(他の保険会社等)への指定と勧告241条:破綻会社への業務停止命令・保険管理人選任命令
245条:救済保険会社への資金援助の枠組み
法的性質行政指導。応諾義務も罰則もなく、処分性がない行政処分。違反すれば不利益処分の対象
保険契約者保護機構による資金援助の決定手続
タイミング破綻認定後(2項の準備行為は破綻前の蓋然性段階から)破綻認定の入口。ここから破綻処理が公式に始まる
受皿が固まり、契約移転・合併の条件を詰める段階
契約者への影響受皿が誰になるかが決まり、削減幅の前提が形作られる保険金支払が一時停止し、請求が宙吊りになる
資金援助の規模が契約条件変更の幅を左右する

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
保險法第149條以下

台湾は主管機関(金融監督管理委員会)が監管・接管・勒令停業清理を直接命じる構成で、日本の256条のような受皿候補への「勧告」よりも介入が直接的である

韓国
예금자보호법(預金者保護法)

韓国は預金保険公社が保険契約者保護も担い、不良金融機関の整理手続の中で契約移転が進められる。保護主体が銀行預金と一体化している点が日本と異なる

中国
中華人民共和国保険法 第92条

生命保険契約と責任準備金の他社への移転を義務付け、協議が整わない場合は監督機関が引受会社を指定できる。日本の256条が勧告にとどまるのに対し、指定が強制力を伴う点が決定的に異なる

ドイツ
VAG § 13(Bestandsübertragung)

契約群の移転には BaFin の認可を要する。受皿の探索そのものを監督当局が主導する明文規定より、移転の適法性審査に重心が置かれている

フランス
Code des assurances art. L. 324-1

ACPR の承認による契約群移転(transfert de portefeuille)が枠組みの中心で、危機時には ACPR が職権で移転を命じ得る構成がとられる

アメリカ
NAIC Insurer Rehabilitation and Liquidation Model Act

州単位の保険監督官が更生・清算を主導し、州ごとの guaranty association が契約者保護を担う。連邦統一の受皿勧告制度は存在しない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約している生命保険会社に金融庁検査が入ったという報道が出たら、その裏で何が動いているのか? 本条第2項の「破綻保険会社となる蓋然性が高いと認められる保険会社」に該当すると当局が判断していれば、破綻が公表される前から受皿候補への資料交付が始まっている。契約者が事実を知るのは、協議の枠組みがほぼ固まった後である
  • あなたが中堅保険会社の経営企画部にいて、ある日当局から「協議に応じてほしい」と相手方に指定される側になったとする。勧告に強制力はないので法的には断れる。だが断った記録は当局に残り、その後の免許関係・商品認可・検査対応の空気を左右する。断るという選択肢は、条文上の自由と実務上の自由がまったく別物である典型例だ
  • 保険金の請求手続中に、保険会社の業務停止命令が出た。支払いが止まる。請求権自体は消えないが、受皿が決まるまで宙吊りになる。時効は待ってくれない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 契約先に業務停止命令や保険管理人選任の報道が出たら、まず証券番号・契約日・予定利率・責任準備金額を一覧化する。古い高予定利率契約ほど削減リスクが高い2. 保険契約者保護機構(生命保険・損害保険で別組織)の公表情報で、自分の契約種類の補償内容を確認する3. 反射的な解約はしない。解約控除と返戻金削減で二重に損をする場合がある4. 保険金・給付金の請求中なら、請求書類の控えと発送記録を保全し、時効の起算点を確定させておく

訴えられた側:1. 受皿候補として勧告を受けた側は、応諾前に第2項で交付された資料の範囲・更新頻度・表明保証の有無を書面化する2. 取締役会では、応諾も拒否も善管注意義務(プロとして当然払うべき注意のレベル)の観点から議事録に判断理由を残す。後日の株主代表訴訟で問われるのはこの記録である3. 合併等は独占禁止法上の企業結合審査の対象にもなりうるため、競争法カウンセルを初期段階から並走させる4. 破綻保険会社側の経営陣は、資産の散逸防止と帳簿の保全を最優先する

時効(請求できる期限):本条の勧告・準備行為そのものに法定の期間制限はない。ただし契約者側の時間圧は別に走っており、保険給付請求権・保険料返還請求権等は3年で時効消滅する(保険法95条)。それ以外の一般の債権には民法166条の消滅時効(債権5年または10年)が適用される。破綻処理中でも時効は自動的には止まらないため、請求の意思表示は書面で記録に残すこと(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(行政法・保険監督法):256条の勧告は非権力的な行政指導であり、応諾義務も罰則もなく処分性を欠く。実効性は監督権限という別のてこに支えられており、法的統制が及びにくい点に構造的な弱点があると指摘される

破綻処理法制の設計論:破綻処理は時間が経つほど資産が劣化し契約者の削減幅が拡大するため、受皿探索の速度確保が制度目的となる。他方で受皿候補は健全な私企業であり、強制ではなく指定と勧告にとどめる立法選択がとられた

改正沿革 AI による整理

  • 平成10年(1998年)前後の保険業法改正(要検証) 保険契約者保護機構の創設を含む破綻処理制度の整備に伴い、本条を含む破綻処理関連規定が現在の形に整えられたと解されるが、新設か改正か、および改正年次の確定には官報・法令沿革での人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)。業態の相互参入や監督枠組みの近代化が図られ、現行法の基本構造が形成された
  2. 2.平成10年(1998年) 改正:金融システム不安を背景とした保険業法改正により、保険契約者保護機構を中核とする破綻処理制度が整備された。本条を含む破綻処理関連規定の位置付けもこの過程で現在の形に整えられたと解されるが、条文単位の沿革は官報での人的検証を要する

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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