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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

保険業法 第27条(相互会社の設立時の基金の募集)

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発起人は、この款の定めるところにより、相互会社の設立に際して基金の総額を募集しなければならない。

この条文の基本情報

相互会社の設立時の基金の募集とは何ですか?

定義相互会社の設立時の基金の募集とは、保険業法第27条に定められた規定で、「発起人は、この款の定めるところにより、相互会社の設立に際して基金の総額を募集しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第27条(相互会社の設立時の基金の募集)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第27条の条文原文は「発起人は、この款の定めるところにより、相互会社の設立に際して基金の総額を募集しなければならない。」で始まります。
  3. 保険業法第27条は第二款 設立に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第27条の前の条は保険業法第26条です。
  7. 保険業法第27条の次の条は保険業法第28条です。
  8. 保険業法第27条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第27条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第27条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/27

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法27条は、相互会社の設立に際して発起人が基金の総額を募集する義務を定める。基金は資本金と異なり議決権を伴わず、償却が予定される設立時の財産的基礎である。

Q · 相互会社の保険会社って、株式がないのに設立資金はどこから来るんですか?

株式の代わりに基金を募集します。議決権はつきません

保険業法27条により、相互会社の設立に際して発起人は基金の総額を募集しなければなりません。相互会社には株式がないため、この基金が設立時の財産的基礎になります。基金の総額は保険業法6条により政令で定める額(10億円)以上であることが免許の前提となります。基金の拠出者は議決権を持たず、受け取れるのは約定利息と償却による元本の返還にとどまり、会社の意思決定は保険契約者である社員が担います。金を出す者と会社を支配する者を構造的に分離した設計です。

解説

生命保険会社の契約者になったことがあるなら、あなたは知らないうちに「社員」だった可能性がある。日本の生命保険会社の多くは株式会社ではなく相互会社という特殊な法人で、契約者が出資者兼構成員という二重の地位を持つ。ではその会社が生まれるとき、最初の元手はどこから来るのか。株式会社なら株式を発行して資本金を集めるが、相互会社には株式がない。そこで保険業法27条が「発起人は基金の総額を募集しなければならない」と命じる。この基金というのは出資でも借入でもない中間的な存在で、拠出者は株主のような議決権を持たず、契約者が社員として議決権を握る。つまり金を出す人と会社を支配する人が構造的に切り離されている。この一条があるからこそ、日本の生命保険は「契約者のための会社」という建前を法制度として維持できている。

法的な位置づけ

保険業法27条は、相互会社の設立における基金の募集義務を定める規定である。発起人は、相互会社の設立に際して、法定の手続に従い基金の総額を募集しなければならない。基金は株式会社の資本金に相当する設立時の財産的基礎であるが、償却が予定され、拠出者に議決権が伴わない点で資本金と法的性質を異にする。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.組織形態を相互会社にするか先に決める 保険会社は株式会社か相互会社かを選択する。相互会社を選んだ時点で株式による資金調達の道は閉ざされ、設立資金は基金の募集に一本化される。事業計画の資本政策を株式前提で組んでいる場合は、この段階で全面的に組み直す
  2. 2.基金の総額を設計し免許要件と突き合わせる 保険業法6条の最低額(政令で定める額、10億円)を下回らない基金総額を設定する。引受予定リスクに対する支払余力を踏まえ、最低額ぎりぎりではなく余裕を持った総額を設計する
  3. 3.発起人として基金の募集事項を定める 保険業法28条に従い、基金の募集に際して定めるべき事項(基金の総額、拠出単位、利息、償却の方法など)を決定し、拠出者に提示する募集要項と基金拠出契約書を整える
  4. 4.拠出者を確保し払込の確実性を証拠化する 議決権もキャピタルゲインもない条件で拠出する相手は、事業上の関係を持つ金融機関や事業法人が中心になる。免許審査では払込の確実性が問われるため、拠出者の資力と払込スケジュールを裏づける資料を揃える
  5. 5.利息支払と償却まで見通した資金計画を組む 基金利息の支払と基金の償却は保険業法55条により剰余金の範囲内でしか行えず、償却時には同額の基金償却積立金の積立が必要になる(同法56条)。設立時点で償却完了までのキャッシュフローを引いておく
  6. 6.創立総会・設立登記を経て免許申請へ進む 基金の払込完了後、創立総会で定款と役員を確定し、設立登記を行う。そのうえで保険業法3条の免許申請に進む。基金の募集が未了のまま先の手続に進むことはできない

よくある質問 AI による整理

Q1相互会社とは?

保険業法上の保険会社だけに認められた法人形態で、株式を発行せず、保険契約者が社員(構成員)となる会社です。剰余は原則として契約者配当として社員に還元されます。

Q2保険会社の基金とは?

相互会社の設立時に発起人が募集する財産的基礎です(保険業法27条)。資本金に似た役割を果たしますが、拠出者に議決権はなく、約定利息と償却による返還が予定されています。

Q3相互会社の基金はいくら必要?

保険業法6条により、保険会社の資本金の額または基金の総額は政令で定める額(10億円)以上である必要があります。これを満たさなければ保険業の免許は下りません。

Q4基金と資本金の違いは?

資本金は返済されず議決権を伴いますが、基金は償却(返還)が予定され議決権を伴いません。支配権を渡さずに設立資金だけを調達する仕組みが基金です。

Q5相互会社の基金は返済される?

償却という形で返還されます。ただし保険業法55条により剰余金の範囲内でしか行えず、償却時には同額の基金償却積立金を積み立てる必要があります(同法56条)。

Q6基金償却積立金とは?

基金を償却する際に同額を積み立てる法定の準備金です(保険業法56条)。基金を返しても会社の純資産が目減りしない設計になっており、保険金支払能力を守る役割を持ちます。

Q7相互会社は株式会社になれる?

保険業法の組織変更手続により株式会社へ転換できます。この場合、社員である契約者の持分をどう扱うかが最大の論点となり、社員には異議を述べる手続が用意されています。

Q8相互会社を設立するには何が必要?

発起人による基金の総額の募集(保険業法27条)、募集事項の決定(同法28条)、基金の払込、創立総会、設立登記を経たうえで、内閣総理大臣の免許を受ける必要があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相互会社の保険に入ってるんですが、私は本当に「社員」なんですか?

はい。相互会社では保険契約者が社員(構成員)となり、社員総会または総代会を通じて会社の意思決定に参加する地位を持ちます(保険業法2条5項、42条)。従業員という意味の社員ではない点に注意。実務のポイント:多くの相互会社は総代会の総代候補者を公募しており、契約者なら応募できます。応募者が少ないため、意欲があれば選ばれる可能性は一般に思われているより高い

Q2基金を出した人と、契約者と、どっちが偉いんですか?

会社の意思決定については契約者社員です。基金拠出者は議決権を持たず、約定利息と基金の償却を受ける立場にとどまります(保険業法55条、56条)。ただし解散時の残余財産分配などで基金拠出者が先順位に立つ場面があります。実務のポイント:基金の拠出者は多くの場合、関係の深い金融機関や事業法人です。誰が基金を出しているかはディスクロージャー資料で確認でき、その会社の資本関係が透けて見える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「相互会社の基金は株式会社の資本金と同じようなもの」と理解している人が多いが、法的性質が根本的に違う。基金は返済(償却)が予定された債務的性質を持ち、拠出者に議決権を与えない。株式は返済されず議決権を与える。この違いが、相互会社の統治構造そのものを決定づけている
  • 相互会社は「契約者が主人公」と言われることは知られているが、その実質を知る人は少ない。社員総会は実際にはほとんど開かれず、代わりに総代会(保険業法42条以下)が置かれ、総代は数百人程度。数百万から数千万の契約者を数百人の総代が代表する構造で、あなたの一票が届く距離は、株式会社の株主より遠いことすらある
  • 「相互会社に出資すれば、成長したときに大きなリターンが得られる」という発想自体が、相互会社の設計と噛み合っていない。基金拠出者に企業価値の上昇を分配する仕組みは存在せず、剰余は契約者配当として社員に還元されるのが原則だ。問いの立て方を変えるべきで、正しくは「なぜ議決権もキャピタルゲインもないのに、金融機関が基金を拠出するのか」である
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象保険業法27条:設立時に基金の総額を募集する発起人の義務保険業法6条:資本金または基金の総額の最低額(免許要件)
保険業法56条:基金償却時の基金償却積立金の積立義務
適用される場面相互会社の設立段階(発起人の行為規範)免許審査の段階および免許取得後の維持要件
設立後、基金を償却する段階
違反したときの帰結基金の募集を欠けば設立手続自体が先に進まない最低額を満たさなければ保険業の免許が下りない
積立を欠く償却は許されず、純資産の維持が図れない
契約者から見た意味会社が生まれる時点の財産的基礎が確保される支払余力の入口の水準が法定される
基金を返しても純資産が目減りしない壁になる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保険法第136条・第139条

台湾は保険業の組織を株式会社または合作社に限定し、日本型の相互会社を置いていない。設立時の財産的基礎は資本額または基金の最低額として主管機関が定める点で機能的に対応する

韓国
보험업법 제3장「상호회사」

韓国は日本法を経由して相互会社制度を持つが、実際に相互会社形態で営業する生命保険会社はほとんど存在せず、株式会社形態が事実上の標準になっている

ドイツ
VAG(Versicherungsaufsichtsgesetz)の Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit に関する規定

日本の相互会社の母法にあたる形態。設立時の Gründungsstock(設立基金)は返済が予定され、構成員である被保険者が意思決定を担う点で27条と同じ発想に立つ

アメリカ
各州保険法の mutual insurance company 規制

州ごとに設立時の initial surplus 額が定められる。日本のように単一の法典で基金の募集義務を規律するのではなく、州保険局の認可実務に委ねられる部分が大きい

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが加入している生命保険会社の名前に「相互会社」と付いていたら、あなたは顧客であると同時に社員(構成員)である。総代会に議題を出す権利、剰余金の分配(契約者配当)を受ける立場、これらは27条が作った基金と社員の分離構造の上に立っている。株式会社の保険に入っている人には、この立場はない
  • 保険会社を新たに設立しようとする起業家が、相互会社形態を選んだ場合。株式を発行して資金調達する道は最初から閉ざされ、基金の募集という別ルートを通らなければならない。しかも27条の後に控える基金の総額の最低基準(保険業法6条1項の資本金または基金10億円以上)を満たさなければ免許が下りない
  • もし、あなたが相互会社に基金を拠出する投資家だったとしたら、何が返ってくる? 議決権はない。株式のような持分譲渡による値上がり益もない。返ってくるのは約定された利息と、基金償却積立金による元本の償却だけ。ハイリスク・ローリターンに見えるこの仕組みに、なぜ機関投資家が応じるのかが、この条文を読む鍵になる
  • 近年、相互会社から株式会社への組織変更(大同生命、太陽生命、第一生命など)が相次いだ。この転換のとき、基金拠出者と契約者社員の利害が正面衝突する。あなたが契約者なら、株式会社化のとき自分に何が配分されるのかを問う権利を持っている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 加入している保険会社が相互会社かを確認、社名や約款の冒頭に記載がある2. 相互会社であれば、あなたは社員として総代会に関する情報(総代の選出方法、総代会の議事録要旨)にアクセスできる、多くの会社が公式サイトで公開している3. 支払や運用に不満がある場合、個別の苦情窓口と並行して、生命保険協会の裁定審査会という第三者手続がある4. 組織変更(株式会社化)の議案が出た場合、社員として異議を述べる手続が保険業法上用意されている、通知が届いたら期限内に対応する

訴えられた側:1. 相互会社の設立を企図する場合、基金の総額は保険業法6条1項の最低額(10億円以上)を満たすことが免許の前提となる2. 発起人は基金の募集にあたり、募集事項を定め、拠出者との間の基金拠出契約を整える必要がある3. 基金の利息の支払や償却は、保険業法55条・56条の制約(剰余金の範囲内、基金償却積立金の積立)を受ける、資金計画は設立段階から償却まで見通して組む4. 免許審査では基金の払込確実性が問われるため、拠出者の資力と払込スケジュールの証拠を揃える

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はないが、基金の募集から創立総会、設立登記に至る手続には各段階で保険業法および会社法準用の期間制限がかかる。基金拠出に伴う金銭債権(利息請求権等)には一般消滅時効(民法166条、権利行使できると知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:基金は株式会社の資本金と同視できず、償却による返還が予定される点で債務的性質を帯びるが、基金償却積立金の積立義務によって純資産の維持が担保される。資本と負債の中間に位置する保険業法固有の資金として理解される。

制度趣旨に関する一般的理解:27条が発起人に基金の総額の募集を義務づける趣旨は、株式による調達手段を持たない相互会社について、設立時点で契約者の保険金請求に応えうる財産的基礎を確保させる点にあるとされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.明治33年(1900年) 新設:旧保険業法において、ドイツの相互保険会社を範とする相互会社制度が導入され、設立時の基金に関する規律が置かれた
  2. 2.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)。相互会社の設立に関する規定が整理され、発起人の基金募集義務が現行27条として置かれた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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