保険業法 第270条の6(機構が保険業を行う場合のこの法律の適用関係)
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- 機構は、第三条第一項の規定にかかわらず、第二百七十条の四第八項の規定に基づき締結した保険契約の引受けに関する契約により移転を受けた保険契約の管理及び処分に必要な範囲内において、保険業を行うことができる。
- 2.機構が前項の規定により保険業を行う場合におけるこの法律の適用については、次に定めるところによる。
- 一第九条第一項(第一号に係る部分に限る。)、第九十七条、第九十七条の二第一項及び第二項、第九十八条、第二編第五章(第百九条、第百十三条及び第百十四条を除く。)、第百二十三条から第百二十五条まで、第百三十一条、同編第七章第一節及び第三節並びに第三百九条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、機構を保険会社とみなす。この場合において、第九十七条第一項中「第三条第二項」とあるのは「第二百六十条第九項に規定する保険契約の引受けに係る同条第二項に規定する破綻保険会社」と、第九十八条第一項中「次に掲げる業務その他の業務」とあるのは「第一号及び第二号に掲げる業務」と、第百二十条第一項並びに第百二十一条第一項及び第二項中「取締役会」とあるのは「保険契約者保護機構の理事長」と、第百三十六条第一項中「又は社員総会(総代会を設けているときは、総代会)(以下この章、次章及び第十章において「株主総会等」という。)」とあるのは「、社員総会(総代会を設けているときは、総代会)又は保険契約者保護機構の総会(第百四十四条第二項及び第百四十九条第一項において「株主総会等」という。)」と、第百三十六条の二第一項中「移転会社の取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役)」とあるのは「保険契約者保護機構の理事」と、「前条第一項の株主総会等の会日の二週間前から」とあるのは「第二百七十条の六第二項第一号の規定により読み替えて適用される前条第一項の保険契約者保護機構の総会の会日から」とする。
- 二第百一条から第百五条までの規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、その会員であった保険契約の引受けに係る破綻保険会社が受けていた免許が第二百六十二条第二項第二号に掲げる免許の種類に属するものである場合における機構を損害保険会社とみなす。
- 三第百十四条の規定の適用については、機構を保険会社である株式会社とみなす。
- 3.機構が、第一項の規定により保険業を行う場合には、自動車損害賠償保障法その他の政令で定める法令の適用については、政令で定めるところにより、当該機構を保険会社又は会員の免許の種類に応じ生命保険会社若しくは損害保険会社とみなす。
この条文の基本情報
機構が保険業を行う場合のこの法律の適用関係とは何ですか?
定義機構が保険業を行う場合のこの法律の適用関係とは、保険業法第270条の6に定められた規定で、「機構は、第三条第一項の規定にかかわらず、第二百七十条の四第八項の規定に基づき締結した保険契約の引受けに関する契約により移転を受けた保険契約の管理及び処分に必要な…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第270条の6(機構が保険業を行う場合のこの法律の適用関係)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第270条の6の条文原文は「機構は、第三条第一項の規定にかかわらず、第二百七十条の四第八項の規定に基づき締結した保険契約の引受けに関する契約により移転を受けた保険契約の管理及び処分に必要な…」で始まります。
- 保険業法第270条の6は第三目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第270条の6の前の条は保険業法第270条の5です。
- 保険業法第270条の6の次の条は保険業法第270条の6の2です。
- 保険業法第270条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第270条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第270条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/270_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法二百七十条の六は、保険契約者保護機構が免許なしに保険業を行える例外を定める。範囲は引き受けた保険契約の管理及び処分に必要な限度に限られる。
Q · 保険会社が破綻して引受け手が現れなかったら、契約は誰が持つことになりますか?
加入先が破綻し引受け手がいないとき、機構が契約を引き継ぎます
保険業法二百七十条の六第一項は、保険契約者保護機構が同法三条一項の免許主義にかかわらず、引き受けた保険契約の管理及び処分に必要な範囲内で保険業を行えると定めます。救済保険会社が現れないときの最後の受け皿であり、新規募集の主体ではありません。二項は機構を保険会社とみなす条文を列挙し、取締役会を理事長、株主総会等を機構の総会に読み替えます。三項では自賠責保険等についても機構が損害保険会社とみなされます。
解説
保険業は免許がなければ行えない。保険業法3条1項の大原則である。ところが本条は、その原則を一点だけ切り開く。破綻した保険会社の契約を引き受ける救済会社が現れず、保険契約者保護機構が自ら契約を引き受けた場合、機構は免許を持たないまま保険業を行える。あなたの保険証券の相手方が、株式会社でも相互会社でもない、業界の拠出金で支えられる法人に入れ替わるということだ。そのうえで2項は、機構を「保険会社とみなす」条文を一本ずつ名指しで並べ、取締役会を機構の理事長に、株主総会を機構の総会に読み替える。免許のない受け皿に、保険会社向けの規律を後から着せる作業である。注目すべきは外された条文のほうだ。109条、113条、114条はいったん除外され、114条だけが「株式会社である保険会社」として別枠で戻される。この出入りが、あなたの契約者配当の扱いを左右する。
法的な位置づけ
保険業法二百七十条の六は、保険契約者保護機構が保険契約の引受けを行った場合の同法の適用関係を定める規定である。免許主義の例外として機構に保険業を認めるとともに、業務範囲、計算、保険契約の移転などの条文について機構を保険会社とみなし、機関に関する文言を機構の理事長及び総会に読み替える。
よくある質問 AI による整理
Q1保険契約者保護機構とは何ですか?
保険会社の破綻時に契約者を保護する法人で、国内で免許を受けた保険会社が会員として負担金を拠出します。生命保険と損害保険で別々に設けられ、救済会社が現れない場合は自ら契約を引き受けます。
Q2機構が保険契約を引き受けるのはどんなときですか?
破綻保険会社の契約を引き受ける救済保険会社が現れない場合です。二百七十条の四第八項に基づく引受けの契約で契約が移転し、二百七十条の六第一項により機構が保険業を行えるようになります。
Q3早期解約控除とは何ですか?
移転後の一定期間内に解約すると返戻金から差し引かれる控除です。効力発生日が起算点となり、期間と率は移転の条件として公告と通知で示されます。判断する価値は効力発生前に集中します。
Q4予定利率は引き下げられますか?
引き下げられることがあります。責任準備金の一定割合が補償されても、将来の運用を前提とする予定利率が下がれば満期金や年金額は減ります。補償割合と予定利率は別の論点として確認してください。
Q5保険契約の移転に異議は出せますか?
保険業法百三十七条に異議申述の手続があり、公告後の一定期間内に申し出ます。ただし破綻処理では特例で手続が修正される場合があるため、通知に記載された期限を必ず確認してください。
Q6機構に移った契約から新しい保険を買えますか?
想定されていません。第一項が機構の保険業を「移転を受けた保険契約の管理及び処分に必要な範囲内」に限定しているためです。新規加入は通常の保険会社と契約することになります。
Q7機構が保険業を行うときの監督はどうなりますか?
第二項が名指しした条文について機構を保険会社とみなす形で規律が及びます。業務範囲や計算、保険契約の移転の規定は適用されますが、列挙から外れた条文は機構に届きません。
Q8機構が抱えた契約は将来どうなりますか?
新たな引受け手が現れれば再び保険契約の移転が行われます。その決議は百三十六条の読替えにより機構の総会で行われ、契約者への公告と異議申述の手続が改めて踏まれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1契約してた生命保険会社が潰れたら、保険金って全部パーになるんですか?
ならない。契約は救済保険会社か保険契約者保護機構に引き継がれ、生命保険では原則として責任準備金の90%が補償される。ただし予定利率は引き下げられ、満期金や年金額は減りうる。引受け手が現れない場合に機構自身が契約を持てる根拠が本条1項である。実務のポイント:「90%補償」は保険金額の90%ではなく責任準備金の90%だ。この読み違いで保障が十分残ると思い込み、解約の判断を誤る人がいる(最新の改正状況をご確認ください)。
Q2機構って免許もないのに、うちの保険を運営できるんですか?
できる。3条1項は無免許の保険業を禁じるが、本条1項がその例外を開き、引き受けた契約の管理と処分に必要な範囲でのみ保険業を認める。そのうえで2項が、業務範囲(98条)、経理、保険契約の移転(第2編第7章第3節)などの規定について機構を保険会社とみなす。実務のポイント:みなし規定は列挙式である。列挙から外れた条文は機構に及ばない。根拠にしようとした条文が列挙外だと、申立ては空振りする。
Q3自賠責保険の会社が破綻したら、車は無保険になるんですか?
ならない。本条3項が、自動車損害賠償保障法その他政令で定める法令の適用について、会員の免許の種類に応じて機構を生命保険会社または損害保険会社とみなす。さらに自賠責保険と家計地震保険は、補償割合が100%とされている。実務のポイント:同じ損保でも自動車保険や火災保険の家計分野は、破綻後3か月を過ぎた事故から補償が80%に下がる。事故日が3か月の内か外かで支払額が変わる(最新の改正状況をご確認ください)。
間違えやすい点 AI による整理
- 「保険会社が潰れたら契約は無効になるのか」という問いの立て方自体が外れている。問うべきは、誰が契約の相手方になり、給付がどれだけ削られ、いつまでに判断すべきかである。契約は消えない。消えるのは条件の一部だ。
- 機構が受け皿になること自体は知られているが、その機構が「保険会社ではない」ことの重さは見落とされている。免許も監督体系も本来は及ばない。本条2項が名指しで貼り付けた条文の外側では、保険会社に課される規律は機構に届かない。列挙式であるという一点が、この制度の強度そのものを決めている。
- あなたから見れば「保険を払い続けている」だけだが、法律から見れば、契約の相手方が免許業者から業界の相互扶助組織へ移った状態である。この落差は、苦情の持ち込み先、将来の再移転を決議する機関、適用される罰則の範囲、そのすべてに顔を出す。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 免許の要否 | 二百七十条の六:免許なしで保険業が可能(三条一項の例外) | 三条一項:内閣総理大臣の免許がなければ保険業を行えない 二百七十条の四:機構が引受けの契約を締結する段階の根拠規定 |
| 業務の範囲 | 移転を受けた保険契約の管理及び処分に必要な範囲内に限定 | 九十八条に列挙された業務その他の業務を広く行える 引受けの実行と資金援助に関する機構の事務 |
| 意思決定機関 | 取締役会は機構の理事長、株主総会等は機構の総会に読替え | 取締役会・株主総会(株式会社)、社員総会・総代会(相互会社) 機構の運営委員会・総会による決定 |
| 適用の仕方 | 列挙された条文のみ「保険会社とみなす」貼り付け型 | 保険会社として全面的に監督規定が適用される 機構自体の組織規定として適用される |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾も業界拠出による基金を置き、破綻保険会社の契約移転や資金援助を行う。基金が保険業そのものを営む場面は日本の機構引受けに近い位置づけとなる
韓国は예금보험공사が保険契約も保護対象とし、契約移転や資金援助を担う。保護機構を保険業法の外側に置く点が日本と異なる
ドイツは生命保険・医療保険について法定の保証基金を置き、破綻会社の契約が基金へ移される。監督当局の関与のもとで給付削減もあり得る点は共通する
フランスは人保険分野の保証基金が契約者を保護する。契約の移転先を探す仕組みが中心で、基金自身が保険業を営む構成は採らない
米国は州単位の保証協会が保険会社の支払不能時に契約を引き継ぐ。補償限度額が州ごとに異なり、連邦一律の制度ではない点が日本と大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 加入していた生命保険会社が破綻し、引受け手が現れないまま処理が進んだらどうなるのか。保険証券の相手方欄の社名が、保険契約者保護機構に置き換わる。予定利率は引き下げられ、移転後の一定期間は解約に早期解約控除がかかる。継続か解約かを決める時間は、公告から効力発生日までの数週間に凝縮される。
- あなたが代理店として売った火災保険の引受会社が破綻し、契約が機構に移った。契約者から「これ、まだ有効ですか」と電話が鳴り続ける。答えは有効である。ただし機構が保険業を行えるのは、1項が定める「移転を受けた保険契約の管理及び処分に必要な範囲内」だけであり、その受け皿から新規契約を売ることは想定されていない。範囲の線引きを説明できるかどうかで、現場の信用が決まる。
- 自賠責保険を掛けていた損害保険会社が破綻した。3項により、自動車損害賠償保障法の適用上、機構は損害保険会社とみなされる。あなたの車は無保険車にならない。
- 機構に移った契約の責任準備金が足りているかを、誰が判断するのか。保険計理人である。ただし本条の読替えで、保険計理人を選ぶのも意見書を受け取るのも、取締役会ではなく保険契約者保護機構の理事長になる。株主も社員総会もない組織で、チェックのラインが理事長一人に集約される構造だと分かった瞬間、この制度の緊張感が見えてくる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 移転の公告と機構からの通知を捨てない。効力発生日、変更後の予定利率、早期解約控除の期間と率、この三つを最初に確認する2. 同じ保障を他社で買い直せるか、年齢と健康状態で見積もりを取る。取り直せないなら継続が有利になりやすい3. 異議申述の案内があれば期間内に対応する4. 問い合わせ先は旧会社ではなく保険契約者保護機構と、生命保険協会または日本損害保険協会の相談窓口に一本化する
訴えられた側:募集や管理の側に立つなら、機構が行えるのは「移転を受けた契約の管理及び処分に必要な範囲」に限られる点(1項)を押さえる。説明の際は、機構が保険会社とみなされる条文と、みなされない条文を分けて答える。責任準備金や保険計理人に関する手続は取締役会ではなく機構の理事長の決裁に読み替わるため、社内の稟議ルートと報告様式を機構側の体制に合わせて組み直しておく
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。実務で効く期限は、保険契約の移転における異議申述期間(公告日から一定期間、保険業法137条)と、効力発生日を起算点とする早期解約控除の適用期間である。保険給付や保険料返還を請求する権利の消滅時効は、権利を行使できる時から3年(保険法95条1項)
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