民事訴訟法 第111条(公示送達の方法)
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- 公示送達は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項を最高裁判所規則で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置く措置をとるとともに、当該事項が記載された書面を裁判所の掲示場に掲示し、又は当該事項を裁判所に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによってする。
- 一書類の公示送達裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべきこと。
- 二電磁的記録の公示送達裁判所書記官が、送達すべき電磁的記録に記録された事項につき、いつでも送達を受けるべき者に第百九条の書面を交付し、又は第百九条の二第一項本文の規定による措置をとるとともに、同項本文の通知を発すべきこと。
この条文の基本情報
公示送達の方法とは何ですか?
定義公示送達の方法とは、民事訴訟法第111条に定められた規定で、「公示送達は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項を最高裁判所規則で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置く措置をとると…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第111条(公示送達の方法)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第111条の条文原文は「公示送達は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項を最高裁判所規則で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置く措置をとると…」で始まります。
- 民事訴訟法第111条は第四款に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第111条の前の条は民事訴訟法第110条です。
- 民事訴訟法第111条の次の条は民事訴訟法第112条です。
- 民事訴訟法第111条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第111条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第111条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/111
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法111条は公示送達の方法を定め、裁判所書記官が書類を保管し交付する旨を掲示場に掲示して行う。相手の住所が不明で通常の送達ができない場合に用いる擬制的送達である。
Q · 公示送達って何?呼ばれてないのに裁判が進むって本当?
裁判所の掲示場に貼り出すことで送達したとみなす制度です
公示送達は、送達を受けるべき者の住所が不明な場合などに、裁判所書記官が書類を保管し、いつでも交付する旨を裁判所の掲示場に掲示して行う送達方法です(民事訴訟法111条)。相手が掲示を見ていなくても、掲示開始から二週間の経過で送達が完了したものとみなされ(民訴112条)、欠席のまま判決が確定し得ます。知らないまま判決を受けた場合は、控訴の追完(民訴97条)や再審(民訴338条以下)で巻き返す道があります。
解説
裁判所の掲示板に、あなた宛ての書類を「保管している、いつでも取りに来れば渡す」という紙が貼り出される。たったそれだけで、法律上はあなたに訴状が届いたことになる。これが公示送達だ。本来、裁判は相手に書類を直接渡してから進む。だが相手の住所が分からない、あるいは外国にいて送れない場合、原告は裁判所に申し立て、この掲示一枚で送達を済ませられる。あなたが一度もその紙を見ていなくても関係ない。掲示から二週間で送達は完了したものとみなされ(民訴112条)、あなたが出廷しなければ欠席のまま判決が確定する。気付いたときには、給与が差し押さえられ、口座が凍結されている。怖いのは、原告が「住所を調べ尽くしたが分からなかった」と言いさえすれば手続が動く点だ。中には居場所を知りながら虚偽の申立てで公示送達を使い、相手に知られないまま判決を取る者もいる。この一条は、あなたの「裁判を受ける権利」が紙一枚で形骸化しうることを示している。
法的な位置づけ
公示送達とは、送達を受けるべき者の住所等が不明で通常の送達ができない場合に、裁判所書記官が送達書類を保管し、いつでも交付する旨を裁判所の掲示場に掲示することによって行う送達方法である。民事訴訟法111条が方法を定め、掲示開始から一定期間の経過により送達の効力が生じる擬制的送達制度として位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.差押え・判決に気付いた日付を即座に証拠化 口座凍結や給与差押え、裁判所からの通知に気付いたら、その日付をメール・メモ・写真で記録する。控訴の追完や再審の起算点は「判決を知った日」であり、この日付が救済期間の出発点になる
- 2.裁判所で訴訟記録を閲覧し公示送達の経緯を確認 事件が係属した裁判所で訴訟記録を閲覧し、公示送達がどのように行われたか、原告の住所調査が本当に尽くされていたかを確認する。調査が不十分だった痕跡や虚偽申立ての兆候を探す
- 3.控訴の追完または再審の要否を判断 判決が未確定なら判決を知ってから一週間以内に控訴の追完(民訴97条)を、確定済みなら再審の訴え(民訴338条、342条)を検討する。期間が極めて短いため、気付いた時点で直ちに動く
- 4.虚偽の公示送達を疑う場合は証拠を収集 原告が居場所を知りながら虚偽の不明申立てをした疑いがあれば、直前まで続いていた連絡履歴や、相手が勤務先・新住所を知っていた痕跡を集める。これが再審事由の核心となるため、消える前にスクリーンショットで保全する
よくある質問 AI による整理
Q1公示送達とは何ですか?
住所不明等で通常の送達ができない場合に、裁判所書記官が書類を保管し交付する旨を掲示場に掲示して行う送達方法です(民訴111条)。掲示で送達したものと擬制します。
Q2公示送達はいつ効力が発生しますか?
掲示を始めた日から二週間の経過で送達の効力が生じます(民訴112条1項)。外国向けの公示送達は六週間です。掲示を見ていなくても効力は生じます。
Q3公示送達の要件は何ですか?
送達すべき者の住所等が知れない、または通常の送達方法によることができないことが必要です(民訴110条)。原告は住所調査を尽くした記録を裁判所に提出します。
Q4公示送達で出た判決を取り消せますか?
判決は適法に確定しているため無効ではありませんが、控訴の追完(民訴97条)や再審の訴え(民訴338条以下)で争う余地があります。期間制限に注意が必要です。
Q5公示送達は誰が申し立てますか?
原則として原告など当事者が裁判所書記官に申し立てます(民訴110条)。住所不明を証明する調査資料の添付が求められ、調査が不十分だと却下されます。
Q6公示送達と付郵便送達の違いは何ですか?
付郵便送達は住所は判明しているが受領しない場合に発送時に到達擬制する方法、公示送達は住所自体が不明な場合に掲示で擬制する方法です。要件と擬制の時点が異なります。
Q7公示送達の掲示はどこで確認できますか?
事件が係属する裁判所の掲示場に掲示されます。IT 化に伴い、裁判所設置の端末等で電子的に閲覧できる仕組みも整備が進んでいます。最新の運用をご確認ください。
Q8公示送達で欠席判決が出たらどうすればいいですか?
まず判決を知った日付を記録し、訴訟記録を閲覧します。知った日から一週間以内に控訴の追完(民訴97条)、確定済みなら再審(民訴338条)を検討し、早急に弁護士へ相談します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判に呼ばれた記憶が全然ないのに判決が出てるって、そんなのアリなんですか?
アリです。あなたの住所が不明とされ公示送達(民訴111条)が行われると、掲示から二週間で送達完了とみなされ(民訴112条)、欠席のまま判決が確定します。掲示板を見ていなくても効力は生じます。実務のポイント:この判決は「無効」ではなく「適法に確定したもの」として扱われるので、無効だと叫んでも通りません。攻め方は控訴の追完(民訴97条)か再審(民訴338条)。弁護士は最初に「あなたが判決を知った正確な日」を聞きます。そこが期間の起算点で、勝敗を分けるからです
Q2相手が私の居場所を知ってるはずなのに、わざと『行方不明』として裁判したっぽいんです。覆せますか?
覆せる可能性があります。原告が所在を知りながら虚偽の申立てで公示送達を使った場合、それは再審事由(民訴338条1項3号、代理権を欠くに準じる重大な手続違反)として争えます。実務のポイント:鍵は「相手があなたの連絡先を知っていた証拠」です。直前まで続いていた LINE のやり取り、相手があなたの勤務先や新住所を知っていた痕跡を集めてください。これがあると、確定判決でも再審で取り消される現実的な道が開けます。気付いたら証拠が消える前にスクショを取るのが先決
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判に呼ばれた覚えがないのだから、その判決は無効だ」と考えがちだが、公示送達による判決は手続上は適法に確定している。あなたが何も知らなくても、判決の効力は生きている。無効を主張するのではなく、控訴の追完(民訴97条)や再審(民訴338条以下)という別ルートで覆さなければならない。問いの立て方そのものを間違えると、救済の入口を見失う
- 公示送達は「住所が本当に不明な人」だけに使われると思われているが、実務では原告の申立てと簡単な調査報告で認められてしまう。相手が居場所を知りながら虚偽申立てをするケースもある。制度の建前と運用の隙間に、あなたが落ちる余地がある
- 「掲示板を見なければ自分には関係ない」と思っている人が多いが、誰も掲示板など見ない。それでも二週間の経過で送達が完了したとみなされる(民訴112条)。見ていないことは、まったく言い訳にならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 民訴111条(公示送達):住所等が不明で送達できない | 民訴99条(交付送達の原則):送達場所で本人等に直接交付 民訴110条(公示送達の要件):住所不明等を要件として発動 |
| 送達の方法 | 裁判所書記官が書類を保管し掲示場に掲示 | 送達実施機関が名宛人に書類を手渡し 申立て・職権により公示送達を発動する判断 |
| 効力発生時期 | 掲示開始から二週間(外国向けは六週間、民訴112条) | 現実に交付した時 要件充足時に公示送達の手続が開始される |
| 防御機会への影響 | 現実の認識がなくても送達擬制、追完・再審で事後救済 | 現実の受領により防御機会が確保される 調査の十分性が後の再審リスクを左右する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も住所不明等を要件に公示送達を認め、掲示等による擬制送達と一定期間経過による効力発生という構造は日本と類似する。
韓国も裁判所掲示板への掲示等による公示送達を定め、効力発生までの期間経過による擬制という枠組みは日本と共通する。
ドイツは住所不明等の要件下で公示送達(öffentliche Zustellung)を認め、日本の制度の母法的位置にある。掲示・公告と期間経過による到達擬制の構造を持つ。
米国では公告による送達は、合理的に判明する相手には実際の通知を尽くすべきとする due process 基準(Mullane 判決)の下で、最後の手段としてのみ許容される。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ある朝、給与明細を見たら見覚えのない差押えで手取りが激減していた。会社に問い合わせると「裁判所からの差押命令です」と言われる。あなたは訴えられたことすら知らなかった。原告が公示送達であなたの住所不明を主張し、欠席判決を取っていたのだ。ここから巻き返すには時間制限がある
- もし、引っ越して住民票を移し忘れている間に、昔の貸金トラブルの相手があなたを訴えたらどうなる? 相手が旧住所に書類が届かないことを理由に公示送達を申し立てれば、あなたは何も知らないまま被告にされる。住民票を放置しているだけで、防御の機会ごと失う
- あなたが原告側で、借金を踏み倒して逃げた相手を訴えたい。相手の住所が分からず訴訟が進まない。弁護士に「公示送達でいきましょう」と言われる。ただし住所調査を尽くした証拠を裁判所に出す必要があり、調査が甘いと申立てが却下され、振り出しに戻る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 差押えや判決に気付いたら、その日付を即座に記録(メール・メモ・写真で証拠化)。控訴の追完の起算点になる2. 管轄の裁判所で訴訟記録を閲覧し、公示送達がどう行われたか、原告の住所調査が本当に尽くされていたかを確認3. 判決を知ってから一週間以内に控訴の追完(民訴97条)を検討。確定済みなら再審の訴え(民訴338条、342条)へ4. 原告が居場所を知りながら虚偽申立てをした疑いがあれば、その証拠(過去のやり取り、相手が連絡先を把握していた痕跡)を集める。これが再審事由の核心になる
訴えられた側:1. 原告として被告の所在が不明なら、住民票・戸籍附票・現地調査で住所を尽くして探し、その記録を残す2. 調査を尽くしても不明な場合のみ、証拠を添えて裁判所書記官に公示送達を申し立てる(民訴110条) 3. 居場所を知りながら虚偽の不明申立てをしない。後で再審で判決ごとひっくり返るうえ、不法行為責任を問われうる4. 公示送達で得た欠席判決は、相手が後から争ってくる可能性を織り込み、調査記録を長期保管する
時効(請求できる期限):公示送達は最初の掲示から二週間の経過で送達の効力が生じる(民訴112条1項、外国向けは六週間)。判決を知らなかった被告の巻き返しは、控訴の追完が「障害の消滅(判決を知った時)から一週間以内」(民訴97条)、再審の訴えが「再審事由を知った日から三十日以内、かつ判決確定後五年以内」(民訴342条)。起算点はいずれも「知った日」なので、気付いた日付の記録が決定的(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:公示送達は手続保障の例外をなす擬制送達であり、その要件(住所等の不明・通常送達の不能)は厳格に解すべきとされる。原告の住所調査が不十分な場合や虚偽申立ての場合には、控訴の追完(民訴97条)・再審(民訴338条以下)による事後救済が認められると解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法の全面改正により条文が再編され、公示送達の方法に関する規定が現行111条として整理された。裁判所書記官が書類を保管し掲示場に掲示するという基本構造を明文化
- 令和4年(2022年)民事訴訟法等改正(IT 化関連、段階施行) 裁判手続のデジタル化に伴い、掲示場への掲示に加え、裁判所設置の端末等での電子的な閲覧を可能とする方向で公示送達の方法が見直された。施行時期は段階的であり、最新の施行状況をご確認ください
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正により条文が再編され、裁判所書記官が書類を保管し掲示場に掲示するという公示送達の基本構造が現行111条として整理された。
- 2.令和4年(2022年) 改正:裁判手続の IT 化に伴い、掲示場への掲示に加え、裁判所設置の端末等での電子的閲覧を可能とする方向で公示送達の方法が見直された。段階施行であり最新の施行状況の確認を要する。
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