受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第289条(控訴状の送達)

クイックジャンプ
  1. 控訴状は、被控訴人に送達しなければならない。
  2. 2.第百三十七条の規定は、控訴状の送達をすることができない場合(控訴状の送達に必要な費用を予納しない場合を含む。)について準用する。

この条文の基本情報

控訴状の送達とは何ですか?

定義控訴状の送達とは、民事訴訟法第289条に定められた規定で、「控訴状は、被控訴人に送達しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第289条(控訴状の送達)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第289条の条文原文は「控訴状は、被控訴人に送達しなければならない。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第289条は第一章 控訴に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第289条の前の条は民事訴訟法第288条です。
  7. 民事訴訟法第289条の次の条は民事訴訟法第290条です。
  8. 民事訴訟法第289条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第289条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第289条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/289
裁判例 2件に引用されています

関連度の高い2件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法289条は、控訴状を被控訴人に送達しなければならないと定める。予納郵券の不予納を含め送達できないときは、137条準用で控訴状が却下されうる。

Q · 控訴状は期限内に出した。これで控訴審は始まるの?

送達が完了するまで審理は始まらない

民事訴訟法289条により、控訴状は被控訴人に送達しなければなりません。送達に必要な費用(予納郵券)の予納をしない場合や相手の住所不明で送達できない場合、137条の準用により裁判長は補正を命じ、応じなければ命令で控訴状を却下できます。控訴の「提起」と控訴審の「係属」は別物で、送達が完了して初めて中身の審理に進みます。却下命令には告知から1週間以内に即時抗告できます。

解説

控訴期限ぎりぎりで控訴状を提出した。これで一審の敗訴をひっくり返す土俵に上がれた、そう思った瞬間が、実は二つ目の落とし穴の入口だ。民事訴訟法289条は、控訴状を相手方(被控訴人)に送達しなければならないと定める。問題は、誰がその送達の成立に責任を負うかだ。送達に必要な費用(予納郵券)をあなたが納めなければ、あるいは相手の住所が不明で送達できなければ、控訴審は中身を一切審理しないまま、裁判長の命令で控訴状を却下できる(2項が準用する137条)。一審判決の当否を争う前に、手続の入口で門前払いされる。控訴の「提出」と「係属」は別物だ。あなたが本当に控訴審の土俵に立つのは、控訴状が相手の手に届いた瞬間である。

法的な位置づけ

控訴状の送達とは、提起された控訴の控訴状を裁判所が被控訴人に届ける手続をいう。民事訴訟法289条が根拠であり、第一審の訴状送達(138条)に対応する。送達費用が予納されない場合を含め送達ができないときは、137条の準用により補正命令を経て控訴状却下命令の対象となる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.控訴状提出と同時に予納郵券を納める 控訴状を提出するその場で、裁判所書記官に必要な予納郵券の額と内訳を確認し、同時に納める。後日の補正命令を待たないことで却下リスクそのものを発生前に消す
  2. 2.被控訴人の現住所を固める 相手が一審判決後に転居した可能性があれば、控訴提起と同時に住民票の取得や調査嘱託で現住所を特定する。送達不能が判明してから動くと補正期間に間に合わず却下される
  3. 3.補正命令には期間内に必ず対応する 郵券追納や住所補正を求める補正命令が届いたら、裁判所が定める相当期間内に確実に対応する。期間を徒過すると裁判長が控訴状却下命令を出す
  4. 4.却下命令には1週間以内に即時抗告 それでも控訴状却下命令が出たら、告知から1週間以内に即時抗告し、同時に不備(郵券追納・住所届出)を補正する。命令の理由欄から読み、何が足りないのかを特定する

よくある質問 AI による整理

Q1控訴状の送達とは何ですか?

提起された控訴の控訴状を裁判所が被控訴人に届ける手続です。民事訴訟法289条が根拠で、送達が完了するまで控訴審の審理は始まりません。

Q2予納郵券とは何ですか?

送達などに使う郵便切手をあらかじめ裁判所に納めるお金です。控訴では控訴人が予納し、不足すると補正命令が出て、放置すれば控訴状が却下されえます。

Q3控訴状はなぜ却下されるのですか?

予納郵券の不予納や相手の住所不明で送達できない場合、民事訴訟法137条準用により補正命令を経て裁判長が控訴状を却下できます。中身の審理前の門前払いです。

Q4被控訴人が住所不明だと控訴はどうなりますか?

送達できなければ却下されうるため、住民票取得や調査嘱託で現住所を特定する作業が控訴人側の負担になります。最終手段として公示送達も検討します。

Q5控訴状却下命令への即時抗告の期限は?

告知を受けた日から1週間です(民事訴訟法332条)。この期間を逃すと一審判決が確定します。抗告と同時に不備の補正を進めるのが有効です。

Q6控訴はいつまでに提起すればいいですか?

第一審判決の送達を受けた日から2週間以内です(民事訴訟法285条)。送達手続の遅れとは別軸で進行するため、提起そのものの期限管理が先決です。

Q7控訴状が送達できないときは具体的にどうなりますか?

裁判長が補正命令を出し、相当期間内に予納郵券の追納や住所の補正をしないと、命令で控訴状が却下されます(137条準用)。

Q8予納郵券の不足で補正命令が来たら?

指定された期間内に不足分の郵券を追納します。書記官に内訳を確認し速やかに納めれば却下を回避できます。遅れると控訴状却下命令が出ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1控訴状を出せば、もう控訴したことになるんじゃないんですか?

控訴の提起自体は控訴状の提出で成立します(民訴286条)。ただし審理が前に進むには控訴状が被控訴人に送達される必要があり(289条)、送達費用の予納や相手方住所の特定はあなたの負担です。怠れば137条準用で却下されえます。実務のポイント:予納郵券の不足は最も避けやすい敗北です。提出前に管轄裁判所の書記官へ電話で必要額と内訳を確認しておけば、補正命令すら来ない

Q2控訴状却下命令が出てしまったら、もう終わりですか?

終わりではありません。控訴状却下命令には即時抗告ができます(民訴137条3項の準用、抗告期間は告知から1週間、民訴332条)。この期間を逃すと一審判決が確定します。実務のポイント:却下命令は形式不備が理由なので、抗告と同時に不備(郵券追納や住所届出)をすぐ補正すると、巻き返せる可能性が一気に上がります。まず命令の理由欄から読み、何が足りないのかを特定する(最新の改正状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 控訴状を出せば控訴は成立する、と知っている人は多い。だが、その控訴が「審理される」ためには送達の完了が要る、という深刻さまでは知らない。提出と係属の間には、却下されうる危うい空白が横たわっている
  • 「送達は裁判所の仕事だから自分は待つだけ」という前提そのものが誤っている。送達費用の予納も、相手方住所の特定も、控訴した側の負担だ。あなたが動かなければ送達は止まり、止まれば却下へ向かう
  • 控訴状却下命令が出たらもう終わり、と思われがちだが、これには即時抗告ができる(民訴332条、告知から1週間)。諦めて確定させるか、抗告で巻き返すかは、命令を受けた側の判断次第である
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面289条:控訴状の被控訴人への送達138条:第一審の訴状の送達
288条:控訴状の記載不備・手数料未納の審査
不備があったときの帰結137条準用で補正命令 → 不応で控訴状却下137条で補正命令 → 不応で訴状却下
補正命令 → 不応で控訴状却下
典型的な引き金予納郵券の不予納、被控訴人の住所不明予納郵券の不予納、被告の住所不明
印紙(手数料)不足、必要的記載事項の欠落
救済手段却下命令に即時抗告(332条、告知から1週間)却下命令に即時抗告
却下命令に即時抗告

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第442条・第444条

台湾も第二審で上訴状の方式審査と相手方への送達を要求し、不備があれば補正・却下の構造をとる点で日本と類似する

韓国
대한민국 민사소송법 제402조

韓国も항소장の부본(副本)を被控訴人に送達する仕組みをとり、方式審査・補正の流れが日本に近い

ドイツ
ZPO § 521

ドイツでは控訴状(Berufungsschrift)の被控訴人への送達を裁判所が行い、本条の構造的な源流にあたる

アメリカ
Federal Rules of Appellate Procedure Rule 3

米国では notice of appeal の提出と相手方への送達を規律するが、職権送達中心の日本と異なり当事者送達の色彩が強い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 控訴状は期限内に出した。だが数日後、裁判所から「予納郵券が不足、指定期日までに追納せよ」という補正命令が届く。残された時間はあと数日。放置すれば控訴状却下命令が出て、一審の敗訴がそのまま確定する。中身の議論に入る前に、勝負が終わる
  • もし相手方が一審判決後に引っ越して住所不明だったら、あなたの控訴はどうなるのか。送達できなければ却下されうる。住民票の取得や調査嘱託で相手の現住所を追う作業が、控訴した側のあなたに降りかかってくる
  • 一審で勝った被告であるあなたのもとに、ある日、控訴状が送達されてくる。封を開けて、争いはまだ終わっていなかったと知る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 控訴状提出と同時に、書記官へ確認した額の予納郵券を納める。後日の補正命令を待たない2. 被控訴人の現住所を住民票等で確認、引っ越しの形跡があれば調査嘱託も検討3. 補正命令(郵券追納・住所補正)が届いたら、指定された期間内に必ず対応する4. それでも控訴状却下命令が出たら、告知から1週間以内に即時抗告し、同時に不備を補正する

訴えられた側:1. 控訴状が送達されたら、まず控訴の理由と第一回期日を確認し、答弁書の準備に入る2. 就業場所等の送達場所を届け出て、受取漏れを防ぐ3. 相手があなたの住所不明を口実に公示送達を狙う場合、現住所を裁判所に明らかにして不意打ちの送達を防ぐ4. 一審勝訴でも油断しない。控訴審は事実審なので、新たな主張立証に備える

時効(請求できる期限):補正命令への対応は、裁判所が定める相当期間内。控訴状却下命令への即時抗告は告知から1週間(民訴332条)。なお控訴の提起自体は、第一審判決の送達を受けた日から2週間以内(民訴285条)。送達の遅滞は控訴期間とは別軸で進行する点に注意(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により現行289条として整理。控訴状の被控訴人への送達義務と、送達不能(予納費用の不予納を含む)時の137条準用を明文化した

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 控訴

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›