小規模個人再生において再生計画認可の決定が確定した場合には、計画弁済総額が、再生計画認可の決定があった時点で再生債務者につき破産手続が行われた場合における基準債権に対する配当の総額を下回ることが明らかになったときも、裁判所は、再生債権者の申立てにより、再生計画取消しの決定をすることができる。この場合においては、第百八十九条第二項の規定を準用する。
要点民事再生法 236 条は、個人再生の認可確定後でも、計画弁済総額が破産配当総額を下回ると明らかになったとき、再生債権者の申立てで再生計画を取り消せると定める。
Q · 個人再生って、認可が確定したらもう二度と取り消されないの?
いいえ。破産より不利と判明すれば取り消される
民事再生法 236 条により、小規模個人再生の認可決定が確定した後であっても、計画弁済総額が認可時に破産していた場合の配当総額を下回ることが明らかになったときは、再生債権者の申立てで裁判所が再生計画を取り消せます。個人再生の土台にある清算価値保障原則(231 条)が事後的に崩れたときの安全弁です。財産の申告漏れや認可後の相続などで清算価値が跳ね上がると、確定したはずの計画が覆り、189 条 2 項の準用で計画弁済の効力が失われます。
個人再生で借金を 5 分の 1 に圧縮してもらった。認可も確定した。もう逃げ切れたと胸をなで下ろした半年後、債権者から裁判所に取消しの申立てが届く。理由は「破産させていたら、あなたの退職金や保険の解約返戻金から、もっと配当が取れたはずだ」。民事再生法 236 条は、認可決定が確定した後であっても、計画弁済総額が破産配当総額を下回ることが明らかになったとき、再生債権者の申立てで再生計画を取り消せると定める。個人再生の根っこには清算価値保障原則がある。破産したときの配当より、個人再生での弁済の方が債権者の取り分が少なくなる計画は、そもそも認可されない。236 条は、認可後にその前提が崩れたときに作動する最後の安全弁だ。あなたが財産を過少に申告していたり、認可後に隠し資産や相続が発覚したりすれば、確定したはずの計画が事後的に吹き飛ぶ。
民事再生法 236 条は、小規模個人再生における再生計画取消しの特則を定める規定である。認可決定の確定後であっても、計画弁済総額が認可時の破産配当総額を下回ることが明らかになった場合には、再生債権者の申立てにより裁判所が計画を取り消すことができる。清算価値保障原則を認可後にも事後的に担保する仕組みである。
AI 輔助整理,以條文原文為準
個人再生の弁済総額は、破産していた場合の配当総額を下回ってはならないという原則です。民事再生法 231 条が根拠で、この下限が最低弁済額を決めます。
破産したと仮定して換価できる財産を合算します。預貯金、退職金見込額の一部、生命保険の解約返戻金、自動車、不動産、将来の相続見込みなどが算入されます。
在職中なら退職金見込額の 8 分の 1 が清算価値に算入されるのが実務の一般的な扱いです。退職間近だと 4 分の 1 になる場合もあります。
影響します。解約返戻金は清算価値に算入される財産です。申告漏れがあると認可後に発覚したとき 236 条の取消し原因になります。
条文自体に明確な期間の定めはありませんが、破産配当を下回ると判明した後は速やかに申し立てる必要があり、長期放置は権利濫用と評価されるおそれがあります。
小規模個人再生は債権者の消極的同意が要件、給与所得者等再生は同意不要な代わり可処分所得の 2 年分以上の弁済が必要です。236 条は 245 条で後者にも準用されます。
退職金規程、保険証券、不動産登記、相続の記録などから発覚しやすく、認可後でも 236 条の取消しに直結します。隠すことが最大のリスクになります。
236 条後段が 189 条 2 項を準用するため、計画弁済の効力が失われます。債権者は本来の債権額に基づいて回収を図れるようになります。
そうとは限りません。民事再生法 236 条は、計画弁済総額が破産配当総額を下回ることが認可確定後に明らかになった場合、再生債権者の申立てで取消しを認めています。個人再生の前提である清算価値保障原則(231 条)が崩れたときの安全弁です。業界裏話ヒント:実務で取消しが現実に問題化するのは、退職金や保険の解約返戻金を過少申告していたケースです。申告段階で財産を出し切っていれば、認可後に財産が増えても認可時評価が基準になるので守られやすい。隠すことが最大のリスクになります
認可前なら清算価値が上がり、最低弁済額が増える可能性があります。認可後でも、相続で清算価値が破産配当を上回る状態になれば 236 条の取消し対象になりえます。業界裏話ヒント:相続放棄(民法 915 条、原則 3 か月以内)を使えば相続財産を清算価値の計算から外せる場合がありますが、他の相続人との関係や税務で判断が分かれる論点です。個人再生中に相続が起きたら、弁護士と相続放棄の可否を最優先で詰めるべき局面になります
計画弁済総額が、破産していた場合の配当総額を下回ることが明らかなら、236 条で取消しを申し立てられます。鍵は清算価値の再評価です。業界裏話ヒント:裁判所の財産評価は債務者の自己申告に依存しがちで、退職金見込額や不動産の評価が甘く出ていることがあります。債権者側が独自に退職金規程や不動産査定を取り、清算価値が計画弁済額を上回ることを数字で示せれば、取消しは絵に描いた餅ではなくなります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 236 条:認可確定後に清算価値保障が崩れたときの取消し | — |
| 作動タイミング | 認可決定の確定後(事後的な安全弁) | — |
| 効果・準用 | 取消しで 189 条 2 項準用、計画弁済の効力喪失 | — |
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