民事再生法 第264条(国外犯)
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- 第二百五十五条、第二百五十六条、第二百五十九条、第二百六十条及び第二百六十二条の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例に従う。
- 2.第二百五十七条及び第二百六十一条(第五項を除く。)の罪は、刑法第四条の例に従う。
- 3.第二百六十一条第五項の罪は、日本国外において同項の罪を犯した者にも適用する。
この条文の基本情報
国外犯とは何ですか?
定義国外犯とは、民事再生法第264条に定められた規定で、「第二百五十五条、第二百五十六条、第二百五十九条、第二百六十条及び第二百六十二条の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例に従う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第264条(国外犯)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第264条の条文原文は「第二百五十五条、第二百五十六条、第二百五十九条、第二百六十条及び第二百六十二条の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例に従う。」で始まります。
- 民事再生法第264条は第十五章 罰則に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第264条の前の条は民事再生法第263条です。
- 民事再生法第264条の次の条は民事再生法第265条です。
- 民事再生法第264条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第264条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第264条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/264
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法264条は、詐欺再生罪や財産隠匿罪などの再生手続をめぐる犯罪について、日本国外で犯された行為にも日本の刑罰権を及ぼす国外犯処罰規定である。
Q · 会社の資産を海外に移してから民事再生すれば、日本の刑事責任は逃れられますか?
逃れられません。国外での財産隠匿でも日本で処罰されます
逃れられません。民事再生法264条は、詐欺再生罪や財産隠匿罪などについて刑法2条(すべての者の国外犯)の例に従わせ、行為地が日本国外であっても日本の刑罰権を及ぼします。監督委員等への収賄・贈賄は2項が刑法4条の例に従わせ、261条5項の類型は3項が国外犯として直接処罰します。海外送金や海外関連会社への資産移転が再生手続を欺くものであれば、行為地を理由にした「安全神話」は通用しません。ただし実際の捜査・身柄確保は相手国との共助に左右されます。
解説
あなたの会社が民事再生に入る直前、資産をシンガポールの関連会社に移し、帳簿から消した。日本の捜査は国内にしか及ばない、海外に飛ばせば安全だ、と考える経営者は少なくない。その直感を、民事再生法264条が真正面から打ち砕く。この条文は、再生手続をめぐる詐欺再生罪や財産隠匿罪などについて、刑法2条(すべての者の国外犯)や刑法4条(公務員の国外犯)の例に従って、日本国外で犯した行為にも日本の刑罰権を及ぼすと定めている。つまり財産隠匿という行為がバンコクで行われようとロンドンで行われようと、それが日本の再生手続を欺くものである限り、日本の検察はあなたを起訴できる。さらに3項では、贈賄類型の一部について、国外で犯した者にまで適用を広げている。国境は、倒産犯罪の前では壁にならない。
法的な位置づけ
民事再生法264条は、再生手続に関する罰則の国外犯処罰を定める規定である。詐欺再生罪等については刑法2条の例に従い、監督委員等の収賄については刑法4条の例に従わせ、贈賄の一部類型は国外犯として直接適用する。属地主義の例外として、倒産手続の公正を国境を越えて確保する機能を担う。
よくある質問 AI による整理
Q1民事再生法264条とは何ですか?
再生手続に関する詐欺再生罪や財産隠匿罪などの罰則について、日本国外で犯された行為にも日本の刑罰権を及ぼす国外犯処罰規定です。属地主義の例外にあたります。
Q2詐欺再生罪とは何ですか?
再生手続の開始前後に、債権者を害する目的で財産を隠匿・損壊・仮装譲渡するなどの行為を処罰する犯罪です(民事再生法255条)。264条により国外犯も処罰対象になります。
Q3国外犯処罰規定とはどういう意味ですか?
日本国外で行われた犯罪行為にも日本の刑法を適用する規定です。刑法2条はすべての者、4条は公務員の国外犯を対象とし、264条はこれらを再生犯罪に接続します。
Q4属地主義の例外はどこまで及びますか?
264条は罪種を限定列挙する形で例外を設けます。255・256・259・260・262条は刑法2条の例、257・261条は刑法4条の例に従い、無限定な域外適用ではありません。
Q5民事再生の財産隠匿罪はいつまで問われますか?
本条自体に時効はなく、各罪の公訴時効は法定刑に応じて刑事訴訟法250条で決まります。国外での行為でも国内と同様に時効が進行します。
Q6海外への資産移転は民事再生で違法になりますか?
平時の資産再編は適法ですが、本体が再生手続に入り、債権者を害する目的での隠匿と評価されれば、行為地が国外でも詐欺再生罪等に問われ得ます。
Q7刑法2条と刑法4条の違いは何ですか?
刑法2条は国籍を問わずすべての者の国外犯、4条は日本の公務員が国外で犯した罪を対象とします。264条1項は前者、2項は後者の例に従います。
Q8民事再生法の罰則にはどんな種類がありますか?
詐欺再生罪、特定債権者への担保供与等の罪、業務・財産状況の物件隠滅罪、収賄罪・贈賄罪などが第15章に置かれ、264条がその一部に国外犯処罰を及ぼします。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外でやった財産隠しでも、本当に日本で逮捕されるんですか?
されます。民事再生法264条1項が詐欺再生罪等について刑法2条(すべての者の国外犯)の例に従わせているため、行為地が国外でも日本の刑罰権が及びます。問題は捜査の実効性で、相手国との捜査共助や引渡しの可否が現実の壁になります。実務のポイント:海外に出れば物理的に逮捕されにくいのは事実ですが、起訴は可能なため帰国した瞬間や第三国経由の身柄拘束で動き出すことがある。条文上「裁けない」のと運用上「捕まえにくい」のは別問題で、後者に賭けるのは極めて危険です
Q2民事再生って民事の手続なのに、なぜ刑罰の話が出てくるんですか?
民事再生法は第15章に罰則を置き、債権者を欺く財産隠匿や詐欺再生を犯罪として処罰します。264条はその犯罪の国外犯処罰を定める条文です。民事手続の公正を刑事罰が裏側で支える二重構造になっています。実務のポイント:再生手続中の経営者は民事の交渉ばかりに気を取られがちですが、隠匿や偏頗弁済は刑事リスクと直結している。管財人や監督委員は調査の過程で刑事告発の端緒をつかむことがあり、民事と刑事は完全に分離していないと考えておくべきです
間違えやすい点 AI による整理
- 「刑法は日本国内の行為にしか適用されない(属地主義)」という原則は知られているが、その例外がどれだけ広いかは見落とされている。264条のような特別法の国外犯規定が積み重なることで、経済犯罪では「海外でやれば安全」という前提そのものが崩れている。原則を知っているがゆえに、例外の射程に油断する
- 「会社の倒産は民事の問題だから刑事は関係ない」と思い込んでいる経営者が多いが、民事再生法は第15章に罰則を置き、財産隠匿や詐欺再生を犯罪として規定している。そして264条がその犯罪に国外犯処罰を接続する。倒産処理の裏で刑事責任が並走しているという構造を見ていない
- 国外犯規定があると聞くと「日本人なら世界中どこでも全部裁かれる」と過大に受け取られがちだが、実際は適用される罪種が条文で限定列挙されている。264条は255条・256条・259条などを名指しし、すべての倒産犯罪を一律に国外まで追うわけではない。どの罪が国外犯になるかは一条ずつ確認する必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる罪 | 1項:255・256・259・260・262条(詐欺再生・財産隠匿・贈賄等) | 2項:257条・261条(5項を除く)(収賄等) 3項:261条5項(第三者供賄の類型) |
| 準拠する処罰原則 | 刑法2条(すべての者の国外犯)の例に従う | 刑法4条(公務員の国外犯)の例に従う 国外犯として直接適用(例によらず本項が明記) |
| 処罰される主体 | 国籍を問わずすべての者 | 公務員に準じる立場の者(監督委員等) 同項の罪を国外で犯した者 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は刑法総則の国外犯規定(自国民・保護主義)と破産法の罰則を組み合わせて対応し、倒産法内に専用の国外犯条項を置く日本とは規律の位置が異なる
韓国は統合倒産法(債務者回生法)の罰則に、刑法3条の内国人国外犯(属人主義)を組み合わせて域外行為を捕捉する
ドイツは破産犯罪(Bankrott)を刑法典本体に置き、国外行為はStGB§5・§7の一般的な域外適用規定で処理する
米国は連邦法で破産詐欺を処罰し、域外適用の可否は各条文の解釈と国際共助に依存する。日本のような専用の国外犯明文とは構成が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、再生手続中の会社の役員が、債権者に配るべき資産をこっそり香港の口座に移したとしたら? 行為地が日本国外でも、264条1項が刑法2条の例を引くことで、日本の裁判所はその国外行為を裁ける。「海外でやったから時効でも管轄外でもない」という言い訳は通らない
- あなたが再生会社の監督委員に選任された公務員的立場で、海外出張中に賄賂を受け取った。264条2項は刑法4条(公務員の国外犯)の例に従わせる。受け取った場所がジュネーブでも、日本の収賄罪として処罰の射程に入る
- 再生会社から海外で賄賂を渡した側。残された時間は意外に長い。倒産犯罪の捜査は会社の財産関係が解きほぐされてから動き出すため、行為から数年後に国外犯規定を根拠に立件されることがある。海外に出たから逃げ切れた、と思った頃が一番危ない
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが再生債権者で、再生会社が海外へ資産を隠したと疑うなら、まず資金の流れ(送金記録、海外関連会社の登記、取引契約)を時系列で保全する2. 監督委員・管財人に隠匿の疑いを具体的事実とともに報告し、否認権行使や調査を促す3. 詐欺再生罪等の刑事告発を検討する場合、行為が国外でも264条により処罰の射程に入る点を申告書に明記する4. 民事の損害回復は別途、否認権や役員責任追及(会社法等)で進める
訴えられた側:1. 海外での資産移動について立件された場合、まず起訴された罪が264条の限定列挙(255・256・257・259・261・262条等)に該当するかを精査する2. 適用される刑法の例(1項=2条、2項=4条、3項=国外犯)が罪種ごとに正しく対応しているかを争点化する3. 当該資産移動が正当な事業上の取引であり再生手続を欺く意図がなかったことを、契約書・取締役会議事録・税務申告で裏付ける4. 起訴前に弁護人を選任し、黙秘権を行使しつつ事実関係を整理する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。各罪の公訴時効は法定刑に応じて刑事訴訟法250条により決まり、起算点は犯罪行為の終了時。国外で行われた行為でも国内行為と同様に時効が進行するため、行為地を理由に時効計算が止まることはない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:264条の国外犯処罰は、対象となる罪種を255条以下から限定列挙する形で規定される。すべての倒産犯罪を一律に国外まで追うものではなく、どの罪が国外犯となるかは一条ずつ確認を要するとされる。
- 民事再生法 第255条詐欺再生罪、本条が国外犯処罰を及ぼす対象
- 民事再生法 第256条特定の債権者に対する担保供与等の罪、国外犯対象
- 民事再生法 第259条業務及び財産状況に関する物件隠滅等の罪、国外犯対象
- 民事再生法 第261条収賄罪、2項及び3項の適用対象
- 民事再生法 第262条贈賄罪、本条が国外犯処罰を及ぼす対象
- 刑法 第2条すべての者の国外犯、1項が準拠する処罰原則
- 刑法 第4条公務員の国外犯、2項が準拠する処罰原則
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