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森林法 第一節 保安林

第25条〜第40条・全 30 条・e-Gov法令検索で原文を見る ›

  1. 森林法第一節 保安林は、第25条〜第40条の全 30 条で構成されています。
  2. 森林法第一節 保安林が属する森林法の法令番号は昭和二十六年法律第二百四十九号です。
  3. 森林法の公布日は昭和26年6月26日です。
  4. 森林法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。

(指定)

第25条

農林水産大臣は、次の各号(指定しようとする森林が民有林である場合にあつては、第一号から第三号まで)に掲げる目的を達成するため必要があるときは、森林(民有林にあつては、重要流域(二以上の都府県の区域にわたる流域その他の国土保全上又は国民経済上特に重要な流域で農林水産大臣が指定するものをいう。以下同じ。)内に存するものに限る。)を保安林として指定することができる。ただし、海岸法第三条の規定により指定される海岸保全区域及び自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)第十四条第一項の規定により指定される原生自然環境保全地域については、指定することができない。

一水源のかん養

二土砂の流出の防備

三土砂の崩壊の防備

四飛砂の防備

五風害、水害、潮害、干害、雪害又は霧害の防備

六なだれ又は落石の危険の防止

七火災の防備

八魚つき

九航行の目標の保存

十公衆の保健

十一名所又は旧跡の風致の保存

2前項但書の規定にかかわらず、農林水産大臣は、特別の必要があると認めるときは、海岸管理者に協議して海岸保全区域内の森林を保安林として指定することができる。

3農林水産大臣は、第一項第十号又は第十一号に掲げる目的を達成するため前二項の指定をしようとするときは、環境大臣に協議しなければならない。

4農林水産大臣は、第一項又は第二項の指定をしようとするときは、林政審議会に諮問することができる。

第二十五条の二

第25条の2

都道府県知事は、前条第一項第一号から第三号までに掲げる目的を達成するため必要があるときは、重要流域以外の流域内に存する民有林を保安林として指定することができる。この場合には、同項ただし書及び同条第二項の規定を準用する。

2都道府県知事は、前条第一項第四号から第十一号までに掲げる目的を達成するため必要があるときは、民有林を保安林として指定することができる。この場合には、同項ただし書及び同条第二項の規定を準用する。

3都道府県知事は、前二項の指定をしようとするときは、都道府県森林審議会に諮問することができる。

(解除)

第26条

農林水産大臣は、保安林(民有林にあつては、第二十五条第一項第一号から第三号までに掲げる目的を達成するため指定され、かつ、重要流域内に存するものに限る。以下この条において同じ。)について、その指定の理由が消滅したときは、遅滞なくその部分につき保安林の指定を解除しなければならない。

2農林水産大臣は、公益上の理由により必要が生じたときは、その部分につき保安林の指定を解除することができる。

3前二項の規定により解除をしようとする場合には、第二十五条第三項及び第四項の規定を準用する。

第二十六条の二

第26条の2

都道府県知事は、民有林である保安林(第二十五条第一項第一号から第三号までに掲げる目的を達成するため指定されたものにあつては、重要流域以外の流域内に存するものに限る。以下この条において同じ。)について、その指定の理由が消滅したときは、遅滞なくその部分につき保安林の指定を解除しなければならない。

2都道府県知事は、民有林である保安林について、公益上の理由により必要が生じたときは、その部分につき保安林の指定を解除することができる。

3前二項の規定により解除をしようとする場合には、第二十五条の二第三項の規定を準用する。

4都道府県知事は、第一項又は第二項の規定により解除をしようとする場合において、当該解除をしようとする保安林が次の各号のいずれかに該当するときは、農林水産大臣に協議しなければならない。この場合において、当該保安林が、第一号に該当するとき、又は第二十五条第一項第一号から第三号までに掲げる目的を達成するため指定され、かつ、第二号に該当するときは、農林水産大臣の同意を得なければならない。

一第二十五条第一項第一号から第三号までに掲げる目的を達成するため指定された保安林で、第一項又は第二項の規定により解除をしようとする面積が政令で定める規模以上であるもの

二その全部又は一部が第四十一条第三項に規定する保安施設事業又は地すべり等防止法第二条第四項に規定する地すべり防止工事若しくは同法第四十一条のぼた山崩壊防止工事の施行に係る土地の区域内にある保安林

(指定又は解除の申請)

第27条

保安林の指定若しくは解除に利害関係を有する地方公共団体の長又はその指定若しくは解除に直接の利害関係を有する者は、農林水産省令で定める手続に従い、森林を保安林として指定すべき旨又は保安林の指定を解除すべき旨を書面により農林水産大臣又は都道府県知事に申請することができる。

2都道府県知事以外の者が前項の規定により保安林の指定又は解除を農林水産大臣に申請する場合には、その森林の所在地を管轄する都道府県知事を経由しなければならない。

3都道府県知事は、前項の場合には、遅滞なくその申請書に意見書を附して農林水産大臣に進達しなければならない。但し、申請が第一項の条件を具備しないか、又は次条の規定に違反していると認めるときは、その申請を進達しないで却下することができる。

第二十八条

第28条

農林水産大臣又は都道府県知事が前条第一項の申請に係る指定又は解除をしない旨の処分をしたときは、その申請をした者は、実地の状況に著しい変化が生じた場合でなければ、再び同一の理由で同項の申請をしてはならない。

(保安林予定森林又は解除予定保安林に関する通知等)

第29条

農林水産大臣は、保安林の指定又は解除をしようとするときは、あらかじめその旨並びに指定をしようとするときにあつてはその保安林予定森林の所在場所、当該指定の目的及び保安林の指定後における当該森林に係る第三十三条第一項に規定する指定施業要件、解除をしようとするときにあつてはその解除予定保安林の所在場所、保安林として指定された目的及び当該解除の理由をその森林の所在地を管轄する都道府県知事に通知しなければならない。その通知した内容を変更しようとするときもまた同様とする。

第三十条

第30条

都道府県知事は、前条の通知を受けたときは、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その通知の内容について、告示し、その森林の所在する市町村の事務所に掲示し、かつ、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信(公衆によつて直接受信されることを目的として公衆からの求めに応じ自動的に送信を行うことをいい、放送又は有線放送に該当するものを除く。次条第一項及び第五十条第五項において同じ。)により公衆の閲覧に供するとともに、その森林の森林所有者及びその森林に関し登記した権利を有する者に通知しなければならない。この場合において、保安林の指定又は解除が第二十七条第一項の規定による申請に係るものであるときは、その申請者にも通知しなければならない。

第三十条の二

第30条の2

都道府県知事は、保安林の指定又は解除をしようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨並びに指定をしようとするときにあつてはその保安林予定森林の所在場所、当該指定の目的及び保安林の指定後における当該森林に係る第三十三条第一項に規定する指定施業要件、解除をしようとするときにあつてはその解除予定保安林の所在場所、保安林として指定された目的及び当該解除の理由について、告示し、その森林の所在する市町村の事務所に掲示し、かつ、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供するとともに、その森林の森林所有者及びその森林に関し登記した権利を有する者に通知しなければならない。その告示した内容を変更しようとするときもまた同様とする。

2前項の場合には、前条後段の規定を準用する。

(保安林予定森林における制限)

第31条

都道府県知事は、前二条の規定による告示があつた保安林予定森林について、農林水産省令で定めるところにより、九十日を超えない期間内において、立木竹の伐採又は土石若しくは樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為を禁止することができる。

(意見書の提出)

第32条

第二十七条第一項に規定する者は、第三十条又は第三十条の二第一項の告示があつた場合においてその告示の内容に異議があるときは、農林水産省令で定める手続に従い、第三十条の告示にあつては都道府県知事を経由して農林水産大臣に、第三十条の二第一項の告示にあつては都道府県知事に、意見書を提出することができる。この場合には、その告示の日から三十日以内に意見書を都道府県知事に差し出さなければならない。

2前項の規定による意見書の提出があつたときは、農林水産大臣は第三十条の告示に係る意見書について、都道府県知事は第三十条の二第一項の告示に係る意見書について、公開による意見の聴取を行わなければならない。この場合において、都道府県知事は、同項の告示に係る意見書の写しを農林水産大臣に送付しなければならない。

3農林水産大臣又は都道府県知事は、前項の意見の聴取をしようとするときは、その期日の一週間前までに意見の聴取の期日及び場所をその意見書を提出した者に通知するとともにこれを公示しなければならない。

4農林水産大臣又は都道府県知事は、第三十条又は第三十条の二第一項の告示の日から四十日を経過した後(第一項の意見書の提出があつたときは、これについて第二項の意見の聴取をした後)でなければ保安林の指定又は解除をすることができない。

5農林水産大臣は、第三十条の二第一項の告示に係る第一項の意見書の提出があつた場合において、保安林として指定する目的を達成するためその他公益上の理由により特別の必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、保安林の指定又は解除に関し必要な指示をすることができる。

6前項の指示は、第二項の意見の聴取をした後でなければすることができない。

(指定又は解除の通知)

第33条

農林水産大臣は、保安林の指定又は解除をする場合には、その旨並びに指定をするときにあつてはその保安林の所在場所、当該指定の目的及び当該保安林に係る指定施業要件(立木の伐採の方法及び限度並びに立木を伐採した後において当該伐採跡地について行なう必要のある植栽の方法、期間及び樹種をいう。以下同じ。)、解除をするときにあつてはその保安林の所在場所、保安林として指定された目的及び当該解除の理由を告示するとともに関係都道府県知事に通知しなければならない。

2保安林の指定又は解除は、前項の告示によつてその効力を生ずる。

3都道府県知事は、第一項の通知を受けたときは、その処分の内容をその処分に係る森林の森林所有者及びその処分が第二十七条第一項の申請に係るものであるときはその申請者に通知しなければならない。

4第一項の規定による通知に係る指定施業要件のうち立木の伐採の限度に関する部分は、当該保安林の指定に係る森林又は当該森林を含む保安林の集団を単位として定めるものとする。

5第一項の規定による通知に係る指定施業要件は、当該保安林の指定に伴いこの章の規定により当該森林について生ずべき制限が当該保安林の指定の目的を達成するため必要最小限度のものとなることを旨とし、政令で定める基準に準拠して定めるものとする。

6前各項の規定は、都道府県知事による保安林の指定又は解除について準用する。この場合において、第一項中「告示するとともに関係都道府県知事に通知しなければならない」とあるのは「告示しなければならない」と、第三項中「通知を受けた」とあるのは「告示をした」と、第四項及び前項中「通知」とあるのは「告示」と読み替えるものとする。

(指定施業要件の変更)

第33条の2

農林水産大臣又は都道府県知事は、保安林について、当該保安林に係る指定施業要件を変更しなければその保安林の指定の目的を達成することができないと認められるに至つたとき、又は当該保安林に係る指定施業要件を変更してもその保安林の指定の目的に支障を及ぼすことがないと認められるに至つたときは、当該指定施業要件を変更することができる。

2保安林について、その指定施業要件の変更に利害関係を有する地方公共団体の長又はその変更に直接の利害関係を有する者は、農林水産省令で定める手続に従い、当該指定施業要件を変更すべき旨を書面により農林水産大臣又は都道府県知事に申請することができる。

第三十三条の三

第33条の3

保安林の指定施業要件の変更については、第二十九条から第三十条の二まで、第三十二条第一項から第四項まで及び第三十三条の規定(保安林の指定に関する部分に限る。)を、保安林の指定施業要件の変更の申請については、第二十七条第二項及び第三項並びに第二十八条の規定を準用する。この場合において、第二十九条及び第三十条の二第一項中「その保安林予定森林の所在場所、当該指定の目的及び保安林の指定後における当該森林に係る」とあるのは「その保安林の所在場所、保安林として指定された目的及び当該変更に係る」と、第三十条(第三十条の二第二項において準用する場合を含む。)及び第三十二条第一項中「第二十七条第一項」とあるのは「第三十三条の二第二項」と、第三十三条第一項(同条第六項において準用する場合を含む。)中「当該指定の目的及び当該保安林に係る」とあるのは「保安林として指定された目的及び当該変更に係る」と、同条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)中「第二十七条第一項」とあるのは「第三十三条の二第二項」と読み替えるものとする。

(保安林における制限)

第34条

保安林においては、政令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければ、立木を伐採してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

一法令又はこれに基づく処分により伐採の義務のある者がその履行として伐採する場合

二次条第一項に規定する択伐による立木の伐採をする場合

三第三十四条の三第一項に規定する間伐のための立木の伐採をする場合

四第三十九条の四第一項の規定により地域森林計画に定められている森林施業の方法及び時期に関する事項に従つて立木の伐採をする場合

五森林所有者等が第四十九条第一項の許可を受けて伐採する場合

六第百八十八条第三項の規定に基づいて伐採する場合

七火災、風水害その他の非常災害に際し緊急の用に供する必要がある場合

八除伐する場合

九その他農林水産省令で定める場合

2保安林においては、都道府県知事の許可を受けなければ、立竹を伐採し、立木を損傷し、家畜を放牧し、下草、落葉若しくは落枝を採取し、又は土石若しくは樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為をしてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

一法令又はこれに基づく処分によりこれらの行為をする義務のある者がその履行としてする場合

二森林所有者等が第四十九条第一項の許可を受けてする場合

三第百八十八条第三項の規定に基づいてする場合

四火災、風水害その他の非常災害に際し緊急の用に供する必要がある場合

五軽易な行為であつて農林水産省令で定めるものをする場合

六その他農林水産省令で定める場合

3都道府県知事は、第一項の許可の申請があつた場合において、その申請に係る伐採の方法が当該保安林に係る指定施業要件に適合するものであり、かつ、その申請(当該保安林に係る指定施業要件を定めるについて同一の単位とされている保安林又はその集団の立木について当該申請が二以上あるときは、これらの申請のすべて)につき同項の許可をするとしてもこれにより当該指定施業要件を定めるについて同一の単位とされている保安林又はその集団に係る立木の伐採が当該指定施業要件に定める伐採の限度を超えることとならないと認められるときは、これを許可しなければならない。

4都道府県知事は、第一項の許可の申請があつた場合において、その申請に係る伐採の方法が当該保安林に係る指定施業要件に適合するものであり、かつ、その申請(当該保安林に係る指定施業要件を定めるについて同一の単位とされている保安林又はその集団の立木について当該申請が二以上あるときは、これらの申請のすべて)につき同項の許可をするとすればこれにより当該指定施業要件を定めるについて同一の単位とされている保安林又はその集団に係る立木の伐採が当該指定施業要件に定める伐採の限度を超えることとなるが、その一部について同項の許可をするとすれば当該伐採の限度を超えることとならないと認められるときは、政令で定める基準に従い、当該伐採の限度まで、その申請に係る伐採の面積又は数量を縮減して、これを許可しなければならない。

5都道府県知事は、第二項の許可の申請があつた場合には、その申請に係る行為がその保安林の指定の目的の達成に支障を及ぼすと認められる場合を除き、これを許可しなければならない。

6第一項又は第二項の許可には、条件を付することができる。

7前項の条件は、当該保安林の指定の目的を達成するために必要最小限度のものに限り、かつ、その許可を受けた者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。

8第一項の許可を受けた者は、当該許可に係る立木を伐採したときは、農林水産省令で定める手続に従い、その旨を、都道府県知事に届け出るとともに、その者が当該森林に係る森林所有者でないときは、当該森林所有者に通知しなければならない。

9第一項第七号及び第二項第四号に掲げる場合に該当して当該行為をした者は、農林水産省令で定める手続に従い、都道府県知事に届出書を提出しなければならない。

10都道府県知事は、第八項又は前項の規定により立木を伐採した旨の届出があつた場合(同項の規定による届出にあつては、第一項第七号に係るものに限る。)には、農林水産省令で定めるところにより、当該立木の所在地の属する市町村の長にその旨を通知しなければならない。ただし、当該伐採が、第十一条第五項の認定に係る森林経営計画(その変更につき第十二条第三項において読み替えて準用する第十一条第五項の規定による認定があつたときは、その変更後のもの)において定められているものである場合は、この限りでない。

(保安林における択伐の届出等)

第34条の2

保安林においては、当該保安林に係る指定施業要件に定める立木の伐採の方法に適合し、かつ、当該指定施業要件に定める伐採の限度を超えない範囲内において択伐による立木の伐採(人工植栽に係る森林の立木の伐採に限る。第三項において同じ。)をしようとする者は、前条第一項第一号、第四号から第七号まで及び第九号に掲げる場合を除き、農林水産省令で定める手続に従い、あらかじめ、都道府県知事に森林の所在場所、伐採立木材積、伐採方法その他農林水産省令で定める事項を記載した択伐の届出書を提出しなければならない。

2都道府県知事は、前項の規定により提出された届出書に記載された伐採立木材積又は伐採方法に関する計画が当該保安林に係る指定施業要件に適合しないと認めるときは、当該届出書を提出した者に対し、その択伐の計画を変更すべき旨を命じなければならない。

3前項の命令があつたときは、その命令があつた後に行われる択伐による立木の伐採については、同項の届出書の提出はなかつたものとみなす。

4都道府県知事は、第一項の規定により択伐の届出書が提出された場合(前項の規定により届出書の提出がなかつたものとみなされる場合を除く。)には、農林水産省令で定めるところにより、当該択伐に係る立木の所在地の属する市町村の長にその旨を通知しなければならない。ただし、当該択伐が、第十一条第五項の認定に係る森林経営計画(その変更につき第十二条第三項において読み替えて準用する第十一条第五項の規定による認定があつたときは、その変更後のもの)において定められているものである場合は、この限りでない。

5第一項の規定により択伐の届出書を提出した者は、当該届出に係る立木を伐採した場合において、その者が当該森林に係る森林所有者でないときは、農林水産省令で定める手続に従い、その旨を、当該森林所有者に通知しなければならない。

(保安林における間伐の届出等)

第34条の3

保安林においては、当該保安林に係る指定施業要件に定める立木の伐採の方法に適合し、かつ、当該指定施業要件に定める伐採の限度を超えない範囲内において間伐のため立木を伐採しようとする者は、第三十四条第一項第一号、第四号から第七号まで及び第九号に掲げる場合を除き、農林水産省令で定める手続に従い、あらかじめ、都道府県知事に森林の所在場所、間伐立木材積、間伐方法その他農林水産省令で定める事項を記載した間伐の届出書を提出しなければならない。

2前条第二項から第四項までの規定は、前項の規定による間伐の届出について準用する。この場合において、同条第二項中「伐採立木材積又は伐採方法」とあるのは、「間伐立木材積又は間伐方法」と読み替えるものとする。

(保安林における植栽の義務)

第34条の4

森林所有者等が保安林の立木を伐採した場合には、当該保安林に係る森林所有者は、当該保安林に係る指定施業要件として定められている植栽の方法、期間及び樹種に関する定めに従い、当該伐採跡地について植栽をしなければならない。ただし、当該伐採をした森林所有者等が当該保安林に係る森林所有者でない場合において当該伐採があつたことを知らないことについて正当な理由があると認められるとき、当該伐採跡地について第三十八条第一項又は第三項の規定による造林に必要な行為をすべき旨の命令があつた場合(当該命令を受けた者が当該伐採跡地に係る森林所有者以外の者であり、その者が行う当該命令の実施行為を当該森林所有者が拒んだ場合を除く。)その他農林水産省令で定める場合は、この限りでない。

(損失の補償)

第35条

国又は都道府県は、政令で定めるところにより、保安林として指定された森林の森林所有者その他権原に基づきその森林の立木竹又は土地の使用又は収益をする者に対し、保安林の指定によりその者が通常受けるべき損失を補償しなければならない。

(受益者の負担)

第36条

国又は都道府県は、保安林の指定によつて利益を受ける地方公共団体その他の者に、その受ける利益の限度において、前条の規定により補償すべき金額の全部又は一部を負担させることができる。

2農林水産大臣又は都道府県知事は、前項の場合には、補償金額の全部又は一部を負担する者に対し、その負担すべき金額並びにその納付の期日及び場所を書面により通知しなければならない。

3農林水産大臣又は都道府県知事は、前項の通知を受けた者が納付の期日を過ぎても同項の金額を完納しないときは、督促状により、期限を指定してこれを督促しなければならない。

4前項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までにその負担すべき金額を納付しないときは、農林水産大臣は国税滞納処分の例によつて、都道府県知事は地方税の滞納処分の例によつて、これを徴収することができる。この場合における徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

(担保権)

第37条

保安林の立木竹又は土地について先取特権、質権又は抵当権を有する者は、第三十五条の規定による補償金に対してもその権利を行うことができる。但し、その払渡前に差押をしなければならない。

(監督処分)

第38条

都道府県知事は、第三十四条第一項の規定に違反した者若しくは同項の許可に附した同条第六項の条件に違反して立木を伐採した者又は偽りその他不正な手段により同条第一項の許可を受けて立木を伐採した者に対し、伐採の中止を命じ、又は当該伐採跡地につき、期間、方法及び樹種を定めて造林に必要な行為を命ずることができる。

2都道府県知事は、第三十四条第二項の規定に違反した者若しくは同項の許可に附した同条第六項の条件に違反して同条第二項の行為をした者又は偽りその他不正な手段により同項の許可を受けて同項の行為をした者に対し、その行為の中止を命じ、又は期間を定めて復旧に必要な行為をすべき旨を命ずることができる。

3都道府県知事は、第三十四条の二第一項の規定に違反した者に対し、当該伐採跡地につき、期間、方法及び樹種を定めて造林に必要な行為を命ずることができる。

4都道府県知事は、森林所有者が第三十四条の四の規定に違反して、保安林に係る指定施業要件として定められている植栽の期間内に、植栽をせず、又は当該指定施業要件として定められている植栽の方法若しくは樹種に関する定めに従つて植栽をしない場合には、当該森林所有者に対し、期間を定めて、当該保安林に係る指定施業要件として定められている植栽の方法と同一の方法により、当該指定施業要件として定められている樹種と同一の樹種のものを植栽すべき旨を命ずることができる。

(標識の設置)

第39条

都道府県知事は、民有林について保安林の指定があつたときは、その保安林の区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。この場合において、保安林の森林所有者は、その設置を拒み、又は妨げてはならない。

2農林水産大臣は、国有林について保安林の指定をしたときは、その保安林の区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。

3前二項の標識の様式は、農林水産省令で定める。

(保安林台帳)

第39条の2

都道府県知事は、保安林台帳を調製し、これを保管しなければならない。

2都道府県知事は、前項の保安林台帳の閲覧を求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。

3保安林台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。

(特定保安林の指定)

第39条の3

農林水産大臣は、全国森林計画に基づき、指定の目的に即して機能していないと認められる保安林(当該目的に即して機能することを確保するため、その区域内にある森林の全部又は一部について造林、保育、伐採その他の森林施業を早急に実施する必要があると認められるものに限る。)を特定保安林として指定することができる。

2都道府県知事は、農林水産省令で定めるところにより、当該都道府県の区域内の保安林を特定保安林として指定すべき旨を農林水産大臣に申請することができる。

3農林水産大臣は、特定保安林の指定をしようとするときは、当該指定をしようとする保安林の所在場所を管轄する都道府県知事に協議しなければならない。

4農林水産大臣は、特定保安林の指定をしたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

5前三項の規定は、特定保安林の指定の解除について準用する。

(地域森林計画の変更等)

第39条の4

都道府県知事は、当該都道府県の区域内の保安林が特定保安林として指定された場合において、当該特定保安林の区域内に第五条第一項の規定によりたてられた地域森林計画の対象となつている民有林があるときは、当該地域森林計画を変更し、当該民有林につき、当該特定保安林が保安林の指定の目的に即して機能することを確保することを旨として、次に掲げる事項を追加して定めなければならない。同項の規定により地域森林計画をたてる場合において特定保安林の区域内の民有林で当該地域森林計画の対象となるものがあるときも、同様とする。

一造林、保育、伐採その他の森林施業を早急に実施する必要があると認められる森林(以下「要整備森林」という。)の所在

二要整備森林について実施すべき造林、保育、伐採その他の森林施業の方法及び時期に関する事項

2都道府県知事は、前項の規定により地域森林計画を変更し、又はこれをたてようとするときは、同項各号に掲げる事項のほか、要整備森林の整備のために必要な事項を定めるよう努めるものとする。

3都道府県知事は、第一項の規定により地域森林計画を変更し、又はこれをたてようとする場合であつて、第六条第二項の規定により前二項に規定する事項に関し直接の利害関係を有する者から異議の申立てがあつたときは、公開による意見の聴取を行わなければならない。

4都道府県知事は、前項の意見の聴取をしようとするときは、その期日の一週間前までに意見の聴取の期日及び場所をその異議の申立てをした者に通知するとともにこれを公示しなければならない。

5都道府県知事は、第三項の異議の申立てがあつたときは、これについて同項の意見の聴取をした後でなければ、地域森林計画を変更し、又はこれをたてることができない。

(要整備森林に係る施業の勧告等)

第39条の5

都道府県知事は、森林所有者等が要整備森林について前条第一項の規定により地域森林計画に定められている森林施業の方法に関する事項を遵守していないと認める場合において、地域森林計画の達成上必要があるときは、当該森林所有者等に対し、遵守すべき事項を示して、これに従つて施業すべき旨を勧告することができる。

2都道府県知事は、要整備森林について前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わないとき、又は従う見込みがないと認めるときは、その者に対し、当該要整備森林若しくは当該要整備森林の立木について所有権若しくは使用及び収益を目的とする権利を取得し、又は当該要整備森林の施業の委託を受けようとする者で当該都道府県知事の指定を受けたものと当該要整備森林若しくは当該要整備森林の立木についての所有権の移転若しくは使用及び収益を目的とする権利の設定若しくは移転又は当該要整備森林の施業の委託に関し協議すべき旨を勧告することができる。

3地方公共団体及び国立研究開発法人森林研究・整備機構(以下この項において「機構」という。)は、前項の指定を受けたときは、速やかに、同項の規定による勧告を受けた者に対し、当該勧告に係る協議(機構にあつては、国立研究開発法人森林研究・整備機構法(平成十一年法律第百九十八号)第十三条第一項第四号に掲げる業務に係るものに限る。)の申入れをするよう努めるものとする。

(市町村の長による施業の勧告の特例)

第39条の6

要整備森林については、第十条の十の規定は、適用しない。

(要整備森林における保安施設事業の実施)

第39条の7

都道府県知事が第三十九条の五第二項の規定による勧告をした場合において、その勧告に係る協議が調わず、又は協議をすることができないときであつて、農林水産省令で定めるところにより都道府県知事が当該勧告に係る要整備森林において第四十一条第三項に規定する保安施設事業(森林の造成事業又は森林の造成に必要な事業に限る。)を行うときは、当該要整備森林の土地の所有者その他その土地に関し権利を有する者(次項において「関係人」という。)は、その実施行為を拒んではならない。

2都道府県は、その行つた前項の行為により損失を受けた関係人に対し、通常生ずべき損失を補償しなければならない。

(保安林に係る権限の適切な行使)

第40条

農林水産大臣及び都道府県知事は、第二十五条第一項各号に掲げる目的が十分に達成されるよう、同条及び第二十五条の二の規定による保安林の指定に係る権限を適切に行使するものとする。

2前項に定めるもののほか、農林水産大臣及び都道府県知事は、保安林制度の負う使命に鑑み、保安林に関しこの法律及びこれに基づく政令の規定によりその権限に属させられた事務を適正に遂行するほか、保安林に係る制限の遵守及び義務の履行につき有効な指導及び援助を行い、その他保安林の整備及び保全のため必要な措置を講じて、保安林が常にその指定の目的に即して機能することを確保するように努めなければならない。

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このページの条文は各国の公式オープンデータをそのまま引用しています。出典は署名欄をご覧ください。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

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