前条第一項の目的で、同条第三項のカードを所持した者は、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
要点刑法 163 条の 3 は、財産処理を誤らせる目的で不正な支払用カードを所持した者を五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。使用しなくても所持のみで成立する目的犯である。
Q · 偽造カードを使わずに持っているだけでも、本当に犯罪になるの?
目的を持って所持するだけで犯罪が成立します
刑法 163 条の 3 により、財産処理を誤らせる目的で不正な支払用カードを所持すれば、一度も決済に使わなくても五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処せられます。本条は目的犯であり、決め手は内心の「目的」です。道で拾って届けようとした人と、不正使用の目的で握っていた人を分けるのはこの一点で、捜査でも取調べで何を語るかが起訴・不起訴の境界線になります。
「カードを数枚、数日預かるだけで日当二万円」。SNS の闇バイト募集にそう書いてある。あなたは使うわけじゃない、ただ持っているだけ、と自分に言い聞かせて応募する。その瞬間、刑法 163 条の 3 の射程に入る。本条は、他人の財産処理を誤らせる目的で偽造またはスキミングされた支払用カードを所持した者を、五年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金に処す。押さえるべきは二点。第一に、使う必要はない。手元に持っているだけで犯罪は完成する。第二に、決め手は「目的」だ。道で拾って届けようとしていた人と、不正使用の目的で握っていた人を分けるのは、この内心の目的だけ。だから捜査では、あなたが取調べで何を語ったかが運命を分ける。「知らなかった」「使うつもりはなかった」、その一言を残せたかどうかが、起訴と不起訴の境界線になる。
刑法 163 条の 3 は不正電磁的記録カード所持罪を定める規定であり、人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、不正に作られた支払用カードを所持する行為を処罰する。支払用カード電磁的記録に関する罪の一類型として、被害が顕在化する前の所持段階に処罰範囲を画する点に特色がある。
財産処理を誤らせる目的で、偽造・変造または不正に作られた支払用カードを所持する罪です。刑法 163 条の 3 が根拠で、使用しなくても所持だけで成立します。
五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金です。令和 4 年改正で従来の「懲役」が「拘禁刑」に統合されましたが、刑の重さの枠は変わっていません。
不正カードと知りつつ目的をもって預かれば、刑法 163 条の 3 の所持罪が成立します。受け子が「運ぶだけ」「持つだけ」で立件されるのはこの条文です。
不正に作られた支払用カードを財産処理を誤らせる目的で所持すれば犯罪です。被害者のカードから複製された偽造カードの所持者が、本条で立件されます。
5 年です。長期 5 年の拘禁刑にあたるため刑事訴訟法 250 条 2 項により算定されます。継続犯なので所持を終えた時点から起算されます。
令和 4 年改正で懲役と禁錮を一本化した刑です。作業の義務付けを柔軟化し改善更生を重視しますが、本条の刑の重さの枠(五年以下)は変わりません。
まず弁護人を呼び黙秘権を行使し、目的や認識について軽々に供述しないことが重要です。当番弁護士制度なら初回相談は無料で利用できます。
含まれます。クレジットカードのほか、預貯金の引出しに用いるキャッシュカードやプリペイドカードなど、財産上の事務処理に用いる電磁的記録カードが対象です。
捕まります。刑法 163 条の 3 は「使用」ではなく「所持」を処罰する条文で、不正使用の目的をもって偽造・不正カードを手元に持っていれば、一度も決済に使わなくても犯罪は完成します。法定刑は五年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金です。業界裏話ヒント:所持罪は被害が出る前に摘発できる「前倒しの網」として作られています。だから捜査側は実害より「目的を持って持っていた事実」を立証すれば足りる。使っていないことは、思っているほど有利な事情にはなりません
本条は目的犯なので、財産処理を誤らせる目的(とその前提となる認識)がなければ成立しません。理屈の上では有効な主張です。ただし「知らなかった」が通るかは、入手経緯・対価・状況証拠から目的が推認されるかにかかります(刑法 163 条の 3、163 条の 2)。業界裏話ヒント:取調べで一度でも『なんとなく怪しいとは思った』と口にすると、未必の認識ありと評価されかねません。だからこそ逮捕直後の黙秘と、経緯を裏付ける客観資料の早期提出が決定的になる。語る順番と内容を弁護人と詰めてから話すのが鉄則です
枚数の下限はありません。不正使用の目的があれば、偽造・不正カード一枚の所持でも本条は成立します。複数枚の所持は「目的」や組織性を推認させる事情として量刑を重くする方向に働くだけで、一枚だから不問にはなりません(刑法 163 条の 3)。業界裏話ヒント:実務では、複数枚やスキミング機材(163 条の 4 の準備罪)と一緒に押収されると、単純な拾得の言い訳が一気に崩れます。逆に一枚でも、入手経緯が説明できなければ起訴に進む。枚数より『なぜ持っていたか』が勝負どころです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する行為 | 163 条の 3:不正カードの所持(持っているだけ) | — |
| 成立に必要な目的 | 財産処理を誤らせる目的での所持 | — |
| 法定刑(拘禁刑) | 五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金 | — |
| 犯罪の局面 | 被害発生前の保有段階を捕捉 | — |
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