第百六十三条の二及び前条第一項の罪の未遂は、罰する。
要点刑法 163 条の 5 は、支払用カードの不正作出(163 条の 2)と偽造目的の情報取得・提供(163 条の 4 第 1 項)の未遂を処罰する。情報を盗もうとした段階で処罰の対象となる。
Q · カード情報を盗もうとして失敗しただけでも、犯罪になるの?
未遂でも処罰。偽造目的があれば情報取得前でも立件されえます
刑法 163 条の 5 は、支払用カードの不正作出(163 条の 2)と、偽造目的でのカード情報の取得・提供(163 条の 4 第 1 項)の未遂を処罰します。偽造カードを完成させる前、情報を盗もうとして失敗した段階でも、偽造目的が認められれば立件されえます。163 条の 4 第 1 項はそもそも準備段階の犯罪であり、その未遂まで罰するため、処罰のラインは二重に前倒しされています。ただし器械・原料の準備(163 条の 4 第 3 項)は未遂処罰の対象外です。
スキミング機器を仕掛けた、フィッシングサイトでカード番号を入力させようとした、闇サイトで他人のカード情報を買おうとした。これらが「成功」していなくても、刑法 163 条の 5 はあなたを処罰の射程に入れる。この条文は二つの犯罪の未遂を罰する。一つは 163 条の 2、偽造カードを作る行為。もう一つは 163 条の 4 第 1 項、偽造の目的でカード情報を取得・提供する行為だ。ここに恐ろしい仕掛けがある。163 条の 4 第 1 項はそもそも「準備行為」、つまり本番の偽造より前の段階をすでに犯罪化している。その準備行為の「未遂」まで罰するということは、処罰のラインが二重に前倒しされているということだ。カード情報を盗もうとして失敗した、その瞬間にあなたは犯罪者の側へ踏み込んでいる。
刑法 163 条の 5 は、支払用カード電磁的記録に関する罪のうち、不正作出等(163 条の 2)と偽造目的の情報取得・提供(163 条の 4 第 1 項)について、その未遂を処罰する規定である。器械・原料の準備(163 条の 4 第 3 項)は未遂処罰の対象から除かれ、処罰の前倒しに一定の歯止めが置かれている。
クレジットカード等のスキミング・偽造の深刻化を受けて平成 13 年に新設された、刑法第 18 章の 2 の犯罪類型です。カード情報の不正作出・取得・提供・所持などを処罰します。
163 条の 2(不正作出等)と 163 条の 4 第 1 項(偽造目的の情報取得・提供)の未遂のみです。163 条の 4 第 3 項の器械・原料の準備は未遂処罰の対象外です。
対象となる本罪の法定刑を基準とし、刑法 43 条により未遂は任意的に減軽されえます。163 条の 2 は長期 10 年の懲役を含む重い罪のため、未遂でも実刑の可能性があります。
犯罪の実現に向けた具体的な行為に取りかかることです。未遂罪は実行の着手があって初めて成立し、着手前の準備段階にとどまる行為は本条では処罰されません。
163 条の 2 は偽造カードを作る・使う行為そのもの、163 条の 4 はその前段階で偽造目的の情報を取得・提供する準備行為を罰します。163 条の 5 は両者の一部の未遂を処罰します。
163 条の 4 第 1 項は『偽造の用に供する目的』を要件とします。偽造目的の立証ができなければ未遂は成立しにくいため、目的の有無が最大の争点になります。
対象犯罪により異なります。163 条の 2 の未遂は公訴時効 7 年、163 条の 4 第 1 項の未遂は 3 年とされます(刑事訴訟法 250 条)。最新の改正状況をご確認ください。
クレジットカード、デビットカード、プリペイドカードなど、代金や料金の支払いに使用できる電磁的記録を備えたカードが広く含まれます。
偽造目的での取得を企てて着手していれば、情報を受け取る前でも 163 条の 4 第 1 項の未遂(163 条の 5)で立件されえます。鍵は『偽造目的』の有無です。業界裏話ヒント:捜査側は購入のやり取りの履歴やダウンロードしたツールから目的を立証します。『個人的な興味で』という弁解は、保存データの中身や検索履歴と矛盾すると一気に崩れる。消したつもりのデジタルの足跡は復元される
必ずしもそうではありません。刑法 43 条の未遂減軽は任意的で、減軽されない場合もあります。カード犯罪は組織的背景が疑われやすく、未遂でも起訴・実刑の例があります。業界裏話ヒント:実害が出ていない段階こそ示談・被害弁償の交渉余地が大きい。被害が現実化する前にカード会社や捜査機関への協力姿勢を示すと、起訴猶予の可能性が残る。動くなら起訴判断の前です
機器・原料の準備は 163 条の 4 第 3 項に該当しえますが、これは 163 条の 5 の未遂処罰の対象外です。未遂が罰せられるのは 163 条の 2 と 163 条の 4 第 1 項のみ。業界裏話ヒント:弁護の現場では『起訴された罪名と項』を真っ先に確認します。未遂規定の射程外であれば、その一点だけで防御の糸口になる。条文の項番号を正確に押さえることが、そのまま戦略の差になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象行為 | 163 条の 2:支払用カード電磁的記録の不正作出・供用等 | — |
| 未遂処罰(163 条の 5) | あり(未遂を罰する) | — |
| 処罰の前倒し度 | 偽造行為そのもの | — |
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