第百九十七条から第百九十七条の四までに規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金に処する。
要点刑法 198 条の贈賄罪は、公務員に職務に関する賄賂を供与・申込み・約束した者を、三年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金に処す。相手が拒否しても申込みの時点で既遂となる。
Q · 公務員に渡そうとした賄賂を断られたら、罪に問われずに済むの?
済みません。断られても申込みの時点で既遂です
済みません。刑法 198 条は賄賂を「供与」した場合だけでなく、その「申込み」「約束」も同じ刑で処罰します。封筒を突き返されても、口に出して持ちかけた瞬間に贈賄罪は完成しています。法定刑は三年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金。収賄側の公務員と対向する犯罪であるため、相手が別件で摘発されれば、あなたの「断られた申込み」も供述から明らかになり得ます。早期の弁護士相談・自首(刑法 42 条)が量刑を左右します。
接待の席で、担当者に「これ、ほんの気持ちです」と封筒を差し出す。許認可を急いでほしくて、窓口の職員に商品券を握らせようとする。これらはすべて刑法198条の射程に入る。贈賄罪だ。多くの人は「捕まるのは賄賂を受け取った公務員の方」だと思っている。だが条文をよく読むと、罰せられるのは渡した側、つまりあなたである。しかも処罰されるのは「供与」だけではない。「申込み」と「約束」も同じ刑で裁かれる。相手が受け取らなくても、口に出して持ちかけた瞬間に犯罪は完成している。突き返された封筒は、あなたの行為をなかったことにはしてくれない。三年以下の拘禁刑、または二百五十万円以下の罰金。これが「お礼のつもり」で動いた一瞬の代償だ。
刑法 198 条の贈賄罪は、刑法 197 条から 197 条の 4 までに規定する賄賂、すなわち公務員の職務に関する不正な利益を、公務員に対して供与し、又はその申込み若しくは約束をする行為を処罰する規定である。収賄罪と対向する関係に立ち、利益の授受が完了しなくても申込みや約束の段階で犯罪が成立する。
公務員の職務に関する賄賂を渡す・持ちかける・約束する行為を処罰する罪です(刑法 198 条)。罰せられるのは渡した側で、三年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金が科されます。
公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項 6 号)。起算点は供与・申込み・約束をした時点。金を渡した瞬間ではなく、持ちかけた時から時効が進行します。
贈賄は賄賂を渡す側(刑法 198 条)、収賄は受け取る公務員側(刑法 197 条)の罪です。両者は対向犯で、一方が摘発されればもう一方も発覚しやすい関係にあります。
刑法 198 条ではなく不正競争防止法 18 条の外国公務員贈賄罪が適用されます。海外での通関や受注を有利にする目的の支払いも対象で、決裁した本社役員まで責任が及びます。
公社・独立行政法人・指定管理者の職員など、法律で公務員とみなされる者です。相手がみなし公務員なら、あなたの「お礼」が贈賄罪に該当する可能性があります。
捜査機関に発覚する前に自首すれば、刑法 42 条の自首減軽(任意的減軽)が働きます。対向犯ゆえ相手が捕まれば発覚は時間の問題のため、早期の自首が起訴猶予の可能性を残します。
事案によります。少額・未遂的で社会的影響が小さければ起訴猶予や執行猶予になることが多い一方、入札や許認可を歪めた組織的事案では初犯でも実刑となり得ます。
なり得ます。決め手は金額ではなく職務との対価関係です。特定の便宜を期待した接待・ゴルフ・旅行費の負担は、社会儀礼の範囲を超えれば賄賂と評価されます。
なりません。決め手は金額ではなく「職務との対価関係」です(刑法197条・198条)。社会儀礼の範囲内で、特定の職務上の便宜を期待しない儀礼的な贈答は賄賂になりません。逆に、許認可や入札を有利にする見返りなら、一万円の商品券でも賄賂です。業界裏話ヒント:検察は立件の際「時期」を重く見ます。申請中や入札直前など、職務行為と時間的に近接した贈与は、少額でも対価性を疑われる。同じ品でも、何でもない時期に渡すか審査中に渡すかで運命が分かれる
理論上は逮捕・起訴されえます。198条は「供与」だけでなく「申込み」も処罰し、相手が拒否しても既遂だからです。ただし実務では、軽微で未遂的な事案は起訴猶予になることもあります。業界裏話ヒント:断られた贈賄は、受け取らなかった公務員が通報しなければ表面化しにくい。だが相手が別件で収賄摘発されると、過去の「断った申込み」まで芋づる式に供述で出てくる。断られたから安全ではなく、相手の身辺次第で時限爆弾になる
贈賄者には戻りません。供与された賄賂は、収賄した公務員から没収または追徴されます(刑法197条の5)。渡した側のあなたに取り戻す権利はなく、金も失い前科も残る二重の損失です。業界裏話ヒント:だからこそ「申込み・約束」の段階、つまり金がまだ動いていない時点で踏みとどまるか自首するかが分岐点になる。供与してしまうと、刑事責任に加えて金銭の回収も不可能になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行為主体 | 賄賂を渡す・持ちかける側(私人・事業者) | — |
| 保護法益 | 公務の公正とそれに対する社会の信頼 | — |
| 既遂時期 | 供与だけでなく申込み・約束の時点で既遂 | — |
| 法定刑 | 三年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金 | — |
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