この法律において「電磁的記録」とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。
要点刑法 7 条の 2 は電磁的記録を、人の知覚では認識できない方式で作られ、電子計算機の情報処理に供される記録と定義する。IC カード残高やポイント等が該当する。
Q · 刑法でいう「電磁的記録」って、具体的に何のこと?
人の知覚で読めず電子計算機処理に供される記録です
刑法 7 条の 2 は、電磁的記録を「電子的方式・磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるもの」と定義します。二要件、すなわち①人の知覚では直接読めない方式で作られ、②電子計算機の情報処理に使われること、を満たせば該当します。IC カード残高、ポイント、電子マネー、勤怠データなど日常的なデータの多くが射程に入り、これを権限なく改変すると電磁的記録不正作出罪(161 条の 2)等の対象になります。
スマホのアプリに並ぶポイント残高、IC カードに刻まれた乗車履歴、勤怠システムに打刻された出勤時刻。目に見える数字に見えても、その正体は「人の目では直接読めない方式で記録され、コンピュータで処理されるデータ」だ。刑法 7 条の 2 は、この「電磁的記録」をたった一行で定義する。なぜわざわざ定義するのか。この一行が、あなたの行為が犯罪になるかどうかの入口だからだ。紙の契約書を書き換えれば文書偽造、では会社の勤怠データを書き換えたら。デジタルだからセーフ、ではない。電磁的記録不正作出罪(161 条の 2)が待っている。逆に、人が目で読めるマイクロフィルムや印刷物は「電磁的記録」に当たらない。境界はこの定義の二要件、「人の知覚で認識できない方式で作られる」かつ「電子計算機による情報処理に供される」で決まる。あなたが日常的に触れているデータのほとんどが、この射程に入っている。
刑法 7 条の 2 にいう電磁的記録とは、電子的方式・磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。人が目視できるマイクロフィルムや印刷物は該当せず、IC カード残高やポイント、勤怠データ等の電子データが二要件を満たす限り広く該当する。
人の知覚では直接認識できない方式で作られ、電子計算機の情報処理に供される記録です(刑法 7 条の 2)。IC カード残高、ポイント、勤怠データ、口座データなどが該当します。
Suica の残高、通販サイトのポイント、電子マネー、銀行口座のデータ、勤怠システムの打刻、オンライン会員データなど、電子計算機で処理される記録が広く含まれます。
該当しません。人の知覚で直接読める媒体は二要件のうち「人の知覚で認識できない方式」を満たさず、文書として扱われます。
私電磁的記録は 5 年以下の拘禁刑または 50 万円以下の罰金、公務所が作る公電磁的記録は 10 年以下の拘禁刑または 100 万円以下の罰金です(刑法 161 条の 2、最新の改正状況をご確認ください)。
①電子的・磁気的等、人の知覚では認識できない方式で作られること、②電子計算機による情報処理の用に供されること。両方を満たして初めて電磁的記録に当たります。
はい。ウイルスは「不正指令電磁的記録」という電磁的記録の一種で(刑法 168 条の 2)、その前提が 7 条の 2 の定義です。作成・提供・保管だけで罪になります。
昭和 62 年(1987 年)のコンピュータ犯罪対処の刑法改正で新設されました。平成 16 年(2004 年)の現代語化で表記が改められましたが、定義内容に実質変更はありません。
改変・取得の場面では財産と同等に保護され得ます。ポイントや残高を不正に移転すれば電子計算機使用詐欺罪(刑法 246 条の 2)の対象になります。
なりえます。ポイント残高は発行事業者の電子計算機による情報処理に供される電磁的記録で、それを権限なく増やせば電磁的記録不正作出罪(刑法 161 条の 2)に当たります。「自分のカード」でも記録の管理権限は事業者側にあるためです。業界裏話ヒント:実務では「自分のものだから」という弁解はほぼ通りません。捜査側が重視するのは権限の範囲で、利用規約で禁じられた操作は権限外と評価されやすく、規約違反の改変は刑事リスクが跳ね上がる
適用条文が変わります。紙は文書偽造罪(刑法 159 条等)、コンピュータ処理用のデジタルデータは電磁的記録不正作出罪(161 条の 2)です。ただし人が目で読むだけの印刷物は文書扱いになることもあり、境界は微妙です。業界裏話ヒント:同じ改ざんでも、対象が「情報処理に供される」かどうかで罪名が分かれる。画面表示用の見た目部分と、システムが読み取る背後のデータは別物で、どちらを改変したかで構成要件が変わるため、弁護側はこの切り分けを最初に狙う
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象媒体 | 電磁的記録(人の知覚で読めず電子計算機処理に供されるデータ) | — |
| 改変時の適用罪 | 電磁的記録不正作出罪(刑法 161 条の 2) | — |
| 該当の判断基準 | 二要件(人の知覚で認識不可 + 電子計算機処理供用)の充足 | — |
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