要点刑法 7 条は『公務員』を、国・地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する者と定義する。雇用形態でなく公務従事という機能で範囲が決まり、特別法によるみなし公務員も含まれうる。
Q · 郵便局員や独立行政法人の職員も、刑法でいう『公務員』に当たるの?
特別法でみなし公務員とされれば、刑法上は公務員に当たります。
刑法 7 条は『公務員』を、国又は地方公共団体の職員のほか、法令により公務に従事する議員・委員その他の職員と定義します。重要なのは雇用形態ではなく『公務に従事するか』という機能基準である点で、日本郵便の社員や独立行政法人・国立大学法人の職員も、特別法でみなし公務員とされれば刑法適用上は公務員として扱われ、贈収賄罪や公務執行妨害罪の対象になりえます。
「公務員」と聞いて市役所の窓口や警察官を思い浮かべるなら、それはこの条文が描く地図の半分でしかない。刑法 7 条は「公務員」を、国や地方公共団体の職員だけでなく『法令により公務に従事する議員、委員その他の職員』まで広げて定義する。ここが盲点だ。日本郵便の社員、独立行政法人の職員、国立大学法人の教職員。これらは民間人のように見えて、特別法で『みなし公務員』とされ、刑法の適用では公務員として扱われる場合がある。なぜこの定義があなたに関係するのか。あなたが誰かを突き飛ばしたとき、相手が公務員なら暴行罪(208 条)ではなく公務執行妨害罪(95 条)になり、刑が重くなる。逆に、便宜を図ってもらおうと相手に金品を渡せば、相手が公務員なら贈賄罪(198 条)が成立する。「公務員かどうか」というたった一つの線引きが、あなたの罪名と刑の重さを分ける分水嶺になる。
刑法 7 条は『公務員』および『公務所』の定義規定であり、公務員を国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員・委員その他の職員と定める。雇用区分ではなく公務従事という機能を基準とするため、特別法によるみなし公務員も刑法適用上は公務員に含まれうる。公務所は官公庁その他公務員が職務を行う所をいう。
国又は地方公共団体の職員のほか、法令により公務に従事する議員・委員その他の職員をいいます(刑法 7 条)。雇用形態ではなく公務に従事するかという機能で判断します。
本来は民間人でも、特別法で罰則適用上『公務員とみなす』とされた者です。日本郵便社員や独立行政法人・国立大学法人の職員が該当しうり、賄賂罪などの対象になります。
官公庁その他公務員が職務を行う場所をいいます(刑法 7 条 2 項)。建造物侵入罪や公務妨害の文脈で『公務所』の範囲が問題になります。
公務に従事していれば該当しえます。検察審査会委員、選挙の立会人、審議会の非常勤委員なども『法令により公務に従事する職員』として公務員に含まれることがあります。
決まりません。刑法が見るのは雇用先ではなく『法令により公務に従事しているか』という機能です。同種の団体でもみなし公務員規定の有無で結論が分かれます。
各法人の根拠法に『役職員を公務員とみなす』規定があれば該当しえます。組織形態が民間に近くても、特別法の明文があるかどうかで罰則適用が変わります。
成立しません。公務執行妨害罪(95 条)の対象は刑法 7 条の公務員に限られ、私鉄駅員などの民間人への暴行は暴行罪・傷害罪にとどまります。
原則なりません。本罪は適法な職務行為を保護するため、違法な逮捕や職務質問への抵抗は成立しないと解されています。相手が公務員でも職務の適法性が問われます。
なりません。公務執行妨害罪(95 条)の対象は刑法 7 条の『公務員』に限られ、私鉄・私バスの駅員や乗務員は民間企業の社員なので公務員ではありません。暴行罪(208 条)や傷害罪(204 条)にはなります。業界裏話ヒント:現場で警備員や駅員から『公務執行妨害だ』と言われても、相手が公務員でなければ法的に成立しません。市営・都営の交通局職員なら公務員、私鉄なら民間。この区別を知らずに重い罪だと思い込み、示談額を吊り上げられるケースがある
職務に関する見返りなら、贈賄罪になりうる。日本郵便の社員や国立大学法人の教職員は、特別法で『みなし公務員』とされ、刑法の適用では公務員として扱われる場合があります(刑法 7 条の『法令により公務に従事する職員』の延長線上)。業界裏話ヒント:民営化・独立行政法人化された組織の職員は、見た目が民間人でも罰則適用で公務員扱いになることが多い。取引先が独法・国立大学法人・特殊法人なら、接待や謝礼の前にみなし公務員規定の有無を確認するのが、コンプラ担当者の常識です(最新の改正状況をご確認ください)
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|---|---|---|
| 範囲の決め方 | 刑法 7 条:機能基準『法令により公務に従事』する議員・委員その他の職員 | — |
| 適用場面 | 刑法全体の公務員概念(賄賂罪・職権濫用罪・公務執行妨害罪の主体/対象) | — |
| 民間に見える者の扱い | 私鉄駅員等は非該当、特別法でみなされれば該当 | — |
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