日本国憲法 第37条
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- すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。
- 2.刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。
- 3.刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第37条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第37条の条文原文は「すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。」で始まります。
- 日本国憲法第37条は第三章 国民の権利及び義務に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第37条の前の条は日本国憲法第36条です。
- 日本国憲法第37条の次の条は日本国憲法第38条です。
- 日本国憲法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法37条は、刑事被告人に迅速な公開裁判を受ける権利、証人審問権、弁護人依頼権の三つを保障し、自ら弁護人を依頼できない場合は国が国選弁護人を付する。
Q · もし自分が刑事事件の被告人になったら、憲法はどんな権利を守ってくれるの?
迅速な公開裁判・証人審問・弁護人依頼の三つの権利が保障される
日本国憲法37条は、刑事被告人に三つの権利を保障します。1項は公平な裁判所による迅速な公開裁判を受ける権利、2項は自己に不利な証人を法廷で反対尋問できる証人審問権と公費で証人を呼ぶ権利、3項は弁護人依頼権で、自ら依頼できないときは国が国選弁護人を付します。これらは国家の訴追権力に対して被告人が行使できる憲法上の請求権であり、刑事訴訟法(36条・320条など)で具体化されています。
解説
刑事被告人になる、と聞いてもピンとこないかもしれない。だが痴漢の冤罪、交通事故の過失、ネット上の名誉毀損、会社の業務上の事故。ある日突然、あなたは「被告人」という名札を背負わされる側になりうる。そのとき憲法37条は、あなたに三本の武器を握らせている。第一に「迅速な公開裁判を受ける権利」、密室で何年も塩漬けにされない権利だ。第二に「証人審問権」、あなたを不利にする証人に対して、あなた自身が反対尋問でぶつかれる権利。第三に「弁護人依頼権」、しかも自分で頼めないときは国が費用を負担して弁護人を付ける。多くの人はこの三本を「当たり前」と思っている。だが世界には、起訴されたら弁護人なしで判決を受ける国がいくらでもある。あなたが知っておくべきは、これが「あれば便利な制度」ではなく、国家権力に対してあなたが行使できる憲法上の請求権だという点だ。使わなければ、ただの文字で終わる。
法的な位置づけ
日本国憲法37条は、刑事被告人の手続的権利を定める規定である。具体的には、公平な裁判所による迅速かつ公開の裁判を受ける権利、自己に不利な証人を含むすべての証人に対する審問権、ならびに弁護人依頼権を保障し、被告人が自ら弁護人を依頼できない場合には国が国選弁護人を付することを国家に義務づける。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.逮捕直後に当番弁護士を要請する 逮捕・勾留された最初の段階で「弁護人を呼んでください」と明確に告げる。当番弁護士制度(初回無料)を使えば起訴前から専門家が動き出し、初期供述の質を守れる
- 2.起訴後ただちに国選弁護人を請求する 起訴状が届いたら私選が難しい場合は裁判所に国選弁護人の選任を請求する(刑訴法36条以下)。第一回公判までの数週間を防御準備に充てる
- 3.検察側証拠を精査し供述調書への同意を慎重に判断する 検察の供述調書に安易に同意せず、不利な供述をした者については書面同意を避けて法廷での反対尋問に持ち込む。同意の可否は弁護方針の最重要分岐点
- 4.有利な証人の喚問を請求する 有利な証人がいれば、公費による強制的手続(証人喚問)を請求できる(憲法37条2項後段)。弁護人と相談し誰を呼ぶか決める
- 5.審理の不当な遅延は迅速裁判権の侵害として記録に残す 審理が著しく遅延しているなら、弁護人を通じて迅速裁判権の侵害を主張し、その都度記録化する。高田事件のように極端な遅延は免訴の根拠となりうる
よくある質問 AI による整理
Q1刑事被告人とは何ですか?
検察官に公訴を提起され、刑事裁判で罪を問われている人を指します。逮捕段階の被疑者とは区別され、憲法37条の三つの権利はこの被告人の立場で行使できます。
Q2証人審問権とはどんな権利ですか?
自己に不利な供述をした証人を法廷に呼び、弁護人を通じて反対尋問でぶつけられる権利です(憲法37条2項)。これを実質化するため伝聞証拠は原則排除されます(刑訴法320条)。
Q3国選弁護人はどうやって頼むのですか?
起訴後は資力にかかわらず裁判所に選任を請求できます(刑訴法36条)。請求書を提出すると裁判所が弁護人を選任します。自動では付かない場面があるため自ら請求することが重要です。
Q4当番弁護士と国選弁護人の違いは何ですか?
当番弁護士は逮捕直後に初回無料で駆けつける制度、国選弁護人は起訴後または被疑者国選対象事件で国が費用を負担して付ける弁護人です。起訴前の空白を当番弁護士で埋めるのが定石です。
Q5迅速な裁判を受ける権利の根拠は何条ですか?
憲法37条1項が根拠です。裁判の迅速化に関する法律も第一審2年以内を目標とし、著しい遅延は高田事件のように免訴の根拠となりえます。
Q6被疑者でも国選弁護人をつけられますか?
一定の重い事件では起訴前の被疑者段階でも被疑者国選の制度があります。対象が限られるため、それ以外は当番弁護士制度を併用します。
Q7公開裁判とは傍聴できるということですか?
原則として誰でも法廷を傍聴できることを意味します。密室での秘密審理を防ぎ、手続の公正さを社会が監視できるようにする趣旨で、憲法82条とも連動します。
Q8外国人の被告人にも通訳はつきますか?
日本語が分からない被告人には通訳が付与されます。通訳がないと証人審問権も弁護人依頼権も空洞化するため、弁護人依頼権とセットで機能する保障です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1お金がなかったら、本当に国がタダで弁護士を付けてくれるんですか?
起訴後は資力にかかわらず国選弁護人を請求でき(憲法37条3項、刑事訴訟法36条)、一定の重い事件では起訴前の被疑者段階でも被疑者国選があります。ただし完全無料とは限らず、有罪になれば訴訟費用として後から負担を命じられることがあります(刑訴法181条)。実務のポイント:支払い能力がなければ訴訟費用の免除を申し立てられますが、これは請求しないと自動では認められません。判決時に弁護人へ「訴訟費用の負担についてどうなるか」を必ず確認しておく
Q2捜査段階で警察が取った供述調書だけで有罪になることってあるんですか?
原則としてできません。憲法37条2項の証人審問権を実質化するため、刑事訴訟法320条は伝聞証拠(法廷外の供述を内容とする書面)を原則排除します。あなたが同意しなければ、その供述者は法廷に呼ばれ反対尋問の対象になります。実務のポイント:弁護人が証拠に安易に「同意」してしまうと、この保護が外れて書面のまま証拠採用される。同意するかどうかは弁護方針の最重要分岐点なので、なぜ同意する/しないのかを弁護人に説明させる
Q3裁判が何年も長引いたら、被告人にとって不利なだけですか?
必ずしもそうではありません。憲法37条1項の迅速な裁判を受ける権利が著しく侵害された場合、最高裁は高田事件で免訴(手続打ち切り)まで認めました(最大判昭和47.12.20)。裁判の迅速化に関する法律も第一審2年以内を目標としています。実務のポイント:異常な遅延は弁護側の主張材料になりうるが、認められるのは極端なケースに限られる。遅延が生じたら、その都度「迅速裁判権の侵害」を記録に残しておくことが後の主張の土台になる(最新の運用状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「国選弁護人はタダ」と思われているが、実は無罪なら無料、有罪になれば訴訟費用として後から費用を請求されることがある(刑事訴訟法181条)。国選=完全無償という理解は半分しか正しくない。経済的に支払えない事情があれば免除を申し立てられるが、それも知っている人だけが使う
- 「弁護人依頼権は知っているが、その重さを知らない」人が大半だ。37条3項後段の国選弁護は、世界的に見れば極めて手厚い制度。多くの国では資力のない被告人は弁護人なしで法廷に立つ。日本でこの制度が当たり前に見えるのは、憲法が国家に費用負担を義務づけているからであって、放っておけば消える権利ではない
- 「証人審問権は、ただ証人の話を聞く権利」と誤解されがちだが、核心は『反対尋問』にある。あなたを不利にする供述をした人物を法廷に呼び、弁護人を通じて矛盾を突く。これがないと、捜査段階の一方的な供述調書だけで有罪にされかねない。伝聞証拠が原則排除される(刑訴法320条)のは、この審問権を実質化するためだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保障の中核 | 憲法37条:迅速な公開裁判・証人審問権・弁護人依頼権(公判段階の防御権) | 憲法34条:抑留・拘禁時の弁護人依頼権と理由告知 憲法38条:黙秘権・自白法則(不利益供述の強要禁止) |
| 主に働く場面 | 起訴後の刑事公判(被告人の立場) | 逮捕・勾留など身柄拘束の段階(被疑者を含む) 取調べ・公判を通じた供述全般 |
| 実装する主な法律 | 刑訴法36条(国選)・289条(必要的弁護)・320条(伝聞排除) | 刑訴法30条以下(弁護人選任)・78条(接見) 刑訴法311条(黙秘権)・319条(自白の証拠能力) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も訴訟権・弁護人依頼権・迅速裁判を保障する。指定弁護(国選に相当)の対象事件を法定し、刑事妥速審判法が審理期間の適正化を図る点が日本と類似する
韓国は憲法12条で適法手続と弁護人の助力を受ける権利を、27条で迅速・公開裁判を受ける権利を保障。構造は日本に近いが憲法本文に明文の権利として整理されている
ドイツは基本法で法的審問請求権を、刑訴法で必要的弁護を定め、公正な裁判の保障は欧州人権条約6条を通じても及ぶ。証人対面権は欧州人権裁判所の判例で具体化される
合衆国憲法修正6条が迅速・公開裁判、証人対面(Confrontation Clause)、弁護人の援助を一体で保障。Gideon v. Wainwright(1963)が貧困被告人への弁護人国選付与を確立し、日本37条3項の母法的存在といえる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 痴漢を疑われて電車内で取り押さえられ、そのまま逮捕。あなたは「やっていない」と言い続けるが、目撃者とされる人物の供述だけが証拠になりかけている。37条2項の証人審問権を使えば、その目撃者を法廷に呼び、弁護人を通じて反対尋問でぶつけられる。供述の矛盾を引き出せるかどうかが、有罪と無罪の分水嶺になる
- もし、あなたが起訴されたのに「お金がないから弁護士を頼めない」状況だったとしたら? 37条3項により、国があなたのために国選弁護人を付ける。被疑者段階(起訴前)でも、一定の重い事件では被疑者国選の制度がある。問題は、自分から請求しないと自動では付かない場面があること
- 会社の事故で業務上過失致死の被告人になった。第一回公判から判決まで一年、二年と引き延ばされ、その間あなたの社会的信用は宙吊りのまま。37条1項「迅速な裁判」は飾りではない。過去には審理が異常に遅延した事件で、最高裁が免訴(手続打ち切り)まで認めた判例がある
- 外国籍の友人が日本で刑事事件の被告人になった。日本語が分からないまま裁判が進めば、証人審問権も弁護人依頼権も絵に描いた餅になる。通訳を付ける権利と弁護人依頼権はセットで機能する。友人がこの権利を知らなければ、あなたが教えることになる
- 起訴状が自宅に届いた。第一回公判まであと三週間。この期間に弁護人を選び、証拠を読み込み、どの証人を呼ぶか決めなければならない。動き出しが遅れるほど、防御の準備時間が削られていく
取るべき行動
被害を受けた側:あなたが被告人で権利を侵害されている場合。1. 弁護人が付かないまま手続が進みそうなら、その場で国選弁護人の選任を裁判所に請求する(刑訴法36条以下)、資力がなければ被疑者国選も検討2. 検察の供述調書に安易に同意せず、不利な供述をした者の証人尋問を弁護人と相談して請求3. 審理が不当に遅延しているなら、迅速裁判権の侵害を弁護人を通じて主張、記録に残す4. 日本語に不安があれば通訳の付与を必ず求める、これがないと他の権利も空洞化する
訴えられた側:あなたが起訴された側として三権利を最大化する場合。1. 起訴状が届いたら直ちに弁護人を選任、私選が難しければ国選を請求し、第一回公判までの数週間を準備に充てる2. 検察側証拠を弁護人と精査し、争う供述については書面同意を避けて法廷での反対尋問に持ち込む3. 有利な証人がいれば、公費による強制的手続(証人喚問)を請求できる(37条2項後段) 4. 国選費用の負担は有罪時に問題になりうるため、資力申告と免除の可能性を弁護人に確認しておく
時効(請求できる期限):37条自体に出訴期限はない。ただし起訴後の防御準備は第一回公判期日(通常は起訴から1〜2か月後)までが勝負。迅速裁判については、裁判の迅速化に関する法律が第一審を2年以内とする目標を定め、著しい遅延は高田事件(最大判昭和47.12.20)のように免訴の根拠となりうる(最新の運用状況をご確認ください)
学説
通説:憲法37条の三権利(迅速な公開裁判・証人審問権・弁護人依頼権)は、国家の訴追権力に対する被告人の防御権を質的に保障する規定と解される。証人審問権は反対尋問権を中核とし、伝聞法則(刑訴法320条)によって実質化される。弁護人依頼権は必要的弁護事件(刑訴法289条)で制度的に裏打ちされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定により新設。明治憲法には対応規定がなく、戦後 GHQ 草案を基礎に英米法的な被告人の防御権(迅速・公開裁判、証人審問、弁護人援助)を憲法レベルで導入。以後本条の文言は改正されていない。
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