受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

戸籍法 第104条の3

クイックジャンプ

市町村長は、戸籍事務の処理に際し、国籍法第十四条第一項の規定により国籍の選択をすべき者が同項に定める期限内にその選択をしていないと思料するときは、その者の氏名、本籍その他法務省令で定める事項を管轄法務局長等に通知しなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 戸籍法第104条の3は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
  2. 戸籍法第104条の3の条文原文は「市町村長は、戸籍事務の処理に際し、国籍法第十四条第一項の規定により国籍の選択をすべき者が同項に定める期限内にその選択をしていないと思料するときは、その者の氏名、…」で始まります。
  3. 戸籍法第104条の3は第十四節 国籍の得喪に置かれています。
  4. 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
  5. 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 戸籍法第104条の3の前の条は戸籍法第104条の2です。
  7. 戸籍法第104条の3の次の条は戸籍法第105条です。
  8. 戸籍法第104条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第104条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224
  • 本サイト収録戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第104条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/104_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点戸籍法104条の3は、市町村長が戸籍事務の処理中に国籍選択の期限切れを疑ったとき、その者の氏名・本籍等を管轄法務局長等へ通知する義務を定める。通知だけで国籍は失われない。

Q · 市役所から法務局に「国籍を選んでいない」と通知されたら、日本国籍はすぐなくなるの?

なくならない。喪失には法務大臣の催告と1か月の経過が必要

戸籍法104条の3の通知は、市町村長から管轄法務局長等への情報提供にとどまり、それ自体で日本国籍が失われることはありません。国籍を失う可能性が生じるのは、法務大臣が書面で国籍選択を催告し(国籍法15条1項)、催告を受けた日から1か月以内に選択しなかった場合です(同条3項)。国籍選択届(戸籍法104条の2)は期限後でも提出でき、提出すれば通知の前提そのものがなくなります。

解説

市役所の戸籍係の仕事は、届出を受け付けることだけではない。国籍の「選び忘れ」に気づいたら法務局へ知らせる義務も負っている。国籍法14条1項は、日本と外国の国籍を両方持つ人(重国籍者)に、期限内にどちらかを選ぶよう求めている。期限は、18歳になる前に重国籍になった人は20歳まで、18歳以降に重国籍になった人はその時から2年以内である。本条は、市町村長が戸籍事務の途中で期限切れの疑いに気づいたとき、その人の氏名・本籍などを管轄法務局長等へ通知するよう命じている。ただし、通知されただけで国籍が消えるわけではない。日本国籍を失う危険が現実になるのは、法務大臣が書面で催告し(国籍法15条)、その催告から1か月以内に選択しなかった場合である。本条はそこへ続く流れの入口にあたり、処分そのものではない。国籍選択届は期限を過ぎても出せる。入口で止めるか、その先へ流されるかは、あなたが先に動くかどうかで決まる。

法的な位置づけ

戸籍法104条の3は、市町村長に課された通知義務の規定である。戸籍事務の処理中に、国籍法14条1項により国籍を選択すべき重国籍者が同項所定の期限内に選択をしていないと思料した場合、市町村長はその者の氏名、本籍その他法務省令で定める事項を管轄法務局長等に通知しなければならない。国籍法15条の催告手続へ至る情報連携の起点となる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.戸籍謄本で国籍選択の記載を確認する 本籍地の市区町村で戸籍謄本(全部事項証明書)を取得し、身分事項欄に国籍選択の記載があるかを確認する。記載があれば本条の通知対象にはならない
  2. 2.自分の選択期限を計算する 重国籍になった時期が18歳前か後かを確認し、18歳前なら20歳到達時、18歳以降ならその時から2年以内という期限を特定する。すでに期限を過ぎていても届出は可能
  3. 3.国籍選択届を提出する 本籍地または所在地の市区町村役場、海外在住なら在外公館に国籍選択届(戸籍法104条の2)を提出する。婚姻届や出生届を出す機会に合わせて一緒に出すと手間が少ない
  4. 4.相手国での国籍の扱いを確認する 日本の国籍選択届だけでは外国籍は消えない。外国籍を離脱するかどうか、離脱の要件は相手国法で決まるため、その国の大使館に確認する。離脱した場合は外国国籍喪失届(戸籍法106条)を提出する

よくある質問 AI による整理

Q1戸籍法104条の3とは何ですか?

市町村長が、国籍選択の期限を過ぎても選択していないと思われる重国籍者を把握したとき、氏名・本籍などを管轄法務局長等へ通知するよう義務づけた規定です。

Q2二重国籍は役所の手続きで分かるものですか?

婚姻届や出生届などの処理で職員が戸籍を確認する際、外国籍取得をうかがわせる記載と国籍選択の記載の有無から、選択未了が判明することがあります。

Q3国籍選択の期限はいつまでですか?

18歳前に重国籍となった人は20歳に達するまで、18歳以降に重国籍となった人はその時から2年以内です(国籍法14条1項、2022年4月1日以降)。

Q4国籍選択届はどこに出せますか?

本籍地または所在地の市区町村役場に提出できます。海外に住んでいる場合は、在外の日本大使館・総領事館でも受け付けています。

Q5法務局に通知された後はどうなりますか?

通知を受けた法務局側で事実確認が行われ、法務大臣が書面で催告する可能性があります(国籍法15条1項)。催告後1か月以内に選択しなければ日本国籍を失います。

Q6国籍選択届を出すと外国籍はなくなりますか?

日本の届出だけで外国籍が消えるわけではありません。外国籍の離脱は相手国の法律によります。日本法上は離脱が努力義務とされています(国籍法16条1項)。

Q7期限を過ぎた国籍選択に罰則はありますか?

期限を過ぎたことだけを理由とする罰則は、国籍法にも戸籍法にも定められていません。ただし、法務大臣の催告を受けるおそれがある状態は続きます。

Q8戸籍に国籍選択済みか確認する方法は?

戸籍謄本(全部事項証明書)を取り、身分事項欄に国籍選択の記載があるかを確認します。記載がなければ、選択未了として扱われる可能性があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1二重国籍のまま30歳になっちゃったけど、今から届けを出したら怒られますか?

期限を過ぎていても、国籍選択届(戸籍法104条の2)は受理されるのが実務の扱いである。期限を過ぎたことだけを理由とする罰則は、国籍法にも戸籍法にも定められていない。実務のポイント:本当の問題は過去の遅れではなく、催告を受けた後の1か月(国籍法15条3項)である。催告より先に届出を済ませておけば、その後の流れがそもそも始まらない

Q2役所から法務局に通知されたら、すぐに日本国籍がなくなるんですか?

なくならない。本条の通知は市町村から法務局への情報提供にすぎず、それ自体で国籍が失われることはない。国籍を失う可能性があるのは、法務大臣が書面で催告し、その後1か月以内に選択しなかった場合に限られる(国籍法15条)。実務のポイント:催告はこれまで実際に行われた例がないとされているが、運用が変わる可能性はある。「これまで一度もなかった」ことは、今後も起きないことを意味しない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「20歳を過ぎた瞬間に日本国籍は自動的に消える」と思っている人は多いが、そうではない。期限を過ぎても自動的に国籍を失うことはなく、法務大臣の催告から1か月以内に選択しなかった場合にはじめて失う(国籍法15条3項)。ただし、失わないからといって安全なわけではない。選択義務に違反した状態が続いており、催告されるかどうかは自分では決められない
  • 心配するあまり「役所にばれるかどうか」を考えてしまいがちだが、問いの立て方が間違っている。見るべきなのは通知されるかどうかではなく、自分がすでに選択を済ませたかどうかである。国籍選択届は期限後でも受理されるので、届出さえ済ませれば通知の前提そのものがなくなる
  • あなたにとって国籍選択届は日本国籍を選ぶ手続きにすぎない。しかし相手国の法律から見ると、日本側の届出によって外国籍が自動的に消えることはない。届出後、外国籍を放棄することは日本法上は努力義務にとどまる(国籍法16条1項)。一方で、日本国籍を選択した後に外国の公務員職などに自分から就くと、日本国籍の喪失宣告を受けるおそれがある(同条2項)。二つの国の法律のずれに気づかないまま進むと、あとで思わぬ結果になる
比較の観点この条文ほかの条文
規定の対象戸籍法104条の3:市町村長による選択未了者の通知戸籍法104条の2:本人による国籍選択届
戸籍法106条:外国国籍喪失届
行為の主体市町村長(義務)重国籍者本人(届出)
外国籍を失った日本国民本人(届出義務)
重国籍状態への効果情報提供のみ、国籍の得喪に直接の効果なし日本国籍の選択を戸籍に記載、選択義務を履行
重国籍の解消を戸籍に反映
本人にとっての意味催告(国籍法15条)へ続く流れの入口本条の通知の前提をなくす手段
外国籍離脱後に重国籍解消を示す手段

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国国籍法

台湾は重国籍を原則として容認しており、日本のような国籍選択義務も戸政機関の通知義務もない。外国籍を有する者が公職に就く場合に限り制限がある(第20条)

韓国
대한민국 국적법 제12조・제14조의2・제14조의5

韓国は国籍選択義務と法務部長官の選択命令を置き、公務員が職務上選択義務違反の複数国籍者を知った場合に法務部長官へ通報する義務を定める。日本の本条と構造が最も近い

中国
中华人民共和国国籍法 第3条・第9条

中国は二重国籍を認めず、外国に定住し自ら外国籍を取得した者は自動的に中国国籍を失う。選択期間や通知手続を介さない点で日本と大きく異なる

ドイツ
StAG § 29(旧規定)

ドイツにはかつて出生地主義で国籍を得た子に選択を求める規定(Optionspflicht)があったが、2024年の国籍法改正で重国籍が一般的に容認され廃止された

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もしアメリカ生まれで両方のパスポートを持つあなたが、22歳のときに市役所へ婚姻届を出したら、どうなる? 窓口の職員は戸籍を見て、国籍選択の記載がないことに気づくかもしれない。その時点で本条の通知義務が生じる可能性がある。婚姻届と一緒に国籍選択届を出しておけば、この流れは起こらない
  • あなたは市民課の戸籍担当として働いている。出生届の処理中に、20歳を過ぎた父親の戸籍に外国籍の取得をうかがわせる記載があり、国籍選択の記載は見当たらない。通知するかどうかは担当者の好みで決めてよいことではなく、条文は「しなければならない」と書いている。判断に迷ったら、まず管轄法務局の戸籍課に照会する
  • 19歳11か月。誕生日まであと30日しかない。期限までに国籍選択届を出せば、本条の通知の対象からそもそも外れる

取るべき行動

被害を受けた側:期限が近い、または過ぎているのに選択していない本人の場合:1. 戸籍謄本を取り、身分事項欄に国籍選択の記載があるかを確認する2. 記載がなければ、本籍地や所在地の市区町村役場、または在外公館に国籍選択届(戸籍法104条の2)を出す。期限後でも受理される3. 外国籍を離脱するかどうかは相手国の法律で決まるため、その国の大使館に要件を確認する4. 相続や仕事の事情で決めかねている場合は、法務局の国籍相談を先に利用する

訴えられた側:すでに通知され、法務局から連絡や催告が届いた本人の場合:1. 催告の書面が届いた日を記録する。その日から1か月以内に選択しないと日本国籍を失う(国籍法15条3項) 2. すぐに国籍選択届を出すか、外国籍を離脱した証明を添えて外国国籍喪失届(戸籍法106条)を出す3. 災害などやむを得ない事情で期限内に選択できなかった場合は、その事情がなくなった時から2週間以内なら選択できる(同項ただし書)ので、事情を示す資料を保管しておく4. 争うことを考えるなら弁護士、書類づくりは行政書士に相談する

時効(請求できる期限):国籍選択の期限:18歳になる前に重国籍になった人は20歳に達するまで、18歳以降に重国籍になった人はその時から2年以内(国籍法14条1項、令和4年4月1日以降の基準)。法務大臣の催告を受けた場合は、その日から1か月以内に選択しなければ日本国籍を失う(同法15条3項)。本条の通知そのものに期限の定めはない(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 昭和59年(1984年)改正、昭和60年(1985年)1月1日施行 国籍法の改正で国籍選択制度が設けられたのに合わせて、戸籍法に国籍選択届や市町村長の通知義務の規定が置かれた(本条の新設時期と、その後の文言改正の有無は人による確認が必要)
  • 令和4年(2022年)4月1日施行(成年年齢引下げ関連) 国籍法14条1項の選択期限が「22歳まで」から「20歳まで」に、「2年以内」の起算基準が20歳から18歳に改められた。本条の文言は「同項に定める期限」を参照しているため、通知の対象となる時期が実質的に早まった

改正の年表

  1. 1.昭和59年(1984年) 新設:国籍法の改正(昭和59年法律第45号、昭和60年1月1日施行)で国籍選択制度が導入されたのに伴い、戸籍法に国籍選択届および市町村長の通知に関する規定が整備された(本条の新設時期の詳細は要確認)
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:成年年齢引下げに伴い国籍法14条1項の選択期限が「22歳まで」から「20歳まで」に改められた。本条は同項の期限を参照するため、通知対象となる時期が実質的に早まった(本条の文言自体は改正されていない)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

戸籍法の全文を見る所属する編章節を開く:第十四節 国籍の得喪

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›