戸籍法 第104条
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- 国籍法第十二条に規定する国籍の留保の意思の表示は、出生の届出をすることができる者(第五十二条第三項の規定によつて届出をすべき者を除く。)が、出生の日から三箇月以内に、日本の国籍を留保する旨を届け出ることによつて、これをしなければならない。
- 2.前項の届出は、出生の届出とともにこれをしなければならない。
- 3.天災その他第一項に規定する者の責めに帰することができない事由によつて同項の期間内に届出をすることができないときは、その期間は、届出をすることができるに至つた時から十四日とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第104条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第104条の条文原文は「国籍法第十二条に規定する国籍の留保の意思の表示は、出生の届出をすることができる者(第五十二条第三項の規定によつて届出をすべき者を除く。」で始まります。
- 戸籍法第104条は第十四節 国籍の得喪に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第104条の前の条は戸籍法第103条です。
- 戸籍法第104条の次の条は戸籍法第104条の2です。
- 戸籍法第104条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第104条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第104条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/104
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法104条は、国外で生まれ外国籍も得た日本人の子について、父母等が出生の日から3か月以内に出生届とともに国籍留保を届け出るべきことを定める。
Q · 海外で生まれた子どもの日本国籍を守るには、いつまでに何をすればいいの?
生後3か月以内に出生届と同時に留保届が必要です
戸籍法104条により、国外で生まれ出生によって外国籍も取得した日本人の子は、出生の日から3か月以内に、出生届とともに「日本の国籍を留保する」旨を届け出る必要があります。届出人は父母や法定代理人などで、同居者や医師は除かれます。期限を過ぎると国籍法12条により出生時にさかのぼって日本国籍を失います。天災等の不可抗力があれば、届出可能になった時から14日の猶予があります。
解説
海外の在外公館に出す出生届の用紙には、「日本国籍を留保する」という欄と署名欄がある。出産後の慌ただしさの中で見落とされやすいが、この一欄が子どもの国籍を左右する。国籍法12条によれば、国外で生まれ、出生によって外国籍も取得した日本人の子は、国籍留保の意思を示さなければ、出生の時にさかのぼって日本国籍を失う。つまり、最初から日本人ではなかった扱いになる。その意思表示の方法を定めるのが戸籍法104条だ。届け出るのは父母など出生届の届出義務者で、同居者や医師は除かれる。期限は出生の日から3か月で、出生届と同時に出さなければならない。「出生届はあとで出せばいい」「国籍はあとで選べばいい」という思い込みは、この条文の前では通用しない。3か月を過ぎると、救済の道はほとんど残っていない。
法的な位置づけ
戸籍法104条は、国籍法12条が定める国籍留保の意思表示の方式を定める規定である。国外で出生し、出生により外国籍も取得した日本国民の子について、出生届の届出資格者(戸籍法52条3項の同居者・医師等を除く)が、出生の日から3か月以内に出生届と同時に届け出ることを要件とし、不可抗力の場合に限り届出可能時から14日の期間延長を認める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.期限日を逆算してカレンダーに入れる 出生日を1日目として3か月後の応当日の前日を期限とし(戸籍法43条)、出生当日にカレンダーへ記録する。出生証明書の発行や翻訳にかかる日数も差し引いて、実質的な作業期限を決める
- 2.出生届用紙と必要書類をそろえる 在外公館のウェブサイトから出生届用紙を入手し、現地の出生証明書とその和訳を準備する。可能なら妊娠中に用紙を取り寄せ、子の氏名以外の記載事項を先に埋めておく
- 3.「日本国籍を留保する」欄に父母が署名する 出生届の「その他」欄等にある国籍留保の記載欄に、父母または法定代理人が自ら署名する。同居の祖父母や医師の署名では留保は成立しないため、届出人欄と留保欄の署名者を必ず確認する
- 4.在外公館または本籍地へ出生届と同時に提出する 在外公館の窓口・郵送、または本籍地の市区町村への郵送のうち、期限に最も確実に間に合う方法で提出する。公館予約が埋まっている場合は複数の窓口を並行して検討する
- 5.受理と戸籍記載を確認する 提出から数週間〜数か月後、本籍地で戸籍謄本を取得し、子の記載と国籍留保の旨が反映されているか確認する。不受理の連絡があった場合は理由を確認し、期限計算や不可抗力事由を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1国籍留保とは何ですか?
国外で生まれ外国籍も得た日本人の子について、日本国籍を持ち続ける意思を届け出る手続です。届け出ないと国籍法12条により出生時にさかのぼって日本国籍を失います。
Q2国籍留保の届出はいつまでですか?
出生の日から3か月以内です(戸籍法104条1項)。出生日を1日目として数え(同法43条)、出生届と同時に提出しなければなりません。
Q3国籍留保の届出はどこに出す?
子が生まれた国の日本大使館・総領事館(戸籍法40条)か、本籍地の市区町村役場です。郵送で本籍地に届け出ることもできます。
Q4国籍留保を祖父母が代わりにできる?
原則できません。同居者や出産に立ち会った医師など戸籍法52条3項の者は届出人から除かれます。父母または法定代理人が署名する必要があります。
Q5国籍留保を忘れたらどうなる?
出生時にさかのぼって日本国籍を失い、戸籍にも記載されません。日本のパスポートも取得できず、救済は国籍法17条の再取得に限られます。
Q6国籍留保3か月 過ぎた 救済はある?
天災や公館閉鎖など本人の責任によらない事由があれば、届出可能になった時から14日以内なら受理されます(戸籍法104条3項)。多忙や不知は該当しません。
Q7両親とも日本人でもアメリカ生まれなら国籍留保は必要?
必要です。米国は出生地主義のため子は米国籍も取得します。両親が日本人でも、国外出生で外国籍を得た以上、3か月以内の留保届が求められます。
Q8国籍留保の届出に費用はかかる?
戸籍の届出自体に手数料はかかりません。ただし出生証明書の取得や和訳作成、公館までの交通費・郵送費などの実費は別途必要になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q13か月過ぎちゃったら、もう子どもは日本人になれないんですか?
道は残っている。国籍法17条1項により、子が18歳未満で日本に住所があれば、法務大臣への届出で日本国籍を再取得できる。ただし、日本での生活実態が必要になる。実務のポイント:再取得の届出は法務局で行うが、住所要件は住民票があるだけでは足りず、実際の生活実態を見られることが多い。短期の一時帰国を利用して届け出ようとしても、うまくいかない可能性が高い
Q2日本で生まれたハーフの子も、この留保って必要なんですか?
必要ない。国籍法12条の対象は「国外で生まれた」子に限られる。日本国内で生まれた場合は、外国籍を同時に取得していても留保は不要で、出生届は通常どおり14日以内に出す(戸籍法49条)。実務のポイント:日本人と外国人の夫婦で、生まれる場所を日本にするか海外にするかによって、出生届の期限も国籍の扱いもまったく変わる。出産地の選択は、医療の問題であると同時に国籍の問題でもある
間違えやすい点 AI による整理
- 「二重国籍の子は18歳過ぎに自分で国籍を選べばいい」と思われているが、国籍選択(国籍法14条)は日本国籍を保持していることが前提だ。海外で生まれて外国籍も得た子の場合、留保の届出をしなければ、選択の場面に進む前に日本国籍が消えている。問いの立て方そのものがずれている
- 出生届の期限は3か月と知っている親は多いが、遅れた場合の結果の重さを知らない。国内で出生届が遅れれば過料で済むが、この条文の期限を過ぎると、子どもは出生時にさかのぼって日本人でなかったことになる。単なる手続の遅れでは終わらない
- 親から見れば「出生届を出した」の一点で手続は終わっている。しかし法律から見れば、出生届と留保の意思表示は別々の行為で、同時に出す必要がある。留保欄への署名がなければ、日本国籍の留保はされていない。このずれが、数年後のパスポート申請の窓口で表に出てくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 戸籍法104条:国籍留保の意思表示の方式と期間 | 戸籍法49条:出生届の期間と記載事項 戸籍法52条:出生届の届出義務者の範囲と順位 |
| 期間 | 出生の日から3か月以内(不可抗力なら届出可能時から14日) | 国内出生は14日以内、国外出生は3か月以内 期間の定めなし(届出義務者を定める) |
| 届出人 | 出生届ができる者のうち、同居者・立会医師等(52条3項)を除く | 52条の届出義務者 父母→同居者→立会医師・助産師等の順 |
| 期限を過ぎた効果 | 国籍法12条により出生時にさかのぼり日本国籍を喪失 | 届出は受理され得るが過料の対象 届出義務違反として過料の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は父または母が国民であれば出生により国籍を取得し、国外出生子に留保の意思表示を求める制度はない
韓国は父母両系血統主義で、国外出生による重国籍は国籍選択制度で処理され、日本のような出生時の留保届はない
ドイツは国外出生の親から国外で生まれた子について、1年以内の出生登録申請を国籍取得の要件とし、日本の留保制度と機能的に近い
米国は一定の居住要件を満たす市民の親から国外で生まれた子に出生時の市民権を認め、在外公館での出生報告(CRBA)で証明する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ロサンゼルスで出産し、夫婦ともに日本人。米国は出生地主義なので、子は自動的に米国籍も取得する。病院の出生証明書が届くまで3週間、和訳に1週間、領事館の予約はさらに先。残り40日を切ってから慌て始める家庭は少なくない
- 日本人の母とブラジル人の父のもとに、サンパウロで生まれた子の出生届を、祖母が代わりに出そうとした。同居の親族は出生届の届出義務者になりうるが、国籍留保の届出人からは戸籍法52条3項の者として明文で除かれている。祖母の署名では留保は成立しない。父母や法定代理人が自分で署名し直さなければならない
- 出生届はオンラインの手順どおり出したのに、2年後に子どものパスポートを申請したら「戸籍に記載がない」と言われた。どうしてこうなった? 留保欄への署名が抜けていて、届出が受理されないまま終わっていた
- 海外赴任先で出産した直後、現地で大規模な洪水が起き、公館が閉鎖され郵便も止まった。期限は過ぎたが、104条3項の「責めに帰することができない事由」に当たれば、届出できるようになった時から14日の猶予がある。その14日間が勝負になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 期限までの日数を戸籍法43条に従って数える(出生日を1日目とする) 2. 在外公館か本籍地の市区町村に出生届を出し、留保欄に父母または法定代理人本人が署名する3. 期限を過ぎた場合は、天災や公館閉鎖など自分の責任ではない事由がなかったかを検討し、あれば届出できるようになった日から14日以内に、事由を示す資料を付けて届け出る4. それも無理なら、子が18歳未満で日本に住所を置けば、国籍法17条1項による国籍再取得の届出を法務大臣に行う道がある
訴えられた側:期限を過ぎたとして不受理になった場合は、まず期限の計算が正しいかを確認する。次に、自然災害、戦乱、公館閉鎖、郵便の停止など、客観的に届出が不可能だった事情を、報道や公館の告知など第三者の記録で示す。「制度を知らなかった」「仕事が忙しかった」は実務上ほぼ認められない。不受理処分に不服があれば、家庭裁判所への不服申立て(戸籍法122条)も検討できる
時効(請求できる期限):出生の日から3か月以内(出生日を1日目として数える。戸籍法43条1項)。出生届と同時に出す必要がある。天災など届出人の責めに帰することができない事由があるときは、届出ができるようになった時から14日。期限を過ぎた場合の再取得(国籍法17条1項)は、子が18歳未満で日本に住所を有する間に限られる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 昭和59年(1984年)国籍法改正に伴う改正(要検証) 父母両系血統主義の導入に合わせて、国籍留保の届出期間を延長し、責めに帰することができない事由による特例を整えたとされる。改正前後の文言と施行日については人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法の制定。国籍留保の届出に関する規定が置かれた
- 2.昭和59年(1984年) 改正:国籍法改正(父母両系血統主義の導入)に伴い、留保届の期間と不可抗力の場合の特例が整備された(改正前後の文言は要検証)
- 戸籍法 第49条出生届の期間と記載事項
- 戸籍法 第52条出生届の届出義務者の範囲
- 戸籍法 第40条外国にいる日本人の在外公館届出
- 戸籍法 第43条届出期間の起算日の定め
- 国籍法 第12条留保しない場合の出生時遡及喪失
- 国籍法 第17条喪失後の国籍再取得の救済
- 国籍法 第14条留保後の重国籍者の国籍選択義務
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